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第二十七章 情熱は世界を鳴動させ、献身は安定へ導く
名を継ぐ者
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――アーガメイトの屋敷
煙のカーテンを借りて、身を隠し、かつての我が家の裏門へとやってきた。
裏門をくぐるとすぐに屋敷の警備兵が門を閉ざす。それと同時に屋敷全体が結界に覆われ、さらに警備兵は剣を構えて敵に備える。
私たちは、寒空の下で凛と咲き誇る冬花の道を通り抜けて、裏口から屋敷へ入る。
入るとすぐにフィナが屋敷内を見回して、廊下を照らし出す魔導灯を見つめながら話しかけてきた。
「昔ながらの貴族屋敷って感じ。魔導灯もあるし。オバディアは電気が普及してるんじゃなかったっけ?」
「それは貴族や富豪が集まる住宅街のみだ。父の家はそこから大きく外れているからな。料理をする際も水は蛇口ではなく、屋敷内にある井戸から水を汲み、甕に溜めているものを使っている」
「そんなに手間がかかるならさっさと引っ越しちゃえばいいのに。あんたの親父って効率重視っぽいけど意外と懐古趣味? それとも、この屋敷に何か思い入れが?」
「さてな。私はそう言った話を聞いたことがないが……」
と、言いつつ、廊下を先導するオーキスへ視線を振る。
「旦那様は幼少期からずっとこの屋敷で過ごしておりましたが、深い思い入れはございません。もちろん全くないとは言いませんが」
「それでは?」
「ここは庶民が暮らす地域に近く、王家の監視の目を届きにくい場所。また、監視がいたとしても大変わかりやすい。なにせ、ご近所は古くからの知り合いばかりですから」
「なるほど。父さんは、いや、アーガメイト一族の主派は常に王家の目を気にしていたということか」
「ええ、その目をご近所の方々が封じて下さったおかげで、様々な点で動きやすうございました。その一点が、王都からの脱出路と繋がるわけです」
オーキスは地下のワイン倉庫へ足を向けた。
私は彼の意図する言葉に気づく。
「この先は……そうかっ、父さんは王家の監視の目を盗み! だから、あれを持ち出せたのか!」
「はい、ご賢察の通りです。ケント様」
――ワイン倉庫
ここに、私、エクア、フィナ、親父、カイン、マスティフ、マフィン、レイ。
そして、執事のオーキスがいる。
ワイン倉庫にしては広い倉庫だが、さすがにこの人数だと手狭に感じる。
酒好きのマスティフは一角にあったワイン樽を見て、珍しく声を上擦らせていた。
「こ、こ、こ、これはっ! クッシングのワイン! それも三十四年もの!? 幻の最高級ワインが一樽丸ごととは!」
この声にマフィンが反応し、オーキスへ視線を振る
「ほ、本当ニャか!? 本物なら、この樽一つで城が一つ買えるニャよ!!」
「もちろん、本物でございます。他の樽や瓶も銘品揃い。お時間があれば、皆さまに振舞いたいのですが……」
「そうよ、のんびり構えてる暇はないんだからっ!」
フィナはマスティフとマフィンの頬を叩くように声を放った。
二人は互いに明後日の方向を向いて誤魔化している。
フィナは鼻息をフンッと鳴らし、オーキスへ顔を向ける。
「それで、オーキスさん。こんなワイン倉庫に呼び込んで何をするつもり? どっかに秘密の抜け穴でも?」
「はい、秘密も秘密。最高の抜け穴がございます。そうでありましょう、ケント様」
「ああ、フィナが飛んで喜びそうな抜け穴が」
「私が? ……そう言えば、あんたが過去に行ったとき! じゃあ、ここに!!」
「ふふ、その通りだ」
私の笑みに、フィナは片眉を跳ねて応える。
「この区画はアーガメイトの縄張り……さしずめ、王都内にあるアーガメイトの領地ってわけか。だから離れたくないんだ。ここなら王家の宝物庫から古代人の遺物をこっそり盗み出すのに都合がいいもんね」
「盗んだわけではない。持ち出しただけだ。それにあれは、元々ヴァンナスのものではない。古代人のものだ」
「よく言う~。あんたの親父って堅物そうに見えて結構ヤバい人だわ」
「ふふふ、それは誉め言葉として受け取っておくよ。では、オーキス、すぐに『転送装置』を呼び出してくれ」
そう、このワイン倉庫には転送装置が隠されている。
今から七年前の過去へ転送されたとき、私は父とオーキスの手を借りて自分の時間軸に戻ることができた。
だが、オーキスは首を横に振って、こう言葉を返す。
「残念ですが、私には起動権限がございません。権限はアーガメイトの名を引き継ぐ者だけです」
「アーガメイトの? 父か?」
「私の瞳にはもう一方、映っておりますが」
「え……私か? そうか、父はあの時、こんなことを言っていたな」
――七年前の過去
父はワインボトルの納まる棚に向かって言葉を発する。
『ケント、今から言葉にすることをよく覚えておけ』
『はい、わかりました』
『クラウンシステム発動。認証コード・アステ=ゼ=アーガメイト。412.0923』
――――
私は父と同じように、ワインボトルの納まる棚に向かって言葉を発する。
「クラウンシステム発動。認証コード・アステ=ゼ=アーガメイト。412.0923」
私がそう言葉を出すと地下室に光の線が走り、どこからともなく声が響くが……。
――コードエラー。声紋エラー。生体認証エラー――
「あれ? オーキス?」
「そのコードは旦那様のものでございます。どうぞ、ケント様の認証コードを」
「私の? そう言われても、私は認証コードなど」
「旦那様の認証コードは、ケント様を初めて創り上げた日の日付です」
「え?」
私は小さな驚きと疑問の宿る声をオーキスにぶつけた。
彼は言葉を返さずに、ただ私をじっと見る。
何も伝えずとも、私には答えがわかるだろうと、目で訴えている。
「……ああ、わかった。やってみよう」
再び、ワイン棚に向かって言葉を発する。
「クラウンシステム発動。認証コード。ケント=ゼ=アーガメイト。413.0525」
地下室に光の線が走り、声が響く。
――遺伝情報一致。セキュリティ解除。展開します――
不思議な声が閉じるとワイン棚の一角が消え、そこに大きな空間が生まれた。
その空間にはトーワの遺跡にあった転送装置とは色違いの転送装置。
大理石のようにつるつるとした円盤は黒ではなく、青――青い円盤に上下を挟まれた転送装置が存在していた。
煙のカーテンを借りて、身を隠し、かつての我が家の裏門へとやってきた。
裏門をくぐるとすぐに屋敷の警備兵が門を閉ざす。それと同時に屋敷全体が結界に覆われ、さらに警備兵は剣を構えて敵に備える。
私たちは、寒空の下で凛と咲き誇る冬花の道を通り抜けて、裏口から屋敷へ入る。
入るとすぐにフィナが屋敷内を見回して、廊下を照らし出す魔導灯を見つめながら話しかけてきた。
「昔ながらの貴族屋敷って感じ。魔導灯もあるし。オバディアは電気が普及してるんじゃなかったっけ?」
「それは貴族や富豪が集まる住宅街のみだ。父の家はそこから大きく外れているからな。料理をする際も水は蛇口ではなく、屋敷内にある井戸から水を汲み、甕に溜めているものを使っている」
「そんなに手間がかかるならさっさと引っ越しちゃえばいいのに。あんたの親父って効率重視っぽいけど意外と懐古趣味? それとも、この屋敷に何か思い入れが?」
「さてな。私はそう言った話を聞いたことがないが……」
と、言いつつ、廊下を先導するオーキスへ視線を振る。
「旦那様は幼少期からずっとこの屋敷で過ごしておりましたが、深い思い入れはございません。もちろん全くないとは言いませんが」
「それでは?」
「ここは庶民が暮らす地域に近く、王家の監視の目を届きにくい場所。また、監視がいたとしても大変わかりやすい。なにせ、ご近所は古くからの知り合いばかりですから」
「なるほど。父さんは、いや、アーガメイト一族の主派は常に王家の目を気にしていたということか」
「ええ、その目をご近所の方々が封じて下さったおかげで、様々な点で動きやすうございました。その一点が、王都からの脱出路と繋がるわけです」
オーキスは地下のワイン倉庫へ足を向けた。
私は彼の意図する言葉に気づく。
「この先は……そうかっ、父さんは王家の監視の目を盗み! だから、あれを持ち出せたのか!」
「はい、ご賢察の通りです。ケント様」
――ワイン倉庫
ここに、私、エクア、フィナ、親父、カイン、マスティフ、マフィン、レイ。
そして、執事のオーキスがいる。
ワイン倉庫にしては広い倉庫だが、さすがにこの人数だと手狭に感じる。
酒好きのマスティフは一角にあったワイン樽を見て、珍しく声を上擦らせていた。
「こ、こ、こ、これはっ! クッシングのワイン! それも三十四年もの!? 幻の最高級ワインが一樽丸ごととは!」
この声にマフィンが反応し、オーキスへ視線を振る
「ほ、本当ニャか!? 本物なら、この樽一つで城が一つ買えるニャよ!!」
「もちろん、本物でございます。他の樽や瓶も銘品揃い。お時間があれば、皆さまに振舞いたいのですが……」
「そうよ、のんびり構えてる暇はないんだからっ!」
フィナはマスティフとマフィンの頬を叩くように声を放った。
二人は互いに明後日の方向を向いて誤魔化している。
フィナは鼻息をフンッと鳴らし、オーキスへ顔を向ける。
「それで、オーキスさん。こんなワイン倉庫に呼び込んで何をするつもり? どっかに秘密の抜け穴でも?」
「はい、秘密も秘密。最高の抜け穴がございます。そうでありましょう、ケント様」
「ああ、フィナが飛んで喜びそうな抜け穴が」
「私が? ……そう言えば、あんたが過去に行ったとき! じゃあ、ここに!!」
「ふふ、その通りだ」
私の笑みに、フィナは片眉を跳ねて応える。
「この区画はアーガメイトの縄張り……さしずめ、王都内にあるアーガメイトの領地ってわけか。だから離れたくないんだ。ここなら王家の宝物庫から古代人の遺物をこっそり盗み出すのに都合がいいもんね」
「盗んだわけではない。持ち出しただけだ。それにあれは、元々ヴァンナスのものではない。古代人のものだ」
「よく言う~。あんたの親父って堅物そうに見えて結構ヤバい人だわ」
「ふふふ、それは誉め言葉として受け取っておくよ。では、オーキス、すぐに『転送装置』を呼び出してくれ」
そう、このワイン倉庫には転送装置が隠されている。
今から七年前の過去へ転送されたとき、私は父とオーキスの手を借りて自分の時間軸に戻ることができた。
だが、オーキスは首を横に振って、こう言葉を返す。
「残念ですが、私には起動権限がございません。権限はアーガメイトの名を引き継ぐ者だけです」
「アーガメイトの? 父か?」
「私の瞳にはもう一方、映っておりますが」
「え……私か? そうか、父はあの時、こんなことを言っていたな」
――七年前の過去
父はワインボトルの納まる棚に向かって言葉を発する。
『ケント、今から言葉にすることをよく覚えておけ』
『はい、わかりました』
『クラウンシステム発動。認証コード・アステ=ゼ=アーガメイト。412.0923』
――――
私は父と同じように、ワインボトルの納まる棚に向かって言葉を発する。
「クラウンシステム発動。認証コード・アステ=ゼ=アーガメイト。412.0923」
私がそう言葉を出すと地下室に光の線が走り、どこからともなく声が響くが……。
――コードエラー。声紋エラー。生体認証エラー――
「あれ? オーキス?」
「そのコードは旦那様のものでございます。どうぞ、ケント様の認証コードを」
「私の? そう言われても、私は認証コードなど」
「旦那様の認証コードは、ケント様を初めて創り上げた日の日付です」
「え?」
私は小さな驚きと疑問の宿る声をオーキスにぶつけた。
彼は言葉を返さずに、ただ私をじっと見る。
何も伝えずとも、私には答えがわかるだろうと、目で訴えている。
「……ああ、わかった。やってみよう」
再び、ワイン棚に向かって言葉を発する。
「クラウンシステム発動。認証コード。ケント=ゼ=アーガメイト。413.0525」
地下室に光の線が走り、声が響く。
――遺伝情報一致。セキュリティ解除。展開します――
不思議な声が閉じるとワイン棚の一角が消え、そこに大きな空間が生まれた。
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