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◇本編
68.
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「窓を少し開けてやれ」
「はっ」
護衛の1人がカチャリとカギを開けて窓を押し上げる。その隙間から一匹、二匹と金に光るカナブンが飛んで入って来た。ベッドで座るワタシの周りを楽しげにクルクルと飛んでいる。
「うん。ありがとう。嬉しいよ。え?皆んなで来たの?嘘!ワタシの為に?会いたい!」
「?」
その瞬間、カッと窓の外が光で覆われ
「!!! 何だ!」
ブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブ
ゴバァァァァァァァァァァ~~~~~~~~~~~ッ
『「ギャーーーーーーーーーーーーーーー!!!」』
何千何万という金色カナブン達が押し寄せ部屋の中を埋め尽くす勢いで入って来た。逃げ惑う護衛さんとガチリと固まるテオルドとトーザさん。
「わあ!増えたね~。一杯だ~!.........あ!ピンジャーとスパラッシュ!!嘘!来てくれたの?嬉しい!」
金色カナブン達の背に乗せられた虹色蜘蛛のスパラッシュ。そしてピンジャーが飛んで来て、ワタシの周りを飛び跳ねた。
因みに二匹とは昔から仲が良くていつもワタシにアドバイスやプレゼントなんかくれる。れ、恋愛相談、とか.........。とっても優しい女の子達。ワタシは二匹を抱き締めてお礼を言ったの。
「ピンジャー、スパラッシュ。大好き。また会えて嬉しいよ~!皆んなとっても優しい!」
「.........凄い光景だ。部屋の中が金ピカワサワサで、リリアが巨大な黄緑の身体に赤色の頭の蜂と虹色の蜘蛛を抱き締めてる.........」
その内、金色カナブンが部屋に入り切り、モゾモゾと集まり次いで勢いよく形を成して行く。
「.........何だ.........次は何が起こるんだ......っ...!」
テオルドは眉間に皺を寄せその光景をジワリと汗をかきながら見つめる。
それはやがて部屋の真ん中に塊を生み出した。部屋の中に居る者達も壁に張り付きながらそれを見守る。
すると
ワサッ ワサッ ワサッ ワサッ
左右に揺れ出した。
「..................えっと.........もしかして.........花、かな?」
ワサッ ワサッ ワサッ ワサッ
規則正しい。だが、とても緩やかに百合の花の形にガサガサワサワサしながら左右に揺れている。
「練習してくれたの?ありがとう~~~~~~!!!」
************
と、衝立の中からリリアの甘い声。
『(いや、かなり怖いんだけど.........喰われそう)』
トーザ率いる護衛達はそれが敵ではない事に安堵しながらも異様な光景に身体をギシギシさせていた。
だが、それ以上に.........
衝立の中が気になっていた。護衛はソワソワしっ放しだ。
聞こえて来たその声は確かに女性の甘い声。白い御使い鳥であったあのシラサギが人間の女に姿を変えてベッドに居るのだ。主の半身として女神から下げ渡されたと言う。
気にならない方が可笑しかった。
「はっ」
護衛の1人がカチャリとカギを開けて窓を押し上げる。その隙間から一匹、二匹と金に光るカナブンが飛んで入って来た。ベッドで座るワタシの周りを楽しげにクルクルと飛んでいる。
「うん。ありがとう。嬉しいよ。え?皆んなで来たの?嘘!ワタシの為に?会いたい!」
「?」
その瞬間、カッと窓の外が光で覆われ
「!!! 何だ!」
ブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブブ
ゴバァァァァァァァァァァ~~~~~~~~~~~ッ
『「ギャーーーーーーーーーーーーーーー!!!」』
何千何万という金色カナブン達が押し寄せ部屋の中を埋め尽くす勢いで入って来た。逃げ惑う護衛さんとガチリと固まるテオルドとトーザさん。
「わあ!増えたね~。一杯だ~!.........あ!ピンジャーとスパラッシュ!!嘘!来てくれたの?嬉しい!」
金色カナブン達の背に乗せられた虹色蜘蛛のスパラッシュ。そしてピンジャーが飛んで来て、ワタシの周りを飛び跳ねた。
因みに二匹とは昔から仲が良くていつもワタシにアドバイスやプレゼントなんかくれる。れ、恋愛相談、とか.........。とっても優しい女の子達。ワタシは二匹を抱き締めてお礼を言ったの。
「ピンジャー、スパラッシュ。大好き。また会えて嬉しいよ~!皆んなとっても優しい!」
「.........凄い光景だ。部屋の中が金ピカワサワサで、リリアが巨大な黄緑の身体に赤色の頭の蜂と虹色の蜘蛛を抱き締めてる.........」
その内、金色カナブンが部屋に入り切り、モゾモゾと集まり次いで勢いよく形を成して行く。
「.........何だ.........次は何が起こるんだ......っ...!」
テオルドは眉間に皺を寄せその光景をジワリと汗をかきながら見つめる。
それはやがて部屋の真ん中に塊を生み出した。部屋の中に居る者達も壁に張り付きながらそれを見守る。
すると
ワサッ ワサッ ワサッ ワサッ
左右に揺れ出した。
「..................えっと.........もしかして.........花、かな?」
ワサッ ワサッ ワサッ ワサッ
規則正しい。だが、とても緩やかに百合の花の形にガサガサワサワサしながら左右に揺れている。
「練習してくれたの?ありがとう~~~~~~!!!」
************
と、衝立の中からリリアの甘い声。
『(いや、かなり怖いんだけど.........喰われそう)』
トーザ率いる護衛達はそれが敵ではない事に安堵しながらも異様な光景に身体をギシギシさせていた。
だが、それ以上に.........
衝立の中が気になっていた。護衛はソワソワしっ放しだ。
聞こえて来たその声は確かに女性の甘い声。白い御使い鳥であったあのシラサギが人間の女に姿を変えてベッドに居るのだ。主の半身として女神から下げ渡されたと言う。
気にならない方が可笑しかった。
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