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一章 翌日
しおりを挟む「晴華、体調はどう?」
日の光がまぶしい。お母さんの声もする。
「んんー、眩しいよ」
思わずぎゃくのほうこうをむく。
「んっ、もう朝か?」
「霧夜くん?!帰らないで一緒に寝ちゃったのね」
「すいません。何も言わずに寝てしまって。晴華に頼まれたら断れないので」
「晴華、霧夜くんの事情も考えましょうね」
「……はい」
霧夜、ちゃっかり私のせいにした?まぁ、ほんとなんだけどさ、もっとほかにいえたよね?霧夜なら言い訳できたよね?
「晴華、熱は…大丈夫そうね。平熱あたりまで下がってる。きっと霧夜くんがいてくれたのが効いたのでしょうね」
「うん!そうだね。早く良くなってくれないかなぁ」
霧夜がじょじょになおってくるっていってたから楽しみだな。
「……。さぁ、私はご飯の準備しちゃうから二人は仲良くしてなさい」
『はーい』
お母さんはそそくさと部屋から出ていった。
「晴華」
「ん?なに?」
「おはよう」
「!うん、おはよう。霧夜」
「体調はどうだ?体はもう痛くないか?」
「うん、霧夜のおかげでもうだいじょぶになったよ!」
「よかった……」
霧夜がほっとしたような顔をする。黒鱗病のちりょうなんてはじめてだっただろうし大変だっただろうな。そう思うとありがたくて霧夜をだきしめたくなった。
「ありがとう、霧夜」
家族にやるかのようにぎゅっと霧夜をだきしめる。しにこわくなるしかなかった私をすくってくれてありがとう。
「あぁ。俺はお前の為ならなんだって……」
「霧夜?」
「いや、なんでもない。気にするな」
霧夜はそういうと私をだきしめるちからをつよめた。
「霧夜は霧夜だよ」
私は霧夜に一言いって目をつむった。このしずかな時間をあたまにのこすように。
もうどのくらいの時間そうしてたかわからない。五分?もしかしたら三十分たったかもしれない。
「二人とも、ご飯できたわよ。晴華、食べれそう?食べれなかったら霧夜君にあげちゃいなさい」
お母さんが部屋に入ってくる音がきこえておたがいいそいで体をはなす。
『はーい』
「ゆっくり食べるんだよ」
お母さんが部屋からでていくのをかくにんすると二人そろって息をつく。
「あぶなかったね」
「そうだな」
おたがい、どちらともなく笑いあう。お母さんがみてたらなんていわれただろうね。
「怒られるんじゃないか?」
「ふふ、そうかもね。でも病気なわけだからおおめに見てくれるかもよ?」
「それで晴華は怒られなかったとしても俺はどうなるんだ?」
「あ……。考えてなかった」
「まったく…。ほらせっかく作ってもらったご飯だ。冷める前に食べよう。あぁ、食べさせた方がいいのか」
体にちゃんとは力が入らないから食べさせてもらうのはありがたいな、恥ずかしいけど。霧夜ならいいや。
「うん、いただきます」
お母さんが作ってくれた食事は相変わらず美味しかった。食よくがあんまりない私にも優しい味でとっても食べやすかった。
「あっつ!ちょっと霧夜、わざとあついまま出さないでよ。やけどしちゃうじゃん」
私が病人でもやることは変わらないなぁ。
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