転生というキーワードを入れないとアクセスが伸びないので転生を入れてみたが実は転生ではないことがバレないかとビクビクしている魔法少女の物語。

杉山薫

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第二章 リサ17才編

第3話

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 3人にボコボコされ意識が飛んでいい夢見た日の翌日。私と3人組はある任務についていた。魔法少女『サリー』の捕獲である。

私は魔法が発動しないまんまだし、3人組はニセ魔法少女だし。天才魔法少女サリーになんてかなうわけないじゃん。

3人組はなんか余裕そうだ。作戦があるみたいだ。

サリーの居場所はすでに調査済みで、ターゲットはすぐに見つかった。

「よし、フン。打合せ通りに行け」

ノコちゃんが言った。3人組は退学する時にバトルネームを剥奪されて、独自のバトルネームを付けている。

レモン、メロン、マロン
やっつけ仕事の典型だね!

「ミコちゃん、久しぶり。元気してた?」

私は打合せ通り、ミコちゃんに話かけた。

「あ、リサ。久しぶりだね」

ミコちゃんの意識が私に向いた一瞬の隙に3人組はミコちゃんの右手首に例の金属をはめこんだ。

えっ、なに?

ミコちゃんが3人組にボコボコにされている。ミコちゃんは魔法を使っていない。

どうしたんだろ。

そう思っていると、ノコちゃんがミコちゃんに捨て台詞を吐き捨てる。

「天才魔法少女様でもこの魔道具にはお手上げってことだな! 才能にあぐらをかいているからだよ」

え、どういうこと?

 魔道具とはもともと魔力が込められいて魔法の発現をサポートしたり、逆に魔力を込めることによって別の魔法を発動するものである。
そういうふうに魔法学校の教科書に書いてあった。気がする。
 実習でも2つのタイプの魔道具を使って練習したが、みんな魔道具を使うのに悪戦苦闘していた。もちろん私もね。ななちゃんはというと、魔道具の実習の時はいつも漫画読んでた。そっと覗き見したら、男の子が読むような格闘モノだった。私は痛いの嫌いだから読まないんだけどね。一度、先生がななちゃんに魔道具を使って、魔法を発動しようとしたけど魔法は発動することはなかった。

なんで、ななちゃんだけ魔法が自由に発動しないんだろう。

この頃の私の日常を紹介しておくね。

 まず起床。時間はとくに組織からは決められていなんだけど朝六時。
起きたら、まずどんな夢をみたかをノートに書き出す。

うぅん、あれ以来ななちゃんの夢を見ていない。残念。

仕方ないので、その後30分妄想する。

妄想する内容? そんなの大好きなななちゃんのことに決まってんじゃん。ななちゃんとあんなことしたり、こんなことしたり。あ、いけない。顔洗って歯磨きしなきゃ。ななちゃんと再会したとき汚い女の子だと思われたくないもん。

 その後、ご飯食べるの。組織には食堂があるんだよ。すっごく美味しいんだけど、量がすごい多いの。だから私はおばちゃんにすっごく少なめって注文しないと大変なことになるんだよ。

え、どう大変かって?
女の子にそんなこと聞かないで。

 魔法少女のコスチュームに着替えたら出社。

コスチュームに着替えたらって? 

着替えないでどうやってコスチュームに着替えるの? 

魔法で? 

そんな夢みたいな。ハハハ。

出社すると自分の席に着く。

え、お前ここ最近魔法使ってないじゃん。どうした?

ゴメン。話していなかったね。
実は私の右手首にハメられている金属みたいなのは魔力を吸収する魔道具なんだって。吸収して、発散するから魔道具自体にも魔力がたまらないらしくこの魔道具が壊れる心配ないんだって。魔法少女百人が全力でいっぺんに魔力を注げば壊れるかもしれないみたいだけど、そんな魔法少女なんていないっていってた。

ななちゃんだったら、もしかしてって思うんだけどね!

仕事っていっても事務仕事だよ。
え、事務仕事ってなんだよっていわれてもねえ。
とにかく、事務仕事を定時までやって退社。
こんな感じ。

サラリーマンじゃん。

そうだけど。
なにか?

 帰宅したら、朝と同様に食堂に行ってご飯を食べて部屋に戻る。で、シャワー浴びたら、よーくマッサージする。顔は念入りね。だって、ななちゃんと再会した時に汚い顔だなって思われたくないもん。
で、ベットに入る前に神様にお願いするの。もちろん、夢の中でななちゃんといちゃいちゃできますようにだよ。
神様はイジワルだから、ななちゃんを夢にだしてくれないんだ。

 そういえば、ミコちゃんの時以来3人組との話をしていないけど3ヶ月に1回は一緒に仕事している。同級生たちはドコに連れて行かれてるんだろうか。でも。ななちゃんの身の安全が最優先だから協力しなくちゃ。

 ココに拉致されてから四年が経過している。私は17才になっていた。

運命のルーレットがふたたび静かに回り始めていることに、この時の私は気付いていなかった。

 そんな日常が流れていく日曜日の午後、私の聴覚に訴える声。聞き間違えるわけがない愛しい人の声。

ななちゃんの声だ!

私は必死にその声の出元を探す。

えっ?

ななちゃんが私のテレビの中にいる。

ありがとう!
神様。

あれ?

気がついたらCMが流れてる。

どゆこと?

CM明け、ななちゃんのドアップ!

うがっ!
カメラマンもっと寄れ!

私は番組が終わるまでテレビ画面に張り付いていた。

へへへ。
ななちゃんはやっぱりかわいいな。

 調べてみると、ななちゃんのドラマは日曜日の午後15分の短編ドラマだった。タイトルは長かったので、ここでは省略ね。

すごい。女優デビューだ。

それからは日曜日がくるのが待ち遠しくなっていった。

ななちゃん、かわいいな。
へへへ。

 ある日のこと。事務仕事をしてたら魔法少女の居場所が書いてあるリストを見つけてしまった。ほとんどが3人組と行った場所だった。私は血眼である名前を探した。

もちろん、ななちゃんの名前。

あった。魔法少女ルナ!

私は全力でそれを暗記した。

 悲しいお知らせがあります。
ななちゃんのドラマが途中で打ち切りになってしまったんです。
収録現場近くの火災現場で主演女優のななちゃんが人命救助をしたけど、その際に魔力を使い果たしたななちゃんの魔力が低下してしまったため撮影が続行不可能になったからだそうだ。

ななちゃん大丈夫かな?

警察からは人命救助で表彰されたらしいけど。

さすが私のななちゃん!
へへへ。

そんなことを思って、自室でまったりとしていると、突然部屋のドアが乱暴に開けられた!

 突然、部屋のドアが乱暴に開けられて男が五人ズカズカと部屋に入ってきて、私をボコボコして髪の毛をむんずと掴みボスのところに引きずっていった。

「おねえちゃん、困るよ。これおねえちゃんのゴミ箱から出てきたんだけどさあ。これおねえちゃんが見ちゃいけないもんなんだよ」

ボスはそう言って例のリストの紙を私に突きつけた。

「そんなの知らない」

白を切ろうとする私をボスがとどめを刺す。

「防犯カメラを調べたらさ。おねえちゃん、この紙凝視してるんだよ。ほら見なよ」

防犯カメラには私が紙を凝視している映像が収められていた。
私はなにも言い返すことができなかった。

ななちゃん、助けて。

「なにも言い返すこともできないみたいだな。おい、こいつもあいつらのところに連れて行け」

ボスはさらに続ける。

「ハハハ。実はな。魔法少女っていうのは諸外国が高値で買ってくれるんだよ。一騎当千だからな。お前も海外行きたいだろ」

私は無言で首を振り続ける。

「おい、連れて行けって言ったろ」

「わかりやした。アニキ」

「魔法が使えねえ魔法少女なんてお前1人だけで十分だろ」

私は1人の男に連れていかれた。

みんなのところってドコなの。

 男に連れて行かれる途中で私は全力で駆け出して逃げた。でも、私足遅いの。そんなこと自覚しているからすぐに隠れた。かくれんぼは子供の頃から得意なんだ。
ななちゃんとかくれんぼした時なんか途中でななちゃんが諦めて帰っちゃったこともあるんだよ。私はずっと隠れ続けて泣きべそかきながら寮に帰ったっけ。
 私はななちゃんのシェアハウスに向かって走って行った。でも、この辺初めてだし、私、方向音痴だから。

あった!

シェアハウスの玄関まできて、中に入ろうとしたら後ろから肩を強く掴まれて言われた。

「ココに来ることはわかってんだよ。手間取らせやがって」

私は男にもう立ち上がれないくらいボコボコにされた。

ん、なんだ?

すると、男はドコかに隠れてしまった。

えっ? 
どうゆうこと?

薄れゆく意識の中で天使を見た。

「ななちゃん。助けて。私」

で、気付いたらベットの上。
ずっと、ななちゃんのことばかり考えている。

へへへ。

ノックをする音。

東條補佐官だ。
魔法省の現場責任者の男の人。
ちょっと苦手なんだ。

「魔法少女リサ様。レッドバロン壊滅の報が入ってきました」

へ?

「軍でも動いたんですか?」

「いえ、魔法少女ルナ様が単独で乗り込んでレッドバロンを壊滅させました」

ひょっとして、私のため?
へへへ、そんなことないか。
ななちゃん、カッコいいな!

「それと魔法少女の皆様の魔道具も跡形もなく壊されたそうです」

「へ? だってあの魔道具ひとつを壊すのにどれだけの魔力が」

「はい、魔法少女80人ほどの魔力が必要かと」

「それを1人でですか?」

「魔法少女ルナ様については精密検査を受けるためこちらに向かっております。精密検査の結果により判明するかと」

ヤバ。
生ななちゃん!
シャワー、シャワー!

もうニヤニヤがとまらん。

ななちゃんが精密検査を受けている。このドアの向こう。

はあはあ。

看護師さんが不審者を見るような目で私を見ているけど、私はお構いなし。

これななちゃんの残り香かな?

すると、東條補佐官がやってきた。

「魔法少女リサ様、パートナーの魔法少女ルナ様のことについてはあなた様も知っておいたほうがよいと思います。入室お願いします」

えっ?
パートナーなんて、まだ心の準備が。
あっ、生ななちゃんだ。

「オッス、さゆたん。久しぶり」

うわぁ。
すごくカッコいいんですけど。

 ほどなく検査結果がでた。私もパートナーとして、ななちゃんと検査結果を一緒に聞いた。

あ、パートナーっていうのは魔法少女の相棒のことをいうらしい。別にプライベートのパートナーでもいいけど。

 ななちゃんは魔力が体内に溜まってしまう未知の病気に侵されているそうだ。常に発散させておかないと突然倒れてしまうらしい。
政府は魔力を吸収する魔道具をななちゃんに特別貸与することを検討している。
ちなみに、ななちゃんの魔力量は特異で通常の魔法少女の50人くらいを有していて、表に出てくる魔力は漏れてきた魔力なのだそうだ。

さすが。
私のななちゃん!
へへへ。  
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