異世界生まれの娘は地球生まれの父親を今日も戦場で探す

スライム道

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「?」

「え⁉
 ナニ、僕が間違っているみたいな眼で見ないでよー。
 受付のお姉さんも僕は間違ってないよねー。」

 いちいち記号を使わないと表現できない人だな。
 その活力をもっとゾーンに入るための道具にすればいいのに。

 彼女のポテンシャルから言って後は勝手に強くなる。
 最初の基礎だけ覚えさせて後は野放しにするのが彼女の道場の方針か、それとも彼女の性格がそうさせたのか。
 いずれにしろ調べてみればわかるけど後者の可能性が一番高い。

「間違ってはいませんよ。
 ただ、類衣(レイ)さんがずれているだけです。
 最も、人に蹄王さんの常識を押し付けるのは良くありませんが。」

「詩がまともなことを言っている....だと。
 さては貴様、詩では無いな。
 この偽物め、成敗してくれる。」

「マスター、私がまともなこと言うとすぐにそんなジョークをするから、せっかく来た新人さんが勘違いしちゃうでしょう!」

 慌てる詩だが、既に手遅れとも取れる。
 個人情報を漏らしている時点でまともな人間では無い。
 ホンモノに間違いないと確信しているのはギルドマスターの春と無口の新人の彼女。
 東海はニセモノではないかと疑い始めているただのバカ。

「雇用契約書違反。」

「ん?
 ああ、そうだわな。
 おい、詩、指摘されてるぞ。」

「ふぇ?」

「項目、16、22行目。」

「うわ、書類仕事できる人間が言いそうなやつ。
 書類を見るのが嫌になる私とは大違いだな。」

 書類に目を通すのは社会人の基本中の基本。
 嫌になると言いながらも目は通しているから、すぐに気づけたマスターも契約の大切さを理解しているからこそ出てきた内容。
 おそらくは別の人が作成したと思う。
 
 ここまで詳細な内容を書く契約書類は複数人ではなく個が突き詰めないと書けない類。
 穴という穴を埋めていく書類は、一人がベースを作り何年も潰していく方が効率がいい。
 他人に任せると、余計な穴が生まれ、契約に矛盾が生じる。
 
 曖昧な言葉が一切書かれていない契約書。
 どこのギルドを見てもここまでやる契約書を作れるのは中々いないと思ったからここに来た。


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