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死に戻り編
”最低”の日に挑む②
しおりを挟む「驚きました?…実は寝台で驚かせようと待っていたんですが、お疲れの様子で湯殿へ向かわれたので…」
涙を必死で堪える、堪えている筈なのに、ボタボタとセレスティアの腕へと落ちている。
「ウィル…?さあお風邪を召されますよ。湯殿へ入って…?」
「はなれ、たくない」
一歩も動こうとしない僕に、ふっと笑った気配がして。
セレスは腕を解いた。
それがどうしても嫌で、彼女の方を振り返ると。
「では一緒に入りましょう」
と彼女は夜着を落とし、全裸になっていた。
「……きれいだ」
うっとりと、セレスティアへの感想が口から滑り出す。
「ふふ、まだお腹も戻りきっていませんのに…」
「そんなことで曇る筈もない」
「まあ、お上手ですこと。もう…あまりお上手ですと不安になります。」
「何に…?」
「誰かにも、そう仰るのかと…」
「…君以外に?…あり得ない…、王命でも断る…」
「!それは命に関わりますから!ちゃんと従ってください!」
そう言って照れた様に僕を押して、二人して湯殿で浸かる。
君の手が僕の肌を洗ってくれて、心地よくて吐く息が長くなる。
下半身は反応を見せていたが、――そしてセレスティアはそこを洗うことを始終戸惑っていたが――、それよりも今、君と言葉を交わしていたい。
二人夜着を纏って、寝台に並んで入る。
「…セレスティア…、君と出会えて、僕は本当に嬉しい。僕の人生にこんなにも幸せをくれて、ありがとう」
僕の言葉に、セレスティアは最初驚いた様な顔をした。
それから泣きそうに顔を歪めた。
「ウィリアム様…?それは私の方です。私の方がずっと貴方に幸せを頂いています。」
涙を零しそうなセレスティアを僕の胸で抱きしめる。
「…そうだろうか、いつも、考えている。君は君が最も幸せだと思う事を、いつだって選択していいんだ。」
「何を仰っているんですか…?」
セレスティアの声は可哀想な程震えている。
「大丈夫、君はこれからもっと幸せになれる」
「幸せです…!今が…!」
「…ありがとう」
うとうとと、眠ってしまいそうな心地で答える。
すると、セレスティアはおもむろに僕の腕から抜け出した。
何故か急いた手つきで僕の夜着を引きはがし、自身の夜着もはだけさせる。
「セレス…?」
「ウィル様…ッつながり、たいです…」
彼女の泣き顔が、何故か悲痛だ。
いつもなら朱が射す頬も、どちらかと言えば蒼白で。
「お願い…」
セレスティアと抱き合っているだけで反応していた中心を、セレスティアの指が辿り、彼女の秘処へと宛がって、体重をかけている。
(このままでは痛い想いをさせてしまう…っ)
体勢を反転させて、彼女の中を解している間も、彼女は僕を夢中で強請った。
冷静でいられたのはそこまで、そこからは求められる喜びへまた、墜ちて…―――。
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