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快楽の始まり

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「そろそろカテリーナの大切な所を見てみよう。」

まるでこの行為が2人の共同作業であるかのように言うと、フィリップは擦り合わされたカテリーナの両太ももを左右に割り開いた。

足を動かすとジャラジャラと足の鎖が付いてくる音が大きく響いた。

「イヤ!殿下、おやめ下さいっ!」

いくらカテリーナが初心だとしても、閨事ねやごとについては、淑女教育の一環として一通りは学ぶ。
ましてや、皇太子の婚約者であったカテリーナにとって、子を孕む事は何よりも大きな責務であった。

だから、太ももを割り開いた先に何があるのかをカテリーナは当然理解していた。

思わず顔を逸らそうとするが、フィリップの手が頬に添えられ、それを許さない。

「流石、いやらしく腰を揺らして誘っていただけの事はあるね。触らずとも濡れているなんて。」

フィリップはカテリーナの頭を優しく撫でた。
そうする事が彼女の羞恥心を煽る1番の方法だと理解しているかのように。

頭を一通り撫で終えたフィリップの手は、カテリーナの太ももへと添えられ、彼女の内太ももを何度となく往復した。

そのくすぐったい感覚とは別に、空気にさらされた秘所が何故だかウズウズとしてカテリーナは堪らない気分だった。

「フィリップ殿下…、フィリップ殿下。」

カテリーナは縋るような心境でフィリップを呼んだ。
良くも悪くも、今の彼女を救えるのはフィリップ一人なのだ。

「どうしたんだい?カテリーナ。」

彼女のうなじにカプリと吸い付きながら、フィリップは何食わぬ顔で答えた。

「あぁ、フィリップ殿下…私…私…。」

カテリーナは何を言うべきかわからないまま、必死にフィリップを呼び続けた。

そんなカテリーナの様子にフィリップは満足そうに笑みを浮かべる。

この先の言葉がカテリーナから出ないのは想定済みだ。
まだ彼女の教育は始まったばかりなのだから。

「あぁ、カテリーナのいやらしい汁でベトベトになってしまった秘所に触れて欲しいんだね。」

カテリーナが言おうとしていた言葉の続きは間違いなくそれであると断言する様にフィリップが口にすると、カテリーナは自らが媚びる様にフィリップの名を呼んでた事実に気付かされた。

「あっ….違ぃ…んっ。」

今度は違うと言う前にカテリーナのその唇は、フィリップのそれで塞がれ、口内を侵される。

何だかフワフワとする感覚に身をゆだねていると、突如下半身にピリッと刺激が走った。
フィリップがカテリーナの秘所に直接触れたのだ。

カテリーナの割れ目をなぞる様に何度もフィリップの指が行き来する。

言い知れない羞恥にカテリーナは声を上げた。

「そのような…おやめ…ください。汚らし…い。」

緩められる事のな秘所への刺激に、先程までのようなはしたない声を上げる事は無いものの、フィリップの手の動きに合わせて言葉が途切れてしまう。

「汚らしい?こんなに綺麗なのに…。カテリーナからはよく見えてないのかな?ほら、これで見える?」

フィリップは不思議そうにそう言うと、カテリーナの膝を立てさせ、その両の膝を先程よりも大きく左右に割り開いた。

「どう?これで良く見える筈だけど。」

フィリップがそうカテリーナに問い掛ける。
その口調からは、本当にカテリーナの様子を心配している様子が伝わって来て、カテリーナは自分がフィリップに迷惑を掛けたような錯覚を覚えた。

その錯覚のせいなのか、カテリーナはフィリップに言われるままに鏡の中で晒された自分の大切な部分を直視した。

フィリップによってM字に開かれたそこは隠しきれない程に濡れていて、中の方がヒクヒクと何かを求めるように動いていた。

カテリーナは堪らず、鏡の中のフィリップに顔を向ければ、彼もカテリーナの様子をじっくり観察するかの様にこちらを見ていた事に気付かされる。

フィリップは鏡越しにカテリーナと目が合うと、にっこりと微笑み、その秘所に添わしていた指を見せ付けるようにゆっくりと舐め上げた。

「美味しいよ。」

耳元でそう囁かれれば、カテリーナの羞恥は簡単に限界を越えてしまい、頬を涙が伝っていく。

「あぁ…」

何て背徳的な光景なのだろう。

「少しずつ良くなるはずだから、僕の動きを感じて。」

フィリップはそう言うと、自身の手を再びカテリーナの秘所にあてがった。
しかし、今回は割れ目をなぞる様な事はせずに、そのままぬぷりと彼女の割れ目に指を沈めた。

「ひっ…なに?」

カテリーナは突然、異物が挿入された事に慌てた。
閨事の授業で、それがどういう行為かを知っていても、実際に身に起こると話は別である。
それも入り込んだ異物がゆるゆると動いているとなれば尚更だ。

「カテリーナの秘所が僕の指を咥え込んでいるんだよ。君も鏡で見てみなよ。」

フィリップは楽しそうにそう言うが、カテリーナは余裕なくその身を捩らせた。

言いれない感覚に、カテリーナは体を捩ったその勢いのまま、振り向く様にフィリップの首に手を回して抱き付いた。

その行為にフィリップが嬉しそうに破顔した。

「いや…あっ…だめ…何…こんな…いや…。」

指を動かす度にカテリーナが漏らす声や、艶かしく歪む表情は、フィリップにとってはご褒美にしかならなかった。

「初めてでそんなに反応出来るなんて、カテリーナは凄い素質を持っているよ。これからゆっくり慣らして行こうね。」

それがどんな素質なのか、慣らされた先は何処に行き着くのか…カテリーナは必死に聞こえないふりをした。

フィリップはしばらくの間、カテリーナの温かい膣内を弄ぶ様に指先で堪能していた。

その間、静かな部屋に響いたのは、卑猥としか言いようのない水音と、カテリーナが偶に漏らす吐息と言うには大き過ぎる息だけだ。

「も…お許しください…。フィリップ殿下…お許しを…。」

先の見えない行為に、カテリーナはフィリップに顔を寄せて懇願した。
正しく縋り付いている状態だ。

「そうか…。楽しかったけど、カテリーナがそう言うなら仕方ないね。」

フィリップが残念そうに言うとカテリーナの唇を奪った。
差し込まれる彼の舌に、カテリーナが慣れないながらも必死に舌を絡め返したのは、一重にこの行為を早く終わらせたいからだ。

早く解放されたい…。フィリップ殿下を喜ばせなくては…。

回らない頭の中でカテリーナがそう思ったのは、普段から婚約者である彼を喜ばせようと常に気を遣っていたからか、もしくは目の前の男に媚びて、快楽を得ようとする本能だったのか…。

キスの間も自分の中で動くフィリップの指が止まる気配は無く、濃厚なキスの間も、何か許されない感覚に包まれそうになるのをカテリーナは必死に耐えていた。

フィリップは名残惜しそうに唇を離し、少しの間、必死に自分に縋りつくカテリーナを眺めていた。

「本当…堪らない。さぁ、ではカテリーナのご希望通りイカせてあげよう。」

フィリップの言葉に、カテリーナは大きく目を見開いた。

唇が離れた所で、やっとこの行為が終わったのだと信じていたのだから、驚くなと言う方が無理な話だ。

「今…何と…?」

震える声を何とか絞り出したが、流石のカテリーナも自分の望む答えが返ってくるとは思えなかった。
それでも、万に一つ…奇跡に縋るような気持ちだった。

「ん?あぁ、イクって言葉じゃわからないか。絶頂ならわかる?女性が気持ちよく達する事だよ。」

まるで教師が教えるような口調で言われるが、カテリーナはそれを素直に飲み込めるほど優秀な生徒にはなれなかった。

それよりも、絶頂という未知の恐怖を目の前に突きつけられ、フィリップの言う「イク」や「達する」と言う事に対する怯えの感情がカテリーナの大部分を占めていた。

いつ自分がそんな恐ろしいものを希望したと言うのか…。

絶望に声も出せないカテリーナの様子を、了承と受け止めたのか、フィリップは秘所に沈めたままになっていた指の動きを早めた。

「いや…あっ…あぁ…。」

カテリーナはフィリップに抱きつく腕の力を強めて、今日一番の刺激に耐えていた。

「力を抜いて、カテリーナ。僕の与える快楽に身を任せて。」

フィリップから与えられるこの初めての感覚が快楽と言うものなのかはわからないが、確かに気を許した途端に何かに飲み込まれそうな恐怖がある。

全く力を抜く気配を見せないカテリーナに、フィリップは仕方ないとばかりに少し肩をすくめた。

「中だけでイクのは流石にまだ難しいか。」

呟くようなフィリップの声が、カテリーナの耳に届くと同時に、カテリーナは耐え切れない刺激に大きく背中を逸らせた。

フィリップがカテリーナの芯芽を潰すように押したのだ。

「いや…それ…いやぁ….、あっ…あぁ。」

その刺激は、散々焦らされたカテリーナの身体を驚くほど簡単に絶頂へと導いた。
それは刺激を与えたフィリップさえも驚くほどに呆気ないものだった。

そのままカテリーナが気を失ったのは、慣れぬ刺激のせいか、それともこの行為を終わらせようとする彼女の防衛本能が働いたものか…。

「可愛くて、淫乱なカテリーナ…。こんな淫乱な聖女様、聞いたことないよ。」

フィリップはぐったりと自分の腕の中で意識を飛ばしているカテリーナに深く口付けをした。
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