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最終話
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通常の生活を取り戻しつつあった猫山家。そんな時、家の中にいた銀次郎を、虎鉄一家の一味に発見されてしまった。
「アイツ、この前の生意気な子猫じゃねえか? こんな暖かそうな家で、やさしい飼主に大事にされやがって、親分に報告だ!」
「親分、この前の子猫が飼い猫になってしあわせそうに暮らしていましたぜ」
「何? あの子猫がか?」
「ヘイ」
「俺たちが野良猫として食うや食わずでいるというのに、生意気な奴だ。
今度は俺がメガトン猫パンチをお見舞いして、お陀仏にしてやる」
「親分のメガトン猫パンチを食らって生きている猫はいませんからね?」
「よし、案内しろ」
虎鉄一家は猫山家に向かった。
「ニャ~ニャ~!(出て来いチビ猫!)」
「ニャオン!(怖えのかこのチビ野郎!)」
「シャーッ!(ぶっ殺すぞ! 飼い猫め!)」
「なんだか野良猫がいっぱい、お腹が空いているのかしら? かわいそうに」
純連ちゃんが水とキャットフードを用意してドアを開けた時、俺は真っ先に飛び出した。
「シャーッ!(純連ちゃん、コイツラは悪い猫ニャ! もしこの家の人たちを傷付けたら俺が許さニャイ、帰れ! そうじゃなければ俺が相手になる、この前は油断したが今度はそうはいかねえ、体重も2キロ増えたからニャ!)」
「ニャオーーン!(やっちまえ!)」
野良猫たちが一斉に銀次郎に飛び掛かり、銀次郎はボロ雑巾のように袋叩きにされた。
「ニャオーーーン!(死ねー、クソ飼い猫野郎!)」
ボス猫の虎鉄が銀次郎にメガ猫パンチを繰り出した。
もう駄目かと諦めた時、一平が銀次郎の代わりにパンチを受けた。
一平が吹き飛ばされた。
「ニャオ!(一平!)」
俺は一平に駆け寄った。
「ニャオニャオ!(馬鹿野郎、俺を庇って! しっかりしろ、一平!)」
「ニャー(銀、心配すんな、あんなパンチ、屁でもねえや)」
「コノニャロー!」
俺は虎鉄に飛びかかったが、簡単に振り飛ばされた。
それでも俺は何度も虎鉄に挑んだ。
「アンタたち、ウチの一平とちくわに何をするの!」
純連ちゃんが竹箒で虎鉄一家を蹴散らしてくれた。虎鉄たちは一目散に逃げて行った。
「ニャオニャオ!(一平、大丈夫かニャ!)」
「ニャオン(銀、俺はマルさんのところへ行くよ、ママさんと純連ちゃんを頼むで・・・) ガクッ」
「ニャオニャオーーーーーン!(一平、しっかりしろ一平!)」
俺は一平を抱きしめ、大声で泣き続けた。
「銀ちゃん、銀ちゃん?」
ジュリアの声で俺は目を覚ました。
「うなされてたみたいだけど、怖い夢でも見たの?」
ジュリアは俺をやさしく撫でた。
「猫になった夢を見ていた」
「猫の夢? 猫アレなのに? あはははは」
俺は泣いていた。
一平、純連ちゃん、ママさん、マル姐さん・・・。
ブラッキーが俺のところにやって来た。だがもう苦しくはない。どうやら俺の猫アレルギーは治ったようだった。
「銀ちゃん、猫アレルギーが治ったみたいね?」
「そうみたいだな?」
「だったらここで一緒に暮らそうよ、ブラッキーと三人で」
「それを言うなら二人と一匹だろう?」
「あっ、そうだね? でもブラッキーは家族だからやっぱり三人だよ」
「ニャオ~ン(お前は俺の子分ニャ、いいな? ちくわ)」
「誰がちくわじゃ」
ブラッキーは笑っていた。俺はブラッキーと話が出来るようになっていた。
「ちくわって何?」
ヤクザとキャバ嬢、そして黒猫の生活が始まった。
『猫になった銀次郎』完
「アイツ、この前の生意気な子猫じゃねえか? こんな暖かそうな家で、やさしい飼主に大事にされやがって、親分に報告だ!」
「親分、この前の子猫が飼い猫になってしあわせそうに暮らしていましたぜ」
「何? あの子猫がか?」
「ヘイ」
「俺たちが野良猫として食うや食わずでいるというのに、生意気な奴だ。
今度は俺がメガトン猫パンチをお見舞いして、お陀仏にしてやる」
「親分のメガトン猫パンチを食らって生きている猫はいませんからね?」
「よし、案内しろ」
虎鉄一家は猫山家に向かった。
「ニャ~ニャ~!(出て来いチビ猫!)」
「ニャオン!(怖えのかこのチビ野郎!)」
「シャーッ!(ぶっ殺すぞ! 飼い猫め!)」
「なんだか野良猫がいっぱい、お腹が空いているのかしら? かわいそうに」
純連ちゃんが水とキャットフードを用意してドアを開けた時、俺は真っ先に飛び出した。
「シャーッ!(純連ちゃん、コイツラは悪い猫ニャ! もしこの家の人たちを傷付けたら俺が許さニャイ、帰れ! そうじゃなければ俺が相手になる、この前は油断したが今度はそうはいかねえ、体重も2キロ増えたからニャ!)」
「ニャオーーン!(やっちまえ!)」
野良猫たちが一斉に銀次郎に飛び掛かり、銀次郎はボロ雑巾のように袋叩きにされた。
「ニャオーーーン!(死ねー、クソ飼い猫野郎!)」
ボス猫の虎鉄が銀次郎にメガ猫パンチを繰り出した。
もう駄目かと諦めた時、一平が銀次郎の代わりにパンチを受けた。
一平が吹き飛ばされた。
「ニャオ!(一平!)」
俺は一平に駆け寄った。
「ニャオニャオ!(馬鹿野郎、俺を庇って! しっかりしろ、一平!)」
「ニャー(銀、心配すんな、あんなパンチ、屁でもねえや)」
「コノニャロー!」
俺は虎鉄に飛びかかったが、簡単に振り飛ばされた。
それでも俺は何度も虎鉄に挑んだ。
「アンタたち、ウチの一平とちくわに何をするの!」
純連ちゃんが竹箒で虎鉄一家を蹴散らしてくれた。虎鉄たちは一目散に逃げて行った。
「ニャオニャオ!(一平、大丈夫かニャ!)」
「ニャオン(銀、俺はマルさんのところへ行くよ、ママさんと純連ちゃんを頼むで・・・) ガクッ」
「ニャオニャオーーーーーン!(一平、しっかりしろ一平!)」
俺は一平を抱きしめ、大声で泣き続けた。
「銀ちゃん、銀ちゃん?」
ジュリアの声で俺は目を覚ました。
「うなされてたみたいだけど、怖い夢でも見たの?」
ジュリアは俺をやさしく撫でた。
「猫になった夢を見ていた」
「猫の夢? 猫アレなのに? あはははは」
俺は泣いていた。
一平、純連ちゃん、ママさん、マル姐さん・・・。
ブラッキーが俺のところにやって来た。だがもう苦しくはない。どうやら俺の猫アレルギーは治ったようだった。
「銀ちゃん、猫アレルギーが治ったみたいね?」
「そうみたいだな?」
「だったらここで一緒に暮らそうよ、ブラッキーと三人で」
「それを言うなら二人と一匹だろう?」
「あっ、そうだね? でもブラッキーは家族だからやっぱり三人だよ」
「ニャオ~ン(お前は俺の子分ニャ、いいな? ちくわ)」
「誰がちくわじゃ」
ブラッキーは笑っていた。俺はブラッキーと話が出来るようになっていた。
「ちくわって何?」
ヤクザとキャバ嬢、そして黒猫の生活が始まった。
『猫になった銀次郎』完
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ありがとうございます。
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先生のご活躍にワクワクしております。