80 / 119
70-1
しおりを挟む
その話の意味を理解した。
虎の尾を踏む。
それよりも竜の逆鱗に触れる。
この言葉の方が今の状況にはあっていた。
癇癪を起した子どもほど手が付けられない。
それは困ることをするから。
殺してはいけないし傷つけることも難しい。
しかし相手は一方的に噛む、蹴る、叩く、壊すなどができる。
「こりゃ難しいわ。」
あくまでも肉体は冷静に受け付けられたことを実行する。
人間は興奮しすぎれば冷静に成ろうとホルモンを分泌する。
「あーあ、俺を呼び出すとは何事だっつうの。」
「餓鬼か?」
「餓鬼?ああ、あの飢餓の鬼か。
確か名を閻王、お前らのボスじゃなかったか?」
「私の下々のもんだよ餓鬼はね。」
「そうかい、なら俺はこの力を引きだせるのは何でだろうね。」
何もないところから火が生み出た。
正確には空気が火に変わった。
「アンタ、餓鬼を支配したのかい。」
「違うな。
アイツとは利害が一致しただけだ。
多少リンクをしているだけでに過ぎん。
今まで俺も表に出てこなかったし暇つぶしも出来たしな。」
「もう一つの人格、私たちが気づいていなかっただと。」
「多重人格なんてそうそうありえないけどな。
俺は元々自己防衛のために怒ったときに度々出てくるストッパーみたいなもんだよ。
アンタも一応知ってるぜ。」
「お前は多重人格ではない?」
多重人格ではない。
1.5人格記憶は一部を覚えていて一部を忘れている。
「記憶には範囲があるのか。」
「ご名答。っつっても今の会話文を聞けばわかったか。」
「聞くも何も私はてめえの中に居た。
気づかなかったらおかしいだろ。」
なら言わなくても分かるな。
俺の意思を。
「自己防衛機関、いや自己防衛器官とでも称するか。
お前、中々強いだろ。」
自己防衛器官と称したそれは神風のように俊敏に動いていた。
まるで本体を上回る力で。
今までの体術は何だったんだと言えるほどに優しく、身体に負荷をかけずに冷静な怒りをしている。
怒りが入ればどうしても身体に緊張やこわばりが走る。
正確にそれを制御するのは本来の幹でも難しい。
それを自己防衛器官は完璧にこなしている。
まるで人間事変わったのではなく人間をより昇華させている。
手数は変わらないのに動きが良い。
これを意味するは攻防一つ一つの難易度の上昇。
「本当に人間かよ。
餓鬼の力も使いこなしやがって。」
「俺は物質を火に変える力を一切使っていないが?」
「嘘つけ、それ以外の能力を使ってんだろ。」
鉄の焼けるような匂いが先ほどからしていた。
虎の尾を踏む。
それよりも竜の逆鱗に触れる。
この言葉の方が今の状況にはあっていた。
癇癪を起した子どもほど手が付けられない。
それは困ることをするから。
殺してはいけないし傷つけることも難しい。
しかし相手は一方的に噛む、蹴る、叩く、壊すなどができる。
「こりゃ難しいわ。」
あくまでも肉体は冷静に受け付けられたことを実行する。
人間は興奮しすぎれば冷静に成ろうとホルモンを分泌する。
「あーあ、俺を呼び出すとは何事だっつうの。」
「餓鬼か?」
「餓鬼?ああ、あの飢餓の鬼か。
確か名を閻王、お前らのボスじゃなかったか?」
「私の下々のもんだよ餓鬼はね。」
「そうかい、なら俺はこの力を引きだせるのは何でだろうね。」
何もないところから火が生み出た。
正確には空気が火に変わった。
「アンタ、餓鬼を支配したのかい。」
「違うな。
アイツとは利害が一致しただけだ。
多少リンクをしているだけでに過ぎん。
今まで俺も表に出てこなかったし暇つぶしも出来たしな。」
「もう一つの人格、私たちが気づいていなかっただと。」
「多重人格なんてそうそうありえないけどな。
俺は元々自己防衛のために怒ったときに度々出てくるストッパーみたいなもんだよ。
アンタも一応知ってるぜ。」
「お前は多重人格ではない?」
多重人格ではない。
1.5人格記憶は一部を覚えていて一部を忘れている。
「記憶には範囲があるのか。」
「ご名答。っつっても今の会話文を聞けばわかったか。」
「聞くも何も私はてめえの中に居た。
気づかなかったらおかしいだろ。」
なら言わなくても分かるな。
俺の意思を。
「自己防衛機関、いや自己防衛器官とでも称するか。
お前、中々強いだろ。」
自己防衛器官と称したそれは神風のように俊敏に動いていた。
まるで本体を上回る力で。
今までの体術は何だったんだと言えるほどに優しく、身体に負荷をかけずに冷静な怒りをしている。
怒りが入ればどうしても身体に緊張やこわばりが走る。
正確にそれを制御するのは本来の幹でも難しい。
それを自己防衛器官は完璧にこなしている。
まるで人間事変わったのではなく人間をより昇華させている。
手数は変わらないのに動きが良い。
これを意味するは攻防一つ一つの難易度の上昇。
「本当に人間かよ。
餓鬼の力も使いこなしやがって。」
「俺は物質を火に変える力を一切使っていないが?」
「嘘つけ、それ以外の能力を使ってんだろ。」
鉄の焼けるような匂いが先ほどからしていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる