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1.配信者
14.炎上はピークに
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翌朝。
目覚ましより早く、スマホの通知音で目が覚めた。
画面は未読の通知で真っ赤に染まり、SNSアプリを開けばタイムラインが同じ写真で埋まっていた。
——昨夜の打ち上げで撮られた一枚。
肩に手を置いた颯真と、それに笑顔を向けている俺。
ご丁寧に「#RENくん彼氏説」「#袖の男」のタグまで添えられている。
胃の奥がずしりと重くなる。
コメントは賛否半々。
「お似合い!」と笑顔の絵文字で応援する声もあれば、
「裏切られた」「隠すなら配信やめて」のような棘のある言葉もあった。
目を滑らせるだけで、皮膚の下に冷たいものが這う。
昼過ぎ、事務所に呼び出される。
会議室の空気は冷たく張り詰め、佐伯マネージャーがタブレットをこちらに押し出した。
「——状況は見てると思うけど」
画面にはSNSの急上昇トレンドが並び、上位二つが俺の名前だ。
「今日中に配信で何らかのコメントを出そう。否定するか、笑って流すか。沈黙は逆効果だ」
佐伯さんの声は静かだが、奥に切迫感がある。
「……笑って流すって……」
「“彼氏じゃないですよ~”って軽く言うとか」
「……それ、嘘になる」
ぽつりと漏らした自分の声に、自分でも驚いた。
沈黙が落ちる。
佐伯さんは短くため息をつき、「じゃあ、自分の言葉で話せ」とだけ言った。
夜。
配信の待機画面が開き、視聴者数は開始前から異常に多かった。
開始ボタンを押すと、コメントが滝のように流れる。
《写真の人って》《彼氏?》《何もなかったことにしないでね》
「……こんばんは、RENです」
声が少しだけ硬い。
深呼吸をひとつ。
「昨日の打ち上げの写真、見た人、多いと思います」
コメント欄が一瞬で膨らむ。
「俺にとって、あの人は——昔からの、大事な人です」
息を呑むコメントの流れが、画面越しにも伝わる。
「仕事も、配信も、これからもちゃんとやります。……ただ、それだけじゃない時間も、俺にはあります」
目線を落とし、笑う。
「それが誰なのか、どういう関係なのかは……想像に任せます」
最後にカメラを真っ直ぐ見て、
「これからも、よろしくお願いします」
とだけ言って配信を終えた。
配信終了後、スマホが震えた。
『お前らしい』
颯真からの短いメッセージ。
その言葉に、張り詰めていた何かが少しだけ緩んだ。
目覚ましより早く、スマホの通知音で目が覚めた。
画面は未読の通知で真っ赤に染まり、SNSアプリを開けばタイムラインが同じ写真で埋まっていた。
——昨夜の打ち上げで撮られた一枚。
肩に手を置いた颯真と、それに笑顔を向けている俺。
ご丁寧に「#RENくん彼氏説」「#袖の男」のタグまで添えられている。
胃の奥がずしりと重くなる。
コメントは賛否半々。
「お似合い!」と笑顔の絵文字で応援する声もあれば、
「裏切られた」「隠すなら配信やめて」のような棘のある言葉もあった。
目を滑らせるだけで、皮膚の下に冷たいものが這う。
昼過ぎ、事務所に呼び出される。
会議室の空気は冷たく張り詰め、佐伯マネージャーがタブレットをこちらに押し出した。
「——状況は見てると思うけど」
画面にはSNSの急上昇トレンドが並び、上位二つが俺の名前だ。
「今日中に配信で何らかのコメントを出そう。否定するか、笑って流すか。沈黙は逆効果だ」
佐伯さんの声は静かだが、奥に切迫感がある。
「……笑って流すって……」
「“彼氏じゃないですよ~”って軽く言うとか」
「……それ、嘘になる」
ぽつりと漏らした自分の声に、自分でも驚いた。
沈黙が落ちる。
佐伯さんは短くため息をつき、「じゃあ、自分の言葉で話せ」とだけ言った。
夜。
配信の待機画面が開き、視聴者数は開始前から異常に多かった。
開始ボタンを押すと、コメントが滝のように流れる。
《写真の人って》《彼氏?》《何もなかったことにしないでね》
「……こんばんは、RENです」
声が少しだけ硬い。
深呼吸をひとつ。
「昨日の打ち上げの写真、見た人、多いと思います」
コメント欄が一瞬で膨らむ。
「俺にとって、あの人は——昔からの、大事な人です」
息を呑むコメントの流れが、画面越しにも伝わる。
「仕事も、配信も、これからもちゃんとやります。……ただ、それだけじゃない時間も、俺にはあります」
目線を落とし、笑う。
「それが誰なのか、どういう関係なのかは……想像に任せます」
最後にカメラを真っ直ぐ見て、
「これからも、よろしくお願いします」
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配信終了後、スマホが震えた。
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その言葉に、張り詰めていた何かが少しだけ緩んだ。
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