R18「僕の手から逃げる事は許さない!」狂愛夫に、塔の上に囚われているが意外と純愛心を持っている【短編集/読み切り】

K.A.

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【注※男がかなり鬼畜(↓↓次章は『甘々』きます)】「ふふ。今日から毎夜、僕のベッドで過ごしてもらおう。妻になるまで、四肢を拘束させてもらう」

[【注※】男がかなり鬼畜]夫の政権に反対する組織に力を貸していたのだけど……仕事を取り上げられ、今はベッドの上

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「――エリオット。
 私を、どうするつもりだ?」

「やあ。夜だけど、おはよう。
 天王寺先輩。
 目をさましてから、自分の現在の境遇を悟って、僕を睨みつけるまでの動き、とても機敏だ。
 数年ぶりに再会してすぐだが、頭の回転の速さが相変わらずで、安心した。
 さすがは、このエリオット・ジールゲンの最大の敵。
 世界一の軍師である天王寺アリスが、健在なのだと受け止めさせてもらったよ。
 ふふ。
 完全民間人になるのが夢だと、僕のもとから逃げ出す前に無邪気に言っていたので、心配していたんだ。
 ブログを書いていたじゃないか。
 本業が、それになってしまっているのではないかとね。
 ブロガーとしての人気を悪用して、反乱分子どもに作戦を手渡していた方が副業になっていたら、どうしようかと、少し不安に感じていた。
 ――分かっているな。
 僕の軍事政権の転覆を企てていたのは、本気だった。それで、間違いないかという質問だ」

「ああ!
 そうだ。私は、エリオット。お前を必ず倒して、世界のすべての人々を圧政から解放し、ルイーナを助け出す」

「ふーん。
 両手両足を開かされて、裸でベッドに縛られているのに、どうやって僕を倒すつもりなんだい?
 あはははっ。
 そうか!
 天王寺先輩っ、君の身体で、僕を悦ばせてくれるという意味かね!
 それで、裸の僕を、真剣に眺めていたのだな」

「ち、違うっ!
 誰が、お前なんかと!
 エリオットっ。
 お前は、私の故郷を滅ぼし、私をだまし、軍事施設の奥に閉じ込め、ルイーナを出産させて……」

「おいおい!
 人聞きの悪い言い方をしないでもらえるか。
 いきり立つなとは言わないが、少し冷静になってくれ。
 ルイーナが宿った日、君は、僕に身体を許す事を悦んでいたじゃないかっ。
 僕が、恐怖政治のおさになっているのを知っていたら、あの夜、身体を重ねなかったと?
 ひどいな。
 君の産み落としたルイーナの存在を否定するなんて。僕のいとしい息子に、なんて言い訳をする気だ」

「……ルイーナの事は、愛している。だが……あっ!」

「僕が、この棒を手にしているのには、最初に目をさました時から気づいていただろ?
 心配しないでくれ。
 これは、天王寺先輩の身体を、叩いたりする目的で用意した訳じゃない。
 足の付け根あたりを、もてあそぶ為に使うものさ」

「あ……あ……う……エリオッ……や……」

「まだ、入り口をめ回すように、ってやっているだけなのに、気持ちがいいのかい?
 手枷や足枷と繋がる鎖を、激しくガチャガチャいわせたりして。
 その音を生み出している君自身が、一番、快感を感じているのではないのかね。
 あははは。
 腰が動かせなくて、辛いんじゃないか?
 尻を浮かそうとしたり、腹に力を入れたり――だが、良いだろ。
 自由に動けてしまったら、陰部に快感を与えられ続ける刺激が、弱くなってしまうかもしれない。
 天王寺先輩。
 むさぼるように、しっかりと味わってほしかったから、四肢を拘束しておいたんだ!
 これは、僕からの一つの贈り物だと考えてほしい」

「……ぃ……あ……やめ……はぁ……は」

「頬を赤らめて、吐く息が、荒々しくなってきて。
 ――僕は、一人で楽しみたい訳じゃないんだ。
 そうやって、君が、楽しそうな様子を見せてくれるのを、眺めたい。
 だんだん乱れさせてやりたい。
 僕の手でなぶってやって、それを実現したい」

「うはあ……や、ああ……あはあ……やめて、エリオット……」

「へえ。
 この棒で、陰部を刺激されるのが、そんなにも気持ちいいのかい?
 はは。
 背中、ってしまいそうなぐらいに力が入っているじゃないか!
 楽しそうだな。
 世俗が冷酷無比れいこくむひな支配者とののしる、このエリオット・ジールゲンの目の前で、鎖で縛られ、自由を奪われているのに。
 ね?」

「ひ……あ……や……ああ」

「頭を激しく振ろうとしたところで、どこに行ける訳でもないだろ!
 ああ、自分が繋がれているという事を実感したいのか。
 ふふふ。
 なるほど、天王寺アリスには、被虐的なみずからのさまを、玩味がんみする趣味があったのか。
 僕が直々じきじきに、捕虜を尋問してやる事はよくあるんだ。
 みな、恐怖や苦痛に顔を歪めてくれるのだが――おや。君は、違うんだね。
 もっと、もっと、むごいめにあわされたいと、希求ききゅうしているようにしか見えない。
 分かった。
 この僕にだって、慈悲の心はある。
 ――棒を、奥に押し込んでやろう」

「あひぃ……あわ……や……あわ……ああっ!」

「ほう。
 この棒、効率的に、女性の身体に刺激を与えられるように作られたものなんだ。
 口を割らない、女捕虜の尋問用に、軍で開発した。
 ああ。
 勘違いしないでくれ。
 僕は、天王寺先輩以外の女には、まったく興味がないから。
 だから、仕事で、これを使った事はない。
 そういった必要がある場合、部下どもに任せているよ。
 軍で開発したので、トップとして、どこかで品評してやらねばと思っていたが、君が逃亡中で、試せる相手がいなくて困っていたんだ。
 だが、効果は十分なようだな。
 使い続けたら、君が乱れすぎて、本当に気が触れてしまうのではないかと思うぐらいなのだから!」
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