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癒-healing-
P43.私はきっと…すぐ死んじゃうんだよね?
しおりを挟む「天使?」
「正確には違うのかもしれないけど…」
あの人のことちゃんと話して
力のことも全部説明して
かんなを助けるんだ。
「あのね、私たちの力のことなんだけどね」
「…ーーだから、私たちの力は本当は使っちゃいけないの。かんなの力も早く抑えられるようにならないと、あの人が言ってたみたいに…!」
「それってさ」
「うん?」
「私はきっと…すぐ死んじゃうんだよね?」
「…え?」
夢中で話していた私が
きっと悪かったんだと思う。
だってかんなの気持ちまで考えていなかった。
ただただ、長く生きて欲しいからと
自分の気持ちばかりを押し付けて話していた。
「だって、私は…助けられないって…20歳までに死んじゃうって…言われたんでしょう?!」
「それは…」
気がつくとかんなの目から
沢山の雫がぽろぽろ溢れだしていて…
私は自分が言ってしまったことの重大さにやっと気がついた。
なにも全部話す必要はなかったんだと
今になっては思うのだけれど
あの頃の私はとても考えなしだった。
とても愚かだった。
「私は…ずっときゅうりと…」
そう言いかけた時
かんなはうさぎを埋めたあの時と同じようにその場に倒れた。
さすがに幼い私でも
この時ばかりは分かった。
かんなはまた力を発動させてしまったと…
そしてきっと、
かんなの気持ちを考えなしに傷つけた
人ごと消されてしまったと…
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