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番外編 姉のために男装して騎士団に入ったら男色王太子に気に入られて暴かれた新キャラの話4
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ーールイス・マクドナルド(ラッセル)の事情ーー
姉が望まない妊娠をするキャラだと思い出した時、私は九歳だった。
秋、近くの森で姉と薪を拾って冬支度をしていた何でもない日常の中で唐突に、本当に前触れなくはたと悟った。
そして、自分の顛末がどうなるのかも。
姉を襲った相手が王宮の騎士団の誰かだと言うところまで突き止めたものの、それ以上はわからず探るために差し入れをしたりと騎士団の騎士達に近付いて、親しくなった相手にさりげなく唯一の物証を見せてその持ち主を特定しようとしていたら、ある夜何者かに殺された憐れな女だ。
その何者かは犯人だった。
死ぬ間際、覆面のままで顔は見えなかったが冥土の土産だとして自分は例の犯人だと自白されたのだ。その上警戒心もなく証拠を見せて回っていた愚かさを嗤われた。考えてみればまさにその通りで、私は酷く悔いた。
私まで殺すのは、正体を露見させたくなかったからだろう。
何故なら、姉が襲われた夜、人も死んだ。
姉の婚約者の同じ平民身分の青年が。
正体不明の相手はレイプ犯でもあり殺人犯でもあったのだ。
仲睦まじかった二人を引き裂いて姉から幸せを奪った輩を赦せるわけがない。
もう一度やり直せたなら、絶対に襲わせないし、悪党を野放しにはしない。
誰かに無体な真似をできないように早々に素性を暴いてぶん殴ってやるのにと、そう強く思ったのを覚えている。
憤り、怨みつらみや、やりきれなさの血涙が魂の底に流れ落ちて血の黒魔術でも発動させたのかもしれない。
――こうして私は人生をやり直しているのだから。
急に愕然として立ち止まった妹を不思議に思ったのか、姉が駆け戻ってきて案じるような顔になる。
綿菓子みたいなふわふわの髪の可愛い愛すべきただ一人の私の姉さん。
大事な大事な私の家族。
件の事件後は塞ぎ込んで別人のように痩せ細り病んでしまった彼女を両親も酷く心配していた。
最後は流産して状態が悪くなって寝た切りになった末に、死んでしまった。
何もできなかった。してやれなかった。
犯人を突き止める事さえも。
けれど、これからは未来を変えられるかもしれない。
きっとポロポロと涙を落として泣き出したのを姉はびっくりしたのだろう。
家に帰るまで決してその手を放そうとしなかった。
私は逆行転生したその日、今度は必ず姉の幸せを護ると誓った。
王宮騎士団に犯人はいる。
だから、そこに入り込む事に決めた。
――男と偽って。
王宮騎士団は貴族の私的な騎士団よりは開かれていて女の騎士もいる。とは言えまだまだ男社会で、女でいるのは話一つ聞き出すのもやりにくいだろう。故に男に扮するのだ。
念のために視覚を惑わす幻惑の魔法もこの身に掛けた。
着替えている時にうっかり胸を見られても平坦な男性のそれに見えるだろう。何なら風呂も一緒に入れる。直接触られでもしない限りは性別が知られる恐れはない。
仮に何かの弾みで魔法が解けるとすれば、考えられるのは死に瀕した時くらいだろう。
王宮騎士団とは正確には王宮にいくつもある騎士団の総称だ。とは言え合同で毎年各地で入団試験を行っている。
貴賤にかかわらず実力があれば誰でも入れるという仕組みだ。
剣の手解きを受け始めたのは覚醒して数日の後。
両親に頼み込んで近所に暮らす王宮騎士を引退したと噂の老爺に師事する運びとなった。
彼は小さな食堂経営をする両親の店の常連で、両親はよく独り身の彼に料理を持っていってもいた。親身なご近所付き合いだ。
とにかく、騎士団の試験をパスするためにも実力を付ける必要があった。
仮にパスできなくとも実力があれば最悪犯人と戦える。仮に結局最後まで犯人がわからないとしても、犯行日時は覚えているのだ。待ち伏せできるし時間を稼いで姉と婚約者の二人を逃がせるかもしれない。まあそもそもそんな事態にならないようにするのがこのやり直し人生の目的なのだけれど。
思い出話にかつては当時の騎士団総長の右腕だったと話してくれた老爺が師匠となり、稽古に稽古を重ねて三年経ち五年経った。
その間姉は前回同様に美しく育った。
私に多少なりとも魔法の才能があったのは幸運だった。
剣と魔法の師匠は私が男装をして騎士になると宣言してもその理由を詮索してはこなかった。
むしろ、それならばと言って協力してくれた。私の固い決心は誰が何と言おうと覆らないとわかっていたみたいだった。
気になって訊いてみたら「お主のような頑固者の目を良く知っているのでな」と言われた。何を言っても無駄だと知っているのだ。
師匠は長年の人生で人を見る目が培われているのだろう。
正直助かった。
そんな私はもうすぐ十六になろうかという十五歳の時にとうとう入団試験を受けてパスした。
それまでは未熟だとして師匠に試験を受けさせてもらえなかったのだ。
私の実力は合格者の標準よりは上だ。未熟なままでは例え二十歳になったとしても試験を受けさせてはもらえなかっただろう。遮二無二特訓して鍛えた。その甲斐あっての一発合格だ。
幸運にも体の大きさ的にもようやく背も伸びて男の標準よりはやや低いくらいになっていた。
どうして実力が必要なのか?
女である自分は用心には用心を重ねなければならないからだ。
性別を偽ったとバレれば騎士団を追放されるのは当然として、王宮を欺いたとして罪に問われるだろう。師匠からは絶対に隙を見せるなと言われた。勿論だ。
敵がいる場所で気など抜けるわけもない。
姉が襲われたのは自分が十八歳の時だから、これより約三年の猶予がある。
しかし、タイムリミットよりも前に犯人は姉と接触しているはずだ。でなければわざわざ王都郊外の小さな店くんだりまで来て事件を起こさないだろう。
姉はとびきり美しい娘だから、どこか王都中心にでも出掛けた際に犯人に目を付けられたに違いないのだ。それも阻止したい。
彼女に視線一つ向けさせたくない。
犯人の落とし物ははっきりと覚えている。
剣帯に付けるアクセサリーの一種だ。
「必ず見つけ出してやる……!」
十五歳の入団前夜、腰の愛剣に手を当てて固く固く決意した。
しかし、騎士団の中に犯人を見つけられないまま二年と少しが経ち、私は十八歳になった。
今年は中途半端な時期に、後輩になる少年騎士エドウィンが王太子からスカウトされて入ってきた。
もう一人赤毛の青年もレイブン騎士団から下弦の月騎士団へと移ってきた。赤毛の彼の方は当初は同じ王宮騎士団にあってもライバル騎士団からの人間だからと喧嘩や揉め事もあったが、それも最近ようやく落ち着いた。青年の実直さが皆に理解してもらえたのだろう。
エドウィンと友人であるのも多かれ少なかれ影響していた。
腕の立つ少年騎士エドウィンは入団以前から一目置かれている存在で、彼に指導を仰ぐ者も少なくない。
事実、彼が入ってから下弦の月騎士団の実力は底上げされている。
私も現在進行形で彼から指導を受けている一人だ。
ただ、死に戻り前は、エドウィンは下弦の月騎士団にはいたものの親しく話し掛ける機会はなかった。
彼が率先して騎士団に持ち込まれた魔物退治の依頼に出かけていて不在だったせいだ。
細身だけれど実力は折り紙付きの少年騎士は、下弦の月騎士団の誰より優秀だ。頗る成果を挙げていた。
いつも色々な所に出掛けていて多くの人と袖振り合うエドウィンに対し、私は浅慮にも最初の頃は犯人かもしれないと少し怪しく思っていた。
しかし、行動力は犯人並だけれどエドウィンは犯人ではない。
何故なら彼は犯人のように女性を襲わないだろう。
理由の一つは、少年騎士エドウィンはクラウス・アドレア公爵子息と恋仲だからだ。男同士のこれは社交界では知られた関係だ。元々エドウィンはこの騎士団に入る前は公爵子息の妹の専属騎士だったらしい。その接点が二人を恋人にしたようだ。
しかしその公爵子息には現在何と婚約者がいる。
その点だけはエドウィンが気の毒でやまない、と知った当時はそう思ったものだった。
理由の二つ目は、彼が犯人ではない最たる根拠でもある。
ひょんな事から私が知る事になった私と似たような彼の真実だ。
私と同じくエドウィンは男装をしていた女性だった。
蓋を開けてみれば何と言う偶然か、私達は同性だったのだ。
運命的な出会いとも感じた。
同じ秘密を抱えた者同士親しくなるのは世の常だろう。
エドウィンは私とは異なり幻惑魔法は掛けていなかったが、修練と天性の鋭い感知能力の賜か周囲にバレそうな気配は皆無だった。
エドウィンではなく本名をエマ・ロビンズという名の彼、いや彼女は彼女の人生の目的のためにこの王宮騎士団に入ったらしい。
きっとゴールまでひたすら走り続けるのだろう。
公爵子息との未来のために。
クラウス・アドレアの婚約者はエマ・ロビンズ本人なのだと聞いて、私も彼女の男装事情が府に落ちた。平民の私にはそれまでは思いもよらなかったが貴族社会は貴族社会で色々と大変なのだろう。
……後々他人事にしてはいられなかったけど。
とにかく、復讐同然が理由の私とは違う。彼女が少し眩しかった。
そのエマの協力と言うか、最初は巻き込む形ではあったが彼女のおかげでとうとう犯人を見つけて未然に姉への狼藉を防ぐ事ができた。
……と言うか、ぶっちゃけると結局タイムアップが来るまで犯人はわからず、エマに姉に扮して囮になってもらっての現行犯だった。
どうやって協力を仰いだか、それは信じてもらえないとは思いつつも駄目元で私が逆行転生したと言う話をした。
それまでは直感によって物事がよく当たる少し不思議なところがあると言われてはいた。
逆行前と全く同じ事が起こるのだから覚えている限りはその通りに物事が進むわけで、嫌な出来事は「ちょっとそっち行きたくない」とか「そっちはやめた方がいいよ」なんて言って第六感が働いた風にして回避していたのだから、度々重なればそうも言われる。
まあ、前世で王都への大規模な魔物襲来はなかったから、私の行動がバタフライ効果をもたらした可能性は低くない。
わかっていたらとっくに備えていた。
それはそれとして過去に話を戻すと、エマは信じてくれて引き受けてくれた。
けれども、最終手段な囮計画と犯人捜索を同時進行するにあたり、何故か首を突っ込んで来た公爵子息は思い切り怒って反対した。怒ると言っても終始表面的には穏やかだったから余計背筋が凍ったよ。まあ恋人が危険に身を投じるんだから理解はできる。
捕縛当日も、彼はエマが犯人からベタベタされて少し危なかったように見えたのか、捕り物劇が全部済んでからは特にかなり怖かった。
姉のふりをしたドレス姿のエマは普段ドレスを着ても女の子の化粧をしなかったみたいだけど、その日は化粧を施した。あの子が化粧映えするんだってのを初めて知った。犯人の前では顔はベールで隠したんだけど、その姿は彼女の姿勢の良さも相まって麗しのお姫様そのもので、公爵子息も見た瞬間はしばらく見惚れていた。ああいうのが何度も同じ人に恋をするってシーンなんだろうって感じた。誰もが憧れる純愛だ。
だがしかし、だ。犯人に迫られて嫌らしい手で触られて、エマはこれはもう捕縛確定って際どいギリギリまで囮になった。
だから、その後ジェラシーの炎が燃え盛る公爵子息に連れて行かれた彼女がどうしたかなんて、私は、うん、何も知らないよ。うん。
犯人は誰だったかと言うと、第二王子フレデリックの取り巻きの一人だった。
しかもエマとのやり取りから余罪もあるのが判明して、そこも後々厳しく追及されるそう。
公爵子息が徹底的に明らかにして相応の罰を与えるって張り切っていたのはきっと私怨……いやいや公正な正義の心の表れだ、うん。
まさか第二王子に近しい人間の仕業とは思わなかった。一国の王子と言えば国の代表で外国の要人と交渉したりもする重要人物。国民の手本となって然るべき人間だ。そう言う人物の周囲に最低な下郎がいたのには些か危惧もした。
ただ、第二王子は事の顛末を聞くや酷く取り乱し、自らの取り巻きだった件の犯人をさっさと切り捨てて無関係だと主張していた。過去に王子とエマ達の間でおそらくは何かあったのだろう。薮蛇は嫌だから詮索はしなかったけど。
本当の本当にエドウィン、ううんエマのおかげだ。
ありがとうエマ。
問題があるとすれば、その後に私の秘密も、そしてエマの秘密もアーチボルト殿下にもバレてしまったという点か。
少年騎士エドウィンが女性で、しかもそれを王太子殿下にも知られる。これも前の人生ではなかった展開だった。
復讐が済んで女だとも知られてからのある日、エマからこう訊かれた。
「ルイスはこの先も下弦の月騎士団に留まってくれるんだよね? 辞めちゃったりしないよね?」
私は自分が滑稽にも問われて初めてもう留まる必要がないんだと気付いた。
当初の目的は達成されたのだ。
女だとバレたし嫌がらせだって増えるかもしれない。実家に帰るのが最善なのではとの考えが過った。
エマは不安そうだった。もしかしたらずっとその問い掛けを抱えていて、けれど問うのを躊躇っていたのかもしれない。
「正直、ルイスがいなくなるのは寂しいよ」
エマに会えなくなったら寂しいのは私も同じだ。だけどきっとエマは私がいなくても彼女の決意に沿って騎士としての道を行くのだろう。
私は仮に実家に戻っても、仮にここにいても、何かできるだろうか。最早前世を活かした勘の良さは発揮できない。
「騎士は危険な仕事もあるし、無理強いはできないけど……ルイスと一緒にいたい」
エマ……っ!
これはもう公爵子息が溺愛するのもわかる。あと赤毛の騎士が彼女を見守る気持ちも。
私は一応はドラゴンを倒した女騎士として名が通ってしまっている。実家に戻ってもそれは良い意味でも悪い意味でも付いて回るだろう。たのもーっなんて言う腕比べをしたいって猛者達から店に押し掛けられるのは勘弁願いたい。
だったら騎士団にいて功績を上げる方が、身の危険はあるものの精神的なストレスは少ないはずだ。
……私がここにいる意味は追々探してもいいかもしれない。
私だってエマといたい。
ここに入ってから芽生えた後付けの感情だが、騎士の仕事だって好きだ。
「――ルイス! エドウィン! 何だよここにいたのか」
声に振り返れば、王太子アーチボルトがちょうど駆けてくる。赤毛の騎士ステファンとともに。
因みに、私とエマがいる場所は練兵場だ。
彼らも鍛えに来たのだろう。
王太子は私を糾弾しなかった。それどころか全面的にサポートしてくれる。
今も私達を見て嬉しそうに破顔したのがわかった。
女嫌いではなかったの?
そんな疑問が最近よく浮かんでくるのに、何故だか訊けないでいる。現在の私はこの騎士団唯一の紅一点だ。肯定されたら少し悲しい。
同時に、最近はよく彼を見ると胸が高鳴る。
他の女性には冷たいのに、私には優しいなんて反則だ。
エマには冷たいわけではないが、どことなく気まずそうでいるから優しいというのとは少し違う。不思議な関係だ。
不覚にも警護対象相手に心が擽られる。
「エマ、安心して。私は辞めないよ」
自分でもどうして復讐直後に去ろうという気持ちにならなかったのかがわかった気がする。
エマという理解者の存在の他に、王太子アーチボルトを護るのが決して嫌ではなかったからだ。
彼を護り、民を護り、騎士仲間の助けにもなりたい。
ここにいる理由はそれで十分だろう。
もう私の人生じゃ、一寸先はわからない。一瞬一瞬がどれも新鮮になった。この先の下弦の月騎士団がどうなるのか、私にも読めない。
けれど、花咲く季節に幸せ一杯の結婚式を挙げられた姉に負けない素敵な未来を掴みたい。
大切な騎士団の皆と共に。
姉が望まない妊娠をするキャラだと思い出した時、私は九歳だった。
秋、近くの森で姉と薪を拾って冬支度をしていた何でもない日常の中で唐突に、本当に前触れなくはたと悟った。
そして、自分の顛末がどうなるのかも。
姉を襲った相手が王宮の騎士団の誰かだと言うところまで突き止めたものの、それ以上はわからず探るために差し入れをしたりと騎士団の騎士達に近付いて、親しくなった相手にさりげなく唯一の物証を見せてその持ち主を特定しようとしていたら、ある夜何者かに殺された憐れな女だ。
その何者かは犯人だった。
死ぬ間際、覆面のままで顔は見えなかったが冥土の土産だとして自分は例の犯人だと自白されたのだ。その上警戒心もなく証拠を見せて回っていた愚かさを嗤われた。考えてみればまさにその通りで、私は酷く悔いた。
私まで殺すのは、正体を露見させたくなかったからだろう。
何故なら、姉が襲われた夜、人も死んだ。
姉の婚約者の同じ平民身分の青年が。
正体不明の相手はレイプ犯でもあり殺人犯でもあったのだ。
仲睦まじかった二人を引き裂いて姉から幸せを奪った輩を赦せるわけがない。
もう一度やり直せたなら、絶対に襲わせないし、悪党を野放しにはしない。
誰かに無体な真似をできないように早々に素性を暴いてぶん殴ってやるのにと、そう強く思ったのを覚えている。
憤り、怨みつらみや、やりきれなさの血涙が魂の底に流れ落ちて血の黒魔術でも発動させたのかもしれない。
――こうして私は人生をやり直しているのだから。
急に愕然として立ち止まった妹を不思議に思ったのか、姉が駆け戻ってきて案じるような顔になる。
綿菓子みたいなふわふわの髪の可愛い愛すべきただ一人の私の姉さん。
大事な大事な私の家族。
件の事件後は塞ぎ込んで別人のように痩せ細り病んでしまった彼女を両親も酷く心配していた。
最後は流産して状態が悪くなって寝た切りになった末に、死んでしまった。
何もできなかった。してやれなかった。
犯人を突き止める事さえも。
けれど、これからは未来を変えられるかもしれない。
きっとポロポロと涙を落として泣き出したのを姉はびっくりしたのだろう。
家に帰るまで決してその手を放そうとしなかった。
私は逆行転生したその日、今度は必ず姉の幸せを護ると誓った。
王宮騎士団に犯人はいる。
だから、そこに入り込む事に決めた。
――男と偽って。
王宮騎士団は貴族の私的な騎士団よりは開かれていて女の騎士もいる。とは言えまだまだ男社会で、女でいるのは話一つ聞き出すのもやりにくいだろう。故に男に扮するのだ。
念のために視覚を惑わす幻惑の魔法もこの身に掛けた。
着替えている時にうっかり胸を見られても平坦な男性のそれに見えるだろう。何なら風呂も一緒に入れる。直接触られでもしない限りは性別が知られる恐れはない。
仮に何かの弾みで魔法が解けるとすれば、考えられるのは死に瀕した時くらいだろう。
王宮騎士団とは正確には王宮にいくつもある騎士団の総称だ。とは言え合同で毎年各地で入団試験を行っている。
貴賤にかかわらず実力があれば誰でも入れるという仕組みだ。
剣の手解きを受け始めたのは覚醒して数日の後。
両親に頼み込んで近所に暮らす王宮騎士を引退したと噂の老爺に師事する運びとなった。
彼は小さな食堂経営をする両親の店の常連で、両親はよく独り身の彼に料理を持っていってもいた。親身なご近所付き合いだ。
とにかく、騎士団の試験をパスするためにも実力を付ける必要があった。
仮にパスできなくとも実力があれば最悪犯人と戦える。仮に結局最後まで犯人がわからないとしても、犯行日時は覚えているのだ。待ち伏せできるし時間を稼いで姉と婚約者の二人を逃がせるかもしれない。まあそもそもそんな事態にならないようにするのがこのやり直し人生の目的なのだけれど。
思い出話にかつては当時の騎士団総長の右腕だったと話してくれた老爺が師匠となり、稽古に稽古を重ねて三年経ち五年経った。
その間姉は前回同様に美しく育った。
私に多少なりとも魔法の才能があったのは幸運だった。
剣と魔法の師匠は私が男装をして騎士になると宣言してもその理由を詮索してはこなかった。
むしろ、それならばと言って協力してくれた。私の固い決心は誰が何と言おうと覆らないとわかっていたみたいだった。
気になって訊いてみたら「お主のような頑固者の目を良く知っているのでな」と言われた。何を言っても無駄だと知っているのだ。
師匠は長年の人生で人を見る目が培われているのだろう。
正直助かった。
そんな私はもうすぐ十六になろうかという十五歳の時にとうとう入団試験を受けてパスした。
それまでは未熟だとして師匠に試験を受けさせてもらえなかったのだ。
私の実力は合格者の標準よりは上だ。未熟なままでは例え二十歳になったとしても試験を受けさせてはもらえなかっただろう。遮二無二特訓して鍛えた。その甲斐あっての一発合格だ。
幸運にも体の大きさ的にもようやく背も伸びて男の標準よりはやや低いくらいになっていた。
どうして実力が必要なのか?
女である自分は用心には用心を重ねなければならないからだ。
性別を偽ったとバレれば騎士団を追放されるのは当然として、王宮を欺いたとして罪に問われるだろう。師匠からは絶対に隙を見せるなと言われた。勿論だ。
敵がいる場所で気など抜けるわけもない。
姉が襲われたのは自分が十八歳の時だから、これより約三年の猶予がある。
しかし、タイムリミットよりも前に犯人は姉と接触しているはずだ。でなければわざわざ王都郊外の小さな店くんだりまで来て事件を起こさないだろう。
姉はとびきり美しい娘だから、どこか王都中心にでも出掛けた際に犯人に目を付けられたに違いないのだ。それも阻止したい。
彼女に視線一つ向けさせたくない。
犯人の落とし物ははっきりと覚えている。
剣帯に付けるアクセサリーの一種だ。
「必ず見つけ出してやる……!」
十五歳の入団前夜、腰の愛剣に手を当てて固く固く決意した。
しかし、騎士団の中に犯人を見つけられないまま二年と少しが経ち、私は十八歳になった。
今年は中途半端な時期に、後輩になる少年騎士エドウィンが王太子からスカウトされて入ってきた。
もう一人赤毛の青年もレイブン騎士団から下弦の月騎士団へと移ってきた。赤毛の彼の方は当初は同じ王宮騎士団にあってもライバル騎士団からの人間だからと喧嘩や揉め事もあったが、それも最近ようやく落ち着いた。青年の実直さが皆に理解してもらえたのだろう。
エドウィンと友人であるのも多かれ少なかれ影響していた。
腕の立つ少年騎士エドウィンは入団以前から一目置かれている存在で、彼に指導を仰ぐ者も少なくない。
事実、彼が入ってから下弦の月騎士団の実力は底上げされている。
私も現在進行形で彼から指導を受けている一人だ。
ただ、死に戻り前は、エドウィンは下弦の月騎士団にはいたものの親しく話し掛ける機会はなかった。
彼が率先して騎士団に持ち込まれた魔物退治の依頼に出かけていて不在だったせいだ。
細身だけれど実力は折り紙付きの少年騎士は、下弦の月騎士団の誰より優秀だ。頗る成果を挙げていた。
いつも色々な所に出掛けていて多くの人と袖振り合うエドウィンに対し、私は浅慮にも最初の頃は犯人かもしれないと少し怪しく思っていた。
しかし、行動力は犯人並だけれどエドウィンは犯人ではない。
何故なら彼は犯人のように女性を襲わないだろう。
理由の一つは、少年騎士エドウィンはクラウス・アドレア公爵子息と恋仲だからだ。男同士のこれは社交界では知られた関係だ。元々エドウィンはこの騎士団に入る前は公爵子息の妹の専属騎士だったらしい。その接点が二人を恋人にしたようだ。
しかしその公爵子息には現在何と婚約者がいる。
その点だけはエドウィンが気の毒でやまない、と知った当時はそう思ったものだった。
理由の二つ目は、彼が犯人ではない最たる根拠でもある。
ひょんな事から私が知る事になった私と似たような彼の真実だ。
私と同じくエドウィンは男装をしていた女性だった。
蓋を開けてみれば何と言う偶然か、私達は同性だったのだ。
運命的な出会いとも感じた。
同じ秘密を抱えた者同士親しくなるのは世の常だろう。
エドウィンは私とは異なり幻惑魔法は掛けていなかったが、修練と天性の鋭い感知能力の賜か周囲にバレそうな気配は皆無だった。
エドウィンではなく本名をエマ・ロビンズという名の彼、いや彼女は彼女の人生の目的のためにこの王宮騎士団に入ったらしい。
きっとゴールまでひたすら走り続けるのだろう。
公爵子息との未来のために。
クラウス・アドレアの婚約者はエマ・ロビンズ本人なのだと聞いて、私も彼女の男装事情が府に落ちた。平民の私にはそれまでは思いもよらなかったが貴族社会は貴族社会で色々と大変なのだろう。
……後々他人事にしてはいられなかったけど。
とにかく、復讐同然が理由の私とは違う。彼女が少し眩しかった。
そのエマの協力と言うか、最初は巻き込む形ではあったが彼女のおかげでとうとう犯人を見つけて未然に姉への狼藉を防ぐ事ができた。
……と言うか、ぶっちゃけると結局タイムアップが来るまで犯人はわからず、エマに姉に扮して囮になってもらっての現行犯だった。
どうやって協力を仰いだか、それは信じてもらえないとは思いつつも駄目元で私が逆行転生したと言う話をした。
それまでは直感によって物事がよく当たる少し不思議なところがあると言われてはいた。
逆行前と全く同じ事が起こるのだから覚えている限りはその通りに物事が進むわけで、嫌な出来事は「ちょっとそっち行きたくない」とか「そっちはやめた方がいいよ」なんて言って第六感が働いた風にして回避していたのだから、度々重なればそうも言われる。
まあ、前世で王都への大規模な魔物襲来はなかったから、私の行動がバタフライ効果をもたらした可能性は低くない。
わかっていたらとっくに備えていた。
それはそれとして過去に話を戻すと、エマは信じてくれて引き受けてくれた。
けれども、最終手段な囮計画と犯人捜索を同時進行するにあたり、何故か首を突っ込んで来た公爵子息は思い切り怒って反対した。怒ると言っても終始表面的には穏やかだったから余計背筋が凍ったよ。まあ恋人が危険に身を投じるんだから理解はできる。
捕縛当日も、彼はエマが犯人からベタベタされて少し危なかったように見えたのか、捕り物劇が全部済んでからは特にかなり怖かった。
姉のふりをしたドレス姿のエマは普段ドレスを着ても女の子の化粧をしなかったみたいだけど、その日は化粧を施した。あの子が化粧映えするんだってのを初めて知った。犯人の前では顔はベールで隠したんだけど、その姿は彼女の姿勢の良さも相まって麗しのお姫様そのもので、公爵子息も見た瞬間はしばらく見惚れていた。ああいうのが何度も同じ人に恋をするってシーンなんだろうって感じた。誰もが憧れる純愛だ。
だがしかし、だ。犯人に迫られて嫌らしい手で触られて、エマはこれはもう捕縛確定って際どいギリギリまで囮になった。
だから、その後ジェラシーの炎が燃え盛る公爵子息に連れて行かれた彼女がどうしたかなんて、私は、うん、何も知らないよ。うん。
犯人は誰だったかと言うと、第二王子フレデリックの取り巻きの一人だった。
しかもエマとのやり取りから余罪もあるのが判明して、そこも後々厳しく追及されるそう。
公爵子息が徹底的に明らかにして相応の罰を与えるって張り切っていたのはきっと私怨……いやいや公正な正義の心の表れだ、うん。
まさか第二王子に近しい人間の仕業とは思わなかった。一国の王子と言えば国の代表で外国の要人と交渉したりもする重要人物。国民の手本となって然るべき人間だ。そう言う人物の周囲に最低な下郎がいたのには些か危惧もした。
ただ、第二王子は事の顛末を聞くや酷く取り乱し、自らの取り巻きだった件の犯人をさっさと切り捨てて無関係だと主張していた。過去に王子とエマ達の間でおそらくは何かあったのだろう。薮蛇は嫌だから詮索はしなかったけど。
本当の本当にエドウィン、ううんエマのおかげだ。
ありがとうエマ。
問題があるとすれば、その後に私の秘密も、そしてエマの秘密もアーチボルト殿下にもバレてしまったという点か。
少年騎士エドウィンが女性で、しかもそれを王太子殿下にも知られる。これも前の人生ではなかった展開だった。
復讐が済んで女だとも知られてからのある日、エマからこう訊かれた。
「ルイスはこの先も下弦の月騎士団に留まってくれるんだよね? 辞めちゃったりしないよね?」
私は自分が滑稽にも問われて初めてもう留まる必要がないんだと気付いた。
当初の目的は達成されたのだ。
女だとバレたし嫌がらせだって増えるかもしれない。実家に帰るのが最善なのではとの考えが過った。
エマは不安そうだった。もしかしたらずっとその問い掛けを抱えていて、けれど問うのを躊躇っていたのかもしれない。
「正直、ルイスがいなくなるのは寂しいよ」
エマに会えなくなったら寂しいのは私も同じだ。だけどきっとエマは私がいなくても彼女の決意に沿って騎士としての道を行くのだろう。
私は仮に実家に戻っても、仮にここにいても、何かできるだろうか。最早前世を活かした勘の良さは発揮できない。
「騎士は危険な仕事もあるし、無理強いはできないけど……ルイスと一緒にいたい」
エマ……っ!
これはもう公爵子息が溺愛するのもわかる。あと赤毛の騎士が彼女を見守る気持ちも。
私は一応はドラゴンを倒した女騎士として名が通ってしまっている。実家に戻ってもそれは良い意味でも悪い意味でも付いて回るだろう。たのもーっなんて言う腕比べをしたいって猛者達から店に押し掛けられるのは勘弁願いたい。
だったら騎士団にいて功績を上げる方が、身の危険はあるものの精神的なストレスは少ないはずだ。
……私がここにいる意味は追々探してもいいかもしれない。
私だってエマといたい。
ここに入ってから芽生えた後付けの感情だが、騎士の仕事だって好きだ。
「――ルイス! エドウィン! 何だよここにいたのか」
声に振り返れば、王太子アーチボルトがちょうど駆けてくる。赤毛の騎士ステファンとともに。
因みに、私とエマがいる場所は練兵場だ。
彼らも鍛えに来たのだろう。
王太子は私を糾弾しなかった。それどころか全面的にサポートしてくれる。
今も私達を見て嬉しそうに破顔したのがわかった。
女嫌いではなかったの?
そんな疑問が最近よく浮かんでくるのに、何故だか訊けないでいる。現在の私はこの騎士団唯一の紅一点だ。肯定されたら少し悲しい。
同時に、最近はよく彼を見ると胸が高鳴る。
他の女性には冷たいのに、私には優しいなんて反則だ。
エマには冷たいわけではないが、どことなく気まずそうでいるから優しいというのとは少し違う。不思議な関係だ。
不覚にも警護対象相手に心が擽られる。
「エマ、安心して。私は辞めないよ」
自分でもどうして復讐直後に去ろうという気持ちにならなかったのかがわかった気がする。
エマという理解者の存在の他に、王太子アーチボルトを護るのが決して嫌ではなかったからだ。
彼を護り、民を護り、騎士仲間の助けにもなりたい。
ここにいる理由はそれで十分だろう。
もう私の人生じゃ、一寸先はわからない。一瞬一瞬がどれも新鮮になった。この先の下弦の月騎士団がどうなるのか、私にも読めない。
けれど、花咲く季節に幸せ一杯の結婚式を挙げられた姉に負けない素敵な未来を掴みたい。
大切な騎士団の皆と共に。
20
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男装ものが好物で引き寄せられました!
男装が似合うだけでなく剣の実力もあるなんて素敵…
魔法があるみたいなので魔法絡みの描写もできれば読みたいです!
感想ありがとうございます。
設定は未だにざっくりしておりますが、楽しく読んで頂ければ幸いです♪