大草原の少女イルの日常

広野香盃

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70. 神様としての初仕事

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 翌日、私はアマルを誘いにアマルの天幕を訪ねた。一緒に魔道具の場所を訪れてみようと思ったのだ。

<< アマル、昨晩のこと覚えてる? >>

と私が囁くと、いつもにこやかなアマルの顔が引き締まった。

<< 夢じゃなかったんだ! イルは神様になったの? >>

<< そうみたい、自分でもびっくりだけどね。それでね、今日は一度あの偉い神様がおっしゃっていた自然災害を防止する魔道具を見に行こうと思うの。心細いからアマルも付いて来てくれない。今から行けば昼前には帰ってこれると思う。>>

快く同意してくれたアマルと一緒に、一気に暗黒島の神殿跡の地下室に瞬間移動した(昔は暗黒島にも人が住んでいたらしい)。コルティ様から頂いた知識の中に正確な場所の情報もあったから迷うことはない。着いた場所は地下室だから窓はないが壁が発光していて結構明るい。部屋の広さは10メートル四方。天井までの高さは5メートルくらいだ。その部屋の床を占拠する様に巨大な円盤状の魔道具が置かれている。そして魔道具の上部には直径1メートルくらいの巨大な魔晶石が埋め込まれていた。ちょうどララさんが持っていた女神様にもらったという魔晶石と同じくらいの大きさだ。

 これがコルティ様が言っていた、この世界の地震や火山の噴火、異常気象などを防止してくれてる魔道具だろう。この魔道具が発明されたおかげで、この世界を含む多くの神のいない世界が破滅から救われたのだという。魔晶石に魔力をチャージすれば1年くらい稼働し、自動で自然災害を防いでくれる優れものらしい。

魔晶石にチャージされていた魔力は3分の1くらいまで減っていた。コルティ様はこの魔晶石に魔力をチャージするためにこの世界(惑星)を訪れ、その時にまだ眠りについていなかったドスモさんから私のことを聞いたらしい。

 試しに魔晶石に手をかざし、魔力をチャージしてみる。魔晶石のそばにはゲージがあってどのくらい魔力がチャージされているかが分かるようになっている。思いっきり魔力を注ぐが、底の抜けた器に水を注ぐ様にいくらでも入る。

 魔力をチャージしながら、アマルにコルティ様からいただいた知識にあったこの宇宙や神様の社会の話をする。どうやら超越者という全宇宙の支配者が人々の魂を私欲のために使おうとして、それを暴こうとした神々を消し去ってしまった。そのために1万もの世界が神のいない世界になっているわけだ。超越者と戦っても勝ち目はないと悟った最高神リリ様を中心とするこの銀河の神々は、超越者の力が及ばない別次元へ銀河ごと逃げ出すのに成功し、現在はとりあえず超越者の脅威は無くなっているらしい。。

 ただ、超越者の残した傷跡は大きく、現在この銀河だけで1万もの世界(惑星)が神不在となってしまったわけだ。私の様な各世界(惑星)を管理する神は下級神と呼ばれているらしいが、人数は多くなんと100万人くらいいるらしい。だが惑星を身体としているために他の惑星を助けに行くことが出来ない。世界(惑星)間を行き来できるのは、最高神のリリ様とコルティ様の様な中級神だけで合わせて100人にも満たない。それで目も回るくらい忙しい状況になっているわけだ。

 そんな話のあと、私はアマルに重要な質問をした。

「ねえ、アマル。アマルは不老不死になりたい? 不老不死になって私と永遠に生きるの。」

実はコルティ様からもらった知識の中に、肉体を若返らせる魔法があったのだ。この魔法を使って、例えば1年に1回、1歳分若返ると、歳を取ることなくいつまでも若いまま生きていられる。しかもこの魔法は自分だけでなく他の人に施すことも可能だ。私とアマルにこの魔法を使えばふたりはこの世界で永遠に生きることが出来るわけだ。アマルはしばらく考えていたが、

「分かんないや、そんなことは大人になってから考えてもいいよね。」

と答えた。

「そうか、そうだよね。まだ決めなくて良いよね。」

と私は返す。不老不死になるのは良いが、問題がひとつある。皆と一緒に住めなくなることだ。だって、いつまでたっても歳を取らなければ人間じゃないと周りの人にバレてしまうだろう。それどころか、同じ場所には長く住んでられないかもしれない。私が神様だと宣言してしまうのもひとつの方法だろうけど、それはそれで色々と問題を招きそうだ。アマルがそこまで考えて答えたのかは分からないけど、私も考えるのは大人になってからにしよう。


 3時間ほどのチャージ作業後ゲージを見ると、チャージを始める前が30パーセントで、3時間頑張った後には33パーセントになっていた。1時間で1パーセントチャージできる計算になる。魔晶石の残量がゼロなら満タンにするまでに100時間だ。魔晶石を満タンにすれば1年間動いてくれるらしいから、1年に100時間チャージすればよいわけだ。別に一度に行う必要はないから、例えば1日に1時間チャージするとすれば1年に100日作業すれば良い。ここには1回の瞬間移動で来れたから、移動時間はほぼゼロと考えれば楽勝かもしれない。

 今日は神の仕事の目途が立っただけでも収穫はあったとしよう。本当はせっかく暗黒島に来たのだから地上がどうなっているのかも知りたいが、あまり長く居住地を留守にすると大人たちが心配するかもしれないので、今日は帰ることにする。居住地に戻るとちょうど昼食前だ、私はまた明日会う約束をしてアマルと別れた。これから家族にも神になったことを打ち明けなければならない。どう話をしようかと悩む。

 天幕に帰るとちょうど我家でも昼食の時間だった。新婚のヤラン兄さんとラナさんが、少し恥ずかし気に昼食を並べたシートに座っている。

「あらイル、遅かったわね。アマルとのデートはどうだった?」

「まあ、イル様はデートだったんですか? でも、何だかお顔の色がすぐれませんね。アマルさんと喧嘩でもされたんですか?」

そういわれれば、デートといえばデートだったのかな。そんな雰囲気ではなかったけれど。

「大丈夫、喧嘩なんかしてないよ。それでね、皆にちょっと内緒の話があって...。遮音の魔法を使うね。」

と言ってから、杖を取り出し魔法を使う。これで私達の声は誰にも聞かれる心配はない。それから、「実は....」と3人に昨晩、神様に呼び出された話をした。3人は神様と聞いてあっけに取られている。

「それで、イル様が神様になるかどうかで、アマルさんも呼び出されて、おふたりで結婚の約束をもう一度されたと...。」

「それでね、コルティ様、あっ、昨日お会いした神様のお名前だよ。そのコルティ様がおっしゃるには、神の仕事は最低限、魔道具を使って自然災害を防ぐだけで良いから、今まで通り暮らしていけるって。今朝アマルと一緒にその魔道具を見てきたんだけど、3日に1回、1時間くらい魔力をチャージすれば良さそうなの。だからそれほど負担にはならないと思う。」

私がそう言うと、母さんとラナさんは納得してくれたようだが、ヤラン兄さんは少し考えこんでいる。

「だが、この前のトワール王国の内戦みたいに戦争が起こったらどうする? イルの性格からして知らんぷりも出来ないだろう。」

そうなんだよね。コルティ様は、自然災害の防止以外はそれぞれの神の裁量に任されているとおっしゃっていたけれど、戦争が起こっているのに何もしないでいる自信がない。でも神になっても私は私だ、きっと、誰かを救うために誰かを殺すなんて真似はできないだろう。それに、この前行ったような、守りたい人の周りに巨大な城壁を作るなんて奇策は何度も通用するまい。

「それは...、どうしよう? ヤラン兄さんはどう思う? 」

「俺は何もしないで良いと思うぞ、まずは人が努力すべきなんだ。何もかも神様に頼ってはいけないと思うよ。」

そうなのかな? きっと正解はないのだろうけれど...。そんなことを考えていた時、こちらに近づいてくる人影が見えた。今日の居住地入り口の見張り役だったランさんと...、なんとララさん、ラトスさん、トスカさんだ。

「やあ、イルちゃん。お客さんだよ。ちょっと怪し気な奴らなんだが、この爺さんはこの前も来たからな、大丈夫かと思って連れてきたがよかったか?」

とランさんが小声で囁いてくる。「はい、大丈夫です。ありがとうございます。」と囁き返すと、ランさんは微笑んで去っていった。ランさんが見えなくなると、突然ララさん達3人は私の前にひざまずいた。そしてララさんが3人を代表して言葉を発すると同時に深々と頭を下げた。

「本日は魔導士一同、我らの新しい神にご挨拶に参りました。今後は我らをしもべとして存分にお使いください。」

冗談じゃない、私が神になったとコルティ様から聞いたんだろうけど、頭を下げられる理由はない。しもべなんかに成ってもらった覚えもないよ。

「ララさん、何を言っているんですか! 皆さん頭を上げてください、私はそんなこと望んでません。」

と大きな声で言うと、3人は顔を見合わせて頷きあっている。なんだ?

顔を上げたララさんが笑いながら言う。

「イルならそう言うと思ったよ。でもね、コルティって偉い神様にイルがこの世界の新しい神になったから助けてやってくれって頼まれたのさ。私とこのじじいは寿命も延ばしてもらったし、身体も少しだけ若返らせてもらった。だからもうしばらくはあんたに付き合えそうだよ。」

おお、良かった。ララさんとラトスさんは500年以上も生きてきたけれど、そろそろ老化防止の魔法も限界に近かった。だからラトスさんは王様になるのを止めて、王座をアトル先生に譲ったんだ。まだ当分お別れしなくて済むと思うと喜びがこみあげて来る。

「トスカさんもコルティ様に頼まれたのですか?」

「いや、僕はこのふたりに無理やり連れてこられたんだ。もっともイルに助力するのは嫌じゃないけどな。ただ、もう少し色気のある女神様なら尚よかったんだが。」

トスカさんの相変わらずの物言いに、思わずこの野郎と思う。いつか神罰を当ててやるからな。神罰で髪の毛が薄くなるなんてどうだろう...。まあ、トスカさんが歳を取るまでは我慢してあげるが。

そうだ、ララさんとラトスさんなら、さっきのヤラン兄さんの問いかけに対する答えを持っているかも、

「ララさん、ラトスさん。もし、戦争が起こったら私はどうしたら良いと思いますか?」

と尋ねてみる。するとララさんが即答した。

「そんなの、その時に考えるしかないさ。その時はこのじじいが知恵を絞ってくれるだろう。でもね、戦争が起きてしまってからでは、どう足掻いたって犠牲なしでは済まない。だからね、大事なのは、戦争が起きない様にすることなのさ。そのためにハルマン王国とトワール王国があるんだからね。最もじじいの国は最近失敗続きだけど。」

「まあ、面目ないがその通りじゃのお。じゃが、この経験を将来に生かすことはできるわい。引退は先に延びたようじゃからのお、アトルとふたりで頑張ってみるわい。」

「期待しているよ、じじい。」

その時、トスカさんが持ってきた大きなカバンがガタガタとゆれ、中から何か声のようなものが聞こえた。トスカさんが仕方なさそうにカバンを開ける。中から飛び出してきたのは、

「ドスモさん!」

中から飛び出してきたのはドラゴンのドスモさんだった。でも、大きさが30センチメートルくらいしかないミニチュアサイズだ!

「女神殿、聖獣を代表して挨拶に来たでござるよ。」

「えっと、ドスモさんありがとうございます。ところでその身体は?」

「おお、忘れていたでござる。これはアバターでござるよ。魔法で作った分身みたいなものでござるな。さすがにここに本体で来るわけにはいかなかったでござるからな。」

そうか、コルティ様もアバターを使っていたな。こんな風にサイズまで変えることもできるんだ!

「それと、戦争を止めるのは任せてほしいでござる。儂が両軍の敵として山のひとつも吹き飛ばせば、戦争なんぞしておられなくなるでござるよ。」

そういえば、ドスモさんはコルティ様がこの世界の神様だった時に、そんな役割を頼まれていたんだった。

「お願いしてもいいんですか? 嫌な役目ですよ。」

「もちろんでござる。神のお役に立つのが聖獣の喜びでござるからな。儂だけではないでござる。聖獣は儂以外にも3匹いるでござるからな。おいおい紹介するでござるよ。」

そうか、これが兄さんの問いかけに対しての答えなのかもしれない。私ひとりでは出来ないことも、協力してくれる人たちがいればきっと何とかなるよ。

「皆さん、新米女神ですが、よろしくお願いします。」

私は全員に向かって深々と頭を下げた。

これにて私の話は一旦終わる。この世界にも、家族にも、アイラ姉さんとその家族にも、アマルとカライにも、一族の皆にも、魔導士の皆さんにも、聖獣さんにも、アトル先生にも、ついでにカルルにも幸せな未来が訪れますように。

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感想 11

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みんなの感想(11件)

マキ
2019.10.30 マキ

イルちゃん素敵な神様になってくださいね(*^-^*)
それにしてもアマル君、いい人すぎwww

気になったワード:超越者・・・うーん敵としてどこかから現れるのかな?

更新頑張ってくださいな、更新楽しみにしてます。

2019.10.30 広野香盃

ごめんなさい。実は... この話は次回の投稿で完結なんです。気を持たせる様な書き方をして済みませんでした。マキ様には沢山の感想をいただき感謝です。最終回もお楽しみいただければ幸いです。

解除
マキ
2019.10.26 マキ

農園って幾らぐらいなのかな? ここは二つとも買ってつなげるべきだよね。
ドレークさんのお金はやっぱりイルちゃん持ちのようだね^^;
まぁ、使うことがなさそうだからいいと思うけどw

更新頑張ってください。 毎日楽しみにしてます(*^-^*)

2019.10.26 広野香盃

マキ様、感想ありがとうございます。イルの世界の貨幣価値を表現するのは難しいですが、ドレークさんの給与が、ひと月当たり金貨1枚程度です。大金貨20枚は金貨2000枚ですので、ドレークさんの給与の167年分ですね。なおコントラの農園はトスカさんが目を付けています。恐らく彼の51番目の農園になるのではないかと...。さすがにドレークさんも最初からふたつの農園を任されたら尻込みしそうですしね。

解除
マキ
2019.10.19 マキ

なるほど新たなる神かぁ、まったく予想だにしていない展開(笑)
そういえば前の神様はどうしたんだろうって思ってしまった。
もしかして前の神様ってただの人間の魔導士なのかな?

更新頑張ってください。 応援してますね(*^▽^*)

2019.10.19 広野香盃

マキ様、感想ありがとうございます。いえ、魔導士は神にはなれません。ララ女王が持っていた巨大魔晶石でも分かるように、人とは桁違いの魔力を持った何者かがいるのです。

解除

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