神様の転生物語

kenzo

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1章、ブラームス王国

一件落着

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「さーて、今度はお前らの番だ」
ガランさん、バズさん、デボラさんの前にも同じ水晶型魔道具が置かれている。
しかも水晶と手をロープで縛ってある。
「始めるぞ」
コッチはグランさんが質問するようだ。
「初めに言っておくがコッチは調査済みだ、これからするのは質問と言うより確認だ、心して答えろ」
なんと、既に調査済みとは、出来る! 
「単刀直入に聞く、お前らは・・・」

グランさんが言うには要するに僕が依頼を終わらせた後にガランさんやバズさんが依頼主から依頼達成のサインと成功報酬を受け取っていたらしい。
そして予め用意していた偽造したもう一枚の依頼書に失敗のサインを記入して僕からデボラさんに提出させていた。
依頼書を偽造していたのはデボラさんだとの事。
デボラさんはそれを受理し依頼失敗として処理する。
その時に器物や商品の破損弁償証明書も偽造し違約金にそれらの弁償代金も含めて着服していたらしい。
つまり、成功報酬と違約金、それと弁償代金の三重取りをしていたのだ。
ちなみに違約金や弁償代金は僕の借金になっているとの事。
知らなかったこの年にして借金を抱えていたとは、愕然!
僕が逃げてしまったり、他の職員に相談させない様に借金の事は隠していたらしい。
尚、借金は38万5000イルだとか、なんと恐ろしい、前世の父親の給料位有ったのだ。

ーーー余談ーーー
1イル=1円
鉄貨=1イル
銅貨=100イル
銀貨=1000イル
大銀貨=1万イル
金貨=10万イル
大金貨=100万イル
白金貨=1000万イル
大白金貨=1億イル
ーーー以上ーーー

ガラン、バズ、デボラ(悪者にさん付けはしない)は項垂れている。
「だけどよ、ギルドは冒険者同士の問題は自己責任なんじゃねーのかよ!なんでそんな加護無しのガキ何かを助ける様なことすんだよ」
バズが突然喚き出した。
「加護無し?」
グランさんが僕に振り返った。
僕を頷く。
「はい、僕には加護が有りません」
「おい、加護無しって」「マジか?」
色々な声が聞こえる、やっぱり印象は良く無いか。
「そうだ、そのガキは加護無しだ!神様に嫌われてんだよ。そんな奴がどうなろうとテメーら関係無いだろうが!」
グランさんが再びガラン達を睨み着けた。
「お前ら何か勘違いしてないか?」
「何だと」
「俺は初めにギルドへの反逆と言った筈だ」
「?」
「お前らの罪は依頼結果の虚偽の報告、依頼書の偽造、そして経費の横領」
「それなら誰も損はして無いだろうが!依頼主は出した依頼に対して報酬を出しただけだし、ギルドの損失はそのガキの借金にして取り返せばいいんだからよ。誰も損はして無い、そのガキが一人泣きを見るだけなんだよ、云わばこれは天罰なんだよ!加護無しへのな!」
何て自分勝手に言い逃れだ!
イラッと来たなぁ、腹が立って来たかも。
「話しは最後まで聞け!」
おお、グランさんの雷だ。
「それらの行為をお前らは明らかな悪意を持って行った。依頼主を騙し、ギルドを騙す。これが世間に知れ渡ればギルドは信用を失う。
これは明確なギルドへの裏切り行為であり、反逆行為と見なす」
「くそっ」
「それから、この子の借金の名義はお前達に変更しておくので忘れずに返せよ」
「な、ふざけんな」
「当たり前だろう、依頼の失敗もなければ何も壊して無い。あの借金はお前らの飲み食いに使われたんだからな」
お、お奉行さま、有り難うごぜーますだ。
「くそ、おい、くそガキ、お前いつかぶっ殺してやるからな」
「おお、覚えてろよ」
うわー、八つ当たりにも程があるでしょ。
まぁ、返り討ちにしてやるけどね!
「直ぐに帰って来るからな」
「俺達には知り合いの貴族様も居るからな、直ぐだ、直ぐにテメーをぶっ殺してやる」
「うるさい!早くこいつらを連れて行け」
グランさんがうんざりした顔で命令する。
「そういやぁ、テメーには可愛い妹が居るんだったよな、今3才だったか?」
「そいつはイイぜ、テメーだけじゃねー、テメーの妹もボロボロにしてやる、覚えてろ!」
・・・・・・・・・・・・
あれ?コイツら何を言ってるんだろう?
「マ、マズい!早くアル君を押さえなさい」
妹?ってリリの事?だよね
「あれ、ギルマス居たのですか?」
「面白そうだからか隠れて見てました。
ってそれどころかではありません」
リリをどうするって?
「それから早くそのバカ共を連れ出しなさい」
確か、ボロボロ?
「早くしなさい!!」
「は、はい!」
ボロ、ボロ?誰を?リリを?・・・・・・ 
「ハ、ハハ、ハハハハハハハ・・・!」
「早くアル君を押さえなさい!」
『動くな』
「な」「なんだ、これは」「体が」「動かない」
「ねー、バズさー、今、リリの事を何て言ったの?」
「やめなさいアル君、奴等にはキチンと罰を与えるし絶対に手出しはさせない」
「な、これは、あの子が?」
「マスター」
「うーん、外野がうるさいなぁ」
『コイツら意外は寝て』
「うん、静かになったね、じゃあ続けようか」
「な、なんだテメー」
『右手もげろ』
(ブチンっ!)「ギャー!!」
『右手再生』
「ねー、何て言ったのかな?」
「え、手が?!なんだこれ?や、やめろ!」
『左手燃えろ』
「ギャー!あ、熱いー!」
「ねー、聞いたことに答えてよー」
「あ、あ、あああー!」
「じゃあガランでいいや、答えて」
「ひ、や、止めてくれ」
「ガランも答えてくれないんだ、そんな舌は要らないね」
『舌抜けろ』
「が、あが(ブチンっ!)あがーーー!」
「ダメだよ、気絶しちゃ、逃がさないよ」
『ガラン起きろ』
「が?!あああー、ひゃめへふれ」
「なに言ってるか分からないね」
『舌再生』
「あ?!直ってる?」
「デボラでいいや、リリをボロボロにするって言ったのかな?」
「ひ、いやー!助けて!」
「あーあ、お漏らししちゃって、そんなだらしない下半身は要らないよね」
「助けて、ごめ、ごめんなさい、アタシは言って無いの!アナタに妹が要ることも知らなかったの!」
「そっかー、じゃあ苦しまない様に殺して上げるね」
「い、いや、助けて、お願いします。殺さないで下さい」
「や、やめなさいアル君」
「あれ?ゼファードさん、起きちゃいました?」
「これ以上は止めなさい」
「ダメですよ、だってコイツらはリリを侮辱したんですから、当然万死に値します」
「今の君をリリ君が見たら怖がりますよ」
・・・・・・
「君はもう帰りなさい。早く帰ってリリ君に癒されるといい」
「・・・・・・フゥ、そうですね、少し我を忘れてしまいました。こんなのは優しくてカッコいいアル兄様じゃ無いですね、えへ」
危ない危ない、思わず遣り過ぎる所でした。
さっさと帰ってリリを愛でよう。
「では、早速、僕は帰ります」
「また、明日来なさい」
「はい、あ、そうそう最後に彼らにプレゼントを」
「アル君?」
「大丈夫です、もう危害は加えません」
「こ、来ないでくれ」
「俺達が悪かった」
「ご、ご免なさい」
「しーーー!」
お静かに願います。
「僕は神様に嫌われてるから加護が無いんだってね」
「そ、それは・・・」
「だからね、君達の加護も消さなくちゃね、だって僕は君達が嫌いだから」
『加護取消』
「じゃあね、ゼファードさん、また明日」
「ちょ、アル君?寝ている皆は?」
「あ?まぁ、放っていても起きるけど」
『起きなさい』
「ではゼファードさん」
そして僕は颯爽とギルドを後にする。
その背中は何も語らずに!!
ジャジャーーーン!!


ーーーゼファードーーー
「ん?あれ?」「お、俺は?」「どうなって」
「皆さん起きましたか、そしたらこの3人を連行しなさい」
「あ、は、はい」
全く、それにしてもとんでもありませんねアル君は。
彼は本当に人間なのでしょうか?
「な、なんなんだアイツは?」
ん、この男は確かバズでしたね。
「君達は竜の逆鱗処か神の逆鱗に触れたのでしょうね」
「逆鱗?神の?」
「彼は重度のシスコンって事です。さあ早く連行しない、彼らの顔を見るだけで不愉快です」
「はい、早く歩けお前ら」
それにしてもアル君、君は何者なのでしょうか?
天才、未来の英雄?それともそれすらも超越する存在?
いやー全く君には興味が尽きません。


ーーーアルーーー
「ただいま戻りました」
「お帰りなさいませアル様」
「もうー、アリス!僕に様は要らないって」
「それは流石にまだ」
「もう、仕方無いなぁ、それよりもリリ、リリは部屋?」
「はい、お部屋で遊ばれてます」
「よーし、リリー、アル兄様が帰ったよー!」


ーーー食後ーーー 
「アル話がある」
「はい、父上なんでしょうか」
食後の一服中、父の真面目な顔だ、何だろう?
「話しはゼファード殿から聞いている」
「あ!・・・そうですか」
皆が僕を心配そうに見ている 
「酷い目に会ったな、だがなカッコいいばかりで無く、これも冒険者の一面なのかも知れない」
「はい」
「それでも冒険者を続けるつもりか」
「はい、確かに僕は騙されました。
でも、優しい人にも出会いました。」
「そうか」
「僕が役に立ててるって言ってくれました。
僕のお陰だとも言ってくれました」
「そうか」
「世の中には良くない考えの人が居るのは分かりました、でも同じ位イイ人もいます」
「そうだな」
「今日は僕が助けて貰いました。でも今度は僕が助けてあげたいです。僕は冒険者を辞めません」
「そうか、そうか、わかった」
「アナタ、アルがこんなに立派に」
「アル、凄いな」
「僕よりアルの方が年上に見えてきたよ」
「ハハハハハハハ全くだ」
「ちょっ、父上!」
「すまんすまんユリウス」
「もう!」
「うむ、アル合格だ」
「?合格ってなんですか?」
「実は、私が認めるまでEランクに昇格はさせない約束をゼファード殿としていてな」
「え?そんな約束を!」
「だが、お前はもう何も出来ない子供では無い、立派な冒険者だ、頑張りなさい」
「父上、はい!頑張ります」
「明日は昇格試験がある筈だ。合格すればEランク、外壁を出て採取や討伐依頼も受けれる、本当の冒険者はこれからと言ってもイイ、くれぐれも無茶はするなよ」
「はい父上!僕は必ず無事にリリの元に帰ってきます」
「全くお前はブレないな、そこは家族の元で良いだろう」
「「「ハハハハハハハ」」」
本当のイイ家族だ。
僕は今幸せです。
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