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呪樹に囚われた従者/その夜の話
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一方の天定も、密かに頭を悩ませていた。
弱っている永海に心が痛んでつい抱きしめてしまったが、この後一体どうすれば良いのか。
何事もなかったように寝かせるか。
いや、きっとその後気まずくなる。
このまま一緒に寝るか。
いや、そのまま寝てどうする。
天定は永海を看病するためにここへ来ているというのに。
かと言って、この状況をいい方向へ切り替えられる器用さを天定は持ち合わせていない。
どうする、どうすると天定が1人考えていると、永海の方から天定にもたれかかってきた。
紫色の癖っ毛が天定の首筋に触れ、擽ったく感じる。
腕の中で呼吸と連動して肩や上体が動いている永海の様子が、直せず彼を見ずとも伝わってきた。
「……なぁ、天定……。」
「…どうした?」
永海から呼ばれ、天定は極力冷静になりながら返す。
「…………お前のこと、だから…絶対ェ、驚くんだろうけど………。」
天定にしか頼めないんだと、永海は天定の脇腹あたりの衣を弱々しく握りしめながら、とあるお願いをした。
永海の言葉通り、この後続く言葉に天定は驚くこととなる。
永海の方は、耳まで真っ赤になっていた。
永海の続く言葉を聞いて天定は驚いた後、考え込んでしまい数秒間ではあるが無言状態となってしまった。
抱きしめている彼をそっと出来るだけ優しく横に寝かせるとすぐに布団を掛けて立ち上がり、永海を直視できずにすぐ背を向ける。
「少し、考えさせてくれ。」
永海の言葉を聞くより先に足早に部屋から出た天定は、襖を閉めた。
誰もいないひんやりとした冷たい廊下に1人立ち、考える。
否、考えると言うかなんと言うか。
まさか永海から、あのような事をお願いされるとは思ってもいなかった。
「…………。」
考えたいとすぐさま部屋から出てきてしまったが、さて、どうするべきか。
正直なところ、答えはもう出ている。
あとは、自分が決心するだけ。
永海の願いを実行に移すには、生半可な気持ちでは決してできない。
ただ、本当に"決心"して良いものなのかが揺らいでしまう。
天定は瞼を伏せて、天井を仰いだ。
「…………………………よし。」
天定は一呼吸置いた後、準備の為に自分が休んでいた部屋へと戻っていった。
弱っている永海に心が痛んでつい抱きしめてしまったが、この後一体どうすれば良いのか。
何事もなかったように寝かせるか。
いや、きっとその後気まずくなる。
このまま一緒に寝るか。
いや、そのまま寝てどうする。
天定は永海を看病するためにここへ来ているというのに。
かと言って、この状況をいい方向へ切り替えられる器用さを天定は持ち合わせていない。
どうする、どうすると天定が1人考えていると、永海の方から天定にもたれかかってきた。
紫色の癖っ毛が天定の首筋に触れ、擽ったく感じる。
腕の中で呼吸と連動して肩や上体が動いている永海の様子が、直せず彼を見ずとも伝わってきた。
「……なぁ、天定……。」
「…どうした?」
永海から呼ばれ、天定は極力冷静になりながら返す。
「…………お前のこと、だから…絶対ェ、驚くんだろうけど………。」
天定にしか頼めないんだと、永海は天定の脇腹あたりの衣を弱々しく握りしめながら、とあるお願いをした。
永海の言葉通り、この後続く言葉に天定は驚くこととなる。
永海の方は、耳まで真っ赤になっていた。
永海の続く言葉を聞いて天定は驚いた後、考え込んでしまい数秒間ではあるが無言状態となってしまった。
抱きしめている彼をそっと出来るだけ優しく横に寝かせるとすぐに布団を掛けて立ち上がり、永海を直視できずにすぐ背を向ける。
「少し、考えさせてくれ。」
永海の言葉を聞くより先に足早に部屋から出た天定は、襖を閉めた。
誰もいないひんやりとした冷たい廊下に1人立ち、考える。
否、考えると言うかなんと言うか。
まさか永海から、あのような事をお願いされるとは思ってもいなかった。
「…………。」
考えたいとすぐさま部屋から出てきてしまったが、さて、どうするべきか。
正直なところ、答えはもう出ている。
あとは、自分が決心するだけ。
永海の願いを実行に移すには、生半可な気持ちでは決してできない。
ただ、本当に"決心"して良いものなのかが揺らいでしまう。
天定は瞼を伏せて、天井を仰いだ。
「…………………………よし。」
天定は一呼吸置いた後、準備の為に自分が休んでいた部屋へと戻っていった。
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