学園初日で決闘に負けて死ぬ悪役貴族に転生した俺、エロ妖精を助けたら人生が変わった。エチエチイベントを起こすだけでレベルが上がる

ぐうのすけ

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第14話

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 ボッズは両手を広げながら言った。

「そうそう、話に聞いたのだが、アイラの父はまだ療養中らしい。借金の返済は大変だろう」

 アイラの表情が引きつった。

「確か、商売を営む家を売る事になったらしいな。このまま父の病気が長引けば、家を売って借金を返してもまた借金を負う事になる。私が救ってやろう!このままではアイラは娼館行きだ」

「もうやめて!」

「真実から目を背けるのは良くない。現実を考えろ!伯爵の妻となればすべて解決する!アイラ父を、母を助けたくはないのか!」
「黙れ!今は試合中だ!」

「おっと!ああ、フィールと試合だったな。すっかり忘れていた。アイラと仲良くしていたようだが、お前は私を持ち上げる為の踏み台に過ぎない。黙っていてくれ。アイラ、父と母を見殺しにするのか?私の妻になるだけでいい!なあに、簡単な事だ。ベッドの上で目をつぶっているだけでいい。このままではアイラが娼館送りになってしまう」

 俺は手袋を丸めて全力でボッズに投げつけた。

「拾えよクズが!」
「はっはっはっはっはっは!馬鹿め!貴様を殺すための挑発にこうもあっさりと引っかかるとはなあ!決闘を受けてしまってはしょうがない。殺し合いだ!」

「マーリン様!止めてください!ボッズのやり方は理不尽です!」
「そうだ!弱ったフィールに止めを刺そうとしている!ボッズのやり方は卑怯だ!」
「静まれい!」

 マーリンが魔力を解放した。
 大量の魔力で皆がすくみ上り言葉を失う。

「決闘を許可する!」

 俺とボッズはお互いに構えた。

「ボッズ対フィール、決闘開始じゃ!」



【ボッズ視点】

 フィールめ、何度この手で殺してやりたいと思ったか。
 あいつは魔力が残っていない。

 速力だけはあるようだが、俺に速力は意味を成さない。
 私はオリジナルの魔法を使える。

「ラインフィールド!」

 試合開始と共にラインフィールドを発動させた。
 私を風の結界が覆った。

 これで剣は届かない。
 むしろ攻撃した瞬間に風のカウンターをお見舞いする攻防一体のオリジナル魔法だ。
 
 この魔法を破る方法は2つあった。
 強力な魔法で結界を破壊するか、ラインフィールドが完成する前に私を倒す事だ。
 だがすでにラインフィールドは完成した。
 フィールは強力な魔法を使えない。

 フィール、お前は、今日ここで死ぬ。
 どうせ死ぬなら、もっと惨めに殺してやろう。

「フィール、ハンデをやろう。剣で1発だけ殴らせてやる。それまで私はここを動かない」

 くっくっく、剣で斬りかかった瞬間に吹き飛ばされるがいい。

「おお!良いのか。助かる」

「気をつけろ!あの結界を攻撃すれば吹き飛ばされる!ダメージを受けるんだ!」
「ボッズはフィールをいたぶる気だ!」
「フィール、挑発に乗るな!」

「決闘中に余計な事を言うな!」
「皆!ありがとう、色々工夫してみる」

 ち!邪魔が入ったか。

「ボッズ、1発だけ剣で斬りかかってもいいんだな?」
「そうだ」
「剣で斬るまで動かないんだな?」
「そうだ」
「魔法剣や魔法でもいいのか?」
「ふ、好きにしろ。少ない魔力では大したことはできないだろう。1発だけ攻撃させてやる」

 乗って来た。
 こいつはバカだ。

 フィールは私の周りをゆっくりとくるくると回る。

「何をしている?」
「結界の薄い部分から攻撃したい」
「どこから攻撃しても変わらない」
「それでも、最高の攻撃を繰り出したい」

 フィールは私の周りを5周回った。

「諦めろ。この魔法に隙は無い」
「そうか、だが敵の言う事を鵜呑みにはしない」

 フィールは更に私の周りをゆっくりと5周回った。

「ち、早くしろ!」
「やはり、剣か」

 フィールがゆっくり、ゆっくりと剣を抜いた。
 その動きは綺麗で無駄が無かった。

 ゆっくりと両腕で剣を構え、ゆっくりと剣を上に掲げた。

「円月殺法」

 そう言いながらゆっくりと剣を一回転して円を描いた。

 そして剣をゆっくりとしまった。

「これじゃないか」

「フィールが何かしようとしている」
「動きはゆっくりだけど、きっと今の動きには意味があったのよ」
「動きがあまりにも美しすぎるわ!さっき凄い事をしようとしたのよ!」
「今度は剣をゆっくり抜いて、何をするんだ?」
「いや、待て!また剣をゆっくりしまったぞ」

「ムーンウォーク!」

「今度はゆっくりとステップを踏んだわ!」
「不思議な動きね。ゆっくり動いているのにまるで地面を滑っているように見えるわ」
「今まで見た事が無い不思議な動きだ」

「フィール、な、何を企んでいる?」
「いや、気にしなくていい。ただ、最高の一撃、いや、結界を破りつつボッズに届く秘策を考えているだけだ」
「ごくり!」


「フィールが何かを始める!見ろ!ボッズがビビっているぜ!」
「ああ、確かに、フィールの動きに何かを感じたんだ」
「ボッズの汗が凄い!」

 ファインが叫んだ。

「ボッズ!追い詰められているのはお前だぜ!フィールが何かをする!もしそれを突破して勝利しても!俺はお前に決闘を申し込む!4連戦を終えてボロボロになったフィールを挑発して決闘をしたんだ!俺との決闘から逃げるなよ!逃げるゴミにはなるなよ!」

「そうだ!もしボッズが勝っても次がある!」
「ボッズが決闘から逃げたら一生の笑いものだ!」
「ボッズの汗が凄い!追い詰められているのはボッズの方だ!」

「貴様ら!黙れえええええええええええええええええええええ!外野が喚くなあああああああああああああああああああ!!!」

「……」
「フィール、何を黙っている!その深呼吸は何だ!」
「外野と話をしていたからだ。それにしても、汗が凄い。怖いか?」

「ふざけるなあああああ!男爵風情が!早く来い!」
「そうやって決着を急ぐのは恐怖の裏返しだ。俺が怖いんだろ?」
「私のラインフィールドは攻防一体だ!どんな攻撃でも耐えぬいて見せる!」

「そう自分で言わないと心を保てないか」
「違う!早く来い!」
「心を整えなくて、大丈夫か?」
「早く来いと言っている!」
「俺は心を整えなくて大丈夫かと聞いただけだ。話を逸らすな」

「ああ、なんだかわからないがボッズが追い詰められている!」
「フィールの威圧感がどんどん増している!」
「フィール君が絶対に勝つよ!」

 いつしか会場にはフィールコールが巻き起こった。

「「フィール!フィール!フィール!フィール!フィール!フィール!フィール!フィール!フィール!フィール!」」

 フィールは手を振って歓声に答えた。

 確かに、私は汗をかいている。

 フィールに圧倒されているのか?

 この私が?

 魔力の消費も激しい。

 ん?

 待てよ?

 私は魔力を消費している。

 魔力の消費を狙っている?

 あいつ、休んでないか?

 休んで魔力を回復して、息を整えている!?

 フィール!!!!

「貴様!俺をハメたな!」
「なんの話だ?意味が分からない」

「殺す!」
「なんだ?ボッズから攻撃するのか?俺の秘策が怖くなったか?」

「ああああ、ボッズが約束を破ったわ!」
「さすがボッズ、性格の悪さはピカ一だぜ!」
「このままじゃ負けると知って自分で決めた約束を自分で破ったわ!」

「殺すううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!」

 フィールは俺のタックルを躱しながら言った。

「約束を破るのか?卑怯者が!」
「貴様だ!貴様がだああああああああああああああああああああ!」

「ボッズの言っている事はめちゃくちゃよ!」
「ボッズだからな」
「ボッズだからしょうがない」
「みんながボッズのクズっぷりを知るいい機会になった。あいつはああいう奴だよ。外ずらがいいんだ」

「殺すうううううううううう!」

 地面をバウンドしてフィールに突撃するが何度も何度も何度も何度も避けられた。

 意識が朦朧とする。

 ラインフィールドが消える瞬間に、フィールが剣を振りかぶる。

 私は、意識を失った。
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