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金剛石の石言葉は「確かなるもの」
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家に帰った私はテレビ電話でお母さんに怒られていた。
「ったく、あれだけ迫るなと言ったでしょうに!」
「ううぅごめんなさい」
「ごめんで済むなら独身者はいません」
お母さんは私が蒼汰さんを襲おうとしたことがお見通しだったようで帰るなり服装が乱れていることを指摘された。
もはや人間ではなくAIではないかと疑うが女とはそいうものだと今は納得している。
だって私だって蒼汰さんの匂いとか服装は感知できるもん!
「聞いてるの玲菜!」
「う」
「蒼汰さんは日本人にありがちな典型的な内気な性格です。ガツガツとパーソナルスペースに入り込んでしまっては余計に嫌われてしまいますよ」
「けど……」
「けどじゃありません!」
お母さんは恋愛に対してかなりの奥手だ。
お父さんはガツガツ突っ込んでいけの精神だから私もそれに習おうとしたけどお母さんは女性がそこまでグイグイ行くモノではないと言う。
板挟みみたいな環境なのだがどちらも一理あると思っている。
「じゃあお母さんは蒼汰さんの好みは何なのか予想はついてるの?」
「そうねえ、蒼汰さんは一応確認するけどオタクか何かよね」
「そうだけど、お母さんはなんでわかったの?」
「それは女の勘ということにしておきましょう。今は予想についてよ」
はぐらかされた気もするが多分経験がモノを言っているのだろう。
しかし人間観察だけで蒼汰さんの性格に辿り着くとは母恐るべし
「蒼汰さんは他人の綺麗なところだけを見ていたい。けどそれは叶わない。だから趣味に走っているのではないのかしら、だから彼の好みは自分を受け入れてくれる女性なのよ」
「私は蒼汰さんの全てを受け入れるつもりですよ!」
「口で言うのは簡単よ、でもねこの世に全てを受け入れてくれる存在はいないの、所詮理想の中でしか語れない存在でしかないわ。だからこそ人は気が合う存在を見つけるのよ」
「気が合う存在?」
「そう、趣味なんかが一番良いわね。食べ物なんかでもいいけど一番気が合うと長続きしやすいわね」
趣味、つまりはその人が楽しみ続けたいと思うことだ。
蒼汰さんの部屋を拝見したが二次元美少女の乱立する部屋というわけでもなくとにかく本がいっぱいだったと記憶している。
漫画サイズの本も多かったが一番多かったのは文庫サイズの本だ。
漫画と同じタイトルのモノが多かったためおそらくライトノベル小説だと推測できた。
だが玲菜自身には
「私にはその趣味はありませんね。というか私は趣味と呼べるものが読書くらいしかありません」
「そうねえしかも歴史書や論書と言った物が好んで読んでいましたしそこから趣味を合わせるのは難しいかもしれませんね」
お母さんの言う通りだ。
私はどんなに蒼汰さんに好かれたいと思っても好かれる要素が何一つなかったのだ。
この母と父から貰った誰もが羨むような容姿も社交界で手に入れた話術も好きな人には何もかも見透かされてしまう。
「今から蒼汰さんの趣味を私の趣味にすることはできるでしょうか?」
「できるとは言い切れないけど、もし玲菜の好みと合わなかったときはどうするのかい」
「そのときは、そのときは、そのとき考えます!当たって砕けてダメだったらまた挑戦したいんです!」
当たって砕けて砂になろうとも挑戦し続ける!それが私の精神だ!
「はあ、全くあの人によく似たんだから。私に言えることはここまでです」
お母さんは退出して入れ替わるようにお父さんが出てきた。
「いやあレイナは蒼汰君の家にお邪魔して襲おうとしたんだって?流石私の娘と言いたいところだがそれでは母さんのようなあの少年は落とせないよ」
「え?お母さんが蒼汰さんと同じ?」
お母さんは几帳面な人で蒼汰さんのような家と外での高低差の激しい人では無い筈だ。
お父さんは蒼汰さんの家を見ていないし勘違いをしているのではとくと口を開こうとしたとき
「これは口止めされていたんだけどね春菊はレイナが生まれる前までは私室はかなりぐちゃぐちゃだったんだよ」
「そうなんですか?」
「そうそう、初めて入ったときなんかは虫は入ってなかったけどモノがあちこちに散乱しててさ。それこそ花道につかう花や壺なんかが横たわってるような状況だったよ」
「お母さんは蒼汰さんと同じだったんだ」
だからアドバイスもできた。なんせ求めていたモノが一緒だったから
「お父さんはどうやってお母さんを射止めたの?」
「うーん、初めはプレゼントとかで気を引こうとしたけど全部無駄に終わってしまったよ」
「プレゼント?」
「そうそう、婚約指輪を渡したときなんか突っ張られたよ」
婚約指輪を渡すくらいの時期だ。
相当仲良くなっていなければ渡すことはないだろう
「まあ会って1週間も経たない内に結婚してくれって言ったもんだから今思えば当然なんだけどね」
「私もそう会って一月も経ってないのに結婚を迫ろうとしちゃった」
「そうなんだよね。僕らは好きって気持ちを抑えられい星の元に生まれたのかは知らないけど好きな人と一緒に成りたいって思うんだよね」
「でもお父さんはどうやって距離を縮めたんですか?」
「それはね……」
この言葉を聞いて私はすぐさま父から聞いたことを実行した。
「ハハハ、我が娘ながらそれを実行できる財力を持っているのが恐ろしいね」
「そういえばお父さんは婚約指輪は受け取ってもらったの?」
「うん、1回目とは別の石でね。一回目はダイヤモンドにしたんだけど2回目は四分一《しぶいち》という金と銀、銅の合金でできた指輪を送ったら了承してくれたんだよ」
「どうしてなの?」
「春菊はダイヤモンドのような確かなるものは僕に感じられなかったと言われてね。ダイヤモンドの石言葉は「清純無垢」「永遠の絆」「確かなるもの」つまりは信頼の石なんだ。僕が春菊の一番になることが信用できないと言われたと思ったから僕なりに必死に考えた結果がこの四分一《しぶいち》なんだよ」
「合金に石言葉は無いけどどうしてお母さんは納得したの?」
合金には石言葉は作られないモノが殆どだ。
確かにアリはするがそれは西洋でできた神話上の合金などに使われたりしている。
四分一は明らかに日本か中国の合金だと思っていた。
「それはねオリンピックのメダルに賭けてみたんだよ」
「オリンピック?」
「そう、オリンピック。四分一は金が最も少なく1にも満たない割合で合わせられているんだ。春菊の1番に成るのは過ごしている内の1%にも満たない時間でいい。そして偶にでいいから2番目、普段は3番目で居させてくれという意味をこめて送ったんだよ」
お父さんは楽しそうに笑った。
そして私は蒼汰さんに当たって砕ける覚悟の作戦を実行する
「ったく、あれだけ迫るなと言ったでしょうに!」
「ううぅごめんなさい」
「ごめんで済むなら独身者はいません」
お母さんは私が蒼汰さんを襲おうとしたことがお見通しだったようで帰るなり服装が乱れていることを指摘された。
もはや人間ではなくAIではないかと疑うが女とはそいうものだと今は納得している。
だって私だって蒼汰さんの匂いとか服装は感知できるもん!
「聞いてるの玲菜!」
「う」
「蒼汰さんは日本人にありがちな典型的な内気な性格です。ガツガツとパーソナルスペースに入り込んでしまっては余計に嫌われてしまいますよ」
「けど……」
「けどじゃありません!」
お母さんは恋愛に対してかなりの奥手だ。
お父さんはガツガツ突っ込んでいけの精神だから私もそれに習おうとしたけどお母さんは女性がそこまでグイグイ行くモノではないと言う。
板挟みみたいな環境なのだがどちらも一理あると思っている。
「じゃあお母さんは蒼汰さんの好みは何なのか予想はついてるの?」
「そうねえ、蒼汰さんは一応確認するけどオタクか何かよね」
「そうだけど、お母さんはなんでわかったの?」
「それは女の勘ということにしておきましょう。今は予想についてよ」
はぐらかされた気もするが多分経験がモノを言っているのだろう。
しかし人間観察だけで蒼汰さんの性格に辿り着くとは母恐るべし
「蒼汰さんは他人の綺麗なところだけを見ていたい。けどそれは叶わない。だから趣味に走っているのではないのかしら、だから彼の好みは自分を受け入れてくれる女性なのよ」
「私は蒼汰さんの全てを受け入れるつもりですよ!」
「口で言うのは簡単よ、でもねこの世に全てを受け入れてくれる存在はいないの、所詮理想の中でしか語れない存在でしかないわ。だからこそ人は気が合う存在を見つけるのよ」
「気が合う存在?」
「そう、趣味なんかが一番良いわね。食べ物なんかでもいいけど一番気が合うと長続きしやすいわね」
趣味、つまりはその人が楽しみ続けたいと思うことだ。
蒼汰さんの部屋を拝見したが二次元美少女の乱立する部屋というわけでもなくとにかく本がいっぱいだったと記憶している。
漫画サイズの本も多かったが一番多かったのは文庫サイズの本だ。
漫画と同じタイトルのモノが多かったためおそらくライトノベル小説だと推測できた。
だが玲菜自身には
「私にはその趣味はありませんね。というか私は趣味と呼べるものが読書くらいしかありません」
「そうねえしかも歴史書や論書と言った物が好んで読んでいましたしそこから趣味を合わせるのは難しいかもしれませんね」
お母さんの言う通りだ。
私はどんなに蒼汰さんに好かれたいと思っても好かれる要素が何一つなかったのだ。
この母と父から貰った誰もが羨むような容姿も社交界で手に入れた話術も好きな人には何もかも見透かされてしまう。
「今から蒼汰さんの趣味を私の趣味にすることはできるでしょうか?」
「できるとは言い切れないけど、もし玲菜の好みと合わなかったときはどうするのかい」
「そのときは、そのときは、そのとき考えます!当たって砕けてダメだったらまた挑戦したいんです!」
当たって砕けて砂になろうとも挑戦し続ける!それが私の精神だ!
「はあ、全くあの人によく似たんだから。私に言えることはここまでです」
お母さんは退出して入れ替わるようにお父さんが出てきた。
「いやあレイナは蒼汰君の家にお邪魔して襲おうとしたんだって?流石私の娘と言いたいところだがそれでは母さんのようなあの少年は落とせないよ」
「え?お母さんが蒼汰さんと同じ?」
お母さんは几帳面な人で蒼汰さんのような家と外での高低差の激しい人では無い筈だ。
お父さんは蒼汰さんの家を見ていないし勘違いをしているのではとくと口を開こうとしたとき
「これは口止めされていたんだけどね春菊はレイナが生まれる前までは私室はかなりぐちゃぐちゃだったんだよ」
「そうなんですか?」
「そうそう、初めて入ったときなんかは虫は入ってなかったけどモノがあちこちに散乱しててさ。それこそ花道につかう花や壺なんかが横たわってるような状況だったよ」
「お母さんは蒼汰さんと同じだったんだ」
だからアドバイスもできた。なんせ求めていたモノが一緒だったから
「お父さんはどうやってお母さんを射止めたの?」
「うーん、初めはプレゼントとかで気を引こうとしたけど全部無駄に終わってしまったよ」
「プレゼント?」
「そうそう、婚約指輪を渡したときなんか突っ張られたよ」
婚約指輪を渡すくらいの時期だ。
相当仲良くなっていなければ渡すことはないだろう
「まあ会って1週間も経たない内に結婚してくれって言ったもんだから今思えば当然なんだけどね」
「私もそう会って一月も経ってないのに結婚を迫ろうとしちゃった」
「そうなんだよね。僕らは好きって気持ちを抑えられい星の元に生まれたのかは知らないけど好きな人と一緒に成りたいって思うんだよね」
「でもお父さんはどうやって距離を縮めたんですか?」
「それはね……」
この言葉を聞いて私はすぐさま父から聞いたことを実行した。
「ハハハ、我が娘ながらそれを実行できる財力を持っているのが恐ろしいね」
「そういえばお父さんは婚約指輪は受け取ってもらったの?」
「うん、1回目とは別の石でね。一回目はダイヤモンドにしたんだけど2回目は四分一《しぶいち》という金と銀、銅の合金でできた指輪を送ったら了承してくれたんだよ」
「どうしてなの?」
「春菊はダイヤモンドのような確かなるものは僕に感じられなかったと言われてね。ダイヤモンドの石言葉は「清純無垢」「永遠の絆」「確かなるもの」つまりは信頼の石なんだ。僕が春菊の一番になることが信用できないと言われたと思ったから僕なりに必死に考えた結果がこの四分一《しぶいち》なんだよ」
「合金に石言葉は無いけどどうしてお母さんは納得したの?」
合金には石言葉は作られないモノが殆どだ。
確かにアリはするがそれは西洋でできた神話上の合金などに使われたりしている。
四分一は明らかに日本か中国の合金だと思っていた。
「それはねオリンピックのメダルに賭けてみたんだよ」
「オリンピック?」
「そう、オリンピック。四分一は金が最も少なく1にも満たない割合で合わせられているんだ。春菊の1番に成るのは過ごしている内の1%にも満たない時間でいい。そして偶にでいいから2番目、普段は3番目で居させてくれという意味をこめて送ったんだよ」
お父さんは楽しそうに笑った。
そして私は蒼汰さんに当たって砕ける覚悟の作戦を実行する
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