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癒-healing-
P10.知らないわ
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あの後私は九理と暗くなるまで、
正確には下校時間まで話した。
九理の話によれば
彼女は同じ天使であるみかんに気づき
心の中を覗いたらしい。
するとみかんの記憶はつぎはぎだらけ――
普通の人には考えられない
おかしなところがいくつもあったそうだ。
まるで上から修正テープで
直されているような感じだ、と。
「ねぇ、だいたいみかんの力の事はわかったけど、
なんであなたは私にこんなに力を貸してくれるの?」
「あなたが天使だからよ」
「私は…そんな力は…」
「私はあなたたちの心を読めるのよ。間違いないわ。」
そんなこと言われても…
私にはそんな特別なものはないのに…
「だいたい、例え私やみかんが天使だったとして?
あなたが私に力を貸してくれる理由にはならないと思うんですけど」
「…さぁ、どうかしら。」
「…?」
9月と言ってもまだ日が長いが
だんだんとあたりは夕色になっている。
だいたいの話を聞いたし、
そろそろ本題に入らないと…
「それで、みかんを元に戻すにはどうしたらいい?」
「知らないわ」
「え?!なんでも知ってるんじゃないの?!」
知らないって?!
ここまで色々話してくれたのに?!
私の言葉に九理はムッとした表情になる。
「なんでもって言っても、私だってベース人間なのよ?他の人の力なんて詳しくないわよ」
「そんなぁ…」
「私は貴方とそんなに変わらないのよ。でも、貴方があの子の記憶を戻してやりたいんなら、やってみればいいんじゃない?」
結構頼りにしてたのに…
というか、この人に教えて貰えば
ほとんど解決かと思ってたのに…
ーーこれからどうしよう?
正確には下校時間まで話した。
九理の話によれば
彼女は同じ天使であるみかんに気づき
心の中を覗いたらしい。
するとみかんの記憶はつぎはぎだらけ――
普通の人には考えられない
おかしなところがいくつもあったそうだ。
まるで上から修正テープで
直されているような感じだ、と。
「ねぇ、だいたいみかんの力の事はわかったけど、
なんであなたは私にこんなに力を貸してくれるの?」
「あなたが天使だからよ」
「私は…そんな力は…」
「私はあなたたちの心を読めるのよ。間違いないわ。」
そんなこと言われても…
私にはそんな特別なものはないのに…
「だいたい、例え私やみかんが天使だったとして?
あなたが私に力を貸してくれる理由にはならないと思うんですけど」
「…さぁ、どうかしら。」
「…?」
9月と言ってもまだ日が長いが
だんだんとあたりは夕色になっている。
だいたいの話を聞いたし、
そろそろ本題に入らないと…
「それで、みかんを元に戻すにはどうしたらいい?」
「知らないわ」
「え?!なんでも知ってるんじゃないの?!」
知らないって?!
ここまで色々話してくれたのに?!
私の言葉に九理はムッとした表情になる。
「なんでもって言っても、私だってベース人間なのよ?他の人の力なんて詳しくないわよ」
「そんなぁ…」
「私は貴方とそんなに変わらないのよ。でも、貴方があの子の記憶を戻してやりたいんなら、やってみればいいんじゃない?」
結構頼りにしてたのに…
というか、この人に教えて貰えば
ほとんど解決かと思ってたのに…
ーーこれからどうしよう?
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