男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波

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第44話 三人目の婚約者

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今日は男性も安心して楽しめる!というコンセプトのテーマパークに朱莉と二人で来ている。

入園出来るのは男性と、男性のパートナーがいる女性のみだ。
カップルのみって訳じゃなくて、男のみの団体も入れる。

まあ、大勢の集客が見込める場所じゃないから、前世の記憶である某ネズミの国と比べると広さはそこまでではない。
それでも十分広いので一日遊べそうではあるな。

それに安心して遊べるってのはそれだけでまじでありがたい。
昔行った海みたいに揉みくちゃにされたくないしな…。


「わぁー初めて来た!達也どれから乗る!?やっぱり最初はジェットコースターだよね!いこ!!」


俺の意見聞いてるようで聞いてない朱莉に、返事をする間もなく手を取られて一緒にジェットコースターに向かう。元気だなぁ。
それに来るの初めてじゃなかったらショックを越えてどうにかなっちゃうぞ?


目的のジェットコースターの場所までスキップでもするんじゃないかとご機嫌な朱莉と到着すると、待ち時間の表示があった。


「結構人多いんだな。いや、それでも20分待ちか早いな。」

「楽しみだね!これ一度乗ってみたかったんだー」

「これ落ちる前に写真撮られるっぽいぞ?ポーズでも考えとくか?」

「ん~…バンザイ?」

「一番こわいとこだぞ?できるのぉ~?朱莉にぃ~?」

「できるもん!!」


煽ってみたら24歳の「もん!」いただきました!
見た目はめっちゃシゴデキなのに、こうポンというかなんていうか…可愛い生物だ。


「じゃあ、バンザイ出来たらなんでも言うこと聞くよ。」

「なんでも!?」

「うん。」

家からテーマパークに来るまでの車中では、パンフレットを俺に見せながら色々説明してたからな。
相当楽しみにしてくれてたんだと嬉しかったので、そのお返しも込めてね。
でも、問題があって朱莉が普通にバンザイ出来なさそうなんだよな…。

「もう順番か。バンザイの準備は大丈夫か?」

「任せて!」


------------------------------------------------------------------------------------------------


ジェットコースターの安全バーが上がると同時に朱莉から声をかけられる。


「バンザイ出来てたよ?見に行くまでもないんじゃないかなー」

「ほら、すぐそこで確認できるしチラっと見てもいいんじゃないか?」

「いやぁーできてたよー?達也が出来てなくて恥ずかしい思いしたくないだろうし、見に行くまでもないんじゃないかなー」

「よし!いくぞ!!」

「待って!達也はほんとにいいの!?私に見られちゃっても!!」

これ以上問答を続けていても駄々をこねる24歳を見ることになりそうなので、朱莉の手を握り一緒に写真の映し出されたモニターの前に移動する。
まあ、結果はわかってたけどバンザイをする俺にしがみついて目を瞑る朱莉の姿が映っていた。

「今日は調子が悪かったの!」

「----それじゃしょうがないか。まあ、楽しかったしなんでも一個聞くよ」

「いいの!?」


------------------------------------------------------------------------------------------------


「つぎいくぞー。ほい、あ~ん!」

「あ~ん!」


いまはテーマパーク敷地内の飲食店にやってきている。
そこでカップル限定パフェを頼み、朱莉に餌付けをしている最中だ。
カップル限定とはなってるけど、パーク内のカップル率見た感じ9割越えてるんだよな…。

朱莉は悩む素振りも見せずに、俺が提示したなんでも券を簡単に消費した。
朝倉家は直感かなにかで生きているんだろうか。これぐらいなら別に頼まれればやったんだけどな…。

一応、本当になんでもだよ?これでいいの?って確認したんだけど、これ以上なくない?みたいな顔をされた。
いや、顔だけじゃなくて言葉でも言われた。
まあ、朱莉がいいならそれでいいか!


その後は、様々なアトラクションを楽しんだ。
コーヒーカップでは、乗っている時は「意外に目が回らないね!」と大はしゃぎしていた朱莉だったが、降りてから目が回ってたのかフラついて倒れそうだったので介抱することになった。

いつも元気なイメージだったので弱った姿を見たのは初めてで、新たな一面を見れて個人的には今日一で良かったと思う。

誤解のないように伝えておくが、そういう癖ではございません!


そんなこんなで色々なアトラクションを回っているとすっかり辺りは暗くなってきた。一日中遊んだなあ。

このあとの夜ごはんは敷地内のレストランに行くことになっている。
朝の移動中に朱莉がパンフレットを用いて紹介していたところだ。

本当は昼ご飯にここに来ようと思っていたんだけど、カップル限定パフェを食べた時間が早かったので、昼は食べ歩き(ホットドッグやポップコーン)にして、レストランは夜に行こうと話し合って決めていたからだ。


「美味しかったねー。このあとどうする?あ、そういえば達也時間大丈夫?」


満足そうにレストランでの食事を終えた朱莉から声が掛かる。
それにしても、こういうところのご飯ってなんでこんなに美味しいんだろうな。
値段は高いけど、全然満足するよな!
まあ、代金は朱莉が出してくれてるんだけどね…。


「ご馳走様。美味かった!時間は大丈夫。観覧車とかどうよ?」

「おぉー、いいね!上から見るアトラクションも気になる!」


今日テーマパークに朱莉と二人で来たのには理由がある!
観覧車の頂上でプロポーズを決めようと考えていたからだ!

それにしても、順番待ちでまだ並んでるだけだってのに手汗がひどい…。
散々アピールも受け、なんなら口約束までしてるのに。
ここまでされてもしっかり緊張する俺って…もしかして?
いや、これ以上考えるのはやめておこう。


「どうしたの?急に黙っちゃって。高いとこ怖い?」

「ああごめんごめん。大丈夫。楽しみだね」

「そう?無理はしないでね?」

「うん。ありがとう」


せっかく二人で楽しんでたのに急に黙っちゃってたみたいだ。
心配までかけちまった。反省だな。

なんとか緊張を誤魔化しつつ会話をしていると、ようやく順番が回ってきたので二人で観覧車に乗り込む。

徐々に登っていく観覧車からの景色を見て、はしゃぎ気味だった朱莉でも流石に気付いたのだろう。俺の様子のおかしさに。


「あれ?ほんとに大丈夫?」

「うぇ?どどどうした?夜景見ないで大丈夫か!?」

「うん。達也のが心配。降りるまで手繋いでおこっか!」

「朱莉、俺の婚約者になってくれないか?」


あああああああああ。いつもの!いつものやつだ!
脈絡なく言うやつ!!何もかも置いて突進するスタイルの俺のプロポーズ!
何回やってもこうなる!!!
プランが…俺のプランが…観覧車今すぐ速度上げて頂上まで頼む!!!


「なる!なるよ!!やったあー!!」

「ちょ、こわいこわいこわい!ジャンプは!ジャンプはやめよう!どぅどぅ落ち着いて!!」


ひとしきり喜んだあとに倒れこむように俺の方に身体を寄せてきたので、抱き留める。
えっ、泣いてる!?


「よがっだ…よがっだよぉ…」


抱きしめながら、少しずつ話す彼女の言葉を受け止めていく。
朱莉曰く、結構な不安があったようだ。
俺が遊びで…なんてのは本心では思ってなくても不安は付き纏うし、婚活のメイン市場である学校で生活している内に忘れられるのではないか等々。
自分が参加出来ない行事にもヤキモキしていたみたいだ。

だから毎回返事も早かったりしたのかな…。もう少し配慮してあげられた部分もあるよな…。ごめんね。


実は話していた最中に1周していたのだが、観覧車の乗り降りを担当しているお姉さんは事態を察したのかドアを開けず軽く俺に手を振って2周目に突入した。

そうして泣き止んだところで、2周目の頂上を迎え無事に朱莉に指輪をしてあげることが出来た。
ナイスアシストすぎるよお姉さん!

観覧車から降りた時に、ちゃんとお礼を言った。隣の朱莉は嬉しさのあまり馬鹿になっているのか手を挙げ指輪を見せていた。
係のお姉さんが既婚者で良かった。未婚の人だったらぶん殴られてもおかしくないぞ?


「今日はここで泊まっていくか!」

「いいの!?」


今から迎えにきてもらうのも悪いし施設内にあるホテルを取り一泊した。
それに歩き回って疲れたので、このあとを考えると少しでも体力をね…。

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