神様の転生物語

kenzo

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1章、ブラームス王国

新たな指名依頼

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テーンープレー!おー!テーンープレー!
お嬢様って、この場合は貴族?
・・・ま、いっかー!もう関係無いし。

門だ、見えて来た!  こんなに近かったんだ、驚きだ。
あれ、誰か走ってきた、騎士?
「隊長ーー!」
「お、迎えが来たな」
「隊長、ご無事でしたか」
「うむ、お嬢様は?」
「はい、無事到着しました」
「そうか、で今はどちらに?」
「はい、門前にてお待ちです」
来たぞテンプレー!
「そうか分かった。
少年、一緒に来てくれるか」
「はい」

「お嬢様、只今戻りました」
馬車の前で膝を着いて頭を下げる。
隊長さんの見よう見真似。
「遅い、何時まで待たせるの!」
え?こっち系?!
「は、申し訳御座いません」
「ん?なに、その子供は?」
「我らを助けてくれました少年です。馬車が襲われそうな所を防いでくれたのもこの少年にて」
「ふん、冒険者か、金が目的であろう」
「お嬢様!」
「うるさい、さっさと出しなさい」
うわー!我儘お嬢様だ、もしかして悪役令嬢?
「すまない少年、これは僅かだが礼だ、受け取ってくれ」
おお、結構大きな膨らみだ。
金目当てなんて言われて気分悪いけど貰える物は貰っておくかな。
「では、遠慮無く」
「ろくな礼も出来ずにすまい、ではこれで」
「はい、こちらこそ送って頂き有り難うございます」
隊長さん達は馬車と共に門の中に入って行った。
おーい、僕のテンプレよー、何処行ったー!

「アル君、見つけましたよ」
あれ?ゼファードさんだ。
「どうしましたか?」
「君を連行します」
え?え、えーーー?!
ドナドナドーナードーナー・・・
ギルドまでドナドナされた僕は、中で待ち受けていたエマさんに更にドナドナされた。
それからどうしたかって?
ガタガタガタガタ「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・・・・・・・」ガタガタガタガタガタガタガタガタ


さぁ、今日も気持ちの良い冒険者日和だ、がんばるぞ(フンス)
「お早うございます」
「あ、アル君、お早うございます」
ビクッ!ごめんなさい、ごめんなさい
「あの、アル君?」
「は、はははは、はい!」
「大丈夫ですよー、怖く無いですよー」
「怖く無い?」
「ほら、全然怖く無い(ニコニコ)」
「もう、メッ!しない?」
「ちない、ちない」
「良かった(ニコ)」
「ねえエマ、アンタ昨日何したの?アル君幼児退行してるよ」
「ちょ、セシル変なこと言わないで」
「でも、これはこれで有りね(ジュルリ)」

「そうそう、アル君、ギルマスが部屋に来てほしいとの事です」
「ゼファードさんが?嫌な予感しかしないのですが」
「気持ちは分かります。でもお願いします。アル君にお客様が来ています」
「お客様ですか?」
「はい、さぁ行きましょう」

エマさんに連れられて入ったマスター室にはゼファードさんと知らない人が居た。
「彼が例の子供です」
「こんな小さい子供が?おい、間違いないか」
あ、お客さんの後ろに人が、って昨日の隊長さん!
「は、間違い無くこの少年です」
「そうか君が、いや失礼、私はレナード=サイス伯爵だ。先日君が助けてくれたのは私の娘だ」
「あ、はぁ、そうですか」
「聞けば娘は君に助けて貰ったにも関わらず、礼をする処か侮辱までしたとか、本当に申し訳無い、そして娘を助けて貰い本当に感謝する」
「いえいえ、そんな、伯爵様に頭を下げられたらコチラが申し訳無いです。謝罪もお気持ちも慎んでお受けしますので、どうぞ頭を上げて下さい」
「そうか有り難う」
ふう、大人に頭を下げられるのはどうも落ち着かないよ。
「君の名前を聞いてもいいかね」
「これは名乗りもせずに失礼しました。
僕はアルと申します」
「・・・君は年は幾つだね?」
「はい、5才です」
「なんと、5才でこの対応が?君は貴族なのか?」
「レナード君、彼には事情がありましてね、現在彼は平民です」
何と答えようか悩んだ所にゼファードさんのナイスフォロー!
それにしてもまた君付け、しかもそれを普通に受け入れている、もう驚かないぞ!
「そうか、何か悪いことを聞いた様だ」
「いえ、お気になさらず」
「さて、礼をなのだが、娘が金目当て等と侮辱した相手に金銭を渡すのも気が引けるがこれしか思い付かぬ故に受け取ってはくれぬか」
テーブルの上には大金貨が5枚?!昨日隊長さんから金貨5枚と銀貨30枚貰ったから・・・
5530000イル!!いやいや、5才児にこれはダメでしょ!
「昨日、隊長さんからもお礼を頂きました、その上これは・・・」
「彼が渡したのは彼の気持ち、これは私の気持ちだ、是非受け取って欲しい」
「しかし・・・」
「アル君、受け取りなさい。でないと余計な詮索をされますよ」
「ゼファード殿、そんな見も蓋も無い」
「フフフ、貴族とは本当に面倒な人達です」
どうやら恩を受けた場合は直ぐに何らかの形で礼をしてその件は終わらせておかないと後になって多大な見返りを求められる場合があるらしい。
「分かりました。有り難く頂戴します」
「うむ、感謝する」

「ところで話しは変わりますが」
ゼファードさんが話を変えるようだ。
「レナード君、娘さんの例の件ですがこのアル君ではどうでしょう」
マズイ、ゼファードさんが楽しそうだ!
逃げなきゃ。
「あの、話しは終わった様なので僕はこれで」
「いえ、これも君の話しですよ」
うわー、笑顔が眩しい!危険だー、警報発令!
「うん?彼を?・・・・・・」
レナードさんが考え込んだ。
「なるほど、悪く無いかもしれませんな、お前はどう思う?」
「は、これまでの対応、それに昨日彼が見せた力、悪く無いかと」
「あの、何の話しでしょうか?」
「まぁまぁアル君、話しは後で、ではレナード君、指名依頼と言うことでいいですね」
「ええ、アル君、私は無理強いするつもりは無い、辞めたくなったら何時辞めても構わない。だから取り敢えずは受けて貰えないか」
「アル君少し耳を拝借」
ゼファードさんが僕の耳元に口を寄せてきた。
「レナード君の弟は治安守備隊の隊長でしてね」
ビクッ!
「彼に何か話さなければいけない事が有ったようなー」
くっ、この人、5才児を脅迫して来やがった!
「ご指名頂き有り難う御座います。不肖アル精一杯務めさせて頂きますです」
クソ、こうなりゃ自棄だー!
「そうか、受けてくれるか、有難い」

「それで僕は何をすれば良いのでしょう」
「実は娘の従者を頼みたいのだ」
聞くところによると、最近娘さんの様子がおかしいらしく、何時も不機嫌で周りに当たり散らす毎日らしい。
特に従者に対しては酷いらしく、元々付いていた人は辞めてしまい、新たに雇っても直ぐに辞めてしまい、とうとう引き受けてくれる人が居なくなったらしい。
そこでゼファードさんに相談を以前からしていたとの事。
ただ引き受けてくれるなら誰でも良い訳では無く、貴族令嬢の従者には其なりの品位と戦闘力が求められる。
冒険者にその両方を求めるのは難しく今まで探して居たらしい。
様子がおかしくてなった理由は分からず聞いても教えてくれない。

「辞めたくなれば何時辞めて貰っても構わない、だけどどうか娘を頼む」
「僕に勤まるか分かりませんが頑張ります」
「宜しく頼む」
レナードさんが頭を深く下げた。
隊長さんも下げている。
こんな5才の子供に何時までも何時までも。









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