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1章、ブラームス王国
演説
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今僕はギルドへ向けて歩いている。
家の前からギルド裏手の人通りの無い所に転移で行く事も良くあるが、たまに気が向き歩く事もある。
今日はリリスとの別れで嫌な事を思い出したので気分転換だ。
朝の活気の中を歩くと気分が上がってくる。
それにしても今日は騎士の姿が多い、
そうか今日はポヨヨンが演説するから警備なんだね。
もしかして自前の服とか鎧とかで警備している人ってアレかな?
警備依頼を受けた冒険者。
良く見れば格好はバラバラだけど全員右腕に赤の腕章を巻いている。
おお、広場の真ん中にはいつの間にか高台が設置されている。
それに数は少ないけど結構立派な客席かな?も作られている。
街頭演説位かと思って居たけど、割りと確りとした演説をするんだ。
僕の他にも足を止めて広場を遠巻きに眺める人は結構いる。
「おはようございます」
ギルドへ到着、さて依頼はっと?
・・・無い、何も無い!
これは初めてだ。今までもAランクの依頼がゼロと言う事は無かった。
遠出の護衛だとか少しはあった。
ただ、僕が受けられなかっただけなのだ。
主に家族の反対で。
後、何日もリリと離れるのは無理です。
念の為にBランクはっと・・・
何とこれも無かった!
どういう事?
困った時のこの人
「エマさん」
「おはようございますアル君」
「おはようございます。今日は依頼が全然無いけどどうしたのですか?」
「それが・・・実は他の街から来たって冒険者達がA,Bランクの依頼を根こそぎ・・・」
「根こそぎ・・・そうですか、仕方無いですね」
ん、エマさんが手招きしてる?
何?大人のお誘いとか?
「それが何だかおかしいんです」
耳元でヒソヒソ話し!これは!
「ほう、例えば?」
「冒険者に見えないって言いますか」
「なるほど、僕をもうイチ冒険者としては見れないと」
「何か違和感があると言いますか」
「なるほど、受付として対応する自分の気持ちに違和感があると」
「其々が他人を装っていたけどまるで示し会わせている様に見えるんです」
「ふむふむ、他人を装って居たけどもう限界だと」
「・・・・・・・・・」
「なるほど、女性の口から言わせるのかと」
「アル君は先程から何を言ってるのですか?」
「え?僕とエマさんの大人な話しですが」
「お、大人?!な、な、な、な、ニャにお!」
「ふっ、照れるなよ、ベイベー」
「いい加減にして下さい!」
oh~、説教部屋へレッツ ドナドナ!
「お、帰って来たな、イタズラ坊主」
「失礼な紳士と言って下さい」
「何が紳士だ!ガキのクセに女口説きやがって」
「大人のクセに女も口説けない人に言われたくありませんね」
「な、く、くそガキがー」
「ヒャハハハ!オメーの敗けだよ!悔しかったらオメーも女口説いて見ろ」
「くっそー、やってやるよ!見てろ!」
「おー、やる気ですねー、そんなアナタに乾杯です」
「おー、乾杯だー」
「くそ、俺を酒の肴にしてんじゃねー、乾杯」
いやー、実に楽しい!
ちなみに僕は柑橘系フルーツジュースです。
と言う訳でやって来ました中央広場!
驚きです。凄い人です。
王都ってこんなに人が居たんだ。
マジすんげー!
『あ、あー、聞こえますか』
廻りを見ると四方に離れた所に居る白い法衣の人が其々手を挙げた。
なるほど、声の拡張の魔道具かなあれは。
『では、これより聖ルミナ教皇国の枢機卿ラナルア様より尊いお言葉を頂きます。
騒がず静かにご拝聴下さい』
あ、あれは噂のポヨヨン!そうか枢機卿だったんだ。
しかも名前がポヨヨンでは無かった!驚きだ。
『あー、私が聖ルミナ教にて枢機卿のラナルアである。
私は聖ルミナ教において、ウンタラカンタラ・・・ペチャクチャペチャクチャ・・・ペラペラピラピラ・・・・・・』
な、長い、頭がボーとしてきた。
全国の校長先生が尻尾を巻いて逃げ出すよ。
要は自慢がしたいんだね。
自分が如何にエライのかって、はぁ帰ろっかな!
『かつて今より1500年前、世界は滅亡の危機に瀕していた』
何と次は歴史の授業が始まったよ!
『今でも伝えられる世界中を飲み込んだ大疫病の蔓延である。
我ら人族だけに限らず妖精族、魔族までも疫病に侵されまさに世界は終焉を迎えるかと誰もが思っていた。
しかーし!!
その時現れたのが上位神様の加護を授かり絶対的な治癒の力をその身に宿された聖女ルミナ様である!慈悲深いルミナ様は世界を旅しあらゆる者達の治療を施された。種族に囚われず身分に囚われずそのお心の赴くままに』
ふふ、瑠美菜さん、こんな事言われてますよ。
アナタが聞いたら何て言うのでしょうね。
想像はつきますけどね!
・・・・・・・・・
おっと、懐かしの思い出に浸っている間に話が大分進んでたね、別に全然いいけど!
『この度、ここブラームス王国に私が訪れたのは友好を深める為の親善が目的であった。
しかしこれも神の思し召しであったのだと私は悟った。
今、この国の危機に際し、かつて聖女様を遣わされた様に、私、ラナルアを神はこのブラームス王国に遣わされたのだと』
え?何?何だか話がトンでも無い方向に進んで無い?ほら皆もキョトンてしてる。
『最近、この国は謎の疫病が猛威を振るった。一時は打てる手も無く、死を待つばかりの状態であった。
その後間もなく偶然現れた賢者を名乗る者がいち早く解決をし、被害は最小限押さえられた。
彼も喜んでいた。被害が少なく済んで良かったと、それもこれも神への信心の賜物であると顔を輝かせてな。
おっと、彼の事は秘密の約束であったな!すまぬが今の話しは忘れて欲しい』
えー、このポヨヨン何言ってんの?
僕、君と面識無いよね!バカなの?ポヨヨンなの?
『確かに今回の疫病は収まった。
だがこのままにして良いのであろうか!
思い出して頂きたい、昔世界を滅亡の淵まで我々の祖先を追いやったのが何だったのか!
そして現在、皆を絶望の淵まで落とそうとしていたのが何なのか!
そう、疫病である!』
いや、違うよね、昔のは確かに疫病だけど、今回のは人為的な攻撃魔法だし!
『確かに今回の疫病は早期解決により少ない被害で終息した。
しかし、良く思い出して欲しい。
不幸はそれだけであったか?大切の人を失った者は居ないか?身体の自由を失った者は?仕事を失った者は?生きる為にやむおえず心の正義を失った者は?』
いや、居るだろう普通に、これだけの人が生活してるんだから!
「俺の親父が事故で死んだー」
「俺も弟は魔獣に襲われたぞー」
なんだ?誰かが叫び声を上げた。
「そう言えば・・・」「ウチもだ」「アイツの家も・・・」「そう言う事だったのか」
いやいや、おいおい、君たちまで?
『では、何故この様な不幸が続くのか!』
「どうしてだー!教えてくれー!」
『何故皆は苦しまなければならないか!』
「どうしてだー!教えてくれー!」
コール&レスポンス?
『では言おう!・・・神は怒られている』
え?僕?いやいや、怒って無いよ?
『何に怒られているのか?』
だから怒って無いからね!名誉毀損だよ!
『皆は知って居るだろうか、この国、この王都に神の加護を与えられなかった者が居ること』
え?僕?
『人は誰しも加護を受ける、それは何故か?
それは我々が神から愛されて居るからである』
うーん、ちょっと違うかな?どちらかと言えば憐れみ?
『ではその者は何故加護を与えられなかったのか?それはその者が神に仇為す者だからである!その者が暮らすこの国を神が怒っておられるのだ!』
おいおいおい・・・これヤバイかも!
『ブラームス王国宰相エリウス=エイブルが三男、アルフォード=エイブル!そして今は冒険者アル!貴様の事だ!
聖騎士団よ、その神の敵を即刻拘束せよ!
これは神意である』
ウソ、いつの間にか囲まれてるし!
げ、槍を突き付けられてる!
「動くな小僧、動けば殺す」
うお、ライオルさんだ!SSSランクの!
「お前ガキの癖にかなり強いな!残念だ10年後が楽しみだがな、お前は終わりだ」
「すみません、訳が分からないのですが?」
「これが政治ってやつだとよ」
「僕を巻き込む事が?」
「だろうな!逃げたきゃやってみな、周りを巻き込む事になるぜ」
周りを見回すと少し距離を開けて人だかりが出来ている。
「やってみます?」
「ほう、小僧お前面白いやつだな」
「うーん、僕を面白いって言う人ってどうしてこんなんなのだろうか?」
「どうした?やるんだろう?」
「では、『這いつくばれ』」
「ぐっ!な、何だ、身体が押さえ付けられる」
僕の周りの騎士とライオルさんが地面にへばりついてる。
「ね、こんなものですよ!(ニコリ)」
「な、何だ、このガキは、くそー!!」
『解除』
「な、どういう事だ?どうして解いた?」
「だって僕を拘束するんでしょ、這いつくばってちゃ出来ませんよ」
「逃げる事だって出来た筈だ、何故逃げない」
「うーん、家族に迷惑掛けられませんからね」
「ふん、愁傷な心構えだな、おい!」
ライオルさんの一声で聖騎士達が僕に縄をかけた。
「あの、ライオルさん、この人達どさくさに紛れて僕を殴るんですけど」
「だったら少しは痛そうにしてやれ」
「嫌ですよーだ、僕はポヨヨンには決して屈しない」
「ポヨヨン?って何だ?」
「ポヨヨン枢機卿」
「ポヨ・・・、ぶっ!ギャハハハー、こりゃいい、確かにありゃポヨヨンだ!」
「あ、聖騎士さんも今少し笑った!」
ほら、肩が震えてるしカチャカチャ鳴ってるし。
『何をしている騎士達よ!早くソイツを連れて来い』
「だそうですよ、さぁ行きましょうか?」
「・・・」
「何故に沈黙?」
言葉を発せず淡々と僕を引っ張り歩いて行く。
あのポヨヨンが待ち受ける舞台の上へと。
家の前からギルド裏手の人通りの無い所に転移で行く事も良くあるが、たまに気が向き歩く事もある。
今日はリリスとの別れで嫌な事を思い出したので気分転換だ。
朝の活気の中を歩くと気分が上がってくる。
それにしても今日は騎士の姿が多い、
そうか今日はポヨヨンが演説するから警備なんだね。
もしかして自前の服とか鎧とかで警備している人ってアレかな?
警備依頼を受けた冒険者。
良く見れば格好はバラバラだけど全員右腕に赤の腕章を巻いている。
おお、広場の真ん中にはいつの間にか高台が設置されている。
それに数は少ないけど結構立派な客席かな?も作られている。
街頭演説位かと思って居たけど、割りと確りとした演説をするんだ。
僕の他にも足を止めて広場を遠巻きに眺める人は結構いる。
「おはようございます」
ギルドへ到着、さて依頼はっと?
・・・無い、何も無い!
これは初めてだ。今までもAランクの依頼がゼロと言う事は無かった。
遠出の護衛だとか少しはあった。
ただ、僕が受けられなかっただけなのだ。
主に家族の反対で。
後、何日もリリと離れるのは無理です。
念の為にBランクはっと・・・
何とこれも無かった!
どういう事?
困った時のこの人
「エマさん」
「おはようございますアル君」
「おはようございます。今日は依頼が全然無いけどどうしたのですか?」
「それが・・・実は他の街から来たって冒険者達がA,Bランクの依頼を根こそぎ・・・」
「根こそぎ・・・そうですか、仕方無いですね」
ん、エマさんが手招きしてる?
何?大人のお誘いとか?
「それが何だかおかしいんです」
耳元でヒソヒソ話し!これは!
「ほう、例えば?」
「冒険者に見えないって言いますか」
「なるほど、僕をもうイチ冒険者としては見れないと」
「何か違和感があると言いますか」
「なるほど、受付として対応する自分の気持ちに違和感があると」
「其々が他人を装っていたけどまるで示し会わせている様に見えるんです」
「ふむふむ、他人を装って居たけどもう限界だと」
「・・・・・・・・・」
「なるほど、女性の口から言わせるのかと」
「アル君は先程から何を言ってるのですか?」
「え?僕とエマさんの大人な話しですが」
「お、大人?!な、な、な、な、ニャにお!」
「ふっ、照れるなよ、ベイベー」
「いい加減にして下さい!」
oh~、説教部屋へレッツ ドナドナ!
「お、帰って来たな、イタズラ坊主」
「失礼な紳士と言って下さい」
「何が紳士だ!ガキのクセに女口説きやがって」
「大人のクセに女も口説けない人に言われたくありませんね」
「な、く、くそガキがー」
「ヒャハハハ!オメーの敗けだよ!悔しかったらオメーも女口説いて見ろ」
「くっそー、やってやるよ!見てろ!」
「おー、やる気ですねー、そんなアナタに乾杯です」
「おー、乾杯だー」
「くそ、俺を酒の肴にしてんじゃねー、乾杯」
いやー、実に楽しい!
ちなみに僕は柑橘系フルーツジュースです。
と言う訳でやって来ました中央広場!
驚きです。凄い人です。
王都ってこんなに人が居たんだ。
マジすんげー!
『あ、あー、聞こえますか』
廻りを見ると四方に離れた所に居る白い法衣の人が其々手を挙げた。
なるほど、声の拡張の魔道具かなあれは。
『では、これより聖ルミナ教皇国の枢機卿ラナルア様より尊いお言葉を頂きます。
騒がず静かにご拝聴下さい』
あ、あれは噂のポヨヨン!そうか枢機卿だったんだ。
しかも名前がポヨヨンでは無かった!驚きだ。
『あー、私が聖ルミナ教にて枢機卿のラナルアである。
私は聖ルミナ教において、ウンタラカンタラ・・・ペチャクチャペチャクチャ・・・ペラペラピラピラ・・・・・・』
な、長い、頭がボーとしてきた。
全国の校長先生が尻尾を巻いて逃げ出すよ。
要は自慢がしたいんだね。
自分が如何にエライのかって、はぁ帰ろっかな!
『かつて今より1500年前、世界は滅亡の危機に瀕していた』
何と次は歴史の授業が始まったよ!
『今でも伝えられる世界中を飲み込んだ大疫病の蔓延である。
我ら人族だけに限らず妖精族、魔族までも疫病に侵されまさに世界は終焉を迎えるかと誰もが思っていた。
しかーし!!
その時現れたのが上位神様の加護を授かり絶対的な治癒の力をその身に宿された聖女ルミナ様である!慈悲深いルミナ様は世界を旅しあらゆる者達の治療を施された。種族に囚われず身分に囚われずそのお心の赴くままに』
ふふ、瑠美菜さん、こんな事言われてますよ。
アナタが聞いたら何て言うのでしょうね。
想像はつきますけどね!
・・・・・・・・・
おっと、懐かしの思い出に浸っている間に話が大分進んでたね、別に全然いいけど!
『この度、ここブラームス王国に私が訪れたのは友好を深める為の親善が目的であった。
しかしこれも神の思し召しであったのだと私は悟った。
今、この国の危機に際し、かつて聖女様を遣わされた様に、私、ラナルアを神はこのブラームス王国に遣わされたのだと』
え?何?何だか話がトンでも無い方向に進んで無い?ほら皆もキョトンてしてる。
『最近、この国は謎の疫病が猛威を振るった。一時は打てる手も無く、死を待つばかりの状態であった。
その後間もなく偶然現れた賢者を名乗る者がいち早く解決をし、被害は最小限押さえられた。
彼も喜んでいた。被害が少なく済んで良かったと、それもこれも神への信心の賜物であると顔を輝かせてな。
おっと、彼の事は秘密の約束であったな!すまぬが今の話しは忘れて欲しい』
えー、このポヨヨン何言ってんの?
僕、君と面識無いよね!バカなの?ポヨヨンなの?
『確かに今回の疫病は収まった。
だがこのままにして良いのであろうか!
思い出して頂きたい、昔世界を滅亡の淵まで我々の祖先を追いやったのが何だったのか!
そして現在、皆を絶望の淵まで落とそうとしていたのが何なのか!
そう、疫病である!』
いや、違うよね、昔のは確かに疫病だけど、今回のは人為的な攻撃魔法だし!
『確かに今回の疫病は早期解決により少ない被害で終息した。
しかし、良く思い出して欲しい。
不幸はそれだけであったか?大切の人を失った者は居ないか?身体の自由を失った者は?仕事を失った者は?生きる為にやむおえず心の正義を失った者は?』
いや、居るだろう普通に、これだけの人が生活してるんだから!
「俺の親父が事故で死んだー」
「俺も弟は魔獣に襲われたぞー」
なんだ?誰かが叫び声を上げた。
「そう言えば・・・」「ウチもだ」「アイツの家も・・・」「そう言う事だったのか」
いやいや、おいおい、君たちまで?
『では、何故この様な不幸が続くのか!』
「どうしてだー!教えてくれー!」
『何故皆は苦しまなければならないか!』
「どうしてだー!教えてくれー!」
コール&レスポンス?
『では言おう!・・・神は怒られている』
え?僕?いやいや、怒って無いよ?
『何に怒られているのか?』
だから怒って無いからね!名誉毀損だよ!
『皆は知って居るだろうか、この国、この王都に神の加護を与えられなかった者が居ること』
え?僕?
『人は誰しも加護を受ける、それは何故か?
それは我々が神から愛されて居るからである』
うーん、ちょっと違うかな?どちらかと言えば憐れみ?
『ではその者は何故加護を与えられなかったのか?それはその者が神に仇為す者だからである!その者が暮らすこの国を神が怒っておられるのだ!』
おいおいおい・・・これヤバイかも!
『ブラームス王国宰相エリウス=エイブルが三男、アルフォード=エイブル!そして今は冒険者アル!貴様の事だ!
聖騎士団よ、その神の敵を即刻拘束せよ!
これは神意である』
ウソ、いつの間にか囲まれてるし!
げ、槍を突き付けられてる!
「動くな小僧、動けば殺す」
うお、ライオルさんだ!SSSランクの!
「お前ガキの癖にかなり強いな!残念だ10年後が楽しみだがな、お前は終わりだ」
「すみません、訳が分からないのですが?」
「これが政治ってやつだとよ」
「僕を巻き込む事が?」
「だろうな!逃げたきゃやってみな、周りを巻き込む事になるぜ」
周りを見回すと少し距離を開けて人だかりが出来ている。
「やってみます?」
「ほう、小僧お前面白いやつだな」
「うーん、僕を面白いって言う人ってどうしてこんなんなのだろうか?」
「どうした?やるんだろう?」
「では、『這いつくばれ』」
「ぐっ!な、何だ、身体が押さえ付けられる」
僕の周りの騎士とライオルさんが地面にへばりついてる。
「ね、こんなものですよ!(ニコリ)」
「な、何だ、このガキは、くそー!!」
『解除』
「な、どういう事だ?どうして解いた?」
「だって僕を拘束するんでしょ、這いつくばってちゃ出来ませんよ」
「逃げる事だって出来た筈だ、何故逃げない」
「うーん、家族に迷惑掛けられませんからね」
「ふん、愁傷な心構えだな、おい!」
ライオルさんの一声で聖騎士達が僕に縄をかけた。
「あの、ライオルさん、この人達どさくさに紛れて僕を殴るんですけど」
「だったら少しは痛そうにしてやれ」
「嫌ですよーだ、僕はポヨヨンには決して屈しない」
「ポヨヨン?って何だ?」
「ポヨヨン枢機卿」
「ポヨ・・・、ぶっ!ギャハハハー、こりゃいい、確かにありゃポヨヨンだ!」
「あ、聖騎士さんも今少し笑った!」
ほら、肩が震えてるしカチャカチャ鳴ってるし。
『何をしている騎士達よ!早くソイツを連れて来い』
「だそうですよ、さぁ行きましょうか?」
「・・・」
「何故に沈黙?」
言葉を発せず淡々と僕を引っ張り歩いて行く。
あのポヨヨンが待ち受ける舞台の上へと。
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