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第18話 お宅訪問
しおりを挟む本日は、龍宮寺美麗お嬢様によるテーブルマナー講習。
てなわけで、今回はここ!
なんと!あの!!高級レストラン!?でもなく、龍宮寺邸ですねここ。
「あの…?レストランとかじゃ…?」
「講習ですのよ?いきなり本番では緊張してしまいますの」
正論パンチやめてね。---------まあ、確かに。納得しちゃったから俺の負けだ。いつでも龍宮寺さんは正しい。あぶねっ!信者になるとこだった。
そうして、招かれるまま門を抜け邸宅のドアを開けてくれているメイドさんに頭を下げつつ入る。
「あら?出かけてたの美麗。おかえりな------------パパァァァァァァ!!!!!!!美麗が!!!美麗があぁぁぁ!!!!!男ぉ!!男を連れ込んできましたわあぁぁぁ!!!!!」
ああ、今日は長くなるやつね。はいはい把握把握!
そうして、慌ただしくもキビキビした動きで応接室かなここは。そこにメイドさんに連行された。
しばらく待っていると恐らくではあるが龍宮寺一家が揃った。
俺の対面に座り、こちらを興味津々にキラキラした目を向けてくる人は恐らく龍宮寺さんの母親だろう。さっき開けてすぐ騒いでた淑女《しゅくじょ》?だ。
赤のカジュアルドレスで肩は出してない。いくつに見える?って聞かれたら28と答えるだろうレベルに若い。ん?もしかして普通にお姉さんだったり?あ、指輪してるわ。しかも、ピンクダイヤモンドだし。
そして、その横に座っているのは男性だ。落ち着いた雰囲気で、いや、ちょっと困り顔だな。優しそうなフツメン。でも、纏った雰囲気でめっちゃモテそう。
俺の横には龍宮寺さんが座っており、俺の膝の上には幼女が座ってる。どういうこと?
「龍宮寺さん」
「「はいですの(わ)」」「なに~?」「なんだい?」
そうくるか。
「すいません。美麗《みれい》さん」
「はいですの!!」
みんなに謝罪をしつつ、美麗さんに声をかける。名前呼び嬉しそうね。今日からこれがデフォになる予感がする。
ちなみにさっき同時に返事したのは美麗さんと淑女だ。なんだい?と言ったのは男性。
そして、なに~?と答えたのは膝の上に居座っている幼女だ。返事のとき俺の胸に頭をぶつけて上を向いてきた。かわいいなおい。
「俺のことでも、ご家族のことでも、紹介を…」
「はいですの!ママ!パパ!妹!ですの!!」
「アホの子かな?」
小声でお願いしてみたらこれだ。指を差しながらそう教えてくれた美麗さん。様子がおかしいぞ?家ではこうなのか…?
「ママですわ!」
「パパです。」
「みゆ!」
え、続くの!?次おれ?助けを求めるように傍に控えてたメイドさんを見やる。あ、首振ってら。まさかこれが龍宮寺家のデフォか?
「はじめまして、七瀬達也です。美麗さんとはクラスメイトで仲良くさせてもらってます。ママ、パパ、みゆちゃん。よろしくおねがいします。」
「ママ!?パパママですって!パパもパパですって!!美結にお兄ちゃんができたのだわ!!」
「婚約の挨拶。ってことだね?」
「おにいちゃん!!」
おとなのひとー?おとなのひといますかー?しゅうしゅうできるひとー?
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そうして、結構な時間をかけ誤解ってわけじゃないけど、まだ時期ではなかった等の説明を必死におこなった。ちなみに、ずっと膝にはみゆちゃんがいた。膝の上でごそごそとなにやってるんだい?
「つまり婚約者にする意思はある…と?」
「はい。そのつもりです。」
パパにそう聞かれる。そろそろ名前教えてくれよ。てか、美麗さん横に座ってるし、これがもうプロポーズじゃないっすか…。
「ならいいんだ!ごめんね、遊びだったら…ね?」
こええよパパ!!
「ねえ聞いて聞いて!!--------見て!クマさん!」
なんかごそごそやってるなって思ったら絵を描いてたのか。みんなの注目を集めさせてクマさんを見せてくれるみゆちゃん。
今はそれに助けられたよ。ありがとう。でも、その聞いて聞いては、大人になったらやめておくんだよ?おもしれぇ女!って変な男に目を付けられちゃうかもしれないからね?
「上手に書けてるね、みゆちゃんすごいね!」
「いつも見てるもん!」
予想外の返答なんだが。上流階級ではクマもペットなの?飼えないよな?
「え、このへん出るの?」
「ううん!おねえちゃんがいつもクマさん抱っこしないと寝れないの!」
「みっみゆ!お姉ちゃんと内緒って約束したでしょ!!」
あ、語尾取れた。取れるもんなんだ。新鮮!!普通もかわいいね。
「ごめんなさい…。」
謝ったみゆちゃんを許して頭を撫でてあげてる。優しいお姉ちゃんだ。
「みゆちゃん、そのクマさんってこのぐらいの大きさ?」
「うん!」
「っ…」
美麗さん真っ赤になっちゃった。あのぬいぐるみそんなに大事にしてくれてたんだ。よかった。
俺はただどんなぬいぐるみなんだろ~って気になっただけなんだ。悪気はないんだ。ほんとだよ?
そうして、しばらくみんなで談笑してたら仕事があると残念そうにママ(結局名前は教えてくれなかった)は、出掛けて行った。
俺と美麗さんも本来の目的であるテーブルマナーを学びにきたことを伝えると、パパはみゆちゃんと一緒に過ごすよと席を外してくれた。
その後は、部屋を移動してから美麗さんに知らなかった細かいところなどを聞きながら食事を楽しんだ。
男が金出せるわけじゃないから、習ったお礼になるかわかんないけど、今度レストランで実践したいから一緒に行こうと誘いデートの約束をした。
自然に美麗さんと呼べるようになったな。美麗さんも俺のことを食事の最中から達也さんと呼んでくれるようになったし、だいぶ仲が進展したように思う。急な展開ではあったが、結果としては大満足の一日だったな。
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