40 / 49
蛇男 出会編
4
「おぬし達が、蛇の化物を討伐したいと申す者か?」
ここは町を統轄する屋敷の、とある部屋。
天定と永海の前にいるのは、この町の警備隊士の隊長を務める男。
「おぬし達の気持ちは嬉しいが、これまでに命を落とした隊士もいるのだ。おぬし達の命を保証できぬ以上、手を借りる訳にはいかぬ。」
言葉では突っぱねるが、隊長の表情は苦しそうであった。
これまで幾度となく怪物と対峙してきたのだろう。
命を落とした者もいるのである。
彼らなりに激しい戦いを繰り広げてきたことは容易に想像できるが、かといって「そうですか、わかりました」と食い下がる天定ではない。
「隊長殿。私たちは先日に何者かにより故郷を襲撃された侍の村の生き残りでございます。私の剣の腕も、そしてこの者の腕も、必ずや隊長殿のお役に立てることでしょう。」
「さ、侍の村…ですと?」
隊長の表情が変わる。
天定と、先ほどからずっと正座で両手を前に添え、頭に淡い水色の布を纏い隠す顔を下げて俯いて座る者を何度も交互に見てくる。
どうやら故郷の話はこの町にも届いているようだ。
「しょ、少々お待ちを…!」
隊長がそそくさと退室し、どこかへと移動する。
シンと静まる部屋の中、永海が喉の奥で笑った。
「ねぇ、今の見た?面白いんだけど。」
「そういう事は言うな。今は静かに待とう。」
「はぁい。」
普段の声と全く異なる従者の声については、天定もまだ聞き慣れていないために正直困惑してしまう。
今の永海は、普段の彼と姿や声が全く異なる。
「主(ヌシ)様、こちらがその者達です。侍の村の生き残りだとか…。」
障子が開けられ、やってきたのはこの町の主である。
隊長が退室したのは主を呼びに行く為であり、先程まで隊長が座っていた2人の正面に主が腰を下ろした。
「其方達が、蛇の怪物を討伐したいと申す者か。侍の村の生き残りとな?…頭領殿には何度もお世話になったものだ。」
「父上をご存知なのですか?」
「父?そうか、君が頭領殿の御子息…か。」
主の瞳が細められ、懐かしい思い出に浸る。
しかしそれもほんの数秒ほどのことで、すぐに意識を目の前に向けた。
「君たちの申し出には深く感謝をする。しかし、これはこちらで対処しなくてはならぬ事。君たちの手は借りられぬ。」
てっきり「頼む」という言葉が出てくるかと思っていたが、やはりどの国も一番頂点に立つ者はどこか似ているらしい。
というのも、天定も自分の父のそういう一面を見たことが何度もあったからである。
「主殿、私は本気です。どうか蛇討伐の許可を。」
「ならぬ。君にもしものことが起きてしまったら、ワシは頭領殿にあの世で合わせる顔がない…。」
わかってくれと言わんばかりに頭を下げてくる主に、天定もその様子に何も言えなくなってしまう。
目の前でこんなに困っている人がいるのに何もできないままで歯痒い気持ちもあるが、こうなったら主に黙って勝手に討伐に行く手も有りか。
従者を連れてひとまず失礼しようと思った矢先に、主が入ってきた場所とはまた別の襖が開いた。
「主様。少々、よろしいでしょうか?」
「…法師殿?」
「申し訳ありません、隣の部屋でこっそりとお話をお聞きしておりました。」
黒に近い紺色の法被に金の袈裟、穏やかな表情と声音、そしてゆったりとした話し方に、部屋の空気がガラリと変わったような気がした。
「昨日、また犠牲者が出てしまわれました。我々としても、これ以上犠牲者が出ぬよう、早急に対処せねばなりません。」
「確かにそうなんだが…。」
法師が主の言葉を遮り、また話し出す。
「化物の巣の在処を知っていますが、巣の内部までは知りません。洞窟内は複雑で過去に一度も化物の所までたどり着いたこともありませんし、ここはこの者達のお力をお借りして、せめて化物の居場所を突き止めていただくのは如何でしょうか。」
「う…うむ…。」
法師に痛いところを突かれたからか、主は何も言い返せないように見える。
声なのか、雰囲気なのか。
人の心にスッと入り込むような話し方に、天定は魅力を感じた。
「法師殿がそう言うのなら…化物の居場所をつきとめるくらいまでだったら…。」
「だそうですよ、お侍様。」
法師が天定の方を向いて微笑むと、天定は畳に手をついて頭を下げた。
「しかし、顔も分からぬままでは困る。君の後ろにいるその者の顔をワシに見せてみよ。」
主の言葉に、天定の心臓が何故か跳ね上がる。
天定自身にも、理由は分からない。
「永海、主様にご挨拶を。」
「はぁい。」
ずっと天定の斜め後ろで静かに座っていた従者が、顔を隠していた淡い水色の薄布を外し、顔を上げる。
主は息を呑んだ。
「美しい…。」
思わず漏れた本音だろうが、それを聞いた途端に天定の胸中がざわめいた。
なぜ、どうして。
ざわめく理由の説明が、できない。
「従者の永海と申します。よろしくどうぞ。」
三つ指ついて、永海は主に頭を下げた。
「君の従者は女性だったのか。今夜……いや、今はやめておこう。改めて、よろしく頼むよ。詳しくは法師殿から聞いてくれ。ワシも今町の騒ぎを落ち着かせなくてはならん。」
「承知しました。」
複雑な胸の内を面に出さぬよう冷静を装い、手をついて天定は頭を下げる。
永海も頭を下げるが、あくまでも天定に合わせたにすぎない。
「ではお侍様、従者様。こちらへ。」
法師に促され、部屋から退室して別の部屋へ移動する。
移動中にすれ違った男達がチラチラと永海を見て、何かコソコソと言い合っていたような気がするが、気のせいだと思いたい天定は何も気づいていないように振る舞い、何も言わなかった。
別室に入るなり、お茶を出される。
「どうぞ。」
法師の声音は変わらず穏やかで、さらに断りにくい空気にさせた。
いただきます、と先に永海が口をつける。
そして、目配せを受けて天定も湯飲みに手を伸ばし、一口含んだ。
一見ふざけているようにも見える部分は垣間見えるが、こうして毒味をするなど、きちんと従者の役目を果たしてくれる。
「お話をする前に、お二方がどこまで今回の件をご存知なのかお聞きしても?」
「わかりました。昨日ーーーーー。」
天定が、事の経緯を話し出した。
ここは町を統轄する屋敷の、とある部屋。
天定と永海の前にいるのは、この町の警備隊士の隊長を務める男。
「おぬし達の気持ちは嬉しいが、これまでに命を落とした隊士もいるのだ。おぬし達の命を保証できぬ以上、手を借りる訳にはいかぬ。」
言葉では突っぱねるが、隊長の表情は苦しそうであった。
これまで幾度となく怪物と対峙してきたのだろう。
命を落とした者もいるのである。
彼らなりに激しい戦いを繰り広げてきたことは容易に想像できるが、かといって「そうですか、わかりました」と食い下がる天定ではない。
「隊長殿。私たちは先日に何者かにより故郷を襲撃された侍の村の生き残りでございます。私の剣の腕も、そしてこの者の腕も、必ずや隊長殿のお役に立てることでしょう。」
「さ、侍の村…ですと?」
隊長の表情が変わる。
天定と、先ほどからずっと正座で両手を前に添え、頭に淡い水色の布を纏い隠す顔を下げて俯いて座る者を何度も交互に見てくる。
どうやら故郷の話はこの町にも届いているようだ。
「しょ、少々お待ちを…!」
隊長がそそくさと退室し、どこかへと移動する。
シンと静まる部屋の中、永海が喉の奥で笑った。
「ねぇ、今の見た?面白いんだけど。」
「そういう事は言うな。今は静かに待とう。」
「はぁい。」
普段の声と全く異なる従者の声については、天定もまだ聞き慣れていないために正直困惑してしまう。
今の永海は、普段の彼と姿や声が全く異なる。
「主(ヌシ)様、こちらがその者達です。侍の村の生き残りだとか…。」
障子が開けられ、やってきたのはこの町の主である。
隊長が退室したのは主を呼びに行く為であり、先程まで隊長が座っていた2人の正面に主が腰を下ろした。
「其方達が、蛇の怪物を討伐したいと申す者か。侍の村の生き残りとな?…頭領殿には何度もお世話になったものだ。」
「父上をご存知なのですか?」
「父?そうか、君が頭領殿の御子息…か。」
主の瞳が細められ、懐かしい思い出に浸る。
しかしそれもほんの数秒ほどのことで、すぐに意識を目の前に向けた。
「君たちの申し出には深く感謝をする。しかし、これはこちらで対処しなくてはならぬ事。君たちの手は借りられぬ。」
てっきり「頼む」という言葉が出てくるかと思っていたが、やはりどの国も一番頂点に立つ者はどこか似ているらしい。
というのも、天定も自分の父のそういう一面を見たことが何度もあったからである。
「主殿、私は本気です。どうか蛇討伐の許可を。」
「ならぬ。君にもしものことが起きてしまったら、ワシは頭領殿にあの世で合わせる顔がない…。」
わかってくれと言わんばかりに頭を下げてくる主に、天定もその様子に何も言えなくなってしまう。
目の前でこんなに困っている人がいるのに何もできないままで歯痒い気持ちもあるが、こうなったら主に黙って勝手に討伐に行く手も有りか。
従者を連れてひとまず失礼しようと思った矢先に、主が入ってきた場所とはまた別の襖が開いた。
「主様。少々、よろしいでしょうか?」
「…法師殿?」
「申し訳ありません、隣の部屋でこっそりとお話をお聞きしておりました。」
黒に近い紺色の法被に金の袈裟、穏やかな表情と声音、そしてゆったりとした話し方に、部屋の空気がガラリと変わったような気がした。
「昨日、また犠牲者が出てしまわれました。我々としても、これ以上犠牲者が出ぬよう、早急に対処せねばなりません。」
「確かにそうなんだが…。」
法師が主の言葉を遮り、また話し出す。
「化物の巣の在処を知っていますが、巣の内部までは知りません。洞窟内は複雑で過去に一度も化物の所までたどり着いたこともありませんし、ここはこの者達のお力をお借りして、せめて化物の居場所を突き止めていただくのは如何でしょうか。」
「う…うむ…。」
法師に痛いところを突かれたからか、主は何も言い返せないように見える。
声なのか、雰囲気なのか。
人の心にスッと入り込むような話し方に、天定は魅力を感じた。
「法師殿がそう言うのなら…化物の居場所をつきとめるくらいまでだったら…。」
「だそうですよ、お侍様。」
法師が天定の方を向いて微笑むと、天定は畳に手をついて頭を下げた。
「しかし、顔も分からぬままでは困る。君の後ろにいるその者の顔をワシに見せてみよ。」
主の言葉に、天定の心臓が何故か跳ね上がる。
天定自身にも、理由は分からない。
「永海、主様にご挨拶を。」
「はぁい。」
ずっと天定の斜め後ろで静かに座っていた従者が、顔を隠していた淡い水色の薄布を外し、顔を上げる。
主は息を呑んだ。
「美しい…。」
思わず漏れた本音だろうが、それを聞いた途端に天定の胸中がざわめいた。
なぜ、どうして。
ざわめく理由の説明が、できない。
「従者の永海と申します。よろしくどうぞ。」
三つ指ついて、永海は主に頭を下げた。
「君の従者は女性だったのか。今夜……いや、今はやめておこう。改めて、よろしく頼むよ。詳しくは法師殿から聞いてくれ。ワシも今町の騒ぎを落ち着かせなくてはならん。」
「承知しました。」
複雑な胸の内を面に出さぬよう冷静を装い、手をついて天定は頭を下げる。
永海も頭を下げるが、あくまでも天定に合わせたにすぎない。
「ではお侍様、従者様。こちらへ。」
法師に促され、部屋から退室して別の部屋へ移動する。
移動中にすれ違った男達がチラチラと永海を見て、何かコソコソと言い合っていたような気がするが、気のせいだと思いたい天定は何も気づいていないように振る舞い、何も言わなかった。
別室に入るなり、お茶を出される。
「どうぞ。」
法師の声音は変わらず穏やかで、さらに断りにくい空気にさせた。
いただきます、と先に永海が口をつける。
そして、目配せを受けて天定も湯飲みに手を伸ばし、一口含んだ。
一見ふざけているようにも見える部分は垣間見えるが、こうして毒味をするなど、きちんと従者の役目を果たしてくれる。
「お話をする前に、お二方がどこまで今回の件をご存知なのかお聞きしても?」
「わかりました。昨日ーーーーー。」
天定が、事の経緯を話し出した。
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。