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第七章 氷雪の試練と友情
第百四十八話 モフモフたち
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三人称視点です。
それと、少し短いです。
後半、ついにマンモスが登場します。
↓↓↓
================
ところ変わってモフモフ天国でも問題が起きていた。モフモフとゴツゴツそれぞれの代表格の話し合いが行われ、新たな暴君が誕生しようとしていたのだ。
その代表格とは、暴君一号の花嫁であるテミスと、新たな暴君誕生を阻止する苦労人のボーデンだ。二人ともモフモフ天国の代表格とあって、周囲の者たちは呆然と様子を見ているだけである。
「なぁテミス。さすがに早すぎないか?」
「何がです?」
「ラースたちに会いに行くから乗せろって言ってただろ?」
「テミスは乗せてくださいと言いました」
「言い方の問題じゃねぇから! 帰って来てすぐに会いに行くって言い出したことが問題なんだよ!」
「何故です?」
「お前……ほとんどモフモフ天国にいないじゃないか。それなのにまた出掛けるのか?」
「ラースさんと約束しましたからね!」
ボーデンは何か約束していたか? と眉間にしわを寄せ続く言葉を待つ。
「モフモフを連れて遊びに行くと!」
「いや……言ったけど! 言ってたけど! 早すぎだろ!」
「でもボーデンさんは行くつもりでしょ!? 知ってるんですからね!」
ボーデンは自身が崇拝する管理神である【始原竜・プルーム】の愛娘で、ある意味では神子のカルラの手料理を食べに行くために抜け出そうとしていた。
そこに話を聞きつけてやってきたテミスが、一緒に連れて行けと強請っている状況だ。
「俺は……神子様の初めての手料理を食べるために行くんだ! ラースに会いに行くのではない!」
「テミスはラースさんたちにも会いに行きます! 行き先が同じなのですから乗せて行ってくれてもいいと思いますが!?」
「だって、乗せると速度出せないんだよ。遅刻したら大変だろ?」
「ふぇ? もしかしてデブって言ってます? プルーム様案件ですよ?」
「言ってねぇだろうが! 怖いこと言うなよ!」
ボーデンは落とさないように気をつけて飛んでいるから速度を出せないと思っているのだが、身近に重量が原因でモフモフに乗れていない熊さんがいるせいで、テミスは真っ先に重量が原因だと思い込んでしまった。
これに関してはテミスだけでなく、周囲で話し合いの様子をうかがっていた者たちも同様に重量が原因だと思い、鋭い視線をボーデンに向けている。
「そもそもテミスは遊びに行くのではないのです! 呪いの首輪というものをつけられた可愛いモフモフを助けてもらうために行くのです! ボーデンさんは可哀想だと思わないのですか!?」
「……思うよ。でもそのうち帰って来るんだから待ってればいいじゃないか?」
「ひ、酷いです……。カルラちゃんはモフモフに優しくない竜は嫌いだと思いますよ。きっと手料理を食べさせてくれないと思います!」
「……お前……、ボムに似てきたな……。ラースの気持ちがよく分かる気がする……」
交渉の仕方がボムやセルがラースに何かを強請るときのものに似ており、ボーデンは暴君の嫁も暴君なんだと納得させられた。
「ホントですかー!? 嬉しいですー!」
言われた本人はこの調子である。
「……何で喜んでるんだ?」
「えっ? もっと好きになってもらえるからですよ?」
「……嫌われるかもしれないだろ?」
「それはあり得ません。ボムさんを見てください! とても大事にされて可愛がられています。ラースさんはどんなときでも自由なボムさんが大好きなんですよ? そのボムさんに似るということは、テミスも同じように接してもらえるはずです!」
「……なぁ、前から気になっていたんだが……。何でモフモフ天国だと自分のことを『テミス』って言うんだ? ラースたちの前では『私』って言ってるじゃないか」
テミスは名前をもらったことが心の底から嬉しかった。だから名前を呼んでもらえるように、いっぱい名前を言えるように一人称をテミスとして話している。
しかし人間社会に触れていた折、一人称が名前のヤツは子どもっぽいし恥ずかしいと聞いた。カルラはまだ赤ちゃんだから良いが、テミスはセルと同じくらいの年齢である。
ラースたちに嫌われないように、普段は大人ぶっているのだ。その乙女の秘め事を突っついた愚か者がいる。
これは間違いなくプルーム案件になるのだが、最悪なことに再会する頃のプルームは極めて不機嫌であることが予想される。テミスの親友が暴言を吐かれたことによって。
「……気分です。初めて会うモフモフたちに名前を早く覚えてもらう意味もあります」
「ははぁ~。猫を被っているわけだな? 熊が猫を被っているとか、パンダか!」
「パンダってなんです?」
「知らないのか……。ラースから聞いたというか見せてもらったのは、熊みたいだけど白黒の人気者だな。ラースはパンダが好きらしい」
「じゃあテミスはパンダです!」
「…………」
皮肉も喜ばれては返す言葉が見つからない。ボーデンは暴君に対して抗う術を持っていなかった。つまりは、目の前の暴君三号からは逃げられない。
「それで乗せてってくれるのです?」
「……分かったよ。早く乗れよ……」
「皆さーん! 許可が出ましたよー!」
「おい! 皆さんって何だよ!?」
「テミスと呪いの被害者と雪国出身の子数名ですよ?」
当たり前のことを何故聞くんだ? と言っているかのように首を傾げるテミスを見たボーデンは、完全降伏をして全てを受けいれた。
「お……遅くなっても知らないからな」
「大丈夫です。今回のメンバーは暴嵐魔術が使える子がいますから、防壁を張ってくれるそうですよ」
「……今回はって……風狸じゃん。いつもいるじゃん」
「酷いことを言ってますね」
「これは折檻を要請しなくては!」
「おい! やめろよ! 連れてってやんないぞ!」
こうして暴君は無事に誕生した。暴君の従者を伴って。
◇◇◇
一方、とある場所でも問題が起こっていた。その場所とは天界である。
今回の氷雪のダンジョンの攻略は、創造神が復活後最初のダンジョン攻略だったため、仕事を終わらせた神々が一堂に会してモニタリングしていた。
だからこそ船で着ぐるみを披露したとき、全柱がすぐに現れてボムを可愛がれたのだ。
つまりはアレも見ていた。
セルの号泣事件である。
伏せ状態での号泣にホッペを引っかく痛ましい姿、空元気でみんなに大丈夫という健気さ。
セルを可愛がっているというよりも、セルしか可愛がっていない神が怒りに震え、思いの丈を叫んだ。
「ぶっ殺すー!」
殺気を放ったせいで、彼の管理領域であるエルフ国周辺の気象に大きな影響をもたらした。竜巻がいくつも巻き起こり、豪雨に落雷、雹や雪など天変地異が止まらない。
もう分かるだろうが、怒り狂う神とは【風神・ラニブス】である。
彼は無類の狼好きであり、【創造神・クレア】が不在の間の騒動で謹慎処分を受けたラニブスに優しく接した者がセルだった。
生命のダンジョンで少ししか絡んでいなかったのに、ラニブスはすぐにセル推しとなった。
そして思った。『もっと早く出会っていれば』と。
ゆえに、セルを早く知る機会を邪魔した生命神と冥界神を逆恨みし、冥界神を見つけたら創造神に代わって断罪するつもりでいる。
ラニブスは謹慎処分のせいで神格が落ちたことを利用してセルにプレゼントを贈っている。本来はギフトや神器とされるものを無闇矢鱈に与えてはならないのだが、神格が下がった彼が与えたものなら聖遺物で止まると予想される。
聖遺物というとプルームが持っている自由度の高いサイズ変更の腕輪だ。劣化版なら作れなくはないというレベルのものを、すでにラース経由で送り届けている。
ちょっと重めに感じる愛を受けたセルはというと、大いに喜び教会に行きお礼を言って使うところを見せたりお礼にモフモフさせたりと、セルはセルなりに愛を受け止めていた。
ラニブスがこの行動に感動しないはずはなく、さらに好きになるというサイクルが出来上がることになる。
結果、複数の神に取り押さえられ宥められたおかげで、エルフ国がギリギリ滅亡を回避できたのだった。
「早く、早く、早く……」
ブツブツと呟くラニブスという処刑人の存在はそのままに。
◇◇◇
場所は極寒大陸。
現在、極寒の地には相応しくない魔物の集団が大陸南端を目指してばく進している。
「どうして……どうして、人型の魔物がこんなにいるの? ……もしかして……。確認しに行かなきゃ!」
大陸の様子がおかしいと思った白いモフモフの体毛を纏う象が一体、魔物がばく進してくる方角に向け走り出す。
途中魔物のを倒していくも数が減っているようには思えず、無視を決め込み推測していた場所に到達する。
「やっぱり……。封印が解けてる……! どうして!? ママが……ママも封印を手伝ったのにっ!」
目の前の氷山に亀裂が入り、亀裂から続々と魔物が溢れている姿を見て【氷帝象・マンモス】は疑問を感じずにはいられなかった。
自分の母親が大きな傷を負って寿命が減った事件で、目の前の氷山のせいで幼いマンモスが神獣の位を受け継ぐことになったのだ。何より辛かったのは母親と別れ、独りぼっちになってしまったことだった。
「ダンジョンに行かなきゃ!」
封印の鍵はダンジョンの地下にあり、ダンジョンの下を流れる龍脈が封印に必要な魔力の供給をしてくれていたから、長い間封印が劣化しなかったのだ。
封印が解けた今、ダンジョンで何かが起きているのは間違いないし、ダンジョンの管理こそマンモスの仕事である。
マンモスはダンジョンに急いで向かうも、時すでに遅し。二体の老竜がダンジョンの入口に鎮座していた。
スカウト組でない老竜を外に連れ出すにはダンジョンマスターの許可がいる。つまりダンジョンマスターもグルであるということが証明された。
それからマンモスは老竜二体と復活した四天王と、その配下と必死に戦うも敗退。
老竜二体の咆哮を受け、南の方角に飛ばされてしまうのだった。
◇◇◇
それと、少し短いです。
後半、ついにマンモスが登場します。
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ところ変わってモフモフ天国でも問題が起きていた。モフモフとゴツゴツそれぞれの代表格の話し合いが行われ、新たな暴君が誕生しようとしていたのだ。
その代表格とは、暴君一号の花嫁であるテミスと、新たな暴君誕生を阻止する苦労人のボーデンだ。二人ともモフモフ天国の代表格とあって、周囲の者たちは呆然と様子を見ているだけである。
「なぁテミス。さすがに早すぎないか?」
「何がです?」
「ラースたちに会いに行くから乗せろって言ってただろ?」
「テミスは乗せてくださいと言いました」
「言い方の問題じゃねぇから! 帰って来てすぐに会いに行くって言い出したことが問題なんだよ!」
「何故です?」
「お前……ほとんどモフモフ天国にいないじゃないか。それなのにまた出掛けるのか?」
「ラースさんと約束しましたからね!」
ボーデンは何か約束していたか? と眉間にしわを寄せ続く言葉を待つ。
「モフモフを連れて遊びに行くと!」
「いや……言ったけど! 言ってたけど! 早すぎだろ!」
「でもボーデンさんは行くつもりでしょ!? 知ってるんですからね!」
ボーデンは自身が崇拝する管理神である【始原竜・プルーム】の愛娘で、ある意味では神子のカルラの手料理を食べに行くために抜け出そうとしていた。
そこに話を聞きつけてやってきたテミスが、一緒に連れて行けと強請っている状況だ。
「俺は……神子様の初めての手料理を食べるために行くんだ! ラースに会いに行くのではない!」
「テミスはラースさんたちにも会いに行きます! 行き先が同じなのですから乗せて行ってくれてもいいと思いますが!?」
「だって、乗せると速度出せないんだよ。遅刻したら大変だろ?」
「ふぇ? もしかしてデブって言ってます? プルーム様案件ですよ?」
「言ってねぇだろうが! 怖いこと言うなよ!」
ボーデンは落とさないように気をつけて飛んでいるから速度を出せないと思っているのだが、身近に重量が原因でモフモフに乗れていない熊さんがいるせいで、テミスは真っ先に重量が原因だと思い込んでしまった。
これに関してはテミスだけでなく、周囲で話し合いの様子をうかがっていた者たちも同様に重量が原因だと思い、鋭い視線をボーデンに向けている。
「そもそもテミスは遊びに行くのではないのです! 呪いの首輪というものをつけられた可愛いモフモフを助けてもらうために行くのです! ボーデンさんは可哀想だと思わないのですか!?」
「……思うよ。でもそのうち帰って来るんだから待ってればいいじゃないか?」
「ひ、酷いです……。カルラちゃんはモフモフに優しくない竜は嫌いだと思いますよ。きっと手料理を食べさせてくれないと思います!」
「……お前……、ボムに似てきたな……。ラースの気持ちがよく分かる気がする……」
交渉の仕方がボムやセルがラースに何かを強請るときのものに似ており、ボーデンは暴君の嫁も暴君なんだと納得させられた。
「ホントですかー!? 嬉しいですー!」
言われた本人はこの調子である。
「……何で喜んでるんだ?」
「えっ? もっと好きになってもらえるからですよ?」
「……嫌われるかもしれないだろ?」
「それはあり得ません。ボムさんを見てください! とても大事にされて可愛がられています。ラースさんはどんなときでも自由なボムさんが大好きなんですよ? そのボムさんに似るということは、テミスも同じように接してもらえるはずです!」
「……なぁ、前から気になっていたんだが……。何でモフモフ天国だと自分のことを『テミス』って言うんだ? ラースたちの前では『私』って言ってるじゃないか」
テミスは名前をもらったことが心の底から嬉しかった。だから名前を呼んでもらえるように、いっぱい名前を言えるように一人称をテミスとして話している。
しかし人間社会に触れていた折、一人称が名前のヤツは子どもっぽいし恥ずかしいと聞いた。カルラはまだ赤ちゃんだから良いが、テミスはセルと同じくらいの年齢である。
ラースたちに嫌われないように、普段は大人ぶっているのだ。その乙女の秘め事を突っついた愚か者がいる。
これは間違いなくプルーム案件になるのだが、最悪なことに再会する頃のプルームは極めて不機嫌であることが予想される。テミスの親友が暴言を吐かれたことによって。
「……気分です。初めて会うモフモフたちに名前を早く覚えてもらう意味もあります」
「ははぁ~。猫を被っているわけだな? 熊が猫を被っているとか、パンダか!」
「パンダってなんです?」
「知らないのか……。ラースから聞いたというか見せてもらったのは、熊みたいだけど白黒の人気者だな。ラースはパンダが好きらしい」
「じゃあテミスはパンダです!」
「…………」
皮肉も喜ばれては返す言葉が見つからない。ボーデンは暴君に対して抗う術を持っていなかった。つまりは、目の前の暴君三号からは逃げられない。
「それで乗せてってくれるのです?」
「……分かったよ。早く乗れよ……」
「皆さーん! 許可が出ましたよー!」
「おい! 皆さんって何だよ!?」
「テミスと呪いの被害者と雪国出身の子数名ですよ?」
当たり前のことを何故聞くんだ? と言っているかのように首を傾げるテミスを見たボーデンは、完全降伏をして全てを受けいれた。
「お……遅くなっても知らないからな」
「大丈夫です。今回のメンバーは暴嵐魔術が使える子がいますから、防壁を張ってくれるそうですよ」
「……今回はって……風狸じゃん。いつもいるじゃん」
「酷いことを言ってますね」
「これは折檻を要請しなくては!」
「おい! やめろよ! 連れてってやんないぞ!」
こうして暴君は無事に誕生した。暴君の従者を伴って。
◇◇◇
一方、とある場所でも問題が起こっていた。その場所とは天界である。
今回の氷雪のダンジョンの攻略は、創造神が復活後最初のダンジョン攻略だったため、仕事を終わらせた神々が一堂に会してモニタリングしていた。
だからこそ船で着ぐるみを披露したとき、全柱がすぐに現れてボムを可愛がれたのだ。
つまりはアレも見ていた。
セルの号泣事件である。
伏せ状態での号泣にホッペを引っかく痛ましい姿、空元気でみんなに大丈夫という健気さ。
セルを可愛がっているというよりも、セルしか可愛がっていない神が怒りに震え、思いの丈を叫んだ。
「ぶっ殺すー!」
殺気を放ったせいで、彼の管理領域であるエルフ国周辺の気象に大きな影響をもたらした。竜巻がいくつも巻き起こり、豪雨に落雷、雹や雪など天変地異が止まらない。
もう分かるだろうが、怒り狂う神とは【風神・ラニブス】である。
彼は無類の狼好きであり、【創造神・クレア】が不在の間の騒動で謹慎処分を受けたラニブスに優しく接した者がセルだった。
生命のダンジョンで少ししか絡んでいなかったのに、ラニブスはすぐにセル推しとなった。
そして思った。『もっと早く出会っていれば』と。
ゆえに、セルを早く知る機会を邪魔した生命神と冥界神を逆恨みし、冥界神を見つけたら創造神に代わって断罪するつもりでいる。
ラニブスは謹慎処分のせいで神格が落ちたことを利用してセルにプレゼントを贈っている。本来はギフトや神器とされるものを無闇矢鱈に与えてはならないのだが、神格が下がった彼が与えたものなら聖遺物で止まると予想される。
聖遺物というとプルームが持っている自由度の高いサイズ変更の腕輪だ。劣化版なら作れなくはないというレベルのものを、すでにラース経由で送り届けている。
ちょっと重めに感じる愛を受けたセルはというと、大いに喜び教会に行きお礼を言って使うところを見せたりお礼にモフモフさせたりと、セルはセルなりに愛を受け止めていた。
ラニブスがこの行動に感動しないはずはなく、さらに好きになるというサイクルが出来上がることになる。
結果、複数の神に取り押さえられ宥められたおかげで、エルフ国がギリギリ滅亡を回避できたのだった。
「早く、早く、早く……」
ブツブツと呟くラニブスという処刑人の存在はそのままに。
◇◇◇
場所は極寒大陸。
現在、極寒の地には相応しくない魔物の集団が大陸南端を目指してばく進している。
「どうして……どうして、人型の魔物がこんなにいるの? ……もしかして……。確認しに行かなきゃ!」
大陸の様子がおかしいと思った白いモフモフの体毛を纏う象が一体、魔物がばく進してくる方角に向け走り出す。
途中魔物のを倒していくも数が減っているようには思えず、無視を決め込み推測していた場所に到達する。
「やっぱり……。封印が解けてる……! どうして!? ママが……ママも封印を手伝ったのにっ!」
目の前の氷山に亀裂が入り、亀裂から続々と魔物が溢れている姿を見て【氷帝象・マンモス】は疑問を感じずにはいられなかった。
自分の母親が大きな傷を負って寿命が減った事件で、目の前の氷山のせいで幼いマンモスが神獣の位を受け継ぐことになったのだ。何より辛かったのは母親と別れ、独りぼっちになってしまったことだった。
「ダンジョンに行かなきゃ!」
封印の鍵はダンジョンの地下にあり、ダンジョンの下を流れる龍脈が封印に必要な魔力の供給をしてくれていたから、長い間封印が劣化しなかったのだ。
封印が解けた今、ダンジョンで何かが起きているのは間違いないし、ダンジョンの管理こそマンモスの仕事である。
マンモスはダンジョンに急いで向かうも、時すでに遅し。二体の老竜がダンジョンの入口に鎮座していた。
スカウト組でない老竜を外に連れ出すにはダンジョンマスターの許可がいる。つまりダンジョンマスターもグルであるということが証明された。
それからマンモスは老竜二体と復活した四天王と、その配下と必死に戦うも敗退。
老竜二体の咆哮を受け、南の方角に飛ばされてしまうのだった。
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