美しいツノ

あずき

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こんにちは、はじめまして。

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やる事がないので、言われた通りにソファに座ってゆっくりしていた。

「お待たせいたしました。こちら当店おすすめ、ユニコーンの幸せ紅茶でございます」

なんて言いながら、ユニコーンの幸せ紅茶を、私に渡した。

いい香りがする。

「ありがとうございます」

「暑いから気をつけてね。ゆずみちゃんのお口に合えば嬉しいんだけどな」

冷めてから飲もうと思ったけれど、早く飲んでほしい。と言わんばかりの視線に私の限界が来て、グイッとユニコーンの幸せ紅茶を飲んだ。

「あつ!」

暑い。舌を火傷した。
痛くて涙が出そうだ。

「ゆずみちゃん。大丈夫?!舌を火傷しちゃったのか、痛いね。可哀想に」

……幸せの紅茶なのに、不幸せになってしまった。

「大丈夫だよ」そう言ってユニコーン男の綺麗なツノを、私に向ける。

――こ、殺される。

油断しているところをあの鋭い美しい綺麗なツノで、グサリとやるつもりだったんだ。

こわい。

「ゆずみちゃん、大丈夫だから。僕の方を見て、顔を近づけて」

「……あっ、あぁ……」

情けない声を出して私は震え上がった。

殺される、死にたくない。
言う通りにしないと。

私は自分の顔をユニコーン男に近づけた。

「やっぱり君はいい子」なんて優しく言っているけど、今からそのツノで、私を殺すんだ。

そうに違いない。

「じっとしててね」
 
そう言って、ユニコーン男は顔を斜めにし私にキスをした。

「……っ!」

しかも、舌を入れて。


私の頭に手を添え、ユニコーン男にキスがしやすい角度にさせられる。

キスはしたことあるけど、ディープなのは初めてで、とにかく苦しくて、呼吸の仕方も分からなくなりそうだった。

でも、

ふわふわして、少しだけきもちいい……。


「……ふぅ……はい、これで大丈夫。いきなりでビックリしたかな?ごめんね。でもゆずみちゃんの唇ね、柔らかくて可愛かったよ」

お互いの唇が離れた時の音が響く。

えっちだ、とちょっとだけ思った。

「……ふぁい……」

私まだ生きている。
殺されなかったんだ。

「ゆずみちゃん?なんかボーッとしてるね、
大丈夫?……でも舌の火傷治ったと思うし、許してね」


……舌の火傷?

確かに、ユニコーン男の舌に触れた瞬間に痛みが無くなったような気がした。

「あっ、えっ?な、なんで?」

舌はもう痛くなかった。

「僕はユニコーンだからね。不可能を可能にしてしまうってわけ」

「……そういうものなんですか」

「そーゆものなんだよ」

でも実際に舌は痛くないし、火傷特有のヒリヒリもしない。

「あ、ありがとうございました……」

あ、頭が、混乱している……。

訳がわからないまま、私は言葉を発した。

なんだか色々なことが起こりすぎて、凄く疲れてしまった。




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