『罪喰いの翼 ― 天使と悪魔と人間のはざまで ―』短い小説

夢喰

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第七章:「選択の光

第七章:「選択の光

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 第七章:「選択の光

レイとミナの活動は、少しずつだが確かな手応えを感じ始めていた。
彼らが訪れた施設や街角で出会う人々の表情には、少しずつ変化が見えた。


「助けてくれてありがとう」
涙を流す若者が、かすかな笑みを見せた。

「あなたたちが教えてくれた、“自分で選ぶ力”が、僕を救った」


ミナは心の中で呟いた。
「選択の光は、誰かが灯さなければ、ずっと闇のままだった」


だが、彼らの前には、まだ大きな壁が立ちはだかっていた。
社会の偏見、罪を罰するだけの冷たい仕組み、そして人々の無理解。


「世界はまだ不公平で、傷ついた者を簡単には受け入れない」
レイは言った。

「けれど、僕たちは諦めない。
一歩一歩、小さな希望を繋げていく」


ある日、二人は街角で一人の女性と出会った。
彼女は長い間、過去の罪に囚われて生きてきたという。

「私にはもう、未来なんてないと思っていた」
女性は静かに語った。

「でも、あなたたちの話を聞いて、初めて自分を赦せる気がした」


その日、レイとミナはまた一つの光を見つけた。
それは、過去の罪に縛られた者が、自らの選択で未来を切り開く瞬間だった。


彼らの歩みは続く。
まだ見ぬ多くの人々の心に、
選択の光を届けるために。


「私たちは人間だ。
完璧じゃないし、時には間違う。
でも、その度に選び直せる」

ミナの声は強く、そして優しかった。


世界は変わる。
一人ひとりの選択の積み重ねによって。

そして、レイとミナは知っていた。
自分たちの使命は、ここからが本当の始まりだと。
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