ラフィリアード家の恐るべき子供たち

秋吉美寿

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リミィの恋の話

56.アイドル誕生?

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 その授業を終えてからの双子達とクラスメート達の距離は一気に縮まった。

 興味がありながらも、どこかしていた皆が次々にジルや、リミィに話しかける!

 それは、最初に話しかけたカラムが、双子達に声をかけたのが皮切りだった!

「おい双子達!」

「「はい?」」

「俺は、カラムだ!呼び捨てでいい!宜しくな!」

「「え?ほんとに?あ、ありがとうございます…」」

 突然だったが、声をかけられた事が嬉しくて双子達はカラムにお礼を言った。
 何かちょっと照れる感じだ。

「その、さっきの授業の…凄かった」と、カラムが躊躇いがちに、うっすらと頬を紅くし、そう言うと、周りも一斉に声をかけてきた!

「「「カラム!ずるいっっ!」」」

「「「僕(私)達もっ!」」」

「私もっ!私も呼び捨てにしてちょうだい!」
「僕もだ!」
「俺の事も!」

「「え?え?あ、あの、ありがとうございます?」」双子達は戸惑いながらもそう答える。

「じ、じゃあ、僕達の事も、もちろん呼び捨てにして下さいね?ジルって」

「私の事もリミィって呼んでくださいませね!でも、私達、皆様より歳も下なのに、呼び捨てにさせて頂いても本当によろしいんですの?」
 リミィが、そう聞くと周りは大きく頷いた!

「「「当たり前だよ(だわ)!」」」

「あなた達双子ちゃんは、とっても優秀でとっても可愛いんですものっ!私の事はレイナと呼んでちょうだい!」
「わたしっ!私はサニーよっ!」

「敬語なんて、クラスメートなんだからいいよ!この学園にいる間は平等なんだぜ?あ!俺、トムな!」

「「「そうそう!」」」

「僕はロイ!」「俺はコルトムな!年下でもお前らは特別に呼び捨てにさせてやる!敬語もいらねぇ!特別だぞ!」

「「あははっ!」」

「ジョーイだよ!」「僕は!…」「僕も!」「私も!」

 そう言いながら、皆が皆、我先にと双子達と仲良くなろうと歩み寄ってきた。

「「っ!あ!ありがとう!宜しくお願いしますっ!」」双子達は頬を赤らめながら満面の笑顔で皆に答えたのだった。

 こんなに嬉しい事はない!
 こんなにいっぺんに沢山の友達が出来たのだ!

 沢山の友達という”夢”が叶ったのだ!
 心の底からの嬉しい笑顔だった。

 そんな双子の笑顔は周りの皆に、ずっきゅーん!のきゅんきゅん!で響きまくった!

(((なっ!何と!)))
(((ぐはっ!)))
(((((か!可愛いらしぃぃぃぃぃぃぃ~っっっ!!!))))
((何コレ!何コレ!何コレ~っ!))
(((((くぅぅ~っ!)))))

 …てな感じである!

 皆が何故口元を抑えたり真っ赤になったり中には涙目になってるものが居たりとかするのは、双子達には、よく分からなかったが皆が、笑顔だったので、二人も上機嫌だった。

 …プルプルと小刻みに震えている者まで居るのには、変な病気じゃないかと少しだけ心配したけれど…。

 二人は皆から見て『子供達』ではなく、『魔力は少ないけど剣術は得意で、とっても可愛い双子達!』として認識されたのだった。

 さりげな~くティムン先生が協調した『みたいだけど』という言葉も皆には逆に親しみを覚えさせたようで功を奏したようだった。

 親しまれるには完璧すぎない事が肝心なようで或る!

 実際は膨大な魔力が二人には封印されている訳だが、二人の魔力は封印していなければ、うっかり世界を壊しちゃったり創っちゃったりするレベルなので、どっちにしても使えない…使えたとしても使っちゃいけないものだろう。
 ティムンは、そう考えて、あえて二人のの魔力は無いものと言う事にした。
 まぁ、要する使えないのだから無いも同然である。

 零れ漏れている程度の魔力でも、平均より少し少ない位の魔力は使えるのだからちょうど良かった。
(どこまでも、都合の良い話である!わはは)

 とにもかくにも、ティムンの授業をきっかけにジルとリミィは一気にクラスに溶け込む事が出来たのだった。

 もはやクラスのアイドルである!

 そんな、和やかでほのぼの?(ちょっと暴走気味ではあったが)した様子に担任のルーチェ先生も思わず笑顔になるのだった。
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