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オレオレオ

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9.5箱庭の外

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バタン
荒々しく男が手術室のような部屋に入ってきた。
息を切らしながらも、血走った目で部屋の中を見渡す。
ストレッチャーはいまや2台になっている。1台は例のごとく男がクランケのごとく様々な管をつけて仰向けに横たわっている。
その横にもう1人、全く同じようにごちゃごちゃと様々な管ををつけた女が横たわる。
色々な機器が2倍に増えた部屋は狭さと圧迫感を増している。

息を切らしている男はこの部屋の実情に、顔をさらに歪める。男は憤怒と失望が入り混じった顔をゲームの繋がるテレビへと向ける。
宿屋に主人公がいる映像がテレビには映し出されている。
男はその画面を殊更強く睨む、その眼には憎悪しかない。

しかし男はふとした瞬間顔から怒りを消すと、素早くパソコンに向かう。このパソコンにも様々な管がついていて、何と何が繋がっているのかわからない有様だ。

男はひたすらキーボードを叩く、迷いのないタイピングで、憤怒と失望と憎悪を指に乗っけて。





部屋に響くのは心拍数の安定を表す、ピッピッピッという音とタイピングのカタカタという音。

遅い心拍数と速いタイピング。




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