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第3章 女性陣はデザートがお好き
36.クエストの確認と噂話
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次の朝、俺たちはギルドに来ていた。ギルドと俺の店はさほど遠くないため便利だ。
来ている理由はもちろん、Aランクのクエストを確認するためだ。あくまでも確認。後は巻き込まれた形でいつの間にかAランクのクエストをクリアしていた形を取る予定だ。
中に入るといつもとさほど変わらない。いつも通り冒険者で賑わっていた。
俺たちが用事があるのはクエストの看板。その前にいつもギルドに来て行なっていることをする。
情報収集。
情報を集めることだ。
ギルドでは様々な情報が飛び交っている。儲け話やモンスターの情報などアッと驚かさせるほどの情報があるときもある。
そんな情報を集めるのだ。
しかし、聞くということはできない。何せ、貴重な情報を知らない人に簡単に教える人などいない。教えるにしても友人や仲間がほとんどだ。
ということで俺は盗み聞きをいつも行なっている。堂々と言ってはいるが近くにいって聞いているわけではない。遠くから盗聴器のように聞いているのだ。
魔力を全体から耳に集中。聴力に力が来るようにする。俺はいま現在進行形で常に魔力による身体強化をしている。身体全体を薄い膜が包むようにして魔力を操作しているのだ。魔力操作に慣れるために行なっていることだがこれが結構難しい。常にコントロールして満遍なく覆わなくてはいけないので最初は苦戦した。しかし、今では呼吸をすると同じ感覚で行うことが可能。していないと落ち着かないほどまでになれた。これは無限の魔力があってこそ何度も挑戦できたからできたことだ。普通の人がすると魔力がすぐに切れてしまい練習はすぐに終わってしまうのだ。今さっき行なった聴力の強化はいつも覆っている魔力を使って耳に集中させただけだ。これも立派な異世界ならではの生きていくための情報の集め方だ。
早速だが、いろんな話し声が聞こえる中一つの卓の話だけ聞こえるように調節した。
「おい、知っているか?」
「何をだよ」
「勇者召喚の話」
お…これはきになるな。テンプレの展開の勇者召喚。どうやらこの世界にもあるらしい。
「ああ、知っているよ。東の国、魔法都市アンセルブルが行なっただろ?」
「そうそう、その勇者だが無事呼ばれたらしいんだ」
「そうか、成功したのか。それで、成功しただけという情報か?」
「違う違う。その勇者だけど今は世界から仲間を募る旅をしているらしい。俺もその仲間になることができないかな~と」
「はは、無理だ無理。お前少しは考えろよ。勇者だぞ。最強の仲間を集める旅だ。魔法師の世界でいうレベル4保持者を集めているに決まっているじゃないか。お前じゃ無理だ」
「ちぇっ、しけてやんの。希望を持っていてもいいじゃんかよ」
「持つのは自由だが無理なことは無理だからな。諦めろ」
勇者の旅か。俺には関係ないことだな。最強の仲間を集める旅に出ているらしいがいつかはこの国にもくるかもしれない。その時はバレないようにしなくてはいけないかもな。後々面倒になりそうだし。
次の情報を聞く。
「討伐隊が出ているから安心だろう」
これは話の途中だな。
「でも、相手はBランク並みの強さを持っているらしいぜ噂では」
「マジかよ。それだけの力を持っているのにどうして盗賊なんかしているんだろうな。それに人さらいなんか」
「その方が儲けがいいんじゃないかな。現に売り物は人だし」
「まあ、それはそうだが。勿体無いな」
これは最近出た盗賊の話だろうか?初めから聞いてなかったので少しわかりづらかったな。人をさらう盗賊か。エリには後で注意するように言っておこう。
それじゃあ、情報収集はこの辺にしておくか。魔力を操作して身体全体を覆うように元に戻した。常に一定の魔力を使うので簡単だ。これを追加する形で魔力を覆うと難しくなるらしい。要練習だな。
クエストの確認をすることにしますか。
俺たち二人はクエストの看板の前に行く。
Eランクのクエストを受けといてAランクのクエストをクリアしに行く予定。上手くいけばいいが。
「エリ。エリはEランクのクエストを探して選んでくれないか?一応、Eランクのクエストを受けたらクリアするから俺たちにあったものを見つけて欲しい」
「わかりました。探して来ます」
エリにEランクのことは任せて俺はAランクののクエストを確認する。
Aランクにもなると数は少なくなり3つしか無かった。
1つ目が炎竜の討伐。
2つ目がリザードマンの大規模集団の討伐。
3つ目が王族の護衛。
この3つだ。
この中からできるものを見つける。
3つ目の王族の護衛は真っ先に外れる。これはギルドを通してやらなくてはいけないのでできない。王族の護衛となるとちゃんとした実績のある冒険者を雇わないとギルドの信用につながるからだ。
1つ目と2つ目だが正直言ってどちらともやるとできる。1つ目だが異世界に来たのだ本物の竜を見てみたいと思うのは男だからだろう。しかし、戦闘に慣れてきたといってもいきなり竜の討伐はどうなのだろうか?もう少し考えるべきだろう。
じゃあ、残っているのは2つ目だ。自動的に2つ目をすることにする。
リザードマンなら何とかなりそうだ。
「ご主人様。Eランクの良さそうなものを見つけて来ました」
エリからクエストの紙をもらう。
紙にはリザードマン討伐1匹と書かれていた。
一石二鳥のクエスト。受けない理由が無くなった。
来ている理由はもちろん、Aランクのクエストを確認するためだ。あくまでも確認。後は巻き込まれた形でいつの間にかAランクのクエストをクリアしていた形を取る予定だ。
中に入るといつもとさほど変わらない。いつも通り冒険者で賑わっていた。
俺たちが用事があるのはクエストの看板。その前にいつもギルドに来て行なっていることをする。
情報収集。
情報を集めることだ。
ギルドでは様々な情報が飛び交っている。儲け話やモンスターの情報などアッと驚かさせるほどの情報があるときもある。
そんな情報を集めるのだ。
しかし、聞くということはできない。何せ、貴重な情報を知らない人に簡単に教える人などいない。教えるにしても友人や仲間がほとんどだ。
ということで俺は盗み聞きをいつも行なっている。堂々と言ってはいるが近くにいって聞いているわけではない。遠くから盗聴器のように聞いているのだ。
魔力を全体から耳に集中。聴力に力が来るようにする。俺はいま現在進行形で常に魔力による身体強化をしている。身体全体を薄い膜が包むようにして魔力を操作しているのだ。魔力操作に慣れるために行なっていることだがこれが結構難しい。常にコントロールして満遍なく覆わなくてはいけないので最初は苦戦した。しかし、今では呼吸をすると同じ感覚で行うことが可能。していないと落ち着かないほどまでになれた。これは無限の魔力があってこそ何度も挑戦できたからできたことだ。普通の人がすると魔力がすぐに切れてしまい練習はすぐに終わってしまうのだ。今さっき行なった聴力の強化はいつも覆っている魔力を使って耳に集中させただけだ。これも立派な異世界ならではの生きていくための情報の集め方だ。
早速だが、いろんな話し声が聞こえる中一つの卓の話だけ聞こえるように調節した。
「おい、知っているか?」
「何をだよ」
「勇者召喚の話」
お…これはきになるな。テンプレの展開の勇者召喚。どうやらこの世界にもあるらしい。
「ああ、知っているよ。東の国、魔法都市アンセルブルが行なっただろ?」
「そうそう、その勇者だが無事呼ばれたらしいんだ」
「そうか、成功したのか。それで、成功しただけという情報か?」
「違う違う。その勇者だけど今は世界から仲間を募る旅をしているらしい。俺もその仲間になることができないかな~と」
「はは、無理だ無理。お前少しは考えろよ。勇者だぞ。最強の仲間を集める旅だ。魔法師の世界でいうレベル4保持者を集めているに決まっているじゃないか。お前じゃ無理だ」
「ちぇっ、しけてやんの。希望を持っていてもいいじゃんかよ」
「持つのは自由だが無理なことは無理だからな。諦めろ」
勇者の旅か。俺には関係ないことだな。最強の仲間を集める旅に出ているらしいがいつかはこの国にもくるかもしれない。その時はバレないようにしなくてはいけないかもな。後々面倒になりそうだし。
次の情報を聞く。
「討伐隊が出ているから安心だろう」
これは話の途中だな。
「でも、相手はBランク並みの強さを持っているらしいぜ噂では」
「マジかよ。それだけの力を持っているのにどうして盗賊なんかしているんだろうな。それに人さらいなんか」
「その方が儲けがいいんじゃないかな。現に売り物は人だし」
「まあ、それはそうだが。勿体無いな」
これは最近出た盗賊の話だろうか?初めから聞いてなかったので少しわかりづらかったな。人をさらう盗賊か。エリには後で注意するように言っておこう。
それじゃあ、情報収集はこの辺にしておくか。魔力を操作して身体全体を覆うように元に戻した。常に一定の魔力を使うので簡単だ。これを追加する形で魔力を覆うと難しくなるらしい。要練習だな。
クエストの確認をすることにしますか。
俺たち二人はクエストの看板の前に行く。
Eランクのクエストを受けといてAランクのクエストをクリアしに行く予定。上手くいけばいいが。
「エリ。エリはEランクのクエストを探して選んでくれないか?一応、Eランクのクエストを受けたらクリアするから俺たちにあったものを見つけて欲しい」
「わかりました。探して来ます」
エリにEランクのことは任せて俺はAランクののクエストを確認する。
Aランクにもなると数は少なくなり3つしか無かった。
1つ目が炎竜の討伐。
2つ目がリザードマンの大規模集団の討伐。
3つ目が王族の護衛。
この3つだ。
この中からできるものを見つける。
3つ目の王族の護衛は真っ先に外れる。これはギルドを通してやらなくてはいけないのでできない。王族の護衛となるとちゃんとした実績のある冒険者を雇わないとギルドの信用につながるからだ。
1つ目と2つ目だが正直言ってどちらともやるとできる。1つ目だが異世界に来たのだ本物の竜を見てみたいと思うのは男だからだろう。しかし、戦闘に慣れてきたといってもいきなり竜の討伐はどうなのだろうか?もう少し考えるべきだろう。
じゃあ、残っているのは2つ目だ。自動的に2つ目をすることにする。
リザードマンなら何とかなりそうだ。
「ご主人様。Eランクの良さそうなものを見つけて来ました」
エリからクエストの紙をもらう。
紙にはリザードマン討伐1匹と書かれていた。
一石二鳥のクエスト。受けない理由が無くなった。
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