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第2話 嘲笑の舞踏会
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窓の外は薄い霧に包まれ、冷えた朝の光が差し込んでいた。しとしとと降る雨は夜通しやむことなく、朝になっても街の屋根を濡らしている。昨夜のことがまるで夢のようで、私はまだ現実と向き合いきれずにいた。
柔らかな布団に包まれて目を覚ますと、天井は見知らぬ装飾で飾られ、部屋全体が重厚で静かな空気に包まれていた。深い藍色のカーテン、磨かれた大理石の床、寝台の脇には香の煙が細く立ち上っている。まるで別世界のような部屋だった。
「お目覚めですか、レティシア様。」
声の主は小柄な侍女で、栗色の髪をまとめ、真っ白なエプロン姿をしていた。穏やかながらもきびきびとした動きでカーテンを開けると、淡い光が部屋に差し込む。
「ここは……?」
「アレクシス侯爵家の屋敷です。昨夜、お屋敷にお連れされたときは、すっかりお疲れのようでした。」
思い出す。夜の雨、氷のような瞳、差し出された掌の温もり。あれは夢ではなかったのだ。私はゆっくりと体を起こし、毛布を握りしめた。胸の奥がちくりと痛む。
「お身体は問題ありませんか? お医師を呼ぶよう仰せつかっておりますが……」
「いいえ、少し休めば大丈夫です。ご心配をおかけしました。」
侍女は安堵した表情を浮かべ、軽く会釈をした。そのあと、静かに扉を開けて下がっていく。部屋に残された私は、ぼんやりと窓辺に視線を向けた。雨に濡れる庭園には、深紅のバラがひとつ、強く咲いていた。
美しいのに、なぜか寂しそうに見えた。
昼頃、アレクシス侯爵本人が私の部屋を訪ねてきた。黒い服のまま、変わらぬ静けさを纏った姿は、まるで冷たい刃のように凛としている。けれど、その眼差しだけは昨夜よりも少し柔らかく見えた。
「体調はどうだ。」
「ご心配なく。おかげさまで、問題ありません。」
「そうか。」
それだけ言って、彼は私の寝台の近くにある椅子へと腰を下ろした。沈黙が流れる。何を言えばいいのかわからず、私は膝の上で指を重ねた。すると彼がふと、低い声で言葉を続けた。
「昨夜の件、王都中がもう騒いでいる。」
「……やはり、そうなりますよね。」
噂の早さはこの国の社交界の特性だ。婚約破棄のような騒ぎが、公の舞踏会で起これば、翌朝には街中へ伝わる。いや、もうそれどころではないかもしれない。人々はきっと、私を面白おかしく話題にしているだろう。
“嫉妬に狂って王妃候補の座を失った可哀想な令嬢”
“表では完璧な令嬢を装っていたが、本性は違った”
そうして真実ではない嘘が、いつのまにか現実になる。
「私は悪い女として記憶されるでしょうね。」
そう言うと、彼は眉をわずかに動かし、視線をこちらに戻した。
「記憶など、いずれ風化する。だが、名誉だけは奪われたままでよいのか。」
「名誉……」
私は俯いた。奪われたものの重さを思い知らされる。家も、立場も、友人たちの信頼も。全てが、一夜で崩れた。
「……殿下と出会った日も、あのような舞踏会でした。」
ふと、口をついて出た言葉に自分でも驚いた。彼は黙って続きを促す。
「まだ十五の頃、初めて夜会に呼ばれて。緊張で震える私の手を取ってくださったのが、殿下でした。優しいお方だと、本気で信じていたんです。」
懐かしさではなく、痛みが蘇る。誰よりも信じた相手に背を向けられる恐怖。それを再び感じたくなかった。
「哀れむつもりはない。」
アレクシスの声が静かに響いた。「お前は誰よりも堂々としていた。追われても、崩れることなく立っていた。それを覚えている者は、必ずいる。」
その言葉が胸の奥に響いた。慰めではなく、ただの事実として淡々と語られたその声音が、かえって私の心を支えた。
「……ありがとうございます。」
小さく頭を下げると、彼は立ち上がり、扉へと向かった。
「しばらくはこの屋敷に滞在するといい。必要なものは何でも用意させる。」
出ていこうとする背に、私は思わず声をかけた。
「どうして、助けてくださったんですか?」
彼の足が止まる。振り向いた氷のような瞳が、わずかに揺れた。
「――あの場で立ち尽くす女を見捨てるほど、冷たくはなれなかった。それだけだ。」
そう言うと彼は背を向け、扉の向こうへ消えた。部屋に静けさだけが残る。
その日の午後、屋敷の侍女が「王都の新しい噂」を伝えにきた。王子とミリアーナの婚約が、早々に正式決定したという。あの夜から三日も経っていない。速すぎる政略。明らかに、最初から仕組まれていた。
「そう……お幸せに。」
皮肉にもならない言葉が口をついて出た。けれども、心の奥で小さな炎が灯った気がした。このまま終わるわけにはいかない。私を陥れた者たちへの“ざまぁ”を、きっと、手に入れてみせる。
夕刻、アレクシスの書斎へ招かれ、初めて彼のもう一つの顔を知ることになる。膨大な書類と地図が並ぶ部屋。そこには軍略ではなく、王国の経済や貴族勢力の動向が緻密に記されていた。
「殿下の周囲にいた者たちの資金源や領地の利権、全て調べさせている。」
アレクシスは淡々と書類を広げながら言った。その冷静な仕事ぶりに、私は思わず息を呑んだ。
「なぜ……そこまで?」
「理由がいるのか。お前を陥れた薄汚い芝居を正すには、真実が必要だ。」
彼の言葉は鋭かった。しかし、その鋭さは私を責めるものではなく、私のために向けられた刃のようだった。
「レティシア、これを見ろ。」
差し出された文書には、ミリアーナ・クロードが裏で関係者に金を流していた証拠が記されていた。さらに、彼女の兄が商人と結託し、王家の行事に関する契約を不正に操作していたという記録まで。
「まさか……でも、これが事実なら……。」
「事実だ。少なくとも、信憑性は高い。」
私は震える指で書類を掴んだ。濁った水の底に隠された真実が、少しずつ形を成していく。やがて、濡れた花弁のように閉じ込めていた怒りが、静かに開いていった。
「彼らが笑えるのは今のうちだけ、ですね。」
小さく言うと、アレクシスがわずかに唇を歪めた。その表情は、冷たくも頼もしく見えた。
「それでいい。その炎を消すな。」
夕日が窓の外に沈み、部屋は薄明るい橙色に染まった。アレクシスの瞳がその光を反射して、一瞬だけ氷ではなく炎の色に見えた。
私は小さく息を吸い、まっすぐ彼を見つめた。
「アレクシス様。お願いがございます。」
「何だ。」
「……私に、力を貸してください。彼らに、真実の報いを。」
沈黙ののち、彼は低く囁いた。
「いいだろう。ただし――お前の覚悟が、本物ならばだ。」
冷たい光と熱い誓いが交わった。その瞬間、静かな屋敷の中で、確かな決意が生まれた。
(続く)
柔らかな布団に包まれて目を覚ますと、天井は見知らぬ装飾で飾られ、部屋全体が重厚で静かな空気に包まれていた。深い藍色のカーテン、磨かれた大理石の床、寝台の脇には香の煙が細く立ち上っている。まるで別世界のような部屋だった。
「お目覚めですか、レティシア様。」
声の主は小柄な侍女で、栗色の髪をまとめ、真っ白なエプロン姿をしていた。穏やかながらもきびきびとした動きでカーテンを開けると、淡い光が部屋に差し込む。
「ここは……?」
「アレクシス侯爵家の屋敷です。昨夜、お屋敷にお連れされたときは、すっかりお疲れのようでした。」
思い出す。夜の雨、氷のような瞳、差し出された掌の温もり。あれは夢ではなかったのだ。私はゆっくりと体を起こし、毛布を握りしめた。胸の奥がちくりと痛む。
「お身体は問題ありませんか? お医師を呼ぶよう仰せつかっておりますが……」
「いいえ、少し休めば大丈夫です。ご心配をおかけしました。」
侍女は安堵した表情を浮かべ、軽く会釈をした。そのあと、静かに扉を開けて下がっていく。部屋に残された私は、ぼんやりと窓辺に視線を向けた。雨に濡れる庭園には、深紅のバラがひとつ、強く咲いていた。
美しいのに、なぜか寂しそうに見えた。
昼頃、アレクシス侯爵本人が私の部屋を訪ねてきた。黒い服のまま、変わらぬ静けさを纏った姿は、まるで冷たい刃のように凛としている。けれど、その眼差しだけは昨夜よりも少し柔らかく見えた。
「体調はどうだ。」
「ご心配なく。おかげさまで、問題ありません。」
「そうか。」
それだけ言って、彼は私の寝台の近くにある椅子へと腰を下ろした。沈黙が流れる。何を言えばいいのかわからず、私は膝の上で指を重ねた。すると彼がふと、低い声で言葉を続けた。
「昨夜の件、王都中がもう騒いでいる。」
「……やはり、そうなりますよね。」
噂の早さはこの国の社交界の特性だ。婚約破棄のような騒ぎが、公の舞踏会で起これば、翌朝には街中へ伝わる。いや、もうそれどころではないかもしれない。人々はきっと、私を面白おかしく話題にしているだろう。
“嫉妬に狂って王妃候補の座を失った可哀想な令嬢”
“表では完璧な令嬢を装っていたが、本性は違った”
そうして真実ではない嘘が、いつのまにか現実になる。
「私は悪い女として記憶されるでしょうね。」
そう言うと、彼は眉をわずかに動かし、視線をこちらに戻した。
「記憶など、いずれ風化する。だが、名誉だけは奪われたままでよいのか。」
「名誉……」
私は俯いた。奪われたものの重さを思い知らされる。家も、立場も、友人たちの信頼も。全てが、一夜で崩れた。
「……殿下と出会った日も、あのような舞踏会でした。」
ふと、口をついて出た言葉に自分でも驚いた。彼は黙って続きを促す。
「まだ十五の頃、初めて夜会に呼ばれて。緊張で震える私の手を取ってくださったのが、殿下でした。優しいお方だと、本気で信じていたんです。」
懐かしさではなく、痛みが蘇る。誰よりも信じた相手に背を向けられる恐怖。それを再び感じたくなかった。
「哀れむつもりはない。」
アレクシスの声が静かに響いた。「お前は誰よりも堂々としていた。追われても、崩れることなく立っていた。それを覚えている者は、必ずいる。」
その言葉が胸の奥に響いた。慰めではなく、ただの事実として淡々と語られたその声音が、かえって私の心を支えた。
「……ありがとうございます。」
小さく頭を下げると、彼は立ち上がり、扉へと向かった。
「しばらくはこの屋敷に滞在するといい。必要なものは何でも用意させる。」
出ていこうとする背に、私は思わず声をかけた。
「どうして、助けてくださったんですか?」
彼の足が止まる。振り向いた氷のような瞳が、わずかに揺れた。
「――あの場で立ち尽くす女を見捨てるほど、冷たくはなれなかった。それだけだ。」
そう言うと彼は背を向け、扉の向こうへ消えた。部屋に静けさだけが残る。
その日の午後、屋敷の侍女が「王都の新しい噂」を伝えにきた。王子とミリアーナの婚約が、早々に正式決定したという。あの夜から三日も経っていない。速すぎる政略。明らかに、最初から仕組まれていた。
「そう……お幸せに。」
皮肉にもならない言葉が口をついて出た。けれども、心の奥で小さな炎が灯った気がした。このまま終わるわけにはいかない。私を陥れた者たちへの“ざまぁ”を、きっと、手に入れてみせる。
夕刻、アレクシスの書斎へ招かれ、初めて彼のもう一つの顔を知ることになる。膨大な書類と地図が並ぶ部屋。そこには軍略ではなく、王国の経済や貴族勢力の動向が緻密に記されていた。
「殿下の周囲にいた者たちの資金源や領地の利権、全て調べさせている。」
アレクシスは淡々と書類を広げながら言った。その冷静な仕事ぶりに、私は思わず息を呑んだ。
「なぜ……そこまで?」
「理由がいるのか。お前を陥れた薄汚い芝居を正すには、真実が必要だ。」
彼の言葉は鋭かった。しかし、その鋭さは私を責めるものではなく、私のために向けられた刃のようだった。
「レティシア、これを見ろ。」
差し出された文書には、ミリアーナ・クロードが裏で関係者に金を流していた証拠が記されていた。さらに、彼女の兄が商人と結託し、王家の行事に関する契約を不正に操作していたという記録まで。
「まさか……でも、これが事実なら……。」
「事実だ。少なくとも、信憑性は高い。」
私は震える指で書類を掴んだ。濁った水の底に隠された真実が、少しずつ形を成していく。やがて、濡れた花弁のように閉じ込めていた怒りが、静かに開いていった。
「彼らが笑えるのは今のうちだけ、ですね。」
小さく言うと、アレクシスがわずかに唇を歪めた。その表情は、冷たくも頼もしく見えた。
「それでいい。その炎を消すな。」
夕日が窓の外に沈み、部屋は薄明るい橙色に染まった。アレクシスの瞳がその光を反射して、一瞬だけ氷ではなく炎の色に見えた。
私は小さく息を吸い、まっすぐ彼を見つめた。
「アレクシス様。お願いがございます。」
「何だ。」
「……私に、力を貸してください。彼らに、真実の報いを。」
沈黙ののち、彼は低く囁いた。
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