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番外 結婚式編

最愛の妻

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「カテリーナっ!」

フィリップはカテリーナを抱き締めた。

「フィリップ様…触って…も…触ってぇ…痒い…痒いのぉ…」

全身でフィリップに擦り寄るカテリーナは、確かに尋常な状態ではない。

ー聖女様を助けて差し上げないと気が狂ってしまわれますよ。

フィリップは先程のアシュラフの言葉が真実であるとわかると、すぐにカテリーナを縛るロープを解き、彼女を部屋に備え付けられたベッドに寝かした。

「痒い…あっ…あぁ…ひぁ…。」

手の自由を取り戻したカテリーナが一心不乱に自分の胸を刺激している。
目の前のフィリップを正しく認識出来ているかも怪しい状態だ。

こんな状態で…耐えていたのか…。

あと少し遅かったら、アシュラフの手に落ちていたかもと思うと、フィリップはゾッとした。

「カテリーナ…怖い思いをさせて悪かった。僕が…嫉妬などしたばかりに…。」

フィリップはそっとカテリーナを手を掴み、その手の動きを止めると、彼女の手に代わって、その胸のを刺激した。

「ひぃ…フィリップ…さまぁ…あっ…あぁ…いぃの、もっと…もっと触ってぇ。」

フィリップは片手で胸の蕾を刺激すると、反対の蕾を口に含んだ。

「もっと…痒ぃ…のぉ、もっと…強く…強くしてぇ。」

フィリップは彼女の導く通りに、蕾を強くつねりると、口でも同じように甘噛みをした。

「あひぃ…ひ…あぁ…気持ち…ぃ…あひぃ。」

胸への刺激だけにも関わらず、カテリーナが目に涙を浮かべて、恍惚の笑みを浮かべる。

気が狂う程の疼きと痒みに耐え、その後の刺激には多幸感まで得られるように出来ているのか…。

フィリップはアシュラフが置いていった怪しい薬の容器を一瞥した。

確かにこの威力であれば、快楽欲しさに自ら奴隷に身を落とす者が現れてもおかしくはない。

すぐに処分させなくては…。

こんな危険な薬を身に受けても、なお自分の名前だけを呼んで耐えていたカテリーナが愛おしくて仕方ない。

「もっとぉ…あぁ…もっと…ほし…いぃぁ…。」

カテリーナがフィリップの身体に手を回し、弄るように彼の身体を撫で回した。

アシュラフの言う通り、もう少しで気が狂う所だったのだろう。

…効果は1時間で切れると言って居たが…。

フィリップはカテリーナへの刺激を与え続けながらも考えていた。

そして、考えがまとまるとクネクネとした動きを繰り返しているカテリーナの腰を掴み、その秘所へ自分のものを勢いよく突き立てた。

「ひあーっ」

大きく身体をそらせて達するカテリーナだが、まだ胸の痒みに苦しそうに顔を歪めている。

「胸ぇ…胸も触ってぇ…。」

フィリップは一度離した手をカテリーナの胸に戻しながらも、その陰茎は激しく奥を突き続けた。

こんな、望まぬ苦しみに耐えさせるくらいなら、いっそ気を失わせてしまおうと考えたのだ。

媚薬による狂おしい程の胸への刺激と、秘所への激しい打ち付けで、カテリーナは何度も何度も絶頂の波に飲まれていた。

「ひぃ…も…許してぇ…あ…あぁ…なります…。奴隷に…なりますからぁ…。」

カテリーナがフィリップにしがみつく様に言った。

記憶が混乱しているのだろう…。

フィリップはカテリーナの状況に、思わず涙が溢れた。

「違う!カテリーナ、愛している。カテリーナを奴隷などにはしない。」

「あひぃ…あっ…あぁ…」

カテリーナの瞳はフィリップを捉えてはいない。
今は、この行為の相手がフィリップだと認識出来て居るのかも怪しい。

「こんな事に…すまなかった…。本当に…愛しているんだ。」

「あっ…あふぁ…いぃ…」

「カテリーナ!こっちを見るんだっ!愛してる。カテリーナ、君は僕の大切な妻だっ!」

カテリーナを肩を掴み、フィリップが彼女の瞳を覗き込めば、その瞳が徐々に色を取り戻し、確かにフィリップを捉えた。

「フィリップ…さ…ま」

「わかるかい?カテリーナ。愛してる。もう決してこんな目には合わせない。カテリーナ…愛してるよ。」

「フィリップさま…あぁ…あ…い…愛し…て…あぁ…愛しています。」

フィリップはカテリーナがそう言ったのを聞いて、泣き崩れそうになるのを堪えていた。

「あぁ、愛してる。我が愛しの妻よ。さぁ、もう大丈夫だから…安心してお眠り。」

「あっ…いっ…いく…あぁー。」

フィリップがカテリーナの感じるスポットを的確に突き上げれば、カテリーナは身体を痙攣させて、そのままくたりと力が抜けた様に気を失った。

眠るように気を失っているカテリーナをフィリップが強く強く抱き締めた。


その後、国内貴族を招いたパーティーや国民へ向けたパレードを通して、フィリップはカテリーナの側から一時ひとときたりとも離れず、その溺愛っぷりを世間に余す事なくアピールする形で、二人の結婚式は幕を閉じた。


そして、更に数日後…。

「フィリップ殿下、ジャハルディンの王より御詫びの品が届いておりますが…。」

アンディは異国情緒の漂う飾り箱を恐る恐る差し出した。

「そんな物で許される訳がないだろうっ!舐めた真似を…。中身はなんだった?」

主人の怒りも当然である。

他の男から話しかけられる事さえも許せない程に大切にしている妃の…まさか裸体を鑑賞しただけではなく、妖しげな薬まで盛ったのだ。

まぁ、半分はフィリップの自業自得ではあるが…。

「それが…この様なジャハルディンの踊り子の服の様で…こんな物、焼き捨てておきますね。」

アンディは中身をフィリップに見えるように広げた。

アンディだって、優しく気品あふれ、それでいておっとりした所のあるカテリーナを敬愛しているので、アシュラフに対しては怒りを覚えているのだ。

主人の怒りを少しでも和らげる為なら、他国の王族からの贈り物を火にくべるくらい造作もない。

「まぁ…物には罪はないからな。」

「はい。では、焼き捨て…ん?何と…仰いましたか?」

「ジャハルディンの王の事は到底許せないが、物に罪はない。…それは寝室に置いておけ。」

こちらを見ずに答える主人に、アンディは呆れを通り越して、軽い軽蔑の視線を向けた。

そして、手元にある、今夜にでもカテリーナが着る羽目になるだろう下着とも、紐ともつかない様な破廉恥な服に視線を落とすのだった。

結婚式編 Fin.
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