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第6話
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王宮はAKB48、乃木坂46、欅坂46みたいな若くてカワイイ女の子たちでいっぱいだった。
その子たちにもみくちゃにされる小川係長。
「男爵さまーっ! こっち向いてーっ!」
「私を抱いて下さーい! おねがーい!」
「きゃー! 男爵様ー!」
するとそこへ猫耳のメイドたちがやって来て、
「男爵様、晩餐会の前にお召し替えを」
「えっ、着替えるの? ご飯食べるのに?」
「もちろんでございます。どうぞこちらに」
その部屋は衣装部屋になっており、夥しい中世の衣装がたくさん飾ってあった。
「なんだかモーツアルトみたいな服ばっかりだね? 俺には似合わないし、サイズも合わないよ」
係長は小太りで短足、背も低く頭もハゲていた。
「そういえば、思えばなんでも叶うと言っていたな?
まさか自分の体形まで変われるわけはないよなあ?」
小川係長は姿見の前に立つと、トム・クルーズの自分を想い浮かべた。
トムは係長と同じ、59歳だった。
するとあら不思議、鏡に映る係長はみるみる身長が高くなり、髪は金髪でフサフサ、鼻はスッと高くなり、瞳はブルー・オーシャンのようになってトム・クルーズに変身を遂げたのだった。
狂喜するメイドたちは絶叫し、係長に抱き付いた。
「キャー! 男爵様ー! トムー!」
係長は中世の貴族の衣装に着替えると、ダイニングルームの長ーいテーブルについた。
まるでベルサイユの鏡の間のような大きなシャンデリアが幾つも吊るされ、たくさんの美女たちに囲まれている。
「小川係長男爵様、食べたい物を想い浮かべてみて下さい、それがテーブルの上に並びますから」
係長はご馳走を思い浮かべた。
テーブルには日清のシーフードヌードル、明星一平ちゃん、永谷園の鮭茶漬けに大塚食品のボンカレーゴールド。
そして新橋の『源五郎』、「ちょい飲みセット」に富士そばのコロッケ蕎麦が並んだ。
係長はフランス料理も懐石料理も食べたことがなかったので、想い浮かべることが出来なかったのだ。
「何これ? ワンちゃんの餌? それともゴミ?」
「男爵様、せめてミシュランの三ツ星のお料理を思い浮かべてみて下さいよ、これは食べ物ではありません」
「そんなことはないよ、食べてご覧よ、美味しいんだから!(作者も好きである)」
係長は美味しそうにそれを食べた。
だが、彼女たちは誰もそれに手をつけようとはしなかった。
「あれれ、なんでみんな食べないの?」
「これはわたくしたちのお口に合いません。男爵様だけどうぞ」
「こんな贅沢はないよ、勿体ない」
係長は美味しそうにそばつゆをたっぷり吸ったコロッケを齧った。
食事が終わると今度は風呂である。
係長は驚いた。
風呂は50mプールで、お湯はなんと! ドンペリのシャンパンのお湯だったからだ。
「これ、プールじゃないの? しかもお湯がドンペリって・・・」
「小さなお風呂で申し訳ございません。お湯は42度のドンペリですので、そのままお飲みいただいても結構です。
これがホントの「炭酸温泉」でございます。
では、お体を洗って差し上げますね?」
係長に群がる美女たち。
「うわーっ、男爵さまー! 凄く大きなおチンチン、お馬さんみたいー! ステキ!」
本当の小川係長は仮性包茎でボークビッツのような租チンだったが、なにしろトム・クルーズである。係長は自信に満ち溢れ、彼女たちの前に仁王立ちした。
いつも温泉ではチンチンをタオルで厳重に隠しているのにである。
泡だらけの係長は、まるでソープランドにいるようだった。
しかもたくさんの美女にゴシゴシ、パックンチョである。
「ダメダメ、そんなことされたら出ちゃうよー!」
「遠慮なさらずお口にどうぞ」
係長は恥ずかしいやら嬉しいやらで大変だった。
正に酒池肉林である。
係長はドンペリのプールにダイブすると、そのままドンペリのお湯を飲んでみた。
「マイケル・ジャクソンの家のプールの水はエビアンだと聞いたことがあるが、この王宮ではドンペリの風呂かあ。
ああ、癒されるー、このお湯、全部飲んじゃおうかなー」
ご機嫌な係長。さて、いよいよナイトタイムである。係長のあそこは既にビンビンになっていた。
本当はさっき不覚にも、美女のお口に1回だけ出ていたにもかかわらずである。
小川係長は早漏だった。
係長は女好きだった。
「こちらが寝室でございます」
そこは100帖はあろうかというベッドルームだった。
それはシモンズのベッドで埋めつくされていた。
100人以上の素っ裸の美女たち。
国籍はもちろん、若い女性から美熟女まで、たくさんのセクシー美女で溢れていた。
「男爵さまー! どうぞ私を召し上がれー! 男爵様の赤ちゃんが欲しいのー!」
「いえいえ、今夜のお夜伽はわたくしとご一緒に」
半年に2度、パジャマの下だけを脱いで終了のオナニーに毛が生えたようなセックスしかしたことがない係長にとって、それはまさに夢のような出来事だった。
「徳川の大奥みたいだ! よーし、やるぞー!」
そんな係長ではあったが、いくらトム・クルーズといえども、59歳、たった1回でギブアップになってしまった。
「えー、もうおしまいなのー? もっとしたいのにー、男爵様のイケずー!」
「ゴメンなさい、もう勘弁して下さい」
そうして王宮の初日はあっという間に過ぎて行った。
小川係長は美女に囲まれ、ふかふかのシモンズのベッドでぐっすりと眠った。
その子たちにもみくちゃにされる小川係長。
「男爵さまーっ! こっち向いてーっ!」
「私を抱いて下さーい! おねがーい!」
「きゃー! 男爵様ー!」
するとそこへ猫耳のメイドたちがやって来て、
「男爵様、晩餐会の前にお召し替えを」
「えっ、着替えるの? ご飯食べるのに?」
「もちろんでございます。どうぞこちらに」
その部屋は衣装部屋になっており、夥しい中世の衣装がたくさん飾ってあった。
「なんだかモーツアルトみたいな服ばっかりだね? 俺には似合わないし、サイズも合わないよ」
係長は小太りで短足、背も低く頭もハゲていた。
「そういえば、思えばなんでも叶うと言っていたな?
まさか自分の体形まで変われるわけはないよなあ?」
小川係長は姿見の前に立つと、トム・クルーズの自分を想い浮かべた。
トムは係長と同じ、59歳だった。
するとあら不思議、鏡に映る係長はみるみる身長が高くなり、髪は金髪でフサフサ、鼻はスッと高くなり、瞳はブルー・オーシャンのようになってトム・クルーズに変身を遂げたのだった。
狂喜するメイドたちは絶叫し、係長に抱き付いた。
「キャー! 男爵様ー! トムー!」
係長は中世の貴族の衣装に着替えると、ダイニングルームの長ーいテーブルについた。
まるでベルサイユの鏡の間のような大きなシャンデリアが幾つも吊るされ、たくさんの美女たちに囲まれている。
「小川係長男爵様、食べたい物を想い浮かべてみて下さい、それがテーブルの上に並びますから」
係長はご馳走を思い浮かべた。
テーブルには日清のシーフードヌードル、明星一平ちゃん、永谷園の鮭茶漬けに大塚食品のボンカレーゴールド。
そして新橋の『源五郎』、「ちょい飲みセット」に富士そばのコロッケ蕎麦が並んだ。
係長はフランス料理も懐石料理も食べたことがなかったので、想い浮かべることが出来なかったのだ。
「何これ? ワンちゃんの餌? それともゴミ?」
「男爵様、せめてミシュランの三ツ星のお料理を思い浮かべてみて下さいよ、これは食べ物ではありません」
「そんなことはないよ、食べてご覧よ、美味しいんだから!(作者も好きである)」
係長は美味しそうにそれを食べた。
だが、彼女たちは誰もそれに手をつけようとはしなかった。
「あれれ、なんでみんな食べないの?」
「これはわたくしたちのお口に合いません。男爵様だけどうぞ」
「こんな贅沢はないよ、勿体ない」
係長は美味しそうにそばつゆをたっぷり吸ったコロッケを齧った。
食事が終わると今度は風呂である。
係長は驚いた。
風呂は50mプールで、お湯はなんと! ドンペリのシャンパンのお湯だったからだ。
「これ、プールじゃないの? しかもお湯がドンペリって・・・」
「小さなお風呂で申し訳ございません。お湯は42度のドンペリですので、そのままお飲みいただいても結構です。
これがホントの「炭酸温泉」でございます。
では、お体を洗って差し上げますね?」
係長に群がる美女たち。
「うわーっ、男爵さまー! 凄く大きなおチンチン、お馬さんみたいー! ステキ!」
本当の小川係長は仮性包茎でボークビッツのような租チンだったが、なにしろトム・クルーズである。係長は自信に満ち溢れ、彼女たちの前に仁王立ちした。
いつも温泉ではチンチンをタオルで厳重に隠しているのにである。
泡だらけの係長は、まるでソープランドにいるようだった。
しかもたくさんの美女にゴシゴシ、パックンチョである。
「ダメダメ、そんなことされたら出ちゃうよー!」
「遠慮なさらずお口にどうぞ」
係長は恥ずかしいやら嬉しいやらで大変だった。
正に酒池肉林である。
係長はドンペリのプールにダイブすると、そのままドンペリのお湯を飲んでみた。
「マイケル・ジャクソンの家のプールの水はエビアンだと聞いたことがあるが、この王宮ではドンペリの風呂かあ。
ああ、癒されるー、このお湯、全部飲んじゃおうかなー」
ご機嫌な係長。さて、いよいよナイトタイムである。係長のあそこは既にビンビンになっていた。
本当はさっき不覚にも、美女のお口に1回だけ出ていたにもかかわらずである。
小川係長は早漏だった。
係長は女好きだった。
「こちらが寝室でございます」
そこは100帖はあろうかというベッドルームだった。
それはシモンズのベッドで埋めつくされていた。
100人以上の素っ裸の美女たち。
国籍はもちろん、若い女性から美熟女まで、たくさんのセクシー美女で溢れていた。
「男爵さまー! どうぞ私を召し上がれー! 男爵様の赤ちゃんが欲しいのー!」
「いえいえ、今夜のお夜伽はわたくしとご一緒に」
半年に2度、パジャマの下だけを脱いで終了のオナニーに毛が生えたようなセックスしかしたことがない係長にとって、それはまさに夢のような出来事だった。
「徳川の大奥みたいだ! よーし、やるぞー!」
そんな係長ではあったが、いくらトム・クルーズといえども、59歳、たった1回でギブアップになってしまった。
「えー、もうおしまいなのー? もっとしたいのにー、男爵様のイケずー!」
「ゴメンなさい、もう勘弁して下さい」
そうして王宮の初日はあっという間に過ぎて行った。
小川係長は美女に囲まれ、ふかふかのシモンズのベッドでぐっすりと眠った。
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