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第30話 終業式
しおりを挟む長かったテスト期間も無事返却まで終わり今日は終業式だ。
そんなわけで男の俺も登校日だ。テスト期間休んでたから、学校に来るのも久しぶりだなあ。
教室に入ると明日から夏休みだ!って浮かれたような空気だった。テストも無事終わったし、ホッとしているんだろう。昔の記憶だけど、わかるよ。開放的だよな!
朝のHRが終わり、朝倉先生に男子3名の名前を呼ばれる。集合か。なんだなんだ?
教卓の前に男が集まったところで、夏休みの課題を言い渡される。
え、そんなんあるの?
ほうほう、簡単に言っちゃえば6月に行った課外活動の強化版を一回やってこいって感じか。
将来的に仕事をするかどうかはそいつ次第だが、先に一回仕事を経験してこいと。夏休み明けにはそのレポートを出さなければいけない。
男が夏休み中にやらなければいけない唯一の宿題ってわけか。
といっても、決められたことをこなすわけではなく、自分で選択し国に手配をしてもらう形になる。
例えば、テレビの仕事をしたいとかであれば、撮影現場に行き見学させてもらったり、実際に少し手伝いをしたり。ようするに本人の希望制の社会科見学だ。
まあ、社会に出て働いてる男性は非常に少ないので、テレビの仕事とはいっても制作側じゃなく出る側だったりだ。
なにせごろごろ食っちゃ寝しつつたまに精子バンクに行くぐらいがこの世界の男の大半だ。それが許されるぐらいには、ちゃんと食われてるだろうしな。性的に。
他にも選ぶ仕事は本当になんでもよくて、少しでも女性と関わるようであれば認められている。
わりと人気が高いのは、直接対面しないで済むネット配信がある。
男性専用の国営の配信サイトで、男であれば誰でも利用可能で雑談したりゲームをしたり各々好きにやっている。ワイプで顔を写さなければいけないとか色々細かい制約はあるみたいだが。
これをレポートで出す場合は、しっかりとした告知・宣伝を国が行い、見てもらえる環境を整え決められた時間はしっかりやらなければいけないらしい。
配信か…。ちょっと興味はあるなあ。
俺以外の男二人もなにをするかはまだ決めてなかったようだ。わかる。この情報入ってなかったよな。
憂鬱《ゆううつ》そうな先輩とか見なかったし、簡単に終わるからだろうか?まあ、6月に似たようなもんやってるしな。
まあ、すぐに終わらせる必要もないんだ。ゆっくり考えていこう。2ヵ月もあるんだぜ?よゆーよゆー。
そうして終業式が始まり、30分も経たずにすぐ終わる。式典を長ったらしくやらなくて生徒目線、好感が持てる。いい学校だ!
終業式後は教室に戻り、成績表をもらったり夏休み期間中問題起こさないでとかの諸注意をして解散だ。
よっしゃ!明日から夏休み!楽しみまくるぞ!!
そんな帰り道は沙耶と二人きりだ。美麗とは校門を出てすぐに別れることになった。今日は仕事があるとのことで迎えのリムジンに乗って職場に向かっていったからだ。
「いってくるですの…。」
「いってらっしゃい!がんばってね!」
「ほんとにもういくですの…。」
「うん。がんばってね!」
「ほんとのほんとにもういくですの…。」
「あれ?今日帰ってこない感じ…?」
「帰るですの。」
「返事食い気味じゃん。余裕あるな…?」
沙耶と一緒に学校の前でお見送りをしてたんだが、美麗が遠距離カップルかな?ってくらいの粘りを見せてくれた。
特に可愛かったポイントは、袖を掴んでくいくいしてくる仕草が非常によかった。でも、今日17時には帰れるって話だったよね?
そんな一幕もありつつ、美麗とは一旦わかれ沙耶と二人並んで帰る。
「夏休み課題どうするかなあ」
「なんでもいいんでしょ?」
「うん。そうなんだけどね。なんでもいいからこそって感じ」
「なるほどねぇ。-------朱莉さんのとこじゃだめなの?」
そうか。卒業後の仕事やってるって感じで捉えられなくもないな?
「たしかにそれでよさそうか。今度電話で先生に聞いてみるよ」
「慌てないように早めに聞くんだよ?」
しっかりしてるな。母親かな?嫁か。
「うん。大丈夫だとは思うが、もし駄目でも夏休みは長いんだ。ゆっくり考えていくよ。」
「困ったら相談してね?」
「ありがと、頼りにしてるよ」
ようやく待ちに待った夏休みがスタートする!
夏はイベントだらけで楽しみだ。みんなの行きたいところに行こう!
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