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4.学園生活・春
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授業は淡々と過ぎて、あっという間に放課後になった。
サークルの勧誘もあれば、自らサークル活動用の教室に行く生徒もいる。
すでに、仲良くなっている者同士で話し合っている姿もチラホラ見えた。
でも、今日は使い魔の卵のこともあり、みな卵ケースを片手に、少し興奮しているように見える。
特に殿下とライラックの金色の卵は、その中でも注目の的だ。
ジェラルドの卵は、ゲーム内では闇色だった。ループ前は、孵化する前に割れてしまった。
もしかしたら、禍々しいモノが生まれてこないように、護ってくれたのかも知れない。
今回は、本当に美しいサファイアブルーの卵なので嬉しくて、早くメイナードに見せたかった。
悪役令息の立場上、外で見せて卵が割れてしまうリスクは、絶対に避けたい。
(ちゃんと、育てるから)
精霊召喚士のジョーカーズ先生なら、ジェラルドを護るように背中を支えてくれた人が見えている可能性もある。
水の……精霊じゃないのかな?
無事に回復してくれてたら嬉しい。
それにサークルの申し込みは、明日までだから急ぎたいのだ。
クラスメイトの視線が、こちら側に向けられている。きっと今日の召喚のことを、殿下に聞きたくてたまらないのだろう。
きっかけさえあれば、殿下や側近になる彼らとお近づきになりたい、そんな熱い視線だ。
この席だって、彼らに譲りたいくらいなのに。ジェラルドは、今回は婚約者でも候補にも入っていない。
それなのに、こんなところにいるのだから、嫌でも注目をあびてしまう。
今の殿下は、もしかしたら……
ゲームの変な強制力の影響が、残っているだけのような気がする。
(ジェラルドとの、婚約がない影響なのかな?)
ライラックとか、イアン……はBクラスだけど、さっさと仲良くしたらいいのだ。
教科書を鞄に入れていると、殿下たちの周りに生徒が集まり始めた。
「クリス殿下! 卵を見せて欲しいです」
「ずるい。僕も」
「サイラス様のも、見せてください!」
「ライラック様。金色なんて……きっと光属性の使い魔ですよね。これから仲良くしていただけませんか? ちなみにサークルはどこに決めたんですか?」
メインキャラたちは、流石に人気ものだ。
殿下と視線があった。
「──それでは、お先に」
「ジェラルド? 待って話がしたいんだ」
「みんな……が、殿下と話したいみたいです。僕は、邪魔になるので。サイラス様、レナード様も、さよなら」
今日は、先生と会う予定だから、早くここを出たい。
卵とサークル、精霊の話もしたい。
「悪い……サイラス。レナード。彼らの相手をしてくれ」
「は? 殿下何を言って」
「クリス殿下、仕方がないですね。連絡は取れるようにしててくださいね」
突然、クリス殿下から手を握られてしまう。サイラスは驚いているが、レナードは比較的冷静に対応している。
「え、ちょっと……殿下?僕は……」
「話がしたいと言ってる。露骨に避けられているんだ。このまま、ずっと逃げるんだろう?」
怖いから、逃げたくなるのだ。
「ずっと、嫌ってたじゃないですか。今さら!」
「だから話をしたいんだ。ここじゃ話にならない。寮に転移する」
「教室での魔法は……それに、サークルが」
「お前の従者には、レナードから連絡させる。サークルは、もう決めているんだろう? ジョーカーズ先生のところに」
「そ、れは」
殿下に抱き寄せられる。
「しっかり捕まってくれ」
捕まらなくても、逃げられないくらいに抱きしめられている。
視界がぐらりと搖れて、せり上がってきそうな気持ち悪さがあった。
そして、意識が途切れた。
サークルの勧誘もあれば、自らサークル活動用の教室に行く生徒もいる。
すでに、仲良くなっている者同士で話し合っている姿もチラホラ見えた。
でも、今日は使い魔の卵のこともあり、みな卵ケースを片手に、少し興奮しているように見える。
特に殿下とライラックの金色の卵は、その中でも注目の的だ。
ジェラルドの卵は、ゲーム内では闇色だった。ループ前は、孵化する前に割れてしまった。
もしかしたら、禍々しいモノが生まれてこないように、護ってくれたのかも知れない。
今回は、本当に美しいサファイアブルーの卵なので嬉しくて、早くメイナードに見せたかった。
悪役令息の立場上、外で見せて卵が割れてしまうリスクは、絶対に避けたい。
(ちゃんと、育てるから)
精霊召喚士のジョーカーズ先生なら、ジェラルドを護るように背中を支えてくれた人が見えている可能性もある。
水の……精霊じゃないのかな?
無事に回復してくれてたら嬉しい。
それにサークルの申し込みは、明日までだから急ぎたいのだ。
クラスメイトの視線が、こちら側に向けられている。きっと今日の召喚のことを、殿下に聞きたくてたまらないのだろう。
きっかけさえあれば、殿下や側近になる彼らとお近づきになりたい、そんな熱い視線だ。
この席だって、彼らに譲りたいくらいなのに。ジェラルドは、今回は婚約者でも候補にも入っていない。
それなのに、こんなところにいるのだから、嫌でも注目をあびてしまう。
今の殿下は、もしかしたら……
ゲームの変な強制力の影響が、残っているだけのような気がする。
(ジェラルドとの、婚約がない影響なのかな?)
ライラックとか、イアン……はBクラスだけど、さっさと仲良くしたらいいのだ。
教科書を鞄に入れていると、殿下たちの周りに生徒が集まり始めた。
「クリス殿下! 卵を見せて欲しいです」
「ずるい。僕も」
「サイラス様のも、見せてください!」
「ライラック様。金色なんて……きっと光属性の使い魔ですよね。これから仲良くしていただけませんか? ちなみにサークルはどこに決めたんですか?」
メインキャラたちは、流石に人気ものだ。
殿下と視線があった。
「──それでは、お先に」
「ジェラルド? 待って話がしたいんだ」
「みんな……が、殿下と話したいみたいです。僕は、邪魔になるので。サイラス様、レナード様も、さよなら」
今日は、先生と会う予定だから、早くここを出たい。
卵とサークル、精霊の話もしたい。
「悪い……サイラス。レナード。彼らの相手をしてくれ」
「は? 殿下何を言って」
「クリス殿下、仕方がないですね。連絡は取れるようにしててくださいね」
突然、クリス殿下から手を握られてしまう。サイラスは驚いているが、レナードは比較的冷静に対応している。
「え、ちょっと……殿下?僕は……」
「話がしたいと言ってる。露骨に避けられているんだ。このまま、ずっと逃げるんだろう?」
怖いから、逃げたくなるのだ。
「ずっと、嫌ってたじゃないですか。今さら!」
「だから話をしたいんだ。ここじゃ話にならない。寮に転移する」
「教室での魔法は……それに、サークルが」
「お前の従者には、レナードから連絡させる。サークルは、もう決めているんだろう? ジョーカーズ先生のところに」
「そ、れは」
殿下に抱き寄せられる。
「しっかり捕まってくれ」
捕まらなくても、逃げられないくらいに抱きしめられている。
視界がぐらりと搖れて、せり上がってきそうな気持ち悪さがあった。
そして、意識が途切れた。
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