4 / 100
第一幕
第四話 わたくしに虐待をしようなど不可能ですわ
しおりを挟む
「シオン、ケガはないようね?」
声が聞こえてきた入口へと顔を向ける。
そこには、黒のチェック柄の目立つ赤色のドレスを纏った女性と、その背後にメイドが立っていた
(いつっ――!?)
女性を目にした途端、背中の痛みが増した。なぜだろうか?
同じく女性を目にしたマーシャルが彼女の名を呼び、ルーレンが部屋の隅に寄って頭を垂れる。
「ダリア様」
ダリア――ルーレンから聞いた話では、こいつがシオンの母親に当たる。
瞳をシオンの母親……今は俺の母となる女へ向ける。
緋色の長いウェーブの髪を持つ女。釣り目で気位の高い美人だが、どことなく性格がきつそう。
彼女は茶色の瞳をこちらへ寄せる。
「はぁ、崖から落ちて記憶を失ったと聞きましたが本当なの?」
「ええ、その通りですわ。おかげさまであなたがどこのどなたかもわかりません。名前から察するに、わたくしのお母様のようですけど……」
この俺の言葉に、彼女は怪訝な表情を見せる。
「な、なんですか、その妙な喋り方は?」
「へ?」
喋り方が妙?
そんな……完璧なお嬢様言葉のはず。
ルーレンからもそんなにおかしくない的な言葉も貰ったし。
俺はちらりと瞳を動かす。
ルーレンは俺の視線から逃れようと顔を下へ向ける。
視線をルーレンからマーシャルへ移す。
彼は軽く白髪頭を掻いて、ダリアにこう言葉を返した。
「怪我はなくともシオン様は記憶を失っておられます。そのため、以前とは違うのでしょう」
「なるほど……まったく、どこまでも面倒な子」
ダリアはため息まじりの言葉を吐いた。
娘が崖から落ちて記憶まで失ったというのにこの態度。
想像以上に関係が冷め切っている。
まだ、十四歳という少女が、毎日のように母から愛情の欠片もない態度を受けていたとすると、自殺の一つや二つ考えたくなる気持ちもわからないでもない。
ダリアは大仰に頭を左右に振ると、見下すような視線を見せた。
「ただでさえ、ゼルフォビラ家の名にそぐわぬ振る舞いを見せているのに、こんな騒動まで起こすとは。本当にあなたという子は……」
「そのようなことを言われましても……わたくしも落ちたくて落ちたわけではありませんし、記憶だって失いたくて失ったわけではありませんから」
そう、言葉を返すと、途端に診療室の雰囲気が変わった。
マーシャルは瞳を大きく開けて、ぎょろりとした視線を俺とダリアへ振る。
ルーレンは両手を握り締めて、畏まったまま小刻みに震えている。
そして、ダリアは――
「この私に口答えをする気ですかっ!!」
空気が爆ぜる大声を出して、こめかみをぴくぴく動かし怒りを露わとした。
彼女のヒステリックな声を聞いた瞬間、体がびくりとして、背中の痛みが増す。
俺は右手を広げて、指先を見る。
指先に痺れが走り、力が入らない。
(こいつは……恐怖か? もしかして、シオンの?)
おそらく、日常的に母親から怒鳴られていたのだろう。
だから、シオンの身体がダリアの声に反応を示した。
さらに、背中に走る痛み――
(崖からの落ちたせいだと思っていたが、もしや……)
俺の考えはすぐに的中した。
ダリアが後方に従えているメイドに声を掛ける。すると、メイドは柄の短い小さな鞭を取り出した。
ダリアはその鞭を受け取ると、俺に後ろを向いて服を脱ぐように命じる。
「お仕置きが必要のようね。席を立ち、上の服を脱いで壁に手をつけなさい」
鞭の先端で自身の手のひらをパシッと打ち、ダリアは厭らしく笑う。
つまり、この背中の痛みは崖から落ちたせいではなく、母から受けた虐待の痛み……。
彼女の行為をマーシャルが止めに入るが……。
「ダリア様っ、シオン様は崖から落ちたのですよ!」
「何か、体に異常でも?」
「いえ、とくには。ですが、記憶を失っていらっしゃいます!」
「だからこそですよ。立場を忘れてしまったこの子へしっかりと自分の立場を刻んであげないと、フフフ」
なんとも腐った笑い。
この笑いを聞いたルーレンは小刻みに揺らしてた身体を激しく振るわせて、全身に脂汗を張り付かせていた。
あの様子からして、彼女に虐待をしていたのはダリア?
俺は恐怖にこわばる自分の手足――いや、シオンの痛みの記憶が宿る手足を揉みほぐしながら席を立つ。
そして、ほぐれた片手を腰に当てつつダリアにこう言ってやった。
「服を脱げ? 壁に手をつけろ? お断りしますわ」
「な、なんですって?」
「こちらに何ら落ち度はなく、不当な暴力を振るわれる謂れはありませんから」
「な、な、な、な、なっ」
ダリアにとっては予想だにしなかった返答なのだろう。
彼女は息を詰まらせるような言葉を漏らすばかり。
俺は両手を開け閉めして、体の具合を確かめる。
(よし、多少痺れみたいなものはあるが、ちゃんと動くな。しっかし、すごいな。この身体は俺の物になったはずなのに恐怖を覚えているなんてな)
俺はダリアをまっすぐと見据える。
「あなたの様子からして、わたくしに対する虐待を日常的に行っていたようですが、今日からは御免蒙りますわ」
「ぎゃ、ぎゃくたい? 何を馬鹿げたことを!? これは躾です!!」
「こちらに落ち度があれば、それもまた通るかもしれません。ですが、ありません。あなたがやろうとしていることは虐待。自分の思い通りにならないという、癇癪に過ぎません」
「このっ!!」
ダリアは感情的になり大きく右手を振って鞭をしならせた。
我を忘れたためだろうか? 鞭の先は、打ち据えるには危険な顔を捉えている。
これに対して、俺は腹の中で呆れ返るような息を吐く。
(はぁ、なんつー大振りだよ。しかも、振る前に思いっきり右手を後ろに振ってるし。これじゃ、よけてくださいと言っているようなもんだぞ)
シオンの身体機能がどれほどのものかはわからない。
だが、ダリアの暴力は冷静であれば素人でも余裕で躱せるもの。
俺は鞭の軌道を見極め、体を少し後ろへ下げる。
その際、鞭の穂先を瞳に捉えた。
(ほ~、なかなかの動体視力だ。シオンお嬢様は良い目を持ってんな。そういや、野犬を相手にするルーレンの素早い動きも見えてたっけ)
お嬢様とあって身体機能に期待はしてなかったが、思ったより良さそうだ。
俺に当たるはずだった鞭は空を切り、その勢いでダリアの身体が左側に振り回される。
そこへ一歩踏み込み、右手で彼女の右肩を左へ押して、足を引っ掻ける。
ダリアは自身によって振り回された勢いと俺の右手に押された弾み。そこに足を引っかけられたため盛大にこけた。
ドンガラガッシャーンと派手な音を立てて、埃舞う床に突っ伏すダリア。
俺は倒れた彼女に近づき、耳そばで母を心配する声を掛ける――――殺し屋としての凍てつく気配を交えて。
「大丈夫ですか、お母様?」
何気ない言葉。だが、一音一音に鋭き殺意の棘を付けて、彼女の鼓膜を痛みで突き刺す。
「ひっ」
ダリアは短い悲鳴を上げると無様にバタ狂い、慌てて俺から距離を取ってマーシャルのそばへ寄った。
今の言葉は、彼女だけに届けた殺意。
マーシャルやルーレンやダリアのメイドにとってみれば、何が起こったのかわからない。
ダリアは震える茶色の瞳で俺を捉えようとするが、それもままならない。
俺は殺意の欠片もなく、静かに佇む。
今、ダリアは、先程の言葉、耳に届いた痛み、心に感じた恐怖。
これらがなんであったのか? そもそも恐怖が存在したのかもわからずに混乱している。
俺は彼女へ言い知れぬ恐怖という奴だけを渡して、診療室から去ることにした。
「マーシャル先生。診断の結果、問題ないようですので、私室で休みたいのですが?」
「え? ええ、構いませんよ」
「そうですか。では、ルーレン。部屋まで案内してくれるかしら? なにぶん、記憶がありませんので」
「は、はい、畏まりました。ですが、本当に……?」
ルーレンはダリアへ恐る恐る視線を振った。
彼女はこのまま立ち去ってもよいものかと悩んでいる様子。
だから、俺がダリアに許可をもらう。
「お母様、お先に失礼致しますわ。お母様はどこか痛めていないか、マーシャル先生に診て頂いては?」
「え、あ、ええ。そうします」
「では、ごめんあさーっせ。行きましょう、ルーレン」
「は、はいっ」
――シオンが去った診療室
母ダリアはすでに閉じられた扉を震える瞳に宿しつつ、とある女性の名を心の中で唱える。
(スティラ……)
だが、すぐさま自分の発言を否定するかのように首を大きく横に振った。
声が聞こえてきた入口へと顔を向ける。
そこには、黒のチェック柄の目立つ赤色のドレスを纏った女性と、その背後にメイドが立っていた
(いつっ――!?)
女性を目にした途端、背中の痛みが増した。なぜだろうか?
同じく女性を目にしたマーシャルが彼女の名を呼び、ルーレンが部屋の隅に寄って頭を垂れる。
「ダリア様」
ダリア――ルーレンから聞いた話では、こいつがシオンの母親に当たる。
瞳をシオンの母親……今は俺の母となる女へ向ける。
緋色の長いウェーブの髪を持つ女。釣り目で気位の高い美人だが、どことなく性格がきつそう。
彼女は茶色の瞳をこちらへ寄せる。
「はぁ、崖から落ちて記憶を失ったと聞きましたが本当なの?」
「ええ、その通りですわ。おかげさまであなたがどこのどなたかもわかりません。名前から察するに、わたくしのお母様のようですけど……」
この俺の言葉に、彼女は怪訝な表情を見せる。
「な、なんですか、その妙な喋り方は?」
「へ?」
喋り方が妙?
そんな……完璧なお嬢様言葉のはず。
ルーレンからもそんなにおかしくない的な言葉も貰ったし。
俺はちらりと瞳を動かす。
ルーレンは俺の視線から逃れようと顔を下へ向ける。
視線をルーレンからマーシャルへ移す。
彼は軽く白髪頭を掻いて、ダリアにこう言葉を返した。
「怪我はなくともシオン様は記憶を失っておられます。そのため、以前とは違うのでしょう」
「なるほど……まったく、どこまでも面倒な子」
ダリアはため息まじりの言葉を吐いた。
娘が崖から落ちて記憶まで失ったというのにこの態度。
想像以上に関係が冷め切っている。
まだ、十四歳という少女が、毎日のように母から愛情の欠片もない態度を受けていたとすると、自殺の一つや二つ考えたくなる気持ちもわからないでもない。
ダリアは大仰に頭を左右に振ると、見下すような視線を見せた。
「ただでさえ、ゼルフォビラ家の名にそぐわぬ振る舞いを見せているのに、こんな騒動まで起こすとは。本当にあなたという子は……」
「そのようなことを言われましても……わたくしも落ちたくて落ちたわけではありませんし、記憶だって失いたくて失ったわけではありませんから」
そう、言葉を返すと、途端に診療室の雰囲気が変わった。
マーシャルは瞳を大きく開けて、ぎょろりとした視線を俺とダリアへ振る。
ルーレンは両手を握り締めて、畏まったまま小刻みに震えている。
そして、ダリアは――
「この私に口答えをする気ですかっ!!」
空気が爆ぜる大声を出して、こめかみをぴくぴく動かし怒りを露わとした。
彼女のヒステリックな声を聞いた瞬間、体がびくりとして、背中の痛みが増す。
俺は右手を広げて、指先を見る。
指先に痺れが走り、力が入らない。
(こいつは……恐怖か? もしかして、シオンの?)
おそらく、日常的に母親から怒鳴られていたのだろう。
だから、シオンの身体がダリアの声に反応を示した。
さらに、背中に走る痛み――
(崖からの落ちたせいだと思っていたが、もしや……)
俺の考えはすぐに的中した。
ダリアが後方に従えているメイドに声を掛ける。すると、メイドは柄の短い小さな鞭を取り出した。
ダリアはその鞭を受け取ると、俺に後ろを向いて服を脱ぐように命じる。
「お仕置きが必要のようね。席を立ち、上の服を脱いで壁に手をつけなさい」
鞭の先端で自身の手のひらをパシッと打ち、ダリアは厭らしく笑う。
つまり、この背中の痛みは崖から落ちたせいではなく、母から受けた虐待の痛み……。
彼女の行為をマーシャルが止めに入るが……。
「ダリア様っ、シオン様は崖から落ちたのですよ!」
「何か、体に異常でも?」
「いえ、とくには。ですが、記憶を失っていらっしゃいます!」
「だからこそですよ。立場を忘れてしまったこの子へしっかりと自分の立場を刻んであげないと、フフフ」
なんとも腐った笑い。
この笑いを聞いたルーレンは小刻みに揺らしてた身体を激しく振るわせて、全身に脂汗を張り付かせていた。
あの様子からして、彼女に虐待をしていたのはダリア?
俺は恐怖にこわばる自分の手足――いや、シオンの痛みの記憶が宿る手足を揉みほぐしながら席を立つ。
そして、ほぐれた片手を腰に当てつつダリアにこう言ってやった。
「服を脱げ? 壁に手をつけろ? お断りしますわ」
「な、なんですって?」
「こちらに何ら落ち度はなく、不当な暴力を振るわれる謂れはありませんから」
「な、な、な、な、なっ」
ダリアにとっては予想だにしなかった返答なのだろう。
彼女は息を詰まらせるような言葉を漏らすばかり。
俺は両手を開け閉めして、体の具合を確かめる。
(よし、多少痺れみたいなものはあるが、ちゃんと動くな。しっかし、すごいな。この身体は俺の物になったはずなのに恐怖を覚えているなんてな)
俺はダリアをまっすぐと見据える。
「あなたの様子からして、わたくしに対する虐待を日常的に行っていたようですが、今日からは御免蒙りますわ」
「ぎゃ、ぎゃくたい? 何を馬鹿げたことを!? これは躾です!!」
「こちらに落ち度があれば、それもまた通るかもしれません。ですが、ありません。あなたがやろうとしていることは虐待。自分の思い通りにならないという、癇癪に過ぎません」
「このっ!!」
ダリアは感情的になり大きく右手を振って鞭をしならせた。
我を忘れたためだろうか? 鞭の先は、打ち据えるには危険な顔を捉えている。
これに対して、俺は腹の中で呆れ返るような息を吐く。
(はぁ、なんつー大振りだよ。しかも、振る前に思いっきり右手を後ろに振ってるし。これじゃ、よけてくださいと言っているようなもんだぞ)
シオンの身体機能がどれほどのものかはわからない。
だが、ダリアの暴力は冷静であれば素人でも余裕で躱せるもの。
俺は鞭の軌道を見極め、体を少し後ろへ下げる。
その際、鞭の穂先を瞳に捉えた。
(ほ~、なかなかの動体視力だ。シオンお嬢様は良い目を持ってんな。そういや、野犬を相手にするルーレンの素早い動きも見えてたっけ)
お嬢様とあって身体機能に期待はしてなかったが、思ったより良さそうだ。
俺に当たるはずだった鞭は空を切り、その勢いでダリアの身体が左側に振り回される。
そこへ一歩踏み込み、右手で彼女の右肩を左へ押して、足を引っ掻ける。
ダリアは自身によって振り回された勢いと俺の右手に押された弾み。そこに足を引っかけられたため盛大にこけた。
ドンガラガッシャーンと派手な音を立てて、埃舞う床に突っ伏すダリア。
俺は倒れた彼女に近づき、耳そばで母を心配する声を掛ける――――殺し屋としての凍てつく気配を交えて。
「大丈夫ですか、お母様?」
何気ない言葉。だが、一音一音に鋭き殺意の棘を付けて、彼女の鼓膜を痛みで突き刺す。
「ひっ」
ダリアは短い悲鳴を上げると無様にバタ狂い、慌てて俺から距離を取ってマーシャルのそばへ寄った。
今の言葉は、彼女だけに届けた殺意。
マーシャルやルーレンやダリアのメイドにとってみれば、何が起こったのかわからない。
ダリアは震える茶色の瞳で俺を捉えようとするが、それもままならない。
俺は殺意の欠片もなく、静かに佇む。
今、ダリアは、先程の言葉、耳に届いた痛み、心に感じた恐怖。
これらがなんであったのか? そもそも恐怖が存在したのかもわからずに混乱している。
俺は彼女へ言い知れぬ恐怖という奴だけを渡して、診療室から去ることにした。
「マーシャル先生。診断の結果、問題ないようですので、私室で休みたいのですが?」
「え? ええ、構いませんよ」
「そうですか。では、ルーレン。部屋まで案内してくれるかしら? なにぶん、記憶がありませんので」
「は、はい、畏まりました。ですが、本当に……?」
ルーレンはダリアへ恐る恐る視線を振った。
彼女はこのまま立ち去ってもよいものかと悩んでいる様子。
だから、俺がダリアに許可をもらう。
「お母様、お先に失礼致しますわ。お母様はどこか痛めていないか、マーシャル先生に診て頂いては?」
「え、あ、ええ。そうします」
「では、ごめんあさーっせ。行きましょう、ルーレン」
「は、はいっ」
――シオンが去った診療室
母ダリアはすでに閉じられた扉を震える瞳に宿しつつ、とある女性の名を心の中で唱える。
(スティラ……)
だが、すぐさま自分の発言を否定するかのように首を大きく横に振った。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ
ファンタジー
夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる