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魔法のある世界で
015.新しい名前
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ルゼルジュさんは、背が高くて三歳児サイズの私から見たら見上げると首が痛くなりそうなくらい大きい。
それを考慮してくれての事か、膝をついてかがむようにして私に目線をあわせてくれた。
よかった。
このおじ様も優しい良い人みたいだ。
「恐がらなくていいぞ、わたしは、ルゼルジュ、考古学者で魔法使いだ」
ほう、考古学者…魔法がある世界でも学者はいるようだ。なるほどなるほど…。
「ところで、記憶がないという事だけど自分の名前はわかるかい?」
ふむ、名前くらいは本当の事を言っても大丈夫か!と私は思い、その名を口にした。
「えと…桐生…綺羅」
「「「え?」」」
「きらっていうの。きりゅうきら」
「「「キリィ・キラ?」」」
三人が一斉に強張ったように叫んだ。
あれ?なんでだ!?
「えと…きら…が名前で、きりゅうが苗字…」
「ミョージ?」
そうか、ここは、多分、名前が前にくるんだな?でも、なんで、名前に驚いた声だしたんだろ?
「きら・きりゅう!といいましゅ!」
「「「キラ・キリィ?」」」
「キリィじゃなくて、きりゅうでしゅ!」
「「あわわわわ」」
何故かサラさんとメイドさんが真っ青になっている。
何、私の名前が何か???
「ははっ!まさか!キラ!とはね」
ルゼルジュさんが、意味ありげに笑った。
何?その感じ??
「笑い事じゃございませんわ!こんな事、誰かに聞かれたら!」
だから、何?
「そっ!そうですわ!」
何事ぉぉぉぉ?
私が名前を言った途端の不穏な空気…私は自分の名前がそんなに不吉なのか?
全然、大丈夫じゃなかったみたいだ。
まだ拙い言葉で頑張って聞いてみた。
「わたちの名前…何か…わりゅい?」
「いや、悪くはないんだが、この国の王家の王位継承者のみが名乗るセカンドネームがキラと言うんだ」
うわ!なに?それ!すっごい偶然!
でも、私の名前が先だと思うし…って、でもまずいよねぇ…百三十五億年前から私は綺羅ですってのも言えないしね…。うむむ
私が困った顔をしているとサラさんやメイドさんはもっと困った顔をして呟いていた。
「ファーストネームがキラでセカンドネームがキリィだなんて!」
「そうよね…王位継承権のみに与えられる称号キラに、それ以外の王族のみに使われるキリィだなんて…」
「キリィちがゆの!キリュウなにょ!」どうやら、ここの国の言葉では桐生というのは発音しずらいらしい。
「銀色の卵から現れた女の子…本物の伝説の…?いや、いくらなんでも…」ルゼルジュがぼそりと呟いた。
「え?何ですかルゼルジュ様?」
「い、いや、何でもない」
「とっ!取りあえず、その呼び名は呼びずらいですわ!何か別の呼び名を考えましょう!」
「うむ、そうだな」
「じゃあ、新しいお名前ほしいの」
三人の様子から、王族と名前が被るのは、相当、宜しくないらしいと悟り、私は自分から名前を変える事を提案した。
もめ事になりそうな事は出来るだけ回避したい!
「「「そ、そうね(だな)」」」
三人の大人達は、ほっとしたように、そう言った。
「可愛いお名前がいいの!」
そう!新しい人生のはじまりだし、新たに名前をつけるのもいいかも?せっかくだから、可愛い名前がいい。
「じ、じゃあ、とりあえず、”ラーラ”でどうだろう?娘ができたらラーラという名を付けようとおもっていたんだが、うちには息子しかできなかったんだ」
ルゼルジュさんがそう言って、ラーラとめ言う名を提案してくれた。
私も凄くその名前が気にいった。
可愛し何より簡単で発音しやすい!
「はい!可愛い名前っ!ラーラ!」
「おお、気にいったか!」
「はいっ!とっても!」
私はにっこりとほほ笑んだ。
可愛く笑えただろうか?笑顔!大事!この世界でも、きっとね!
そして私のこの世界、この国での名前は”ラーラ”に決まった。
と、思ったが…。
あれ?どうしたのかな?
三人の大人たちが、ぷるぷると口を押さえて小刻みに震えている。
何やら顔まで赤いし…。
まさか、また失敗?私の笑顔、吐きそうなほど気持ちが悪かった?
怒っている訳では無さそうだけど。ううっ!
いやいや、めげるな私!
前向き思考で行くんだ!
とにかく今の私は三歳児!
多少の失敗は、この優しい大人達なら許してくれるに違いない!
それを考慮してくれての事か、膝をついてかがむようにして私に目線をあわせてくれた。
よかった。
このおじ様も優しい良い人みたいだ。
「恐がらなくていいぞ、わたしは、ルゼルジュ、考古学者で魔法使いだ」
ほう、考古学者…魔法がある世界でも学者はいるようだ。なるほどなるほど…。
「ところで、記憶がないという事だけど自分の名前はわかるかい?」
ふむ、名前くらいは本当の事を言っても大丈夫か!と私は思い、その名を口にした。
「えと…桐生…綺羅」
「「「え?」」」
「きらっていうの。きりゅうきら」
「「「キリィ・キラ?」」」
三人が一斉に強張ったように叫んだ。
あれ?なんでだ!?
「えと…きら…が名前で、きりゅうが苗字…」
「ミョージ?」
そうか、ここは、多分、名前が前にくるんだな?でも、なんで、名前に驚いた声だしたんだろ?
「きら・きりゅう!といいましゅ!」
「「「キラ・キリィ?」」」
「キリィじゃなくて、きりゅうでしゅ!」
「「あわわわわ」」
何故かサラさんとメイドさんが真っ青になっている。
何、私の名前が何か???
「ははっ!まさか!キラ!とはね」
ルゼルジュさんが、意味ありげに笑った。
何?その感じ??
「笑い事じゃございませんわ!こんな事、誰かに聞かれたら!」
だから、何?
「そっ!そうですわ!」
何事ぉぉぉぉ?
私が名前を言った途端の不穏な空気…私は自分の名前がそんなに不吉なのか?
全然、大丈夫じゃなかったみたいだ。
まだ拙い言葉で頑張って聞いてみた。
「わたちの名前…何か…わりゅい?」
「いや、悪くはないんだが、この国の王家の王位継承者のみが名乗るセカンドネームがキラと言うんだ」
うわ!なに?それ!すっごい偶然!
でも、私の名前が先だと思うし…って、でもまずいよねぇ…百三十五億年前から私は綺羅ですってのも言えないしね…。うむむ
私が困った顔をしているとサラさんやメイドさんはもっと困った顔をして呟いていた。
「ファーストネームがキラでセカンドネームがキリィだなんて!」
「そうよね…王位継承権のみに与えられる称号キラに、それ以外の王族のみに使われるキリィだなんて…」
「キリィちがゆの!キリュウなにょ!」どうやら、ここの国の言葉では桐生というのは発音しずらいらしい。
「銀色の卵から現れた女の子…本物の伝説の…?いや、いくらなんでも…」ルゼルジュがぼそりと呟いた。
「え?何ですかルゼルジュ様?」
「い、いや、何でもない」
「とっ!取りあえず、その呼び名は呼びずらいですわ!何か別の呼び名を考えましょう!」
「うむ、そうだな」
「じゃあ、新しいお名前ほしいの」
三人の様子から、王族と名前が被るのは、相当、宜しくないらしいと悟り、私は自分から名前を変える事を提案した。
もめ事になりそうな事は出来るだけ回避したい!
「「「そ、そうね(だな)」」」
三人の大人達は、ほっとしたように、そう言った。
「可愛いお名前がいいの!」
そう!新しい人生のはじまりだし、新たに名前をつけるのもいいかも?せっかくだから、可愛い名前がいい。
「じ、じゃあ、とりあえず、”ラーラ”でどうだろう?娘ができたらラーラという名を付けようとおもっていたんだが、うちには息子しかできなかったんだ」
ルゼルジュさんがそう言って、ラーラとめ言う名を提案してくれた。
私も凄くその名前が気にいった。
可愛し何より簡単で発音しやすい!
「はい!可愛い名前っ!ラーラ!」
「おお、気にいったか!」
「はいっ!とっても!」
私はにっこりとほほ笑んだ。
可愛く笑えただろうか?笑顔!大事!この世界でも、きっとね!
そして私のこの世界、この国での名前は”ラーラ”に決まった。
と、思ったが…。
あれ?どうしたのかな?
三人の大人たちが、ぷるぷると口を押さえて小刻みに震えている。
何やら顔まで赤いし…。
まさか、また失敗?私の笑顔、吐きそうなほど気持ちが悪かった?
怒っている訳では無さそうだけど。ううっ!
いやいや、めげるな私!
前向き思考で行くんだ!
とにかく今の私は三歳児!
多少の失敗は、この優しい大人達なら許してくれるに違いない!
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