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第7話 同棲生活
しおりを挟む最初は緊張していた様子で、あっちこっち忙しなくうろうろしていた沙耶だったが、
15分もする頃にはすっかり落ち着いていた。
「部屋どっちにするか決めた?」
「うん。玄関側の手前の部屋にするね。」
「りょうかい。あー…その、なんだ-----予備の寝具が無くてな。沙耶さえよければ一緒に寝ないか?ほら、土日に買いに行くまで寝る場所ないし!」
ついつい後半が早口になっちゃった。下心丸出しだわ。伝えるのを後回しにして、なし崩しもよぎったんだけどね。流石にそれはなあって良心が。
「うん。いいよ。そういうことだよね?」
よっしゃ!ついに童貞卒業だ!!見られているのにも関わらず、ガッツポーズ決めちゃったぜ。
転生して苦節15年…ほんと長かったよ。
さてさて、夜のメインイベントは決まったわけだが、まだ寝るには早すぎる。
すべき予定は、沙耶の部屋の完成ってのはあったが、今すぐにどうこう出来ることはなにもなく暇だ。
そんなわけで、テレビを見ながらソファーにくっついて座り、イチャイチャしたりしてた。まあ、イチャつきがメインでテレビなんかお互い見てなかったけどな。
そうして話しているうちに時間が経ち、そろそろいい時間かと夕飯の買い物にいくこととなった。
せっかく沙耶もおしゃれしてるし、外食でもよかったんだけど、私が作るよ!とのことだったので、近所のスーパーに向かう。
俺も初めて行くんだよね。
引っ越してきたばっかりで、知らない土地ってのは歩くだけでもワクワクする。
「なに作ってくれるの?」
「ん~…どうしよっかぁ。逆に聞くけど、達也はなに食べたい?」
「肉じゃが!」
「わかった。精一杯作るね!」
両手で握りこぶしを作って宣言してくれる。かわいい。
「もしかして、料理も何年かやってたり?」
「何年もって言われると難しいねー。小さい頃からお母さんの手伝いやってたかなぁ」
「まじか!沙耶は偉いなー。勉強もして料理も学んで…よくがんばったね」
ついつい沙耶の頭を撫でてしまう。癖になってんだ。頭なでるの。
どうも今朝から沙耶への気持ちが抑えられんななんて思ってると徒歩5分ほどでスーパーが見えてきた。めっちゃ近いな。
「へぇ~。この時間でも思ったより混んでるんだな」
「この時間だからだよ?」
「え、そうなんだ。」
時刻は16時過ぎ。夕飯の買い出しで混み合う時間のようだ。
入店し、カゴを取りはしたが、沙耶に手を差し出され敢え無くカゴを手放す。
くそう!!ここもかよ!!
ただの付き添い、沙耶のあとをついていくペットの出来上がりである。
手持無沙汰で、きょろきょろ周りを見渡す。
「どうしたの?」
「いや、男いないなーって」
「この時間だからねぇ。実家の近くのスーパーだったら空いてる時間にたまに見るよ?」
「実家!そうか、もう沙耶の家こっちだもんな!」
なんてイチャつきつつも、沙耶がメインで食材を選び、カゴに入れていく。
冷蔵コーナーに寄った時に、ふと思い出しプリンを手に取りカゴにつっこんでおく。
---------------うん。わかっちゃいたよ。
例によってお会計も買い物袋も俺は持たせてもらえない…。
仕方ないんだけど、どうしても申し訳ない気持ちになっちゃうよなあ。いやだなぁ…これに慣れないといけないのか…。せめて、見えないとこでは積極的に手伝おうと決意した。
帰宅後は、エプロン姿で料理する沙耶に萌えたり沙耶の手料理を堪能《たんのう》した。
「ほんと美味しいよ!おれぁ幸せ者だぁ」
「ふふ。お口に合ってよかったよぉ」
「ほんと毎日食べたいくらいだよ。-----あ、でも学校もあるし大変か。」
「ううん。大丈夫だよ?」
無理してないか?とか聞きそうになったけど、実は口に合ってなかったんじゃ?とか思われるかもだし、ここは沙耶の言葉を信じて甘えておくか。
ほんとに毎日でも食いたいぐらい美味いからな。
「ありがとう。それじゃ、お昼は弁当じゃなく、一緒に学食で食べよっか。購買もあるらしいし。」
「あーそれは助かるかも。でも、私は毎日一緒じゃなくてもいいからね?他に一緒に食べたい子ができたら、先にそっち優先してあげて?」
「あー、そっか。抜けてたよ。ありがとう。」
完全に浮かれてて考えが抜けてたな…。頼りになるなぁ、沙耶は。
そりゃ三者面談スタイルじゃ、相手も緊張するか。
その後は、やっぱこれでしょ!と、デザートにプリンをあーんして食べさせ合ったり
してイチャコラした。
食後はのんびり過ごし、風呂後は一緒に寝室へ向かった。
大変よかった。だが、この世界の女性をなめていた部分は認めよう。まさか22時ー3時とは。
こうして無事?初日を終えたけど…。うん。それにしても濃い一日だったなあ。
すごく楽しかった。これからの生活にもワクワクだ。
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