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後日談1 ※
しおりを挟むレオンは溺れていた。
26才にもなって、初めてできた恋人に。
「ララさんが、異常に可愛いのを、どうしたらいい?」
「……あーいいなあ、可愛い彼女がいて。パウラさんと俺のおかげでしょ? ね? 良かったねー」
ララのことは、元々可愛いとは思っていたが、恋人になった彼女は、度を超えて可愛いかった。
ララは、思いの外スキンシップが好きで、近くに寄ってきて、身体のどこかに触れていることが多かった。次の日仕事がある場合は、仕事帰りにララの家に寄り、お茶を飲んで帰る。ララの家に泊まれるのは、翌日に休みがある時だけだ。ほとんどの日が、短い時間で帰らなければならない。それなのに、ララは、柔らかい身体を寄せてきて、にこにこと嬉しそうにしている。レオンは、その時間が幸せで堪らなかったが、それと同時に我慢を強いられてもいた。
「泊まれなくても、好きなだけイチャイチャすればいいのに」
「…………次の日に障ってしまうのにか?」
自分ではなく、ララがだ。
「……どんだけ、がっつくんだよ……まあ、しょうがないか、初めての恋人だもんな。分かる。分かるよ、レオン」
ダニエルの物言いに、なんとなく腹が立ったが、ダニエルのおかげで、ララとうまくいったと言えなくもないので、黙ってダニエルの話を聞く。
「結婚は? しないのか? 結婚したら、ずっと一緒にいられるじゃないか」
「結婚しようという話はした。ただ、新居が決まらなくて……」
「王宮の近くに、妻帯者用の官舎があるだろ? あそこは駄目なのか?」
「……夫の仕事仲間が隣近所だと、ララさんが気を使うんじゃないかと思ってる」
「……それ、ララさんと思い切りイチャイチャできないからって聞こえるんだけど」
さすがダニエル。つき合いが長いだけはある。今の、ララのアパートでも、声が聞こえるんじゃないかと気にして、いつも必死に抑えている。その姿も死ぬほど可愛かったけれど、レオンは、周りを気にせずに乱れるララを見たかった。
「…………レオンて、むっつりだよな」
「悪いか」
レオンはただ、初めてできた、可愛いくてしょうがない恋人と、思い切りイチャイチャしたかった。
「もう、王都の郊外で探そうかと思ってる」
「……それ、通勤時間が増えたら、ララさんと2人でいる時間が、逆に減るんじゃないか?」
「……確かに」
「いいよなー、贅沢な悩みだよな! この! 幸せ者!!」
ララの中はきつく、膨らみきった自分のものを奥まで挿入れると、苦しそうな顔をするので、いつも念入りに指で解してから挿入れるようにしていた。それに、レオンは自分の指で乱れるララを見るのが好きだった。指で触れると、ララの弱いところもよく分かった。お尻の割れ目の上には、ふわふわの尻尾があり、同時にそこを優しく撫でると、ララはより身体を震わせた。
「んっ、や、ぁ」
ララの花芯を軽く吸うと、ララの身体がびくんと揺れる。
「あ、レオンさん、もぉ」
ララが、強請るような声を出す。
レオンも、自分のものが張り裂けそうに膨らんでいるのを感じ、先端をララの間に押し当てる。
「んっ」
それだけで、ララがぴくりと身体を震わせる。
敏感なララが、たまらなく可愛い。
蜜が溢れているララの中を、ぬちぬちと擦りながら、奥へと挿入っていく。
「ぅ、んっ、あ」
ララの柔らかな胸の先を、指の腹で優しく撫でると、ララの中がきゅうっと締まった。
以前は、自分で弄りすぎて痛めていた敏感な部分も、レオンが優しく愛撫し続けたことで、より敏感にはなったけれど、痛がることはなくなった。自分が触れることで、感じてくれているララが愛おしくて、時折ぐちゃぐちゃに抱きたい衝動に駆られることもあったが、それよりも、優しく触れると、それに応えてくれるララとの交わりは、ただただ幸福な時間だった。
女性のことを何一つ知らなかったレオンは、娼館で色々なことを学んだ。
先輩とのつき合いで娼館に訪れたレオンは、好きになった人以外とは、そういったことをするつもりはなかったため、娼婦には「何のために来たんだ」と怒られた。それでも、与えられた時間分の料金を律儀に支払うレオンを面白がり、好きな人ができた時のためにと、皆色々なことを教えてくれた。
元々、農家の出身で、乱暴な話し方だったのを、騎士団で少しはマシにさせられたが、女性に対する話し方としては、粗野なものだった。黙っていれば怖がられる見た目と、粗野な話し方では、どうやっても女性を怖がらせてしまうと、まず初めに話し方をなおされた。できるだけ丁寧で、紳士的な話し方を叩き込まれた。
それと同時に、女性の身体の喜ばせ方も教えてもらった。女性は、男が思っているよりも、優しく触れられる方が感じやすいということ。触れ方一つで、挿入せずとも女性を絶頂へ導けるというのも、幼い子供に教える様に、娼婦達が教えてくれた。また、女性は身体だけでなく心の面でも、大きく気持ち良さが変わることを懇々と教えられた。
だから、レオンの好きになった人としかしないというのは、仕事としては困るけれど、女としては嬉しいことだと、親身に教えてくれる中で言われたことがあった。
娼婦達は、レオンに様々なことを教えてくれたが、実際に女性を前にしたレオンは、それを活かすことが中々出来なかった。娼婦とは、相手がプロのため、緊張せずに話すことができたが、仕事としてでなく向き合った女性と話すことは、やはりレオンには難しいことだった。
始めから自然に話すことのできたララは、レオンにとって、唯一の存在だった。
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