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12章
番としての二人
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奥の宮に戻ってほどなくして、ルシアに発情期がきた。アレクシーの番になってからの初めての発情。それは直ちに王太子宮のアレクシーに知らされた。
アレクシーは、文字通り飛ぶようにやって来た。ルシアに発情が来るのを待っていたのだ。その時、ルシアを抱いて真に己の番にすると考えていたのだ。まさに一日千秋の思いで待っていた。
通常、アルファがオメガを番にするのは、オメガの発情期に抱く前か、その最中に項を噛む。しかし、己はあの特殊な事情、アレクシーにしてみれば、ルシアを抱く機会を失していた。
それでも、ルシアの発情まで待つことはない。それが待つことになったのは、父王に釘を刺されたからだ。「ルシアと番になったからといって、浮かれるな、王太子としての務めをきちんと果たすのだ。何事もそれが第一じゃ」と。
くそっ、陰険じじい! と思ったがルシアを譲られた借りもあるため、粛々と公務に励んだのだ。負けず嫌いのアレクシーは、父王やその側近達に何も言われたくない、との思いも強かった。
耐えたアレクシーには、漸くその時が来た。逸る気持ちに息を切らせながら奥の宮に入ると、そこはルシアの芳香で満ち溢れていて、アレクシーの歓喜は最高潮に達する。
「ルシア!」
叫ぶように呼ぶと、ルシアが熱で潤んだ瞳で見上げる。走り寄って抱きしめてやると、ルシアも縋るように抱きついてきた。それが余りに可愛く、「あーっ、我が番! 運命の人!」と実感する。
「ルシア、辛いか? しかし、もう大丈夫だ。私が抑えてやる。」
実を云うとルシアは、宮に戻って以降、ほとんど訪れないアレクシーに寂しい思いを抱いていた。忙しいのは理解するが、会いたいと思っていた。毎日、今日は来て下さるのかと、待ちわびていたのだ。しかし、万事に控えめなルシアは、来てくださいとは言えなかったのだ。
故に、発情の兆候を察したセリカから、「王太子様に使いをやりましたから、今日は来て下さいますよ」と聞かされた時は心から嬉しかった。刻々と熱くなり、疼きの増す体に耐えながら、アレクシーの訪れを待った。焦がれるように待ち望んでいた。
「王太子様……」
「アレクシーと呼ぶのじゃ、そなたは我が番、遠慮はいらない。そもそも吾とて本来は叔父上と呼ばねばならんが、番故に、ルシアと呼ぶのだから」
「アレクシー様、アレクシー様」
縋り付くようにして、甘い声で呼ぶ。発情したルシアに、理性は残っていなかった。今のルシアは、発情したオメガ、唯々一心に番のアルファを求めるオメガだった。
「よしよし、大丈夫だ。すぐに抱いてやる」
あやすようにアレクシーは言う。こうなると、どちらが年上か分からない。例えオメガの方が年上でも、行為の主導権はアルファにある。
年は若くてもアレクシーは堂々としていた。己のオメガに対して自身に満ち溢れていた。やはり、アレクシーも王者の資質を持っていた。
そんなアレクシーに、ルシアも安心して身を任せる。早く抱かれたかった。アレクシーの全てを受け入れ、体は無論のこと心も充足されたい、そんな思いだった。
アレクシーがルシアの下着を脱がせると、ルシアの中心は既に立ち上がっていた。フルフルと震える小ぶりなそれは花芽のように可愛い。アレクシーが花芽に触れると、ルシアの全身に痺れるような甘い感触が広がる。
「ああーっ……ああうっ……」
アレクシーが包み込むように花芽を刺激してやると、ルシアの喘ぎは、次第に甘さを増していく。
花芽の次は花の蕾だ。アレクシーがそこに手をやると、既にあふれ出す蜜で濡れそぼっていた。
アルファを受け入れるための場所、アルファを待ちわびるそこには、もう何の準備もいらない。すぐにアレクシーのものを受け入れられるように待ちわびている蕾。
だがアレクシーは、ルシアの望みをすぐには叶えない。
「ん……あーっ……」
アレクシーの指淫に、ルシアは身を捩らせ、喜悦の喘ぎを漏らす。しかし、指ではなくアレクシーの牡が欲しい。その固くて大きいもので全身を貫かれたい。
ルシアは、アレクシーの指淫に翻弄させられ、すすり泣きを漏らしながら、下肢を物欲しげに擦り付けてくる。
アレクシーも、これ以上ルシアを焦らすのは限界だった。既に固く勃ちあがった牡の昂りを、ルシアの花蕾に当てると、待ちわびていたそこは、吸い込むように受け入れていく。
「なんと気持ちいいのだ! まさに極上の心地だ!」
最高に気持ち良い、天上にいるような心地、それは至福の時をアレクシーに与える。
「ルシア、そなたの中は最高じゃ! 愛している! 我が唯一無二の人。生涯ただ一人の人。決して離さぬ!」
ルシアもアレクシーの逞しい牡を、喜びと共に受け入れていた。
「あーっアレクシー様……愛しています……動いて、動いてもっと、あなたを感じたい!」
全身を甘美な悦楽で包まれたルシアは、素直にアレクシーを求めた。早くアレクシーの全てが欲しかった。
ルシアの願いに、アレクシーは挑むように応える。アレクシーの攻めは圧倒的で、それに応え、ルシアの腰の動きも次第に大胆さを増す。その姿は妖艶で、朱を帯びた肌の色は色情的ですらあり、アレクシーの情欲を益々駆り立てた。
「ルシアっ……ルシア、よいか出すぞ」
「きて、きて……あっあなたの……欲しい……」
アレクシーの射精が始まった。アルファのそれは長い。ルシアは、自分の内に溢れるように注ぎ込まれるアレクシーの精を受け留めながら、情欲の頂に導かれていく。そして、全てを受け留めたその時、ルシアは官能の頂に昇りつめ意識を失くした。
アレクシーは、文字通り飛ぶようにやって来た。ルシアに発情が来るのを待っていたのだ。その時、ルシアを抱いて真に己の番にすると考えていたのだ。まさに一日千秋の思いで待っていた。
通常、アルファがオメガを番にするのは、オメガの発情期に抱く前か、その最中に項を噛む。しかし、己はあの特殊な事情、アレクシーにしてみれば、ルシアを抱く機会を失していた。
それでも、ルシアの発情まで待つことはない。それが待つことになったのは、父王に釘を刺されたからだ。「ルシアと番になったからといって、浮かれるな、王太子としての務めをきちんと果たすのだ。何事もそれが第一じゃ」と。
くそっ、陰険じじい! と思ったがルシアを譲られた借りもあるため、粛々と公務に励んだのだ。負けず嫌いのアレクシーは、父王やその側近達に何も言われたくない、との思いも強かった。
耐えたアレクシーには、漸くその時が来た。逸る気持ちに息を切らせながら奥の宮に入ると、そこはルシアの芳香で満ち溢れていて、アレクシーの歓喜は最高潮に達する。
「ルシア!」
叫ぶように呼ぶと、ルシアが熱で潤んだ瞳で見上げる。走り寄って抱きしめてやると、ルシアも縋るように抱きついてきた。それが余りに可愛く、「あーっ、我が番! 運命の人!」と実感する。
「ルシア、辛いか? しかし、もう大丈夫だ。私が抑えてやる。」
実を云うとルシアは、宮に戻って以降、ほとんど訪れないアレクシーに寂しい思いを抱いていた。忙しいのは理解するが、会いたいと思っていた。毎日、今日は来て下さるのかと、待ちわびていたのだ。しかし、万事に控えめなルシアは、来てくださいとは言えなかったのだ。
故に、発情の兆候を察したセリカから、「王太子様に使いをやりましたから、今日は来て下さいますよ」と聞かされた時は心から嬉しかった。刻々と熱くなり、疼きの増す体に耐えながら、アレクシーの訪れを待った。焦がれるように待ち望んでいた。
「王太子様……」
「アレクシーと呼ぶのじゃ、そなたは我が番、遠慮はいらない。そもそも吾とて本来は叔父上と呼ばねばならんが、番故に、ルシアと呼ぶのだから」
「アレクシー様、アレクシー様」
縋り付くようにして、甘い声で呼ぶ。発情したルシアに、理性は残っていなかった。今のルシアは、発情したオメガ、唯々一心に番のアルファを求めるオメガだった。
「よしよし、大丈夫だ。すぐに抱いてやる」
あやすようにアレクシーは言う。こうなると、どちらが年上か分からない。例えオメガの方が年上でも、行為の主導権はアルファにある。
年は若くてもアレクシーは堂々としていた。己のオメガに対して自身に満ち溢れていた。やはり、アレクシーも王者の資質を持っていた。
そんなアレクシーに、ルシアも安心して身を任せる。早く抱かれたかった。アレクシーの全てを受け入れ、体は無論のこと心も充足されたい、そんな思いだった。
アレクシーがルシアの下着を脱がせると、ルシアの中心は既に立ち上がっていた。フルフルと震える小ぶりなそれは花芽のように可愛い。アレクシーが花芽に触れると、ルシアの全身に痺れるような甘い感触が広がる。
「ああーっ……ああうっ……」
アレクシーが包み込むように花芽を刺激してやると、ルシアの喘ぎは、次第に甘さを増していく。
花芽の次は花の蕾だ。アレクシーがそこに手をやると、既にあふれ出す蜜で濡れそぼっていた。
アルファを受け入れるための場所、アルファを待ちわびるそこには、もう何の準備もいらない。すぐにアレクシーのものを受け入れられるように待ちわびている蕾。
だがアレクシーは、ルシアの望みをすぐには叶えない。
「ん……あーっ……」
アレクシーの指淫に、ルシアは身を捩らせ、喜悦の喘ぎを漏らす。しかし、指ではなくアレクシーの牡が欲しい。その固くて大きいもので全身を貫かれたい。
ルシアは、アレクシーの指淫に翻弄させられ、すすり泣きを漏らしながら、下肢を物欲しげに擦り付けてくる。
アレクシーも、これ以上ルシアを焦らすのは限界だった。既に固く勃ちあがった牡の昂りを、ルシアの花蕾に当てると、待ちわびていたそこは、吸い込むように受け入れていく。
「なんと気持ちいいのだ! まさに極上の心地だ!」
最高に気持ち良い、天上にいるような心地、それは至福の時をアレクシーに与える。
「ルシア、そなたの中は最高じゃ! 愛している! 我が唯一無二の人。生涯ただ一人の人。決して離さぬ!」
ルシアもアレクシーの逞しい牡を、喜びと共に受け入れていた。
「あーっアレクシー様……愛しています……動いて、動いてもっと、あなたを感じたい!」
全身を甘美な悦楽で包まれたルシアは、素直にアレクシーを求めた。早くアレクシーの全てが欲しかった。
ルシアの願いに、アレクシーは挑むように応える。アレクシーの攻めは圧倒的で、それに応え、ルシアの腰の動きも次第に大胆さを増す。その姿は妖艶で、朱を帯びた肌の色は色情的ですらあり、アレクシーの情欲を益々駆り立てた。
「ルシアっ……ルシア、よいか出すぞ」
「きて、きて……あっあなたの……欲しい……」
アレクシーの射精が始まった。アルファのそれは長い。ルシアは、自分の内に溢れるように注ぎ込まれるアレクシーの精を受け留めながら、情欲の頂に導かれていく。そして、全てを受け留めたその時、ルシアは官能の頂に昇りつめ意識を失くした。
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