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魔術師アッシュ編
第16話 勇者、魔術師の秘密を知る(1/4)
しおりを挟む「気持ちいいですね~」
湯けむりの中で、イリアがふうっと伸びをする。タオルに包まれた柔らかな膨らみが、湯の浮力でふわりと揺れて――すぐ隣で、ロイがびくっと肩を揺らして視線を逸らしたのが分かった。
分かるぞロイ。お前は間違ってない。イリア、結構えっちぃ身体してるんだよな。
――でも俺は。
俺はそっちじゃないんだ。
(ロイ、お前の濡れた胸筋のほうが、圧倒的に勃つんだよ……ッ!)
謎の懺悔を捧げつつ、俺は心の中でガッツポーズしていた。
そう、村の外れの温泉は混浴だったのだ!
必然的にロイとの濃厚湯けむり交尾は無しになってしまったが……この露天風呂、この神がかった混浴――これはまさに運命の交差点!!
なぜちんぽこ狂いの俺が混浴に喜んでいるかって? そりゃもちろん、イリアがいることに価値があるからだ。
タオル一枚のイリアが温泉に入っている――そこから導かれる流れは一つ!
「おっほ~! イリアちゃんマジで一緒に入ってんの~? なんだよ、ドスケベじゃ~ん」
ほい来たァァァッ!!!!
背後から聞こえたのは、軽薄チャラ男アッシュの声! 堂々入湯です! いらっしゃいませッ!
なんか脱衣所で渋ってたし、ほんの1%くらい「やっぱり来ねえか……?」とビビってたけど……。さすがはイリア混浴チャンスを絶対に逃さない男! 格が違った!!
アッシュの裸(&ちんぽ)、ついに視界圏内へ!
人類未踏のエリア、ついに解禁じゃあああああああああ!!!
……ただし、肝心のその姿は見れない。
怖い。振り返った瞬間に、もし視界にちんぽが入ってきたら、反射で勃つ。興奮しすぎて露天風呂が干上がる。
俺の背後に足音が近づき、すぐ隣で、足先から湯に浸かる気配を察知した。
その気だ。マジで入ってくる気だ。
イリアが顔を上げて少し目を細める。
「半径1メートル以内に近づいたら、神聖魔法で滅しますからね」
「手厳し~。ちょっと目の保養しただけじゃねーかよォ」
「……それにしても、アッシュさん。そのお身体……」
彼女が珍しく声を詰まらせた。
「あぁ……気持ち悪ぃなら、タオルでも被っとくけど。お前らも大丈夫か?」
“お前ら”とは、俺とロイのことだろう。
(一体、何の話をしてるんだ……?)
恐る恐る振り返ると、そこには――
腰にだけタオルを巻きつけ、湯縁に腰掛けて寛ぐアッシュの姿があった。
魔術師の割に、鍛えられた胸筋と腹筋。おお、やっぱり意外と引き締まってて、けっこう男らしい。いつもは肩にかかる銀髪が、さらりと後頭部でまとめられていて――
いや違う。違う違う。
目が釘付けになったのはそこじゃない。
何だ、その……全身を這う漆黒の紋様は……!?
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