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「お風呂あがった。」
「ミウスさんに押し切られてきたのですがよろしかったですか?」
ミウスさんは有言実行をしていた。
明日香さんは押し切られたと言っているので断る努力が足りなかったのだと思いたい。
こういうのを人のせいにしたいのは善良な心でないと思うがなんとなく人のせいにしたい状況下な気がする。
責任問題で言えば俺やじいちゃんの監督不届きでミウスさんに迷惑になることを十分に伝えきれていなかったことが議題に上げられる。
「こちらの監督不届きで申し訳ございません。
大変ご迷惑をおかけしました。」
「いえいえ、そんな……。
気にしていませんので、どうかお気になさらず、頭を上げていただきますか。」
一向に頭を下げない幹にどうしたものかと明日香さんは考えていた。
「まあ、悪く思わんといてくれ。儂の方が悪かったしな。
幹に嫁ができたと思ったばかりに孫に一任した儂の方が悪い。
幹は頭が固くてな。
任されたことは全て自分に責任があると思っておる。
心の中では人のせいにしたいと感じてるが幹には責任を問われるようなことがあっても大丈夫なようにと責任の重大性を説き過ぎた。
ミウスさんは儂がほーむすていしていいと感じたから家に招き入れた事情がある。
許してくれるのなら儂を許してほしい。
迷惑をかけた根源は儂じゃ。
幹にはそもそもの非が無い。」
助け舟出したのはじいちゃんだった。
「では、根々さんを許します。
これで幹さんも頭を上げてくれますね。」
すっと頭を上げる。
「少しお話しませんか。
ミウスさんと話したんですけど、私、幹さんに我が儘を聞いてもらいたいと思っていながら、何もしてないことに気が付いたんです。」
今ごろ、と聞きたくなる頃合い。
この子の成長具合を見ればそれも致し方ないと言えるのだが知らない人からすればこの子は大丈夫かと耳を疑う。
とじいちゃんなら言いそうだ。
「ちょいとええかな。」
「はい?」
じいちゃんも事情は知っているとは思うが手厳しい人だからなと思いながら明日香さんを見つめた。
「迷惑かけられるときにうんと迷惑かけとけ。
若いころの失敗は買ってでもしろっていうじゃろ。
それはな、いつ、どこで、どんな場所で、聞けるか、生きてるか、わからんからじゃ。
今はあんさん、迷惑かけとるか。
知らんことを聞いとるか。
教えてくれんこと存分聞け、
しつこいくらいに聞け。
そいで初めて我が儘は我が儘っちゅうんだ。
お前さんのそれは我が儘じゃなかろうて。
まだ我が儘の意味を知らん青いヒヨッコじゃよ。」
あとがき
こちら不定期更新にて再会、もう一つの方も再開予定ではありますがいつごろ投稿するかは未定です。
新作はトリマ10万字くらいまでは執筆予定があるのでよろしければ読んでください。
新作
異世界行っても小心者のダンジョン。一応現代に戻れるみたいです。
「ミウスさんに押し切られてきたのですがよろしかったですか?」
ミウスさんは有言実行をしていた。
明日香さんは押し切られたと言っているので断る努力が足りなかったのだと思いたい。
こういうのを人のせいにしたいのは善良な心でないと思うがなんとなく人のせいにしたい状況下な気がする。
責任問題で言えば俺やじいちゃんの監督不届きでミウスさんに迷惑になることを十分に伝えきれていなかったことが議題に上げられる。
「こちらの監督不届きで申し訳ございません。
大変ご迷惑をおかけしました。」
「いえいえ、そんな……。
気にしていませんので、どうかお気になさらず、頭を上げていただきますか。」
一向に頭を下げない幹にどうしたものかと明日香さんは考えていた。
「まあ、悪く思わんといてくれ。儂の方が悪かったしな。
幹に嫁ができたと思ったばかりに孫に一任した儂の方が悪い。
幹は頭が固くてな。
任されたことは全て自分に責任があると思っておる。
心の中では人のせいにしたいと感じてるが幹には責任を問われるようなことがあっても大丈夫なようにと責任の重大性を説き過ぎた。
ミウスさんは儂がほーむすていしていいと感じたから家に招き入れた事情がある。
許してくれるのなら儂を許してほしい。
迷惑をかけた根源は儂じゃ。
幹にはそもそもの非が無い。」
助け舟出したのはじいちゃんだった。
「では、根々さんを許します。
これで幹さんも頭を上げてくれますね。」
すっと頭を上げる。
「少しお話しませんか。
ミウスさんと話したんですけど、私、幹さんに我が儘を聞いてもらいたいと思っていながら、何もしてないことに気が付いたんです。」
今ごろ、と聞きたくなる頃合い。
この子の成長具合を見ればそれも致し方ないと言えるのだが知らない人からすればこの子は大丈夫かと耳を疑う。
とじいちゃんなら言いそうだ。
「ちょいとええかな。」
「はい?」
じいちゃんも事情は知っているとは思うが手厳しい人だからなと思いながら明日香さんを見つめた。
「迷惑かけられるときにうんと迷惑かけとけ。
若いころの失敗は買ってでもしろっていうじゃろ。
それはな、いつ、どこで、どんな場所で、聞けるか、生きてるか、わからんからじゃ。
今はあんさん、迷惑かけとるか。
知らんことを聞いとるか。
教えてくれんこと存分聞け、
しつこいくらいに聞け。
そいで初めて我が儘は我が儘っちゅうんだ。
お前さんのそれは我が儘じゃなかろうて。
まだ我が儘の意味を知らん青いヒヨッコじゃよ。」
あとがき
こちら不定期更新にて再会、もう一つの方も再開予定ではありますがいつごろ投稿するかは未定です。
新作はトリマ10万字くらいまでは執筆予定があるのでよろしければ読んでください。
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