どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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一章 颯太アテネ

第十五話

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アテネのために腕を振るって作った料理の数々。
どれも美味しいと言って食べてくれた。
永遠に続けばいいなんて思っているこの時間が、いつか終わりを告げるなんて、知っている。
僕の呪いをアテネに移せたらなぁ....
「僕、アテネとずっと一緒にいたいんだ。」
「ふふ、僕もですよ、凪。」
「僕の呪いをアテネに移せたらなぁ...って。そしたら一緒に生きていられるのに。」
「僕ら二人で呪いを分け合うってことですか?」
「うん...出来ないけどね。でもさ、せめて心中くらいはさせて欲しいなんて思うのはダメかなぁ。」
「.....心中、ですか。そこまで僕のこと好きなんですか?」
「うん、愛しているよ。てか、多分アテネが死んじゃったらさ、僕廃人になっちゃいそう。」
「....なんか本当のような気がして、結構怖いですね、それ。」
「僕は本気だけどね。」
「まぁ、僕は止めますよ?凪には最後まで笑って生きてほしいですし。」
「僕の最後はアテネで終わりたい。」
「あはは、そしたら笑顔で死んでくれます?」
なんて軽口を叩く。
ブラックジョーク。
少しでも楽しい時を刻みつけたい。
僕の寿命を分けられるなら分けてしまいたい。
ずっと、ずっと、二人で入れたら、どんなに幸せなことだろう?
なんて考えてしまうほど、僕はアテネを愛している。
それがどんな形だろうが構わない。
狂気だろうが、依存だろうが、僕はアテネを愛しているんだ。
だから、僕はどうせならアテネと一緒に死ねたらいいのに、なんて思う。
永遠の命は、愛によって終わりを告げる。
....少しロマンチックすぎるか。
「アテネ、大好き、愛してる。言葉なんかじゃ足りないくらい。」
「僕も凪が好きです。どんな言葉を使ったってこの気持ちを表せないくらい。」
僕らは愛し合っているんだ。
神だとか、そういうのに邪魔なんてされたくはない。
もし、僕からアテネを奪おうというのなら....
僕は神様を殺したって構わない。
むしろ喜んでこの手を汚してあげよう、なんて思った。
「ずっと一緒にいようね、アテネ。」
僕の愛しい人。

ずっと、幸福しか感じない。
だって、だって、ずっと欲しかった人が、僕の恋人で、相思相愛だなんて。
きっと僕はこの世で一番の幸福ものだ。
僕の凪に対する想いは歪み切っている。
ずっと僕だけを考えていればいい。
他の人間のことなんて考えずに。
なんて、颯太は思っていた。
僕は、それとは違くて、どうせなら凪と一つになりたい、なんて思うのだ。
だって、僕はいつか消えてしまう。
少ししか一緒に入れないのなら、少しでも刻みつけさせて。
消えない傷を頂戴。
僕に許されるなら。
僕も凪に刻みつけるから。
互いに束縛しあって、どこまでも堕ちていきたい。
きっと、凪とならどんな地獄だろうが、一瞬で天国に変わってしまうだろうから。
だからこそ、離れたくない。
ねぇ、僕の愛しい人。
僕が消える瞬間、あなたは僕と同じくらいの痛みを負ってくれる?
僕以上の痛みを。
その痛みはきっとあなたの中の僕の存在の大きさだと思うんだ。
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