カピバラ異世界温泉郷~勇者は女湯を覗いていたので出禁にしたら、戦争仕掛けてきてカピバラが魔王と呼ばれるまで~

スライム道

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んん、眩しい。
瞼越しに眩しさを感じて、瞼をゆっくりと開ける。

病院かな。

と思い身体を起き上がらせようとしたときに違和感に気づく。

先ず病室ではないこと。

次に背を向けて眠っていないこと。

そして立ち上がったときに手を下に付いていることに違和感を感じないこと。

「ここは草原カピか?あ、あそこに池があるカピ!」

池に駆け寄り自分の身体を写し出すとそこに写っていたのは………

「か、カピバラカピ!!」

カピバラ
カピバラ(Hydrochoerus hydrochaeris, 和名:オニテンジクネズミ(鬼天竺鼠))は、ネズミ目テンジクネズミ科カピバラ属に分類される齧歯類。種小名はギリシャ語で水の豚を意味し、漢名も水豚と呼ばれる。 現生種の齧歯類では最大の種である。南アメリカ東部アマゾン川流域を中心とした、温暖な水辺に生息する。

「って言うのがかのネット大教授に提供されている説明だったカピ。」

いずみで心筋梗塞、尿結石、偶発頭痛という三大激痛フルコースを食らってⓈんだところまでは覚えている。

「しかもカピよ。口調にカピといつの間にかついているんカピよ。」

そして池を見つけて水を飲もうとしたとき自分がカピバラに成っていたことに気が付いた。

普通目が覚めた時点で気付くかもしれないが既に身体が完璧に適合しているのか四足歩行や視点がだいぶ低くなっても違和感を感じなかった。
つまりは生態はカピバラに対応している。

実さんはきちんと結婚できたかどうか気になるところではある。
あと部下の岡田もきちんと今カノときちんとやれていたのか。
何で独身貴族の俺が他人の心配するのもおかしいかもしれないが死んだ身としては後に残したものが気になって仕方がなかった。
立つ鳥跡を濁さずを実行したつもりだったが立った鳥は跡を知りたがっていた。

なんとかして前世の出来事を知ろうと思った。

…………が、今は現実の把握が必要ではあった。
草を踏みしめる感触はきちんと触覚はあるのに靴でも履いている感覚。
きちんと草の繊維を踏んでいる感覚なのに靴のように分厚いモノを介している感じもする。
人間では知り得なかった感覚を感じている自覚はある。

でも普通に動かせる矛盾に頭を悩ませていた。

「うーん暇カピ。」

しがない大手ゼネコンの下請け中小企業のサラリーマンだった俺こと橋本 青磁はまったりと過ごすのがとても好きな温厚な性格だった。

どのくらい温厚かと言うと某映画かされたゾンビゲームをしてもふーんとしか思わないくらいだ。

俺が大きな声を出すのは車が居るのに飛び出しそうな子どもがいる時くらいのモノだ。
大人は知らない、不注意だ。

しかしこの草原、草と池以外一切見当たらない。
この目線の低い身体では一面、ひげ根と思わしき単子葉植物しか見当たらない。
稀に双子葉植物を見かけるぐらいで単子葉植物が主な生息地としか解らない。
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