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【番外編】騎士の冀幸
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初めて出会ったのは、暖かな春の木漏れ日が差す穏やかな日。
俺はその日父からの厳しい鍛練から逃れるように馬を駆けさせ、辿り着いた丘で君を見つけた。
* * * * * *
「……誰かいる…」
馬を飛ばして辿り着いた丘。青々とした葉をつけた大木に背を凭れて座り、膝に本を広げてすやすやと眠っている存在に気付いた。
「……天使だ」
そう思ったのは仕方ないと思うんだ。だって君の長い金髪は日に照らされてキラキラと輝いていたし、可愛いピンク色の野花が咲き誇るなかに真っ白なワンピースを着て座り、舞い降りた天使の如くすやすやと眠っていたんだから。
どうしても近くで見たくて馬を降り、手綱を引いて恐る恐る近付く。
「……ん…」
そよそよと流れる風に揺れる髪が綺麗に整っている顔を隠してしまい、それが惜しくて思わず手を伸ばして髪を避けようと触れた時、長い睫毛がふるりと震えて、ゆっくりと開き僕を捉えた。
「……おうじさま…?」
まだ微睡んでいるであろう、虚空を見つめるような視線を向けるその目はラピスラズリを思わせる深い青色で、まさに宝石のような瞳。
(天使は瞳は宝石なんだ…)
そう本気で思った。
「…………だぁれ?」
あまりの美しさに伸ばしていた手がそのまま頬に触れてしまって、ぷにっとした柔らかな感触に驚き慌てて後退る。
つい妹にするようにしてしまったけれど、普段接する女の子と言えば妹くらいしかいないから…
だけどまだ二歳の妹と違って、なんて言うか同じぷにっでも何かが違う。
暫く視線を合わせてハッとした。
「……っ、ごめん!!」
声もかけずに近付いて、あまつさえ勝手に頬に触れたことが恥ずかしくて申し訳なくて、不意に教育係の執事ジャスティンの顔が浮かぶ。
こんなこと知られたら叱られる。
『女性の肌にむやみに触ってはなりません!』
脳内にジャスティンの声が響いて、微睡んでいた天使がハッキリと目を覚ました。
「あなただぁれ?」
耳に届いた声は少しだけ幼さを残したもので、周りにいる女の子達とはどこか違って、たったそれだけの言葉なのに何故か胸がドキドキする。
「……ブランドン」
「ブランドン…王子様?」
「…違う」
金髪で緑の目をしているぼくを王子様だと言う女の子はいるけれど、俺は王子様じゃない。俺は騎士の息子だし騎士になりたいんだ。
「俺は騎士は立派な騎士になる」
「騎士様?強いの?」
「ぅっ………それは…頑張ってるし…そのうち…」
実は鍛練が厳しくて逃げてきました!…とは言えるはずもなく、騎士と知って目をキラキラさせているから、無性に恥ずかしくなってしまった。
顔が赤くなったのを自覚したところで女の子が立ち上がり、改めて見るとその細さに驚く。
さすがに本物の天使だとは言わないけれど、女の子ってこんなに細かったっけ?それにこんなに色白いもの?まだ外に出ない妹だって、もう少し健康的な色をしている。
「騎士様になるお勉強してるの?」
「え?…あ、うん……今はその…休憩を……」
「その子はあなたのお馬さん?」
視線が俺から愛馬に移ってしまい、少しだけ寂しくて…苛っとした。しかも普段は気紛れで人見知りをするせに、手を伸ばした天使に鼻を鳴らして機嫌良く頭を下げて撫でさせるものだから、余計に面白くなくなる。
「可愛い。名前は?」
「……クリム」
「クリム。いい名前ね、それに綺麗だわ」
撫でられたり鬣に指を通されたりして、どこか誇らしげなのも面白くない。
「君は?」
「え?」
「君の名前」
「アナベル」
よろしくね、と見せた微笑みに胸が熱くなった。妹のことも可愛いと思っているけれど、それとも違う気持ちが胸いっぱいになる。クリムと触れ合う姿から目が離せない。
「アナベルはどこの子?俺はこの辺りで育ってて…たぶん同じくらいの年だと思うんだけど…君を見かけたことはない…」
「私はここの生まれではないわ。今は伯父様の家で暮らしてるの。伯父様はタルジャン伯爵よ」
「…タルジャン伯爵……じゃぁ、君は…」
家名を聞いて思わず眉を顰めてしまい、それを自覚して慌てて戻すも時既に遅し、それを見たアムレットに苦笑されてしまった。
「ふふっ、気にしないで。私がタルジャン家の養子だと知るとみんなそういう顔をするわ」
「いや…俺は別に……」
「アナベル・タルジャン、十一歳よ。改めて宜しくね、ブランドン」
差し出された手はあかぎれだらけで、話に聞いていた通りなのだと苦しくなる。だけどそんな同情めいたものなど、求めてはいないんだろうな。
「ブランドン・ディノワ、君と同じ十一歳だ」
握った手のあまりの華奢さに驚いてしまい、またアナベルに苦笑された。
* * * * * *
「アナ!!」
「ブランドン!クリム!!」
少しばかり愛馬クリムを呼ぶ声の方に喜びが多く含まれている気がして、眉を寄せてしまう。そんな俺に構うことなく、相変わらず機嫌良く身を寄せるクリムを撫でて楽しそうに笑うアナ。
飛び降りて手綱をグイッと引いてやれば、何するんだと鼻を鳴らして小突かれた。
「ふふっ、仲良しね」
「いや、別に仲良しってわけじゃ……」
俺はあの日から時間を見つけてはここへクリムと訪れるようになり、アナがいれば一緒に過ごすようになった。
初めて会ってから一年が過ぎ、アナは当初の病的な細さと色白さから健康的なものへと変わり、あかぎれだらけの手も貴族令嬢らしい柔らかなものへと変わっている。
「擽ったいわ」
「もうすっかり良くなったね」
「ブランドンから貰ったお薬のお陰ね」
会うと手を握って確認するのは癖になっている。痛々しかった傷は綺麗に治り、俺の渡した薬と使用人による手入れで白魚のようだ。
「……小さな手だな」
「ブランドンが大きいのよ、それに凄く硬い」
今度はアナが俺の手を触る。父のように強い騎士になりたいと、厳しい鍛練を続けている証である剣ダコ…それをしげしげと見つめられるのは、いつまで経っても慣れない。
「……今日はどんな本を持ってきたの?」
恥ずかしくなり、趣味である読書の為に持ってきているはずの本がなんなのかと問えばパッと手を離されて、少し寂しくなる。
「今日持ってきたのは本ではないの」
「え?」
こっちに来て、とまた手を握られ、戻ってきた温もりに安心してしまう。今度は手放したくなくて俺もしっかり握り返すが、案内された場所に着いたところで離されてしまった。
「今日はクッキーを焼いてきたの」
大木の日陰に敷かれたブランケットの上には籐籠が置いてあって、アナはそこから可愛くラッピングされたものを取り出す。
「はい、どうぞ」
なんだなんだと興味深げに近寄るクリムを制して受け取ると、ふわりと鼻を擽る甘い香り。
「今朝焼いたの」
「え?アナが?自分で?」
紅茶もあるからと言われブランケットの上に座ると、置かれた籠から水筒と木のカップがふたつ取り出され、コポコポと紅茶が注がれていく。
「これも私が淹れたのよ」
最近出回るようになった新しい水筒は保温も効くもので、手渡された紅茶は温かい。
「……美味しい」
「ほんと?ありがとう」
ふわりと微笑む姿に胸が温かくなるも、ここに至るまでの境遇を思い出すと未だ胸は苦しくなる。本人が笑顔なのだから気にすることはないのかもしれないが、騎士を目指す者として、または家督を継ぐ男として許せるものではない。
「そう言えばアナも学園は通うの?」
俺達子供が学ぶ方法は二通りある。それまでのように家庭教師から自宅で学ぶものと、同年代の子供達と一緒に学園で学ぶもの。家庭教師は家格や財力で雇える教師の質が違うけれど、貴賤問わずに受け入れている学園なら一律に優秀な教師からの教えを乞うことが出来る。
「う~ん…悩んでる」
「どうして?折角なら行こうよ、俺も通うし」
困ったように笑みを浮かべるだけで答えない様子に、幾つか原因が思い当たった。悩ませている原因の筆頭なのが恐らく自分なのだということも。
「……俺はアナと一緒に通いたい」
その言葉が如何に残酷なものなのか、俺はそれを理解した上でアナへと告げる。
「…私もブランドンと通いたいわ」
「それなら通おう!アナベルなら入学試験も問題ないだろうし、絶対に楽しい!!っ、あ!」
勢い良くアナに向き合ったせいで紅茶がチャプリと溢れてしまい、アナのワンピースにかかってしまった。
「ごめん!どうしよう…っ!」
「大丈夫よ、このくらいなら染みにならないわ」
慌てるだけの俺とは違い、手際よくハンカチをあてて紅茶をポンポンと染み込ませる…きっと、こんな事もよくあったのだろうとまた胸が痛んだ。
「……本当にごめん」
「気にしないで」
柔らかな笑顔の裏に、一体どれだけの痛みと傷を抱えているのだろうか。決して消えてはいないはずのその苦しみを、いつか俺が癒したいと…そう思うのは許されないことだと分かっていても、そうありたいと願ってしまう。
出会うのが遅すぎたのか…それとも出会う順番など関係ないのか…もうどうにもならないのか…分からなくて苦しくなる。
俺には婚約者がいるんだから。
俺はその日父からの厳しい鍛練から逃れるように馬を駆けさせ、辿り着いた丘で君を見つけた。
* * * * * *
「……誰かいる…」
馬を飛ばして辿り着いた丘。青々とした葉をつけた大木に背を凭れて座り、膝に本を広げてすやすやと眠っている存在に気付いた。
「……天使だ」
そう思ったのは仕方ないと思うんだ。だって君の長い金髪は日に照らされてキラキラと輝いていたし、可愛いピンク色の野花が咲き誇るなかに真っ白なワンピースを着て座り、舞い降りた天使の如くすやすやと眠っていたんだから。
どうしても近くで見たくて馬を降り、手綱を引いて恐る恐る近付く。
「……ん…」
そよそよと流れる風に揺れる髪が綺麗に整っている顔を隠してしまい、それが惜しくて思わず手を伸ばして髪を避けようと触れた時、長い睫毛がふるりと震えて、ゆっくりと開き僕を捉えた。
「……おうじさま…?」
まだ微睡んでいるであろう、虚空を見つめるような視線を向けるその目はラピスラズリを思わせる深い青色で、まさに宝石のような瞳。
(天使は瞳は宝石なんだ…)
そう本気で思った。
「…………だぁれ?」
あまりの美しさに伸ばしていた手がそのまま頬に触れてしまって、ぷにっとした柔らかな感触に驚き慌てて後退る。
つい妹にするようにしてしまったけれど、普段接する女の子と言えば妹くらいしかいないから…
だけどまだ二歳の妹と違って、なんて言うか同じぷにっでも何かが違う。
暫く視線を合わせてハッとした。
「……っ、ごめん!!」
声もかけずに近付いて、あまつさえ勝手に頬に触れたことが恥ずかしくて申し訳なくて、不意に教育係の執事ジャスティンの顔が浮かぶ。
こんなこと知られたら叱られる。
『女性の肌にむやみに触ってはなりません!』
脳内にジャスティンの声が響いて、微睡んでいた天使がハッキリと目を覚ました。
「あなただぁれ?」
耳に届いた声は少しだけ幼さを残したもので、周りにいる女の子達とはどこか違って、たったそれだけの言葉なのに何故か胸がドキドキする。
「……ブランドン」
「ブランドン…王子様?」
「…違う」
金髪で緑の目をしているぼくを王子様だと言う女の子はいるけれど、俺は王子様じゃない。俺は騎士の息子だし騎士になりたいんだ。
「俺は騎士は立派な騎士になる」
「騎士様?強いの?」
「ぅっ………それは…頑張ってるし…そのうち…」
実は鍛練が厳しくて逃げてきました!…とは言えるはずもなく、騎士と知って目をキラキラさせているから、無性に恥ずかしくなってしまった。
顔が赤くなったのを自覚したところで女の子が立ち上がり、改めて見るとその細さに驚く。
さすがに本物の天使だとは言わないけれど、女の子ってこんなに細かったっけ?それにこんなに色白いもの?まだ外に出ない妹だって、もう少し健康的な色をしている。
「騎士様になるお勉強してるの?」
「え?…あ、うん……今はその…休憩を……」
「その子はあなたのお馬さん?」
視線が俺から愛馬に移ってしまい、少しだけ寂しくて…苛っとした。しかも普段は気紛れで人見知りをするせに、手を伸ばした天使に鼻を鳴らして機嫌良く頭を下げて撫でさせるものだから、余計に面白くなくなる。
「可愛い。名前は?」
「……クリム」
「クリム。いい名前ね、それに綺麗だわ」
撫でられたり鬣に指を通されたりして、どこか誇らしげなのも面白くない。
「君は?」
「え?」
「君の名前」
「アナベル」
よろしくね、と見せた微笑みに胸が熱くなった。妹のことも可愛いと思っているけれど、それとも違う気持ちが胸いっぱいになる。クリムと触れ合う姿から目が離せない。
「アナベルはどこの子?俺はこの辺りで育ってて…たぶん同じくらいの年だと思うんだけど…君を見かけたことはない…」
「私はここの生まれではないわ。今は伯父様の家で暮らしてるの。伯父様はタルジャン伯爵よ」
「…タルジャン伯爵……じゃぁ、君は…」
家名を聞いて思わず眉を顰めてしまい、それを自覚して慌てて戻すも時既に遅し、それを見たアムレットに苦笑されてしまった。
「ふふっ、気にしないで。私がタルジャン家の養子だと知るとみんなそういう顔をするわ」
「いや…俺は別に……」
「アナベル・タルジャン、十一歳よ。改めて宜しくね、ブランドン」
差し出された手はあかぎれだらけで、話に聞いていた通りなのだと苦しくなる。だけどそんな同情めいたものなど、求めてはいないんだろうな。
「ブランドン・ディノワ、君と同じ十一歳だ」
握った手のあまりの華奢さに驚いてしまい、またアナベルに苦笑された。
* * * * * *
「アナ!!」
「ブランドン!クリム!!」
少しばかり愛馬クリムを呼ぶ声の方に喜びが多く含まれている気がして、眉を寄せてしまう。そんな俺に構うことなく、相変わらず機嫌良く身を寄せるクリムを撫でて楽しそうに笑うアナ。
飛び降りて手綱をグイッと引いてやれば、何するんだと鼻を鳴らして小突かれた。
「ふふっ、仲良しね」
「いや、別に仲良しってわけじゃ……」
俺はあの日から時間を見つけてはここへクリムと訪れるようになり、アナがいれば一緒に過ごすようになった。
初めて会ってから一年が過ぎ、アナは当初の病的な細さと色白さから健康的なものへと変わり、あかぎれだらけの手も貴族令嬢らしい柔らかなものへと変わっている。
「擽ったいわ」
「もうすっかり良くなったね」
「ブランドンから貰ったお薬のお陰ね」
会うと手を握って確認するのは癖になっている。痛々しかった傷は綺麗に治り、俺の渡した薬と使用人による手入れで白魚のようだ。
「……小さな手だな」
「ブランドンが大きいのよ、それに凄く硬い」
今度はアナが俺の手を触る。父のように強い騎士になりたいと、厳しい鍛練を続けている証である剣ダコ…それをしげしげと見つめられるのは、いつまで経っても慣れない。
「……今日はどんな本を持ってきたの?」
恥ずかしくなり、趣味である読書の為に持ってきているはずの本がなんなのかと問えばパッと手を離されて、少し寂しくなる。
「今日持ってきたのは本ではないの」
「え?」
こっちに来て、とまた手を握られ、戻ってきた温もりに安心してしまう。今度は手放したくなくて俺もしっかり握り返すが、案内された場所に着いたところで離されてしまった。
「今日はクッキーを焼いてきたの」
大木の日陰に敷かれたブランケットの上には籐籠が置いてあって、アナはそこから可愛くラッピングされたものを取り出す。
「はい、どうぞ」
なんだなんだと興味深げに近寄るクリムを制して受け取ると、ふわりと鼻を擽る甘い香り。
「今朝焼いたの」
「え?アナが?自分で?」
紅茶もあるからと言われブランケットの上に座ると、置かれた籠から水筒と木のカップがふたつ取り出され、コポコポと紅茶が注がれていく。
「これも私が淹れたのよ」
最近出回るようになった新しい水筒は保温も効くもので、手渡された紅茶は温かい。
「……美味しい」
「ほんと?ありがとう」
ふわりと微笑む姿に胸が温かくなるも、ここに至るまでの境遇を思い出すと未だ胸は苦しくなる。本人が笑顔なのだから気にすることはないのかもしれないが、騎士を目指す者として、または家督を継ぐ男として許せるものではない。
「そう言えばアナも学園は通うの?」
俺達子供が学ぶ方法は二通りある。それまでのように家庭教師から自宅で学ぶものと、同年代の子供達と一緒に学園で学ぶもの。家庭教師は家格や財力で雇える教師の質が違うけれど、貴賤問わずに受け入れている学園なら一律に優秀な教師からの教えを乞うことが出来る。
「う~ん…悩んでる」
「どうして?折角なら行こうよ、俺も通うし」
困ったように笑みを浮かべるだけで答えない様子に、幾つか原因が思い当たった。悩ませている原因の筆頭なのが恐らく自分なのだということも。
「……俺はアナと一緒に通いたい」
その言葉が如何に残酷なものなのか、俺はそれを理解した上でアナへと告げる。
「…私もブランドンと通いたいわ」
「それなら通おう!アナベルなら入学試験も問題ないだろうし、絶対に楽しい!!っ、あ!」
勢い良くアナに向き合ったせいで紅茶がチャプリと溢れてしまい、アナのワンピースにかかってしまった。
「ごめん!どうしよう…っ!」
「大丈夫よ、このくらいなら染みにならないわ」
慌てるだけの俺とは違い、手際よくハンカチをあてて紅茶をポンポンと染み込ませる…きっと、こんな事もよくあったのだろうとまた胸が痛んだ。
「……本当にごめん」
「気にしないで」
柔らかな笑顔の裏に、一体どれだけの痛みと傷を抱えているのだろうか。決して消えてはいないはずのその苦しみを、いつか俺が癒したいと…そう思うのは許されないことだと分かっていても、そうありたいと願ってしまう。
出会うのが遅すぎたのか…それとも出会う順番など関係ないのか…もうどうにもならないのか…分からなくて苦しくなる。
俺には婚約者がいるんだから。
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