換金スキルとショップスキルでバグ技大金持ち〜無限に増える1円玉でスキルを買いまくる~

スライム道

文字の大きさ
2 / 119

しおりを挟む
その日何事もなく学校へ行った。

「お、刀赤か。病院は大丈夫だったか?」
「はい、問題なく終わりました先生。」
「そうか何とか手術とかできそうか?」
「そればっかりは……。」
「すまない愚問だった。あとだな……その……。」

担任の大山先生は言いづらいことなのか目を逸らしながら悩んでいた。

「なんですか?」
「言いづらいんだがクラスの保護者から苦情が来ている。」
「そうですか。」

恐らくその保護者はヤクザとでも思っているのだろう。

「校長にも顔が利く保護者で事情は確かに話しているんだが当人と話したいと言ってきてな。すまないが話してくれるか?」
「構いませんよ。」
「本当にすまない。日程は保護者に連絡を取ってから決めるから放課後に成ると思う。」

こんなこと日常茶飯事なんだ。
もう呪いのように憑いて離れない。

クラスでも白い目を見られながら学校を過ごした。

お昼休みに先生に呼び出されて今日の放課後でも構わないかと言われたので了承した。
こういうのは早く終わらせるに限るからだ。
放課後応接室に通されるとクラスのリア充にしてカーストトップの男子と校長に保護者と思わしき母親が居た。

「この子がヤクザの子?」
「あの、奥様、この子はヤクザの子ではありませんよ。幼い時に不幸があり傷を負ってしまっただけです。」
「ならなんで息子の言うような刺青を入れるのに失敗したような傷跡ができるのか説明してくださる?
 できないんでしょう。
 なら早くこの子を追い出してちょうだい。
 私の可愛い息子の居るところで暴力事件を起こしそうな生徒と一緒に居させたくはないわ。」

こんなところだろう。
モンスターペアレントなのかはわからないがあらぬ誤解を生む傷のせいでこのようなやり取りは腐るほどやってきた。
俺の両親も小学生まではこのやり取りに参加してくれていたのだが疲弊しきってしまい子育てできる状況下に無いため今は独り身のおじいちゃんが保護者となってくれている。
おじいちゃんはもう自分でできるだろうと言ってこのやり取りに参加はしないようにしている。

「あなたも黙ってないでなんとか言いなさいよ。
 それとも本当に反社会の人なのかしらね?
 まあ目つきも悪いし当然よね。」

「私から言えるのはあなたに対して今回の請求をさせていただきます。
 それと息子さんの方に対しても何らかの形で請求を。
 では私はもう話すことは無いので出ていきますね。
 校長先生もこの不毛なやり取りに耳を貸す必要はありませんので解散の宣言をしていただきたいのですがよろしいですか。」

「ちょっと!なんで私と息子があなたに対してお金を払わないといけないのかしら!」

「あなたでは話になりません。
 確か未だ待っている彼、五十嵐 勲夫君は世帯主である父親と同じ弁護士をご志望とのことでしたね。
 では御父上にお聞きいただくとよろしいでしょう。
 ここには幸い監視カメラもありますしお判りいただけると思いますのでお帰りください。」

「こ、この子供のくせに!」
「お、奥さん辞めてください。ほら君も謝って!」
「校長先生、それはなにに対する謝罪でしょうか?私は正論しか言っていません。
 それに彼らも国民というカテゴリに入っているのですから私はそれにのっとってルールを守っているに過ぎません。どこが悪いのかご教授いただけますでしょうか。」

だから煽るなと言いたげな先生方ではあったけど正論故に何も言えなかった。

「私が言いたいのはその態度!大人に対してろくに敬おうとしないじゃない!」

「敬うということは上下関係が発生します。
 今回の場合どちらが被害者か加害者かを明確な状態でないと言えるでしょう。
 そのような状態で上下関係を構築させようとすることは自己決定権が自分に存在している思っているという認識でよろしいでしょうか。」

「当たり前じゃない!こっちは被害者よ!」

「あなたの意見は理解しましたので教育委員会に提出の下警察の方に来てもらう予定です。学校側としてはことを大きくしたくないようですがこの場合学校側の怠慢がありますので責任の詳細後ほどお伺いいたします。」

「待て逃げるな!」

「加奈子、辞めなさい!今の状況では明らかにお前の方が悪い!」

突然応接室の窓が開いた。
そこに立っていたのはスーツ姿の勲夫の父親とみられる人物だった。

「は?あなたはどちらの味方なの!
 私たちから金をせしめ取ろうって輩なのよ。
 ヤクザ以外の何物でもないわ!」

「加奈子に勲夫がここまで愚かだったとはわからなかったよ。
 敢えて外から話を聞かせてもらったけど君たちのやっていることは名誉棄損に脅迫、それに傷害罪になる可能性だってある。君たちはそうなる可能性があることを解っていっているのかい?」

「これはこれはお久しぶりですね。文夫さん。」

「刀赤君もすまないな私の家族が迷惑をかけてしまって、この前の時のように穏便に済まそうとは思わないので君の望むようにしてくれ。」

「あ、あなたとこの子はどんな関係で……。」
「父さん、なんでこんな奴の肩を……。」

息子の勲夫と妻の加奈子は刀赤と繋がりがあることに対して驚きを隠せずにいた。

「この子が小学生の時に相手側としてだが弁護したことがあったんだよ。
 この子は昔から勘違いされやすい傷を負ってしまっている。
 殆ど負け戦のような弁護だったし何より彼の両親も疲弊しきっていたからその後のアフターケアも請け負っていたから彼とはそれなりに話しているよ。
 特に勲夫にはよく話していたはずなのに今回のようなことが起こったのは本当に残念だったよ。」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

処理中です...