暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~

暇人太一

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第五章 生命の試練と創造神解放

第百十六話 料理の試練

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 俺はダンジョン探索の代わりが、鍋料理だと聞き驚き不思議に思った。ボムたちもドラゴンモツ鍋を食べたことがあるから、鍋料理がどういうものなのかは知っている。ボムとソモルンは一人一鍋がいいと言うほど、大好きな食べ物だ。だからか、ボムたちも疑問に思っているようだった。

「あら? 簡単だと思った? だとしたら大間違いよ。まずは大切な水だけど、極寒大陸の一カ所にだけ湧く凍らない水を使うこと。ここの次は、マーロのお使いで極寒大陸に行くのでしょ? そこには可愛い神獣がいるんだけど、人見知りで大人しい子なの。その子が友達だと認識して、自分から教えてくれるなら構わないけど、無理矢理や誘導によって聞くことは禁止よ。どう? 難しいでしょ?」

 創造神様は極寒大陸と言った。島ではなく大陸だ。規模は分からないが、寒さに加えヒントもない状況での探し物。難しいどころか地獄だ。

『頑張ります!』

「さすがプルームの娘ね。意志が強いわ。それじゃあ次は、精霊樹の実を使うこと。精霊樹の実は、種があるものとないものの二種類に分かれるの。種がある方は、精霊樹になる可能性を持っているわ。あくまでも可能性だけね。そしてない方は、希少食材になるのよ。採れたては果物のようにみずみずしく甘く、半日経てば少し水分が抜けて野菜のようになるの。ほのかな甘みと濃厚な旨みに変わるのよ。さらに、数日経ったものはお酒に変化して、搾ったあとの実もつまみになるそうよ。最後に数週間経つと、薬の材料にもなるわ」

 あの精霊樹の実が究極食材だったということを知り、掘り起こしてでももらってきて良かったと自分を誉める。同じことをボムたちも思ったようで、俺に向かってサムズアップしてくれた。当然だが、ボムのその姿を見た女神様たちは、黄色い声を上げて盛大にモフっていた。

「精霊樹の実はラース君が持っている中から、食べ頃と種有りをあとで選別してあげるわ。ついでだから教えておくわね。掘り起こした精霊樹は土に埋める時に、精霊水を軽くかけながら植樹するの。そのあと森羅魔術で馴染ませるだけでいいわ。近くに泉も作ってあげてね。湧いてきた水と精霊水が混ざれば、湧いてきた水も精霊水に変わっていくから」

「なるほど。じゃあ、オークの国に植えようかな。ソモルンの島には一本あるしな」

「ちょっと待ったー!」

 創造神様の言葉を聞き、精霊樹を植樹する場所を考えていた俺に、俺の愛狼であるセルから待ったがかかった。ここまで静かにしていたセルは、必死に訴えるように話し始める。創造神様に許可を求めると、「どうぞ」と笑いながら言ってくれた。

「オークたちには話がついているわ。確認してくれても大丈夫よ。だから、精霊樹は私の友達にプレゼントしたいの! オークたちには生命のダンジョンを囲う森と東の森、元々帝国だった場所の森があるわ。それに近くに精霊樹を植えると、生命のダンジョンを囲う森の成分が変化する可能性もある。しかも、オークたちの国に精霊樹があると、エルフが討伐に来ると思うの。その後、自分たちのものにするかも!」

「あり得るー!」

 全員がセルの訴えを静かに聴いていたのだが、突然合いの手が入る。エルフが嫌いで、同じ狼のフェンリルである。エルフのことをよく知っているフェンリルが言うと、説得力があると言うものだ。それにしても、地形の詳しい情報を知っている方が気になる。

「あと友達はオークとも仲良しで、オークの国とも交流があるの。住んでるところも、オークの国の西にある山脈を越えた場所なの。そこは近くに砂漠と、北側に森があるだけで精霊樹を植えても影響はないわ!」

「そこって未開地だよな? そこに住んでるのか? しかも北側に森があるだけって言うけど、あの森はかなりの大きさだぞ。北は魔境の森で東側は魔境の山脈、南側は大地のダンジョンと砂漠。西側は少し遠いが竜の巣がある。だからこそ、人間が到達できないんだけど、そんな過酷な場所に住んでいる人がいるのか?」

 ちなみに、近くにソモルンの島もある。ということは、未開地周辺に魔境が集中しているのだ。だからか、一部の冒険者は未開地のことを【魔界】と呼ぶんだそうだ。最初に呼んだ人は天才だと思う。

「人じゃないわ。モフモフよ!」

「「何ぃぃぃぃぃー!」」

 俺の叫びと同時に叫ぶ者がいた。予想通り、創造神様である。だが、そんなことはどうでもいい。モフモフ天国が、オークの国の隣に存在しているかもしれない事実の方が重要なのだ。

「そ、そこは……モフモフ天国なのか?」

 我慢できず天国の存在を聞く。

「えぇ! モフモフ天国よ! 本当は準備を終わらせてから教えようと思っていたんだけど、このダンジョンで欲しい物がたくさんあったし、精霊樹は是非とも欲しかったの。だから、すぐにオークたちにも交渉したの」

「セルちゃん! オークたちの方には種有りの実を植えれば、私がある程度の大きさまでにしてあげるわ。だから、絶対に教会を作って祈ってちょうだいね!」

「創造神様ありがとうございます! 大聖堂を建設するための工事を開始していますし、このダンジョンで材料がたくさん手に入りましたので、必ずや完成させて約束を果たします!」

 モフモフ大好き創造神様は、セルと取引をしてでもモフモフ天国を味わいたいようだ。祭壇や教会がなければ、アバター姿での降臨ができないからな。

「じゃあ、オークの国には泉作りと種まきをやるとして、モフモフ天国には植樹と泉作りをやるってことでいいのか?」

「えぇ、ありがとう! あと、モフモフ天国って名前じゃないからね!」

 精霊樹問題が片付きほっとしたのだが、モフモフ天国って名前じゃないってことだけど、そもそもモフモフが名前をつけるのか? と思わないでもないが、セルは黒猫忍者のところに行き、創造神様も再び話し始めたため保留することに。

「それじゃあ話を戻すけど、水と野菜以外は任せるわ。だけど、ラース君のギフトを使うことは禁止よ。調味料や具材は、この世界にあるものを自分で集めて使うこと。ボルガニスの担当である料理の可能性を広げ、食材を探すために冒険に出始める人がいるかもしれない。依頼をしたり販売をしたりする人がいるかもしれない。どっちにしても、今回の宿題は私たちの想いを叶えてくれる可能性も秘めているってこと。そして重要な期限だけど、ラース君たちが氷雪のダンジョンを踏破するまでにしましょう。踏破したのが夜ならば翌日に。夕方ならば攻略後に食事会をしましょう! それまで印は私が預かっておきます」

『はい!』

 モフモフせず、仕事をしている創造神様は本当にかっこいいと思う。急遽用意したカルラの宿題についても、世界に変化を作る可能性を含ませていたのだ。そして俺は、火神様に料理を広めるお使いを頼まれている。つまり、カルラ鍋のレシピを公開することで、グルメ旅やグルメ冒険者が生まれるかもと考えたようだ。

「あら? ニール君とバロン君も? 二人は料理ではなく、ヘリオスに生命魔術と体の使い方を習いなさい。特にニール君は虎でしょ? 生まれつきの聖獣で虎ってことは、ヘリオスの親戚ってことね。戦い方は勉強になるはずよ。バロン君はカルラちゃんより幼いから仕方がないけど、ラース君の魔力なしでも強力な魔術の行使ができるようになれば、大好き人たちを守れるようになるわ。ラース君やボムちゃんがそうだったようにね!」

「「はい!」」

 創造神様を真っ直ぐ見つめ返事をした後、ヘリオスに近づき頭を下げる。

「「よろしくお願いします!」」

「任せよ!」

 おそらく、来たばかりであることとヘリオス事変のことで、輪に入りにくいだろうと心配しての意図もあるのだろう。モフモフに優しい創造神様だからこそ、予想できてしまうのだった。

「あと二人は竜か……。できないことないものね。プルームは料理にする?」

「む、無理です!」

 俺たちも怖くて美味しいしか言えそうにないから、それは絶対に遠慮したい。

「うーん……プルームは創造魔術の習得と料理修業ね。期間は設けないけど、カルラちゃんたちは母親の味を知る権利があると思うわよ。やらないなら、カルラちゃんの初手料理はお預けよ!」

「そ、そんなぁぁぁぁ……。竜は料理をしないはずじゃ……」

 俺たちの願いは叶わず、プルーム様の料理修業が確定してしまった。でも、創造神様の決定に異議を申し立てることなどできず、近日中に胃薬を用意することを心に決めた。

「プルーム様、竜も料理しますよ。プルーム様が料理していなかったのは、各竜王一族が交代で料理を運んでいたからです!」

 雷竜王の言葉がプルーム様に追い打ちをかける。それに加え、雷竜王の顔がドヤ顔であることも屈辱的だったことだろう。

「ドヤ顔しているところ悪いけど、グロームは簡単だけど難しいわよ? あなたは奥さんに謝って、夫婦喧嘩を終わらせなさい。あなたの奥さんは、私とプルームの友達なのよ。娘のことも知らせていないんでしょ? 竜王なんだから怖いものなんてないわよね?」

 雷竜王にも怖いものはあると思う。プルーム様や創造神様が暴れているときは、俺たちと一緒に震えていたからな。ただ残念なことに、本心を言うことは叶わないのだ。頑張って夫婦喧嘩を終わらせて欲しい。

「わ、分かりました。しかし、妻にはカルラちゃんたちも紹介したいと思っています。ですから、極寒大陸の後にしてもらえませんでしょうか?」

「うーん。まぁいいでしょう。ついでに、聖獣の島に行くのもいいかもしれないわね。リオリクスが、熊さんやソモルンに会いたがっているみたいだしね」

「ありがとうございます!」

 雷竜王の魂胆は見え見えだ。俺たちを巻き込む気だな。プルーム様や創造神様の友達であり、雷竜王がビビる存在が気になって仕方がないが、怖そうな竜ってことは容易に想像できる。

「これで十大ダンジョンの踏破の印を渡せるわね。まずは専用の収納箱についてだけど、一番最初に踏破したダンジョンを象徴する色になるわ。他のダンジョンを踏破すれば、そこの象徴する色が追加されていくの。箱って言ってるけど、普段はラース君の子機のように装飾品に形を変えられるわ。盗難の心配はないわよ。資格がないものは触れないし、防犯機能があるからね。ここまでで質問ある?」

 専用の収納箱の形は、インペリアルイースターエッグというものとそっくりだった。この世界には、アーティファクトの中に似たようなものがあるらしい。財宝図鑑なる本に載っていた。その卵形の収納箱は金色に輝き、全員の前に置かれていた。

「質問はなさそうね。次に【裏】の試練を達成できなかった者は、その箱に色が加わるだけね。達成できた者には、小さな各守護神獣の彫像を贈るわ。今回はヘリオスの彫像よ。口には小さな各属性の魔法玉がはまっているの。魔宝玉は魔宝石ほど純度は高くないけど、オーブのように封印術式を刻めるの。そしてこれが、防犯機能を発動するためには重要なことなのよ。今受け取れる子は魔力を込めながら、箱に収めてみて。場所は決まっているから気をつけてね!」

 創造神様に言われるままに、小さいヘリオスを魔力を込めた手で掴んで収納箱にはめる。

「じゃあ、プルームはラース君の収納箱に触ってみて。指先ではなくて、盗むように掴むのよ!」

 プルーム様に鷲掴みにされる卵。無機物の箱なのに、一瞬卵に対する保護欲が生まれた気がした。そして俺がそんなことを考えていると、卵から虎が生まれた。卵は自分を守れる力を持っているようだ。

「こんな風にヘリオスじゃないけど、ヘリオスに似た姿の虎が時間制限付きで飛び出すわ。実力は高くないけど、乗って逃げるなり奪い返すなりはできるはずよ。十大ダンジョンを踏破できるんだから。当然だけど、生まれてくる人数は増えていくからね。さて、これで踏破の印の話は終わりかしら。分からないことがあったら、また聞いてちょうだい。――それで、ヘクセレス。ヘルスクロはまだ見つからないの?」

 さっきから一人だけモフモフせずに、魔術を多重展開している【魔神・ヘクセレス】様。どうやら、消えた冥界神の足取りを追っているようだ。

「えぇ。痕跡は冥界のダンジョンで途切れ、そのまま消えてしまったようです。今後も続けて捜索いたしますが、第三者からの妨害も確認できていますので、今後も難航するかと思われます!」

「そう……。私たちの愛する世界に横槍を入れる輩がいるのね。不愉快だわ。じゃあ、ヘクセレスは今後もお願いね。みんなも協力してあげて。では【生命神・リイヴィス】、罰を下す前に仕事の引き継ぎを済ませておくこと。それと、ラース君たちに言うことはない?」

 冥界神の罰は、今のところアッパーと回し蹴りである。火神様に連行されてきたようだけど、逃走方法を用意しておく抜け目のなさは、生命神よりも優秀であると言えるだろう。そして冥界神に踊らされただけの阿呆な生命神は、俺たちに何を言うのだろうか。少しだけ楽しみだ。

「お前がいなければ……。あんなおかしな事をしなければ……。全部お前のせいじゃ! お前が悪いのじゃ! お前はこの世界には不要じゃー!」

 瞳を憎しみの色に染め、俺に向かって怒鳴り散らす姿を見て、呆然としてしまっていた。しかし、意外な人物が生命神に近づいていく。すぐ側で立ち止まり、巨大化すると頭を踏みつけたのだ。

「「ソ、ソモルン……?」」

 俺とボムは、お仕置き以外でソモルンが暴力を振るっている姿を見ることがなかった。それなのに、今は自分から近寄り踏みつけているのだ。驚愕の行動だった。

「ラースは何も悪くない。ラースがいたから、ボムちゃんに会えた。探検もできた。弟を助けてくれた。独りぼっちじゃなくなった。ママを助けてくれた。いっぱいいっぱい嬉しいことがあった。お前はみんなを悲しませてばかりだ。全部自分が悪いくせに、全部を人のせいにするなー! 謝れー!」

 ソモルンは涙を流しながら、俺の代わりに怒ってくれていた。足を退かした後、小さくなるとボムに抱きつきしがみついていた。

「あら、お仕置きが足りなかったかしら? ソモルンまで泣かせて。せっかくの最後のチャンスだったのに……残念ね。最後まで刑に服して来なさい」

「そんな……」

 憎しみから絶望の表情へと変わる生命神は、うずくまり嗚咽を漏らしていた。それを見た俺とボムはようやく現実を受け止め、観念したのだと思うのだった。そして偶然なのかシンクロなのか分からないが、生命神に向かって同時に言葉を放っていた。

「「絶望がお前のゴールだ!」」

 ――と。


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