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💀元婚約者・part2💀
しおりを挟む体を繋げる悦びを知ってからというもの、アンジェリカを強く意識するようになった。
それまでしなかった訳でもないが、意識して見れば同年代の中でも凹凸のある体型をしているアンジェリカは目を引く。
実際にガーデンパーティーなどに出向けば、多くの男…それこそ年齢を問わずに視線を集めている事に気付き、嫉妬をすると同時に“俺のもの”という優越感に浸れた。
だがアンジェリカの貞操観念は強く、腰を抱き寄せ触れ合うことすら叶わない。
俺の欲望をぶつけるのは専ら娼婦達。
『お前はいいよなぁ。あのアンジェリカ嬢とあんな事やこんな事が出来るんだから』
閨教育を受けてから一年も経つと、多くの友人が婚約者と踏み込んだ関係を持っているという話を聞くようになる。
舌を絡める口付けは勿論、素肌を晒させたり性器を擦り合わせる擬似性交など段階は様々で…
遅かれ早かれどうせ結婚するのだからと、既に婚約者の花を散らしている者もいたほど。
『この前は避妊薬を忘れて焦った』
伴った外出先で悪天候に見舞われ宿に泊まることになり、薬もないのにうっかり中へ放ったのだという話には大いに盛り上がった。
『いずれは孕ませるにしても今じゃないよな』
そうだ…俺もいずれはアンジェリカの中に子種を注ぎ、あの薄い腹を膨らませる…そう考えただけで下半身は熱を持ってしまい、際限なく湧いてくる欲望を連日のように娼婦へ流し込んだ。
『男を知らない体は解すのに時間も掛かり狭いくらいに窮屈…だがそれがいい。破瓜の痛みに耐えて震え、縋るような目も堪らないぞ』
手練手管に長けた娼婦との行為はいつも最高の快楽を与えてくれるが、その言葉が脳裏にこびりついて深い満足感を得られなくなった。
アンジェリカは相変わらず最低限のエスコートしか許さず、苛立ちは増すばかり。
堪らず尻を撫でた時には侍女まで諌めるような事を言ってきたので、思い切り頬を叩いてやった。
どうせ俺に抱かれるんだ。
侍女如きに文句を言われる筋合いは無い。
無駄に実った乳房を揉むのも、頂きを舌で舐め転がすのも俺に認められた権利だと言うのに。
思うようにならないアンジェリカを前にすると、叶わない現実に責める言葉をぶつけた。
そうやって鬱屈とした日々が続いていたある日の事だ…レイラと知り合ったのは。
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「はじめまして、レイラです」
二代前に伯爵へ陞爵した貴族の娘。
幼い頃から病気がちであまり外へは出たことのなかったというレイラは、甘やかされたせいか所作や言葉遣いに堅苦しさを感じさせない。
腕を組んでは躊躇なく体を押し付け、会えば嬉しくて仕方ないとばかりに抱き着いてくる。
体の凹凸はアンジェリカ程ないが、それでも女性特有の柔らかさを感じて下半身は疼いた。
しかしレイラは貴族令嬢…無闇に手を出せば責任を追求されてしまう。
だが……
「アルビスさま…わたし…」
いつからか俺を見つめる瞳には熱が篭もり、気が付けば吸い寄せられるように唇を重ねていた。
拙い舌の動きは口付けに慣れていないことを窺わせ、呼吸もままならない様子に鼓動は高鳴る。
「…んっ……アルビスさまぁ……」
腰を抱いていないと立っていられなくなったレイラを連れて、近場の宿屋にしけこんだ。
幸いにも時刻は昼過ぎ。
固い蕾をじっくり解す時間も充分で、羞恥に悶える姿を堪能してから貫くのも可能。
この時にはレイラの家が弱小貴族だと分かっていたから、何かしら問題が起きても権力でねじ伏せる事が出来る。
「レイラ…愛してるよ」
そう囁いてやれば嬉しそうに微笑み、自ら足を開き俺の昂りを受け入れた。
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