響き渡れ、この想い

こん

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中学一年生 1学期

自己紹介

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 放送室に着くと既に幾つもの上靴が並んでいた。
 うちの学校は学年カラーが決まっていて上靴もその色に合わせなければいけない。1年生は青,2年生は白,3年生は赤。近くのスーパーでも買えるありきたりな色だが、昔は赤,青,緑で「1学年だけ不憫だ、探しても見つからない」と苦情が来たらしい。
 見た感じ白の上靴は2足だが、青が半端ない。人見知りの私には絶望だが、先生に行くと言ってしまった手前他の部活にも行きづらい。それに多分他も似たようなものだ。
 深呼吸して勇気を貯める。決心してドアノブに手を掛ける。ドアを開けると狭い放送室にギュウギュウに押し込められ床に座らされた人達が一斉にこっちを見る。心が折れた、もう帰りたい。
 田舎の小中一貫校と言うだけあって見知った顔ばかりだ。先輩方も面識がないはずなのに、見たことがある。
 そんな中、1人だけ見覚えの無い顔がある。1クラスの40人×2が多少増えたり減ったりしながらも6年間大体同じメンバーだったにも関わらず、まだ見たことのない人が居たことに驚きつつ明るく手招きしてくれた先輩の近くに座る。

 体験入部開始時刻になると手招きしてくれた先輩が、話し始めた
「それじゃあ、2年生から自己紹介しようか。私は2年生の大塚 華愛《おおつか かめ》。部長だよ、仲良くしよ~ね♪」
 華愛先輩はとても明るく輝いていて、闇属性の私には眩し過ぎた。ボブが似合っていて、活発そうな感じの美少女で愛嬌もあり、アイドルだと言われても疑う人などいないだろう。
 次に左隣にいた先輩が自己紹介を始めた。
「どうも、2年生の奥田 天音《おくた あまね》です。副部長です。よろしくね。」
 天音先輩は優しい印象だった。とても小さく、儚げな感じで、さぞかしモテそうな美少女だ。ちなみに小学生の頃天音先輩とはスクールバスが一緒だったので話したことがある。
「次誰がやる~?」
 と華愛先輩が言うと、1年生は顔を見合わせて無言で誰がやるか打ち合わせていた。するとボーイッシュなショートの聡衣《さえ》さんが痺れを切らしてやると名乗り出た。
 聡衣さんは幼稚園が同じで、そこまで仲良くないにしろ何度か話したことがある。優しくて王子様のようでボーイッシュな見た目も相まって女子からの方がモテそうだ。
「1年2組の浅野 聡衣《あさの さえ》です。よろしくお願いします。本が好きです。」
「次は時計回りで君ね」
 華愛先輩が可愛く微笑む。
「1年2組の大江 笑翔《おおえ さきと》でーす!ゲームが好きです!」
 クラスの中心に居る、ザ・陽キャだ。凄く苦手なタイプで、やかましそう。
「1年1組の小美 花玖夜《かぐや》です。あと、ええと…音ゲーが好きです。」
 花玖夜も幼稚園が同じで、小学生になって疎遠になるまでは仲が良かった。小柄で守ってあげたくなるような可愛い美少女だ。こっちまで惚れそう。あー可愛い。
「どうも。2組の岩神 幸史《いわがみ こうじ》です。」
 初めて見る人だ。ガタイが良くて無愛想でとても怖い。
 おい、花玖夜にベタベタすんなよ。これは決して嫉妬などではない。違う。おい、話しかけられてニヤニヤすんな。お前がいつから仲良いのか知らんが私は幼稚園からの付き合いだぞ。もう一度言う、これは決して嫉妬などではない。
 遂に私の番が来た。
「2組の真白 心声《ましろ ここな》です……あとえっと…アニメが好きです。」
 コミュ障が思い切り出てしまった。もう無理。帰りたい。
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