僕は神様

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第十二章

絶体絶命

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「そんな大きい声を出さんでも聞こえておる。ワシがここの責任者じゃ。お前さんは?」

「私の事はどうでもいい。ある事件のデータが盗まれ、そしてそのデータがここにあると言う情報があってね。」

ジェイが男の顔を見てビクつく。

ジェイ「教授・・・教授・・・」

「なんじゃどうした。」

ジェイ「教授・・あいつですよ・・サラ殺害事件の映像の・・・」

小声でコカーン教授に伝える。

「・・・えぇーと。何の事ですかな?データとは・・・ここはワシの研究室で研究のデータなら見ての通り山の様にあるんじゃが。」

コカーン教授は頭をテチテチと叩きながらとぼけた。

「とぼける気ですか?ん?何ですかこの装置は・・・これはぁ・・何故ここに警察のトーラーが・・・。」

「ん?あ、あぁこれは昔警察のトーラーを実験用にと設計図を見せて頂いた事があってのぉ。お前さんには関係の無い話じゃよ。」

男が少し黙るとゆっくりとトーラーの方へ歩き出した。

「お、おい君!勝手に研究室に入ってきてどう言うつもりじゃ!」

「警察があなたに設計図を見せたと言いましたね?それは、いつの話ですか?」

コカーン教授の額から汗が滴り落ちる。

ハンカチを取り出し汗を拭き取り答えた。

「じゅ、10年くらい前じゃったかのぉ・・・細かい日にちまで覚えておらんよ。」

「そうですか、10年前ですかぁー私も丁度10年前と言えばよく覚えてるんですよ。私が時空警察署長に就任した年でしてねぇ。」

(署長?!あの映像に映っていた男は警察署長?!どう言う事じゃ!)

コカーン教授は汗でベタベタになったハンカチを絞って額の汗を拭き取った。

「でもおかしいですねぇ。私が署長に就任した年に誰かに設計図を見せたと言う記憶はありませんね。まぁ聞けば分かる事ですけどね。・・・おい、連れて来い。」

そう言うと後ろから警官に両脇を抱えられながら女性が出て来た。

「ミピピト?!お前が何故ここにおるんじゃ!」

「おや?お知り合いでしたか教授。」

「!!・・・・・・」

ミピピトは教授を見てビックリした様子だったがすぐに黙って俯いた。

「おいミピピト。お前だろ。設計図を教授に見せたのは。」

「・・・・・・」

「教授もお知り合いなら知ってますよね?コイツが何者かって事を。幾らで買ったんですか?え?しかしこれは犯罪ですよ教授。大犯罪!こんな機密情報を・・・大変な事になりましたな教授!クックック」

ジェイ「コカーン教授、どう言う事ですか。嘘なんでしょ?警察から盗みとったなんて。」

オミカーン「何?どう言う事?」

ヒミコ「映像に映ってた男が警察署長でマルさんとあの女性が組んでサラさんを殺したって事だねどーやら。」

「ん?そこにいる3人はどちら様かな?おいミピピト。お前の言っていた3人グループって言うのはあいつらの事か?」

「・・・・・・・」

ミピピトは俯いたまま何も言わなかった。

クノ署長はミピピトの後ろ髪を掴むと後ろに思いっきり引っ張った。

「ウグッ!」

「お前まだ分かってない様だなミピピト。お前がトーラーに入るかどうかは俺次第なんだぞ?お前ならどうすれば良いかくらい分かるだろ!」

クノ署長はミピピトの頭を床に押し付け怒鳴った。

「そいつらよ!!!そいつらがデータを盗んだのよ!設計図を教授に頼まれて送ったのも私よ!!」

オミカーン「教授・・・・どうしてそんな事・・」

「うぅ・・・救いたかったんじゃ・・ワシの息子を・・」

ヒミコ「息子?」

「あぁ・・ワシには息子が1人おっての、その息子は昔から無茶ばかりしおってな。気の短かったワシは息子を家から追い出してしまったんじゃ。息子は改心する事もなく荒れた生活を送っておったそうじゃ。・・・何度か話し合いをしようとしたが、息子はワシを恨み話も聞いてくれんかった。そして悪い奴らと関わる様になってから数年の時が過ぎた。ある日ニュースを見ていると、ある少年が車で暴走して警察とカーチェイスをやっとる映像が流れての。そいつはワザと車の運転を手動にして警察から逃れると、その後2人の男女を引き殺して逃げて行ったんじゃ。」

ヒミコ「その少年ってまさか・・・」

「そうじゃ・・・ワシの息子じゃよ。映像じゃ分からんようじゃったが、ワシには分かったんじゃ。あれから20年・・ワシは息子に何もしてやれん。ただもし・・過去に戻って過ちを正せるならと思っていた所にミピピトと言う少女に会ったのじゃ。そして・・・」

「・・・・20・・年前・・だと・20年前のその暴走車は今でも忘れはしない・・そ・・それがキサマの息子とは・・」

クノ署長は全身を震わせ教授を睨んだ。

「き・・キサマ・の息子のせいで・・俺の人生は・・あの事故さえ無ければ!」

そう言うとクノ署長はコカーン教授の胸ぐらを掴んだ。

何かを言おうとしたが突然肩の力がスッと抜けて、怒り狂っていた顔が全ての感情を失った様な顔に変わった。

「教授、データがここにある事も、あんたが警察から設計図を盗んだ事も明らかだ。それがどんな理由であっても許される事じゃ無い。・・・まずデータをよこせ。」

「し、しかしこのデータを渡せばミライ君はどうなるんじゃ・・」

「どうなるもこうなるも、サラをやったのはミライとマルの2人なんだよ教授。それともそこに映ってるミライは実は教授って事もあるのかな?・・・・・・どうやら教授もこの3人もトーラーの中に興味がおありの様だ!おい!コイツら全員逮捕し」

「待ってくれ!」

コカーン教授がクノ署長の腰に抱きつく。

クノ署長は振り返るとコカーン教授を突き飛ばした。

「待ってくれ頼む。分かった。データは渡す。ワシもどうなっても構わん。しかしその3人は何の罪もない。どうか勘弁してやってくれ!」

「俺を甘く見るなよジジイ。コイツらが俺の顔を見た時の反応を見ればすぐに分かったさ。お前達も見たんだろ?映像を。」

オミカーン「み、み、見てません!」

「そうか見てないか。・・・おいジジイ。コイツらをこれで撃て。」

クノ署長は持っていた光線銃をコカーン教授に見せる。

「なんじゃと。何故その子らを撃たなければならんのじゃ。」

「分かるだろ教授なら。嫌な過去を変え記憶から消そうとした教授ならな。俺にとってもこの3人も邪魔な存在なんでね。嫌と言うなら教授が息子を救おうと研究して作り上げたこの装置を今ここでぶっ壊したって良いんだぜ?」

(今そんな事されたらハムは確実に死んでしまう。しかし、この子達を殺すなんて事は・・・)

ミピピトはその様子を見る事が出来ずただ俯き泣いている。

(ハム・・・もしハムが「今」を変えてくれるならきっと・・・)

「分かった。」

ジェイ「教授!!!!」

「1つ聞きたい事がある。」

「なんだ言ってみろ。」

「ワシがこの子らを殺したらこの装置は壊さんでくれるんじゃな?」

「ああ。約束しよう。ただこの装置は警察が没収する。分かっているな?少しでもおかしな行動をして見ろ。」

クノ署長が指で指す方を見ると大勢の警官達がコカーン教授に光線銃を向けている。

コカーン教授は軽く頷くと、
クノ署長から光線銃を受け取り3人に近寄っていく。

ジェイ「教授。やめて下さい。こんなの間違ってます!」

ヒミコ「教授!そいつは僕たちを殺させた後教授も殺すんですよきっと!」

オミカーン「嫌だ・・みんな・・血だらけに・・」

オミカーンはガタガタ震え出した。

ゆっくり3人に近寄ってきたコカーン教授が小声で喋る。

「大丈夫じゃ。ワシはお前達を殺したりなんかせん。合図をしたら隠れるんじゃ。」

そう言うと光線銃を3人に向ける。

「今じゃ!!!」

ビニューーーーーーーール!

コカーン教授が光線銃を放つ。

合図と共に3人が頭を伏せた。

「グアッアアア!!」

コカーン教授が放った光線銃はクノ署長に胸部に命中し倒れ込む。

「クノ署長!!くそっ撃て!!」

それを見た警官隊は一斉にコカーン教授に向けていた光線銃を放った。
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